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俺、自由だー!
俺、城下に立つ!
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なんだかんだ、完璧なガイドと共に楽しく馬車は進み、遂に王都の城下街に!
「王城に転移して、そこからの方が早かったんでない?」なんて言われそうだが、「お出かけ」とはその行き帰りも含めてお出かけなのであーる!
場所は街の中央の乗降場で停車。
このまま帰るまで待っててくれるんだって。
そのまま待たせるのも申し訳ないなと思ったんだけど、御者さんが
「昼寝してるだけで給金が頂けるんですから、万々歳ですよ!」
とにっこりしてくれたので、ちょっと安心した。
降りる前に、ゲイルから最終注意みたいなのをされた。
いわく。
1、ゲイルの側から離れないこと
2、走らないこと
3、ゲイルかお兄様と必ず手を繋ぐこと
はーい!しっかり守るからね!まかせて!
馬車から降りるときは、まるでお姫さまにみたいにお兄様が抱き下ろしてくれた。
自分で降りれるのに!と思ったが、まあ甘えておこう。
ちなみに、今日の俺たちは貴族服じゃなくって、ちょっとおしゃれな平民とかお金持ちの平民とかが着るような服。
ゲイルと俺はお揃いコーデ。モスグリーンのパンツと白のシャツ、焦げ茶のベストというシンプルスタイル。
ゲイルのはぴったりしたズボンだけど、俺の方はいわゆる腿のあたりをちょっと膨らましたひざ丈になっている。
それでもって、俺のシャツの方は眺めでシャツワンピみたいな感じ。ベストの前も、ゲイルは前を革ひもで留めるようになっているんだけど、俺のは革ひもの代わりに大きな茶色のリボンで留めるようになっている。
お兄様は紺色のパンツと、グレーのシャツ、黒のベスト。シンプルでクールなコーデ。
俺たち3人、家族みたいに見えるかな?えへへ。ちょっとてれくさいね。
前回通り過ぎてから、数ヶ月ぶりの城下!
街はなんだか中世のフランスみたいな感じ。
違うのは、あちこちに魔道具っぽいのものがあったり、冒険者ギルドがあったり、ペットにするらしい魔物が軒下に繋がれていることくらいかな。
あちこちに出店が軒を連ね、すんごい活気!
ゲイルが言ってたみたいに治安がいいようで、出店屋さんの子だろうか、小さな子供が道端で地面に棒で絵を描いたり、石蹴り遊びをしてたりする。
「うわあ…。なんか、すっごくいいにおい、する!!」
馬車から降りたとたん、なんていうか、もう匂いが違った。
王城とか公爵家はいたるところに花があったりするから、フローラルな香り。
もしくは、庭が広いから、新緑みたいなすがすがしい香り。
でも、城下は、色々な食べ物の匂いとかがごった返したりして混沌としてる。日本のお祭りの屋台とかそういう匂い。けっこう香辛料とかの香りが強くて、すっごく食欲がそそられる!!
「こら!サフィ!」
「ぐえ!」
俺は思わず走り出しそうになって、ゲイルに襟首を掴まれた。
「言ってる傍から走り出そうとするんじゃない!」
「ご、ごめーん!」
だって、すっごくいい匂いなんだもん!
はあはあとまるで餌を前にした犬のような顔をした俺に、お兄様がクスクス笑う。
「ほら、手を出して?私と手を繋ごう」
「うん!」
俺は急いで手を繋ぐと、こっちこっちと良い匂いのする方へお兄様を引っ張って行った。
その屋台は、いわゆるお好み焼き、ではなくお好み焼き風のなにか!
あのお約束の半月型フォルムに、ソースの焦げる香りが食欲を刺激する。
異世界にもあるなんて!!
屋台の前でふんすふんすしながら、ゲイルを振り返る。
いい?これ、買っていい?いいよね?
ゲイルが苦笑して頷くのを見て、俺は意気揚々とオジサンに声をかけた。
「すみません!あの!これ!おひとつ…よっつくださいませ!!!おいくらですか?」
オジサンは俺を見てにこにこ顔。
「おじょうちゃん、元気がいいねえ。お兄ちゃんとパパといっしょなのかな?」
「あのね。おじょうちゃんじゃないの!オレは男の子ですので!
おにいさまと、お父さまといっしょ!はじめてのお出かけなの!
おてつだいしたお金でお買いものするんだよ!」
家族だって言ってもらったのが嬉しくって、俺もニコニコ。
「お、男の子だったのか!そりゃあすまんかったなあ!
