167 / 276
たくさんの感謝と共に(おみやげ配るだけ!)
俺、おみやげ配り人になる4(守り隊のみなさん&侍女さんたち)
しおりを挟む
ありもしない俺の結婚を嘆き始めてしまったエリアスが使い物にならなくなってしまったので、今日の勉強は夕方からになった。
俺のことになるとメンタルよわよわだ。
エリアスは、本当は侯爵として凄く優秀。
次々に家族を亡くして若くしていきなり当主になったのに、そんななかでしっかりと侯爵家をまとめ、領を治め、うるさい老害たちまで掌握しちゃったんだもん。貴族の顔だって当たり前のようにできるんだよね。
それなのに、俺の前では感情を隠そうともしないで見せてくれる。きっとそれは俺のため。
ちょっと特殊な育ちをしちゃった俺に、ほんの少しも不安を感じさせないように、大好きをそのまんまで伝えてくれるんだ。
だから、俺はこんな困ったエリアスも大好きだし、尊敬してる。
言ったら調子にのるからいわないけどね。
そんなエリアスを置いておいて。
俺はせっせとお土産を配って歩く。
次は、忘れてはならない、サフィラスガチ勢。
そう「サフィ様を守り隊」のみなさんであーる!
お忘れかもしれないが、思い出してほしい。
1にサフィさま、2にサフィさま、という、あのマリー率いるちょっと強火の護衛や騎士たち。
彼らはなぜか、本当になぜなのか分からないか俺のことを本当に大事に思ってくれる。
大事に思い過ぎてちょっとおかしな方向に突っ走ってはいるが、とても頼りになる人たちなのです。
こそっと訓練とか覗いてみると、男でも惚れ惚れしちゃうもん。
俺に気付いたらいきなり残念になるけど。
ちらちらとこっちを気にしながらアピールが凄いの!
知り合いが出てる学芸会を見てるみたい。
まあ、そんな彼らなので、きっとお土産も喜んでくれると思う。ハンカチだけど。
あとお腹すいてるだろうから猫ちゃんのドーナツも。
正確な人数が分かればいいんだけど。
マリーに確認したら
「裏の会員はカウントします?
公爵とかゲイル伯とかエリアス侯爵とか、レオン様、王様がたなどの名誉会員、
王城にいる準会員、今入会試験中の『おっちゃんたち』もいますけど…」
ひえ!なにそれ?!
俺の知らんうちに守り隊は非常にめんどうくさいことになってた!
公爵家勢はともかく、王城のみなさん!おっちゃんたちまでみんななにしてるの?
全部カウントしたら全然足りないじゃん!
名誉会員は個別であげるのでカウント対象外。おっちゃんたちも同様で。
「裏会員」は…どれくらいいるのか想像もできない!カウント対象外としましょう!主にお土産の数的理由で!
「えっと…。うん。そうだね。
侯爵家にいる正会員の皆さんにまずは配りましょう!今日はみんないるかな?」
「はい!この時間帯は移動されるサフィ様を見守るために中庭に集まっているはずです!
中庭にいると、貴族教育に向かうときと戻る時の2回もそこの窓からサフィ様が見えるんです。
お得な時間なんです!」
ドヤア、と自慢げに教えてくれたマリーさん。
そうだったの?し・ら・ん・か・っ・た!
言ってよー!言ってくれたら手ぐらい振ったのにい。
いや、そうじゃない!
それっていわゆる出待ちじゃん!
お勉強って早くても2時間、長いときは3時間くらいあるよ?何しちゃってんの!
は!てことは、今も…。
俺はそおっと窓に近寄り中庭を除いた。
「!!」
いる!わらわらと騎士たちが集まってる!
俺はあわててひっこみ、疑問に思ってたことを聞いてみた。
「あそこに集まって、オレのおべんきょう中はなにしているの?」
「中庭の周りに3メートルくらいの高さに鉄の棒があるんですよ」
そうそう!中庭をぐるりと囲むように高い鉄の柵みたいなのがあるの!
高い競技用の鉄棒みたいなやつ。柵にしては意味が無いし、なんなんだろうって思ってたんだよね。
「しってる。あれなにかなって思ってたの。騎士さんのおふとんほし?」
「いえ。筋トレ用の器具ですね。それで筋トレをしています!」
「は?」
え?中庭だよ?東屋とかお池とか果樹園とかある、癒しの場だよ?
