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たくさんの感謝と共に(おみやげ配るだけ!)
俺、おみやげ配り人になる2
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そうこうしているうちに、お久しぶりのオルガ団長の訓練!!
ここしばらくは魔法訓練ばっかりだったから、ものすごおく懐かしい気がする。
俺は貰った剣を腰に下げ、お土産のナイフ内ポケットに入れてスタンバイ!
訓練所にいた先生をみたら、あんまりにうれしすぎて、うわーってなっちゃった。
「だんちょー!!!おひさですううううう!!!」
だだだだだっぴょーん!と飛びついた俺を、団長はしっかりと受け止めてくれた。
「久しぶりだな!サフィ!元気だったか?
お披露目会の話は聞いたぞ。大活躍だったな!凄いじゃないか!」
「えへへへへー!コンサートしただけなんですけれども。
おいちゃんたち、いがいと良き人でしたので!らくしょー!」
「ははははは!楽勝か!そうか!
サフィにかかれば高位貴族も形無しだな!」
そのまんま、オルガ団長は俺を回転させたり、ぴょいっと空中に放り投げたりして遊んでくれた。
力が強いから、こういう遊びでも安定感が段違い!
「もっと!もっとやってください!」
俺は疲れてハアハア言うまでやって貰ったのだった。
ふと気づくと、向こうでティガーが口をパクパクさせて何か合図を送っている。
ん?なに?
な・い・ふ?
ナイフだ!!すっかり忘れてた!
俺は慌てて懐からナイフを取り出した。
「だんちょーさんにおみやげです!昨日ゲイルとはじめてお出かけしたので!
だんちょーさんに、かんしゃのきもち。
ちゃんと自分でかせいだお金で買いました!
コンサートでおっちゃんたちと仲良くなったごほうびだって王さまがおこづかいをくれたので!
けんとか、いろいろおしえてくれてありがとうございます!
だんちょーさんのくんれん、とっても楽しくてだいすき!
オルガだんちょー、つよくカッコよくて、やさしいサイコーの先生!
おかげでオレはまえよりも、カッコ良くなりました。
ほら!きんにく!!」
むきっとしてみせる。
ね?ここんとこ。よーくみて!モコってしてるでしょ?
「だんちょーさんのは、パワーのこうかがあります。
1回だけ使えるので、おつかれのときにどうぞ。
あとはナイフとして使えますので!」
はい、と差し出すと、団長はびっくりしたみたいに目をぱちぱちさせた。
「え?これを俺に?
わざわざ?え?サフィが稼いだお金で?」
「そう!だんちょーさんに!」
突然団長が顔を手で覆って天を仰いだ。
「いや……もう……これは…嬉しすぎるだろ……」
だ、だんちょーさん?
そのポーズ、ゲイルおなじみのやつですが。どうした?
ガバリ!
いきなり俺は団長に抱きしめられた。
「色々な戦いで勝利したり、褒章を与えられたりしてきたが…。
戦歴や武功以外でこんなに純粋な評価を貰ったことはない。
今までで一番のご褒美だ!ありがとう、サフィ!」
そして、そのまま団長は俺のまえに膝まづいて、うやうやしく俺の手を取ってこう言った。
「騎士団団長として俺の忠誠は王家にささげている。
だが、オルガ個人として俺の忠誠をサフィにささげよう。
サフィラス様。俺は決してあなたを裏切らぬと、いざという時にはあなたの剣となり盾となることを誓います」
いきなりの誓約に俺はびっくり仰天!
「ええ?そ、そんな!こんなおみやげくらいでおおげさな!」
そんな俺に、団長は目を細めて柔らかく笑った。
「いや、大袈裟じゃないぞ。俺は本気だ。
俺も正式にサフィの守護者のひとりとして加えて欲しい。
俺が必ずサフィを守るから。安心してくれ!」
た、大変なことになってしもうた!
俺はとりあえず言った。
「オレもだんちょーを守りますので!だんちょーは、いのちだいじに!」
オルガ団長に俺を庇って死なれても困るので、俺はこれまで以上に剣の修行を頑張ることにした。
魔法だけではダメな時もあるかと思って。
俺がもっともっと筋肉になってムッキムキになったら、オルガ団長だって俺を庇って盾になるなんてしなくていいでしょ。
「なのでもっともっときたえてくださいませ!がんばりますので!」
って言ったら、団長さんはものすごく嬉しそうに笑ってくれた。
団長がこんな顔して笑ってくれるなら、剣でも盾でもいいよ、もう!