あんまり可愛いもんだから、お嬢ちゃんかと思っちまったよ。
ところで、4つでいいのかな?3つじゃなくて?」
「うん。いいの。あのね、とってもおいしそうだから、送ってくれたぎょしゃさんにも食べてもらおうとおもって」
良い考えでしょ?と胸を張ると、オジサンは目を丸くした。
「え?御者に?なんていい子なんだ!
じゃあ、4つで20ギル(約2000円)なんだが、18ギルにおまけだ!
いい子にはこれもな!」
オジサンはお好み焼き風何かを渡してくれながら、「おまけだよ」って言ってお菓子もくれた。15センチくらいもある、大きな大きなチョコクッキー!!オジサンのおやつらしい。
「す、すごい!!おっきいくっきー!!わあい!!ありがとう、オジサン!
お兄様、ゲイル、おやつくれたの!ほら!みてみて!!わーい!」
クッキー掲げて大喜びの俺に、お兄様が「良かったね」と頭を撫でてくれる。
俺の後ろからはゲイルが「すみません。ありがとうございます」なんて頭を下げている。
素晴らしいコンビネーションの俺の家族。えへへへ。
俺は優しいオジサンにバイバイと手をふった。
初めてのお買い物。大成功!
ゲイルとお兄様に「ちょっと待っててね」とクッキーを託すと、いい匂いの何かを1つ取り出して御者さんのところにとててと向かった。
「おじさああん!!」
すわ何事かと慌てるおじさんに、俺は息をきらしながらお好み焼き風を差し出した。
「はあ、はあ、あのね、これね、とっても、おいしい、匂いがしたから、ぜったいにおいしいはず!
待ってるあいだ、お腹すかないように。これ、たべておまちくださいませ!」
「え?あ?これを私に?よろしいんですか?」
「うん!よければたべてほしいの」
おじさんは「大好物です。喜んでいただきますね」って。とっても喜んでくれた。
良かった!
お待たせしちゃうけど、これでお腹いっぱいでお昼寝しながら待ってもらえると思う。
お腹が空くのはとっても悲しいことだからね。
またとててと戻る俺を、ゲイルとお兄様がにこにこと迎えてくれる。
俺はふたりに意気揚々と告げた。
「あのね、いっしょにいただきましょー!俺のおごりですので!!」
出店の向こうには噴水広場みたいなのがあって、その周りに座って休めるようになっている。
「あそこで食べよう!」
異世界で初めてのお買い物&買い食いだ。
ひゃっほー!
お好み焼き風のは、なんていうか…具がないお好み焼きだった!
味もちゃんとお好み焼き!具はないけど!
でもこのチープな感じがまた、た・ま・ら・ん!!
昔はともかく、ゲイルやミカミカや熊さんによってすっかり甘やかされてしまった俺の舌に、ソースの味がガツンと染み渡る!
お・おいしー!!!
懐かしい味に感動して涙ぐむ俺と、違う意味で涙ぐむ保護者2人。
「む、息子が…初めての買いもので俺にまで……!!うう…大きくなったなあ、いい子に育ったなあ…!」
「サフィが…私に…!私に…!なんて優しい子なんだ…!」
美味しい、美味しい、と何度も何度も言いながら噛みしめるようにひと口ひと口を大事に大事に食べている。
そこまで喜んでくれるのは嬉しいんだけど、これはできればガブリと大口で食べて欲しい!
絶対にその方が美味しいんだから!
ところで、ここまで感動してくれるなら、この最後のおたのしみにとってあるおっきなクッキーも、分けてあげたほうがいい?
うーん…。せっかくだしこのまんまパクっていきたいとこだけど。
俺はクッキーをぱきんと3つに割った。
それで、1番大きいのをゲイルに。2番目のをお兄様にあげた。
いつもお世話になってるからね。
「サフィいいいい!!」
「これなら、保存魔法でいけるかな、ゲイル」
「ああ。乾燥してるし、状態もいい。永久保存して、家宝に…」
「額に入れて飾りましょうか?」
「それいいな!俺の分も頼んでくれるか?」
や・め・ろ!!
俺はあわててとりかえしてそれぞれの口に押し込んだ。
「ふ、ふぁひふふんは!」
「ほわあ!はんてほほを!!」
必死に抗議してくるが、しらん!
「これがただしいの!食べものですからね?