唖然としている俺に何を思ったのか、マリーが詳細を教えてくれた。
「ジャンプして棒を掴み、懸垂とか」
「はああ?」
「大車輪だとか」
「それはスゴイ!!
てか、ずっと筋トレしてるの?なんじかんも?」
トレーニングの域、超えてない?そんなの罰ゲームじゃん!
あわわ、となった俺にマリーが顔の前でチチチと指をふる。
「そのほかにも、庭の手入れもしますよ。サフィ様の好きな形に木を整えたりもします」
「あのから一角のくまさん?守り隊が刈ってたの?!ちょっと手広すぎない?」
「ご希望があれば伝えておきますよ?あとは木の植え替えや、植物の手入れも…。
果樹、気に入っていただけたようで良かったです!実が甘くなるように苦心したんですよー」
「あ、はい。とてもおいしゅうござりました」
なんか思ってたより濃ゆい集まりだった…。
俺のためにと色々なことに手を出し始め、様々な道を究めだしたらしい。
うん。一芸が身に着くのはいいことだよね。うん……守り隊はどこへ向かっていくのだろう…。
俺は考えることを放棄した。
とにかく、想像以上に俺のために全力で動いてくれてたのは、申し訳なくもありがたいこと。
守り隊限定コンサートとか、なるはやでやらせて頂こう。
まあ、集まってるならちょうどいい。中庭にれっつらごー!
とことことっと中庭に向かった俺とティガマリ。
マリーが先に向かってみんなを整列させてくれるって。
俺の短い足(年齢相応です。身体が小さいので!)で到着したときには、守り隊の隊員たちはビシっと整列して待っていてくれた。
「全員、礼!」
ザザッ!一糸乱れぬキレッキレな礼だ。
風圧で前髪がファっとなった。すごい!
「直れ!サフィさまが、みなに話があるそうだ!楽にしろ」
キラッキラした目が一斉に俺に向けられた。
なんかちょっと困って小さく手を振ってみる。
「……えと。こんにちわ?」
ちょっと挨拶しただけなのに、どわああああ!
「こんにちは!!ああ、お可愛らしい!」
「ぐうううう!!」
「生サフィ様!ごちです!」
ピッ!
笛の音で一斉に黙る守り隊。
よく訓練されている。俺の中で「牧場」とか「牧羊犬」とかいう言葉がチカチカと点滅しております。
「さあ、サフィ様。どうぞ!」
俺はこほんと咳をひとつ。
「えーっと。守りたいのみなさん。
いつもオレを見守ってくれてありがとうございます。
ごえいだけじゃなくて、木を切ったりとかいろいろしてくれてたと聞いてびっくりです。
ほんとうに色んなことをしてくれていて、かんしゃです。
みんなのおかげで、オレはここで安心してすごすことができました。
かんしゃのきもちをこめて、みなさんにおみやげがあります。
オレがはじめて自分でかせいだお金でかいました。
ハンカチなので、どうか使ってください。
それとかわいかったので猫ちゃんのドーナツも。
たぶんみんなの分あるので、ひとりひとりわたしますね」
俺は剣の刺繍の入ったハンカチとドーナツをひとりひとりに渡していった。
渡すときにはちゃんと「ありがとうございます!」のハグもつけた。
せめてものお礼の気持ち。
全員に配るのは大変だったけど、みんなまるで宝石でも貰ったみたいに大事そうにハンカチをなでてたり、ひたすらみつめつづけていたので、喜んでくれたと思う。
「これ!大切にします!絶対に使いません!」
「いや、使って?」
「ドーナツとハンカチに状態保存の魔法をかけてくれるとこ、誰か知らね?」
「ドーナツはすぐに食べて?」
結局俺はこう宣言する羽目になった。
「ハンカチは使ってくださいませ!
それでダメになったら、またオレがプレゼントいたしまするので!」
猛烈な勢いで汗を拭き出した。
うんうん。それでいいの。使って。そのためにあげたんだから。
マリーが俺におねだり。
「あのー。私のハンカチもダメになったらまた貰えます?」
夜には公爵家の他の使用人さんたちもほぼ全く同じことを繰り返した。
みんなすごく喜んでくれたのは嬉しいんだけど、ハンカチしまい込もうとするんだもの。
ハンカチあげたひとはみんなダメになったらつぎのをあげるから。遠慮なく使って!
