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俺、自由だー!

俺、城下に立つ!ために出発!

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ついについに!
お出かけだー!やったあああ!

ティガーが肩掛けポーチを持たせてくれたから、その中に軍資金をしっかりとしまって。
ハンカチと、あと仲良しができたら一緒に食べるクッキーとか飴も!
あとは、あとは。

「ルーくんも連れていっていい?」
「ルーは留守番だな。ちょこまかするのが2匹面倒みきれん」
「2ひきじゃないもん!1人と1フェンだもん!」

ぶーぶー言う俺。
お兄様がまるで幼い子供に言い聞かせるみたいに俺の前にしゃがんで俺を優しく諭す。

「ルーくんは置いて行こうね?ルーくんが迷子になると可哀想でしょう?まずはサフィが外に慣れてからにしよう」

残念だけど、しょうがない。ゲイルだってこういう風に言ってくれたら、納得するのに。
俺ももうルーくんのお兄さん。説明してくれたら我慢できるのだ?
ルー親子には、首につけるリボンでもおみやげに買ってこよう。




てことで。
お出かけメンバーは3人。
ゲイル、お兄様、俺。
王子様がいるのにむちゃくちゃ警備が甘いようだが、一人で下町をふらふらしているゲイル曰く

「城下は、昼間なら路地裏や人通りのない場所にいかなければ子供1人でも安全だぜ?警備隊の見回りもしてるしな。俺から離れなければ問題ない」

のだそう。
王様の国、良き!善政してるんだね。
搾取するような貴族も、無駄に城下をうろつき平民に横暴を働くとかはないそうな。おっちゃん。信じてた!
街でアカンのは流れてきた下っ端の冒険者、不良みたいな平民なんだってさ。
アカン人は「見たらわかる」から近づかないようにしよ。

まあ、そもそもが、最強メンバーなんだけどね。
俺含め!俺含めて!
2回言っちゃうぞ!
雷魔法使えるまでは別として、今は風、雷でかなりいけるからね!ピンポイントドッカーンで瞬殺だもん。


馬車は前に乗った豪華絢爛、ゴージャスな貴族馬車ではなく。ゲイルお忍びよう、飾りのない平民の商人とかが持ってるような馬車。
俺としては、お姫様が乗るようなキラッキラより、シンプルなこういうのがよき。座るとこだけ改装してフッカフカにしてあるのが更によき!
座るとこが向かい合わせで2人ずつだったから、ゲイルとお兄様が「どちらがサフィと座るか」でもめた。というより正確には「どちらがサフィに窓から見える色々なもののことをうまく説明してやれるか」で競い合いを始めた。

「ゲイルは確かに下町には詳しいのかもしれません。でも私はその分詳細な知識を書から得ていますから」
「いや、本の知識と実際のものとは違うぜ?リアルな現実をサフィは知りたいはずだ!」

笑顔で舌戦を繰り広げる2人。

「大人げないなあ、もう!」

結局、オレ(on the ゲイルの膝)、(オレの下に)ゲイル、お兄様でむりやり2人がけに収まった。
初めてのお買い物なんだから、楽しくいきましょうね!

ちなみに2人の知識はすごかった。

「あれ何?」

と俺が聞くと

「ホーンラビットだな。主に駆け出しから慣れ始めたくらいの冒険者が狩るやつだ。ツノには麻痺毒があるから気をつけろ。動きは素早いが、草を食ってる時には大人しい。狙い目はその時だな。
肉もツノも素材として重宝され、割と金になるから、オススメの獲物だ。肉はすんげえうまいぞ。サフィが大好きな肉詰め、あれもホーンラビットだ」
「ホーンラビットなどのラビット属は群れで暮らす習性があるんだよ。巣穴は餌場の半径50メートルくらいの場所にある。ラビット属は生じて水には弱いから、水魔法が使えるサフィなら。巣穴を水責めするといいかもね」

おお!
こ、この2人がいたら完璧!
実践的知識と、基本的情報、全てが揃う!
3人でパーティー組めたらいいのに。
王子と医者で忙しいから無理そうだけど。
2人みたいな人を見つけて仲間になって貰おう!
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