あとから保存できそうなおみやげ、買ってあげるから!」
ようやく大人しくなりました。
ふう。困った保護者だね!
「王城に転移して、そこからの方が早かったんでない?」なんて言われそうだが、「お出かけ」とはその行き帰りも含めてお出かけなのであーる!
場所は街の中央の乗降場で停車。
このまま帰るまで待っててくれるんだって。
そのまま待たせるのも申し訳ないなと思ったんだけど、御者さんが
「昼寝してるだけで給金が頂けるんですから、万々歳ですよ!」
とにっこりしてくれたので、ちょっと安心した。
降りる前に、ゲイルから最終注意みたいなのをされた。
いわく。
1、ゲイルの側から離れないこと
2、走らないこと
3、ゲイルかお兄様と必ず手を繋ぐこと
はーい!しっかり守るからね!まかせて!
馬車から降りるときは、まるでお姫さまにみたいにお兄様が抱き下ろしてくれた。
自分で降りれるのに!と思ったが、まあ甘えておこう。
ちなみに、今日の俺たちは貴族服じゃなくって、ちょっとおしゃれな平民とかお金持ちの平民とかが着るような服。
ゲイルと俺はお揃いコーデ。モスグリーンのパンツと白のシャツ、焦げ茶のベストというシンプルスタイル。
ゲイルのはぴったりしたズボンだけど、俺の方はいわゆる腿のあたりをちょっと膨らましたひざ丈になっている。
それでもって、俺のシャツの方は眺めでシャツワンピみたいな感じ。ベストの前も、ゲイルは前を革ひもで留めるようになっているんだけど、俺のは革ひもの代わりに大きな茶色のリボンで留めるようになっている。
お兄様は紺色のパンツと、グレーのシャツ、黒のベスト。シンプルでクールなコーデ。
俺たち3人、家族みたいに見えるかな?えへへ。ちょっとてれくさいね。
前回通り過ぎてから、数ヶ月ぶりの城下!
街はなんだか中世のフランスみたいな感じ。
違うのは、あちこちに魔道具っぽいのものがあったり、冒険者ギルドがあったり、ペットにするらしい魔物が軒下に繋がれていることくらいかな。
あちこちに出店が軒を連ね、すんごい活気!
ゲイルが言ってたみたいに治安がいいようで、出店屋さんの子だろうか、小さな子供が道端で地面に棒で絵を描いたり、石蹴り遊びをしてたりする。
「うわあ…。なんか、すっごくいいにおい、する!!」
馬車から降りたとたん、なんていうか、もう匂いが違った。
王城とか公爵家はいたるところに花があったりするから、フローラルな香り。
もしくは、庭が広いから、新緑みたいなすがすがしい香り。
でも、城下は、色々な食べ物の匂いとかがごった返したりして混沌としてる。日本のお祭りの屋台とかそういう匂い。けっこう香辛料とかの香りが強くて、すっごく食欲がそそられる!!
「こら!サフィ!」
「ぐえ!」
俺は思わず走り出しそうになって、ゲイルに襟首を掴まれた。
「言ってる傍から走り出そうとするんじゃない!」
「ご、ごめーん!」
だって、すっごくいい匂いなんだもん!
はあはあとまるで餌を前にした犬のような顔をした俺に、お兄様がクスクス笑う。
「ほら、手を出して?私と手を繋ごう」
「うん!」
俺は急いで手を繋ぐと、こっちこっちと良い匂いのする方へお兄様を引っ張って行った。
その屋台は、いわゆるお好み焼き、ではなくお好み焼き風のなにか!
あのお約束の半月型フォルムに、ソースの焦げる香りが食欲を刺激する。
異世界にもあるなんて!!
屋台の前でふんすふんすしながら、ゲイルを振り返る。
いい?これ、買っていい?いいよね?
ゲイルが苦笑して頷くのを見て、俺は意気揚々とオジサンに声をかけた。
「すみません!あの!これ!おひとつ…よっつくださいませ!!!おいくらですか?」
オジサンは俺を見てにこにこ顔。
「おじょうちゃん、元気がいいねえ。お兄ちゃんとパパといっしょなのかな?」
「あのね。おじょうちゃんじゃないの!オレは男の子ですので!
おにいさまと、お父さまといっしょ!はじめてのお出かけなの!
おてつだいしたお金でお買いものするんだよ!」
家族だって言ってもらったのが嬉しくって、俺もニコニコ。
「お、男の子だったのか!そりゃあすまんかったなあ!