ここまで喜ばれるとは思わなかった。
なんか困っちゃうけど、嬉しいよね。
みんなにお世話になってる感謝の気持ちを伝えたはずなのに、俺の方が逆にプレゼントを貰った気分。
みんなが俺の知らないところで俺のために色々してくれてた。
俺のこと大事に思ってくれて、いつでも見守って助けてくれてる。
「嫌われ者3男」だったのに、いつの間にこんなに優しい世界に生きていたんだろう。
みんな、本当にいつもありがとうね。
これからもどうぞよろしくお願いします。
ちなみに、侍女さんたちや料理人さんたちにあげたバラのお菓子は、何故か棚の上にケースに入れられてしばらくの間飾られていた。
賞味期限があるよ、って教えて、期限ぎりぎりになってようやくみんなのお口に。
「おいしいでふーーーー!!」
「お口で溶けますううううう!!」
って泣きながら食べてたから、ちょっとしょっぱかったんじゃない?
あんまりにも大事そうにちまちま食べるもんだから、うれしいような切ないような。
今後はお菓子の定期便をしよう。
俺のことになるとメンタルよわよわだ。
エリアスは、本当は侯爵として凄く優秀。
次々に家族を亡くして若くしていきなり当主になったのに、そんななかでしっかりと侯爵家をまとめ、領を治め、うるさい老害たちまで掌握しちゃったんだもん。貴族の顔だって当たり前のようにできるんだよね。
それなのに、俺の前では感情を隠そうともしないで見せてくれる。きっとそれは俺のため。
ちょっと特殊な育ちをしちゃった俺に、ほんの少しも不安を感じさせないように、大好きをそのまんまで伝えてくれるんだ。
だから、俺はこんな困ったエリアスも大好きだし、尊敬してる。
言ったら調子にのるからいわないけどね。
そんなエリアスを置いておいて。
俺はせっせとお土産を配って歩く。
次は、忘れてはならない、サフィラスガチ勢。
そう「サフィ様を守り隊」のみなさんであーる!
お忘れかもしれないが、思い出してほしい。
1にサフィさま、2にサフィさま、という、あのマリー率いるちょっと強火の護衛や騎士たち。
彼らはなぜか、本当になぜなのか分からないか俺のことを本当に大事に思ってくれる。
大事に思い過ぎてちょっとおかしな方向に突っ走ってはいるが、とても頼りになる人たちなのです。
こそっと訓練とか覗いてみると、男でも惚れ惚れしちゃうもん。
俺に気付いたらいきなり残念になるけど。
ちらちらとこっちを気にしながらアピールが凄いの!
知り合いが出てる学芸会を見てるみたい。
まあ、そんな彼らなので、きっとお土産も喜んでくれると思う。ハンカチだけど。
あとお腹すいてるだろうから猫ちゃんのドーナツも。
正確な人数が分かればいいんだけど。
マリーに確認したら
「裏の会員はカウントします?
公爵とかゲイル伯とかエリアス侯爵とか、レオン様、王様がたなどの名誉会員、
王城にいる準会員、今入会試験中の『おっちゃんたち』もいますけど…」
ひえ!なにそれ?!
俺の知らんうちに守り隊は非常にめんどうくさいことになってた!
公爵家勢はともかく、王城のみなさん!おっちゃんたちまでみんななにしてるの?
全部カウントしたら全然足りないじゃん!
名誉会員は個別であげるのでカウント対象外。おっちゃんたちも同様で。
「裏会員」は…どれくらいいるのか想像もできない!カウント対象外としましょう!主にお土産の数的理由で!
「えっと…。うん。そうだね。
侯爵家にいる正会員の皆さんにまずは配りましょう!今日はみんないるかな?」
「はい!この時間帯は移動されるサフィ様を見守るために中庭に集まっているはずです!
中庭にいると、貴族教育に向かうときと戻る時の2回もそこの窓からサフィ様が見えるんです。
お得な時間なんです!」
ドヤア、と自慢げに教えてくれたマリーさん。
そうだったの?し・ら・ん・か・っ・た!
言ってよー!言ってくれたら手ぐらい振ったのにい。
いや、そうじゃない!
それっていわゆる出待ちじゃん!
お勉強って早くても2時間、長いときは3時間くらいあるよ?何しちゃってんの!
は!てことは、今も…。
俺はそおっと窓に近寄り中庭を除いた。
「!!」
いる!わらわらと騎士たちが集まってる!
俺はあわててひっこみ、疑問に思ってたことを聞いてみた。
「あそこに集まって、オレのおべんきょう中はなにしているの?」
「中庭の周りに3メートルくらいの高さに鉄の棒があるんですよ」
そうそう!中庭をぐるりと囲むように高い鉄の柵みたいなのがあるの!