俺は俺で守るからね!まかせて!
ここしばらくは魔法訓練ばっかりだったから、ものすごおく懐かしい気がする。
俺は貰った剣を腰に下げ、お土産のナイフ内ポケットに入れてスタンバイ!
訓練所にいた先生をみたら、あんまりにうれしすぎて、うわーってなっちゃった。
「だんちょー!!!おひさですううううう!!!」
だだだだだっぴょーん!と飛びついた俺を、団長はしっかりと受け止めてくれた。
「久しぶりだな!サフィ!元気だったか?
お披露目会の話は聞いたぞ。大活躍だったな!凄いじゃないか!」
「えへへへへー!コンサートしただけなんですけれども。
おいちゃんたち、いがいと良き人でしたので!らくしょー!」
「ははははは!楽勝か!そうか!
サフィにかかれば高位貴族も形無しだな!」
そのまんま、オルガ団長は俺を回転させたり、ぴょいっと空中に放り投げたりして遊んでくれた。
力が強いから、こういう遊びでも安定感が段違い!
「もっと!もっとやってください!」
俺は疲れてハアハア言うまでやって貰ったのだった。
ふと気づくと、向こうでティガーが口をパクパクさせて何か合図を送っている。
ん?なに?
な・い・ふ?
ナイフだ!!すっかり忘れてた!
俺は慌てて懐からナイフを取り出した。
「だんちょーさんにおみやげです!昨日ゲイルとはじめてお出かけしたので!
だんちょーさんに、かんしゃのきもち。
ちゃんと自分でかせいだお金で買いました!
コンサートでおっちゃんたちと仲良くなったごほうびだって王さまがおこづかいをくれたので!
けんとか、いろいろおしえてくれてありがとうございます!
だんちょーさんのくんれん、とっても楽しくてだいすき!
オルガだんちょー、つよくカッコよくて、やさしいサイコーの先生!
おかげでオレはまえよりも、カッコ良くなりました。
ほら!きんにく!!」
むきっとしてみせる。
ね?ここんとこ。よーくみて!モコってしてるでしょ?
「だんちょーさんのは、パワーのこうかがあります。
1回だけ使えるので、おつかれのときにどうぞ。
あとはナイフとして使えますので!」
はい、と差し出すと、団長はびっくりしたみたいに目をぱちぱちさせた。
「え?これを俺に?
わざわざ?え?サフィが稼いだお金で?」
「そう!だんちょーさんに!」
突然団長が顔を手で覆って天を仰いだ。
「いや……もう……これは…嬉しすぎるだろ……」
だ、だんちょーさん?
そのポーズ、ゲイルおなじみのやつですが。どうした?
ガバリ!
いきなり俺は団長に抱きしめられた。
「色々な戦いで勝利したり、褒章を与えられたりしてきたが…。
戦歴や武功以外でこんなに純粋な評価を貰ったことはない。
今までで一番のご褒美だ!ありがとう、サフィ!」
そして、そのまま団長は俺のまえに膝まづいて、うやうやしく俺の手を取ってこう言った。
「騎士団団長として俺の忠誠は王家にささげている。
だが、オルガ個人として俺の忠誠をサフィにささげよう。
サフィラス様。俺は決してあなたを裏切らぬと、いざという時にはあなたの剣となり盾となることを誓います」
いきなりの誓約に俺はびっくり仰天!
「ええ?そ、そんな!こんなおみやげくらいでおおげさな!」
そんな俺に、団長は目を細めて柔らかく笑った。
「いや、大袈裟じゃないぞ。俺は本気だ。
俺も正式にサフィの守護者のひとりとして加えて欲しい。
俺が必ずサフィを守るから。安心してくれ!」
た、大変なことになってしもうた!
俺はとりあえず言った。
「オレもだんちょーを守りますので!だんちょーは、いのちだいじに!」
オルガ団長に俺を庇って死なれても困るので、俺はこれまで以上に剣の修行を頑張ることにした。
魔法だけではダメな時もあるかと思って。
俺がもっともっと筋肉になってムッキムキになったら、オルガ団長だって俺を庇って盾になるなんてしなくていいでしょ。
「なのでもっともっときたえてくださいませ!がんばりますので!」
って言ったら、団長さんはものすごく嬉しそうに笑ってくれた。
団長がこんな顔して笑ってくれるなら、剣でも盾でもいいよ、もう!
俺は俺で守るからね!まかせて!
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