あんまり可愛いもんだから、お嬢ちゃんかと思っちまったよ。
ところで、4つでいいのかな?3つじゃなくて?」
「うん。いいの。あのね、とってもおいしそうだから、送ってくれたぎょしゃさんにも食べてもらおうとおもって」
良い考えでしょ?と胸を張ると、オジサンは目を丸くした。
「え?御者に?なんていい子なんだ!
じゃあ、4つで20ギル(約2000円)なんだが、18ギルにおまけだ!
いい子にはこれもな!」
オジサンはお好み焼き風何かを渡してくれながら、「おまけだよ」って言ってお菓子もくれた。15センチくらいもある、大きな大きなチョコクッキー!!オジサンのおやつらしい。
「す、すごい!!おっきいくっきー!!わあい!!ありがとう、オジサン!
お兄様、ゲイル、おやつくれたの!ほら!みてみて!!わーい!」
クッキー掲げて大喜びの俺に、お兄様が「良かったね」と頭を撫でてくれる。
俺の後ろからはゲイルが「すみません。ありがとうございます」なんて頭を下げている。
素晴らしいコンビネーションの俺の家族。えへへへ。
俺は優しいオジサンにバイバイと手をふった。
初めてのお買い物。大成功!
ゲイルとお兄様に「ちょっと待っててね」とクッキーを託すと、いい匂いの何かを1つ取り出して御者さんのところにとててと向かった。
「おじさああん!!」
すわ何事かと慌てるおじさんに、俺は息をきらしながらお好み焼き風を差し出した。
「はあ、はあ、あのね、これね、とっても、おいしい、匂いがしたから、ぜったいにおいしいはず!
待ってるあいだ、お腹すかないように。これ、たべておまちくださいませ!」
「え?あ?これを私に?よろしいんですか?」
「うん!よければたべてほしいの」
おじさんは「大好物です。喜んでいただきますね」って。とっても喜んでくれた。
良かった!
お待たせしちゃうけど、これでお腹いっぱいでお昼寝しながら待ってもらえると思う。
お腹が空くのはとっても悲しいことだからね。
またとててと戻る俺を、ゲイルとお兄様がにこにこと迎えてくれる。
俺はふたりに意気揚々と告げた。
「あのね、いっしょにいただきましょー!俺のおごりですので!!」
出店の向こうには噴水広場みたいなのがあって、その周りに座って休めるようになっている。
「あそこで食べよう!」
異世界で初めてのお買い物&買い食いだ。
ひゃっほー!
お好み焼き風のは、なんていうか…具がないお好み焼きだった!
味もちゃんとお好み焼き!具はないけど!
でもこのチープな感じがまた、た・ま・ら・ん!!
昔はともかく、ゲイルやミカミカや熊さんによってすっかり甘やかされてしまった俺の舌に、ソースの味がガツンと染み渡る!
お・おいしー!!!
懐かしい味に感動して涙ぐむ俺と、違う意味で涙ぐむ保護者2人。
「む、息子が…初めての買いもので俺にまで……!!うう…大きくなったなあ、いい子に育ったなあ…!」
「サフィが…私に…!私に…!なんて優しい子なんだ…!」
美味しい、美味しい、と何度も何度も言いながら噛みしめるようにひと口ひと口を大事に大事に食べている。
そこまで喜んでくれるのは嬉しいんだけど、これはできればガブリと大口で食べて欲しい!
絶対にその方が美味しいんだから!
ところで、ここまで感動してくれるなら、この最後のおたのしみにとってあるおっきなクッキーも、分けてあげたほうがいい?
うーん…。せっかくだしこのまんまパクっていきたいとこだけど。
俺はクッキーをぱきんと3つに割った。
それで、1番大きいのをゲイルに。2番目のをお兄様にあげた。
いつもお世話になってるからね。
「サフィいいいい!!」
「これなら、保存魔法でいけるかな、ゲイル」
「ああ。乾燥してるし、状態もいい。永久保存して、家宝に…」
「額に入れて飾りましょうか?」
「それいいな!俺の分も頼んでくれるか?」
や・め・ろ!!
俺はあわててとりかえしてそれぞれの口に押し込んだ。
「ふ、ふぁひふふんは!」
「ほわあ!はんてほほを!!」
必死に抗議してくるが、しらん!
「これがただしいの!食べものですからね?
あとから保存できそうなおみやげ、買ってあげるから!」
ようやく大人しくなりました。
ふう。困った保護者だね!
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