高い競技用の鉄棒みたいなやつ。柵にしては意味が無いし、なんなんだろうって思ってたんだよね。
「しってる。あれなにかなって思ってたの。騎士さんのおふとんほし?」
「いえ。筋トレ用の器具ですね。それで筋トレをしています!」
「は?」
え?中庭だよ?東屋とかお池とか果樹園とかある、癒しの場だよ?
唖然としている俺に何を思ったのか、マリーが詳細を教えてくれた。
「ジャンプして棒を掴み、懸垂とか」
「はああ?」
「大車輪だとか」
「それはスゴイ!!
てか、ずっと筋トレしてるの?なんじかんも?」
トレーニングの域、超えてない?そんなの罰ゲームじゃん!
あわわ、となった俺にマリーが顔の前でチチチと指をふる。
「そのほかにも、庭の手入れもしますよ。サフィ様の好きな形に木を整えたりもします」
「あのから一角のくまさん?守り隊が刈ってたの?!ちょっと手広すぎない?」
「ご希望があれば伝えておきますよ?あとは木の植え替えや、植物の手入れも…。
果樹、気に入っていただけたようで良かったです!実が甘くなるように苦心したんですよー」
「あ、はい。とてもおいしゅうござりました」
なんか思ってたより濃ゆい集まりだった…。
俺のためにと色々なことに手を出し始め、様々な道を究めだしたらしい。
うん。一芸が身に着くのはいいことだよね。うん……守り隊はどこへ向かっていくのだろう…。
俺は考えることを放棄した。
とにかく、想像以上に俺のために全力で動いてくれてたのは、申し訳なくもありがたいこと。
守り隊限定コンサートとか、なるはやでやらせて頂こう。
まあ、集まってるならちょうどいい。中庭にれっつらごー!
とことことっと中庭に向かった俺とティガマリ。
マリーが先に向かってみんなを整列させてくれるって。
俺の短い足(年齢相応です。身体が小さいので!)で到着したときには、守り隊の隊員たちはビシっと整列して待っていてくれた。
「全員、礼!」
ザザッ!一糸乱れぬキレッキレな礼だ。
風圧で前髪がファっとなった。すごい!
「直れ!サフィさまが、みなに話があるそうだ!楽にしろ」
キラッキラした目が一斉に俺に向けられた。
なんかちょっと困って小さく手を振ってみる。
「……えと。こんにちわ?」
ちょっと挨拶しただけなのに、どわああああ!
「こんにちは!!ああ、お可愛らしい!」
「ぐうううう!!」
「生サフィ様!ごちです!」
ピッ!
笛の音で一斉に黙る守り隊。
よく訓練されている。俺の中で「牧場」とか「牧羊犬」とかいう言葉がチカチカと点滅しております。
「さあ、サフィ様。どうぞ!」
俺はこほんと咳をひとつ。
「えーっと。守りたいのみなさん。
いつもオレを見守ってくれてありがとうございます。
ごえいだけじゃなくて、木を切ったりとかいろいろしてくれてたと聞いてびっくりです。
ほんとうに色んなことをしてくれていて、かんしゃです。
みんなのおかげで、オレはここで安心してすごすことができました。
かんしゃのきもちをこめて、みなさんにおみやげがあります。
オレがはじめて自分でかせいだお金でかいました。
ハンカチなので、どうか使ってください。
それとかわいかったので猫ちゃんのドーナツも。
たぶんみんなの分あるので、ひとりひとりわたしますね」
俺は剣の刺繍の入ったハンカチとドーナツをひとりひとりに渡していった。
渡すときにはちゃんと「ありがとうございます!」のハグもつけた。
せめてものお礼の気持ち。
全員に配るのは大変だったけど、みんなまるで宝石でも貰ったみたいに大事そうにハンカチをなでてたり、ひたすらみつめつづけていたので、喜んでくれたと思う。
「これ!大切にします!絶対に使いません!」
「いや、使って?」
「ドーナツとハンカチに状態保存の魔法をかけてくれるとこ、誰か知らね?」
「ドーナツはすぐに食べて?」
結局俺はこう宣言する羽目になった。
「ハンカチは使ってくださいませ!
それでダメになったら、またオレがプレゼントいたしまするので!」
猛烈な勢いで汗を拭き出した。
うんうん。それでいいの。使って。そのためにあげたんだから。
マリーが俺におねだり。
「あのー。私のハンカチもダメになったらまた貰えます?」
夜には公爵家の他の使用人さんたちもほぼ全く同じことを繰り返した。
みんなすごく喜んでくれたのは嬉しいんだけど、ハンカチしまい込もうとするんだもの。
ハンカチあげたひとはみんなダメになったらつぎのをあげるから。遠慮なく使って!
ここまで喜ばれるとは思わなかった。
なんか困っちゃうけど、嬉しいよね。
みんなにお世話になってる感謝の気持ちを伝えたはずなのに、俺の方が逆にプレゼントを貰った気分。
みんなが俺の知らないところで俺のために色々してくれてた。
俺のこと大事に思ってくれて、いつでも見守って助けてくれてる。
「嫌われ者3男」だったのに、いつの間にこんなに優しい世界に生きていたんだろう。
みんな、本当にいつもありがとうね。
これからもどうぞよろしくお願いします。
ちなみに、侍女さんたちや料理人さんたちにあげたバラのお菓子は、何故か棚の上にケースに入れられてしばらくの間飾られていた。
賞味期限があるよ、って教えて、期限ぎりぎりになってようやくみんなのお口に。
「おいしいでふーーーー!!」
「お口で溶けますううううう!!」
って泣きながら食べてたから、ちょっとしょっぱかったんじゃない?
あんまりにも大事そうにちまちま食べるもんだから、うれしいような切ないような。
今後はお菓子の定期便をしよう。
1,186
お気に入りに追加
5,174
あなたにおすすめの小説
【完結】間違えたなら謝ってよね! ~悔しいので羨ましがられるほど幸せになります~
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
「こんな役立たずは要らん! 捨ててこい!!」
何が起きたのか分からず、茫然とする。要らない? 捨てる? きょとんとしたまま捨てられた私は、なぜか幼くなっていた。ハイキングに行って少し道に迷っただけなのに?
後に聖女召喚で間違われたと知るが、だったら責任取って育てるなり、元に戻すなりしてよ! 謝罪のひとつもないのは、納得できない!!
負けん気の強いサラは、見返すために幸せになることを誓う。途端に幸せが舞い込み続けて? いつも笑顔のサラの周りには、聖獣達が集った。
やっぱり聖女だから戻ってくれ? 絶対にお断りします(*´艸`*)
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2022/06/22……完結
2022/03/26……アルファポリス、HOT女性向け 11位
2022/03/19……小説家になろう、異世界転生/転移(ファンタジー)日間 26位
2022/03/18……エブリスタ、トレンド(ファンタジー)1位
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった
旦那様、愛人を作ってもいいですか?
ひろか
恋愛
私には前世の記憶があります。ニホンでの四六年という。
「君の役目は魔力を多く持つ子供を産むこと。その後で君も自由にすればいい」
これ、旦那様から、初夜での言葉です。
んん?美筋肉イケオジな愛人を持っても良いと?
’18/10/21…おまけ小話追加
不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。
桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。
戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。
『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。
※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。
時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。
一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。
番外編の方が本編よりも長いです。
気がついたら10万文字を超えていました。
随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!
君は妾の子だから、次男がちょうどいい
月山 歩
恋愛
侯爵家のマリアは婚約中だが、彼は王都に住み、マリアは片田舎で遠いため、会ったことはなかった。でもある時、マリアは、妾の子であると知られる。そんな娘は大事な子息とは、結婚させられないと、病気療養中の次男との婚約に一方的に変えさせられる。そして次の日には、迎えの馬車がやって来た。
ボロ雑巾な伯爵夫人、やっと『家族』を手に入れました。~旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます2~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
第二夫人に最愛の旦那様も息子も奪われ、挙句の果てに家から追い出された伯爵夫人・フィーリアは、なけなしの餞別だけを持って大雨の中を歩き続けていたところ、とある男の子たちに出会う。
言葉汚く直情的で、だけど決してフィーリアを無視したりはしない、ディーダ。
喋り方こそ柔らかいが、その実どこか冷めた毒舌家である、ノイン。
12、3歳ほどに見える彼らとひょんな事から共同生活を始めた彼女は、人々の優しさに触れて少しずつ自身の居場所を確立していく。
====
●本作は「ボロ雑巾な伯爵夫人、旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます。」からの続き作品です。
前作では、二人との出会い~同居を描いています。
順番に読んでくださる方は、目次下にリンクを張っておりますので、そちらからお入りください。
※アプリで閲覧くださっている方は、タイトルで検索いただけますと表示されます。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる