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俺、またしてもお披露目会?!
俺、ルーダに「違う」って言って欲しいんだ
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目を覚ますと、俺の部屋のベッドだった。これ、既知!
なんか最近よく気を失っちゃってる気がしますけど⁈
案の定、俺の側にはゲイルが。
そしてルーダもいた。
バイツー先生には別室で待っていてもらっているそうだ。
ゲイルは怒ってもいなかった。
慌ててもいなかった。
静かにその顔に決意の色を浮かべ、淡々と俺に問う。
「サフィ。様子が変だったと聞いた。
ルーダを呼んだってことは、何かあったんだろう?
何があった?」
多分ゲイルは気付いてるんだろう。
そう。
何かあったら、俺はゲイルを呼ぶ。
たとえ側にいなくても、それでも俺はゲイルを呼ぶ。
でも俺はルーダを呼んだ。
それはつまり…
「聖女だとか、俺たちの運命だとか、そういうことなんだろ?
何が気になったんだ?何に気付いた?」
口にしたら本当のことになっちゃいそうで、本当は口にしたくない。
こういうときこそ、俺の心を読んでくれたらいいのに。
でも……このことをそのままにしたら、ダメな気がする。
「ゲイル……あのね。すごくこわいことだから。
だっこしてもらいながら、はなしたい。
ちからをわけてほしいの」
ゲイルは頷き、俺をその暖かな膝に抱き上げてくれた。
ここは俺の安全地帯。
ここにいれば、全部が大丈夫になる場所。
「…これでいいか?」
「うん。
ゲイルも、ルーダも、きいて。
ただ、ぼくがかってにかんがえてるだけだけど。
もしかしてって、そうぞうだけど」
俺は前世俺のこととかには触れず、ただ、ゲイルとエリアナの本来の運命の話。
変わってしまった運命の話。
そして今、本来の世界線に近づいているような気がすること。
もしかしたら、変わってしまったものを本来の流れに戻そうとするような強制力があるのではないかと思ったこと。
そういうことを話した。
話を聞いているゲイルの身体がみるみる強張っていく。
ぶるり、と大きく身を震わせたところをみると、ゲイルも同じことに気付いたんだろう。
俺はごくりと唾をのみ込み、ルーダに聞いた。
「もしも…もしもそうなら…ライオネルとリオネルは?
ルーダが、ふたりはほんとはいなかったそんざいっていってた。
なら、ライオネルとリオネルはどうなるの?」
勝手に声と身体が震えてしまう。
そんな俺を、ゲイルがぎゅうっと強く抱き込む。
まるで俺の存在だけがこの世のよすがだとでも言うように。
怖がらせてごめんね、ゲイル。
でもこんなこと、ゲイルとルーダにしか相談できない。
俺一人だと抱えきれない。どうしていいのかわからないんだ。
勝手に想像しただけの俺がこんなになっちゃうんだもん。
なにかはっきりするまでは、公爵たちに知られたら、絶対にダメ。
しばらくは誰も何も口にしなかった。
張りつめたような静けさ。
ドクン、ドクンとゲイルと俺の心臓の音だけが身体に響く。
それだけが、俺とゲイルがここにいる、実際に存在しているのだと教えてくれる。
ルーダはなんと応えようか逡巡しているようだった。
それが…それが答えなの?
「ルーダ……」
祈るような気持ちでルーダを促す。
やがてルーダは重々く口を開いた。
「………それは……そうとも言えるし、違うともいえる」
ゲイルがいら立ったようにルーダに迫る。
「すまんが曖昧な言い方はやめてはっきりと言ってくれないか?
サフィの話を聞いて…俺もまさかと思った。
違うと思いたいが…確かに強制力のようなものを感じる。
偶然か?それとも、本当にそういうものがあるってえのか?
どっちなんだ、ルーダ!」
「ぼくも、それがしりたい。
どうなの?ルーダ。
ほんとうのことをおしえてほしい」
ルーダは困ったように尻尾を下げた。
「そもそも、運命とは絶対ではないのだ」
え?絶対だから運命っていうんじゃないの?
「…じゃあ、うんめいってなに?」
「うーむ……そのままにしておれば行き付く先…。
自然とそちらに向かうよう定められた道筋、のようなものだ」
ゲイルがここで言いにくそうに例の件に触れた。
「それは…俺と…フィ…公爵も自然のままなら…ゴボン!ってことか?」
「まあ、そうなるな。しかし、それはゲイルが自ら道を選んだことで変わった。
つまりゲイルが自ら別の運命を掴んだ、とはいえぬか?」
「そうか!うんめいはひとつじゃない、そういうこと?」
それなら、ライオネルだってリオネルだって大丈夫?
本来の運命では生まれてなかったかもだけど、新たに選んだ「今の運命」には存在しているんだから。
大丈夫だってことだよね⁈
つまり。
「ライリオは…はいじょされない?」
俺の言葉にルーダはこくりと頷いてくれた。
「そうだ。サフィ。よく理解したな」
よ、よかったああああ!!!
ゲイルと俺の力がガクリと抜けた。
「じゃあ、ぼく かってにそうぞうして こわくなっちゃってただけ?
きょうせいりょくみたいなのは…」
「流れるままに行けばそこに行き付くのが運命。
つまり当たり前にしておればそのようになる、ということ。
『強制的にそうなる』というものではないのだ」
んん?
強制じゃないけど、そうなる?
どういうこと?
ルーダの問答のような言葉を、ゲイルがざっくりと纏めてくれた。
「要するに、サフィの言うように『本来の運命に戻る強制力』が働いているんじゃないってことでいいか?
そうなりやすいからそうなってる、ってだけなんだな?
そして俺たちはそれに逆らう事もできる、そういう理解であってるか?」
わかりやす!
ゲイルのこういうところ、好き。
ルーダも苦笑して、俺たちに分かりやすいように言い直してくれた。
「うむ。無理に戻そうとしているわけではない。だが、戻りやすくはなっておる。
そうだな…お主らが川を下っておるとする。そのまま流されてゆけば行き付く先は決まっている。
だが、舵を切り、別の道へと進めぬわけではなかろう?
その道を自ら作り出すこともあろう?
別の道を選べばそこで新たな出会いもあり、さすれば当然新たなものも生み出されよう。
そのどれもが運命なのだよ」
「ライオネルにもリオネルにも、確かに当初は本来の運命に戻す自然の力が働いておったようだ。
だが、サフィと関わることにより、彼らは自ら新たな道を選んだのだろう。
しっかりとした運命を紡ぎ始めておるよ。
それは公爵も同じ。
仮にゲイルとの道筋が本来に近づいていようとも、それは今の新たな運命の中で新たに選ぶものにすぎぬ。
強制力というものではないよ」
「いや、それはいらん。俺は選ぶな。
俺はサフィがいればいい。ヨメにはならん」
ゲイルが憮然とした顔に。
「ゲイル、おひげだもんねえ。ヨメって、ちょっとあれだよねえ」
「いや、髭なくたってアレだろうがよ…」
俺とゲイルのやりとりにルーダが吹き出した。
「ふっ。仲の良いことだ!」
そして、ちょっと真面目な顔になってこう続けた。
「ただ…道に迷いが生じるとき、川の流れは元に戻ろうとするだろう。
ライオネルとリオネルについては、道に迷わぬよう気にかけてやることだ。
さすればおかしなことにはなるまいよ」
「わかった!
なんかまよってたら、ビシってする!」
「おいおい。何するつもりだ?」
「しぬきかー!!めをさませーーー!!ってする」
「ははははは!サフィがおれば大丈夫そうじゃな!」
大丈夫!絶対に、ごっつんこしてでも目を覚まさせるから。
縄をつけてでも、あっちに流されないようにしっかりと繋いでおくから!
あ!!もしかして!!
俺のチートだってそのためにあるんじゃない?
「迷うな!」っお尻ぺんぺんしたり。
すんごい力を見せて「すごいでしょお!」して。
「いざってときにはこの力で敵をやっつけるから安心して!だからみんな、好きな道を選ぶといいよ!
できることをみんなでがんばりましょうよ!」
って。そういう力なのかもしれない。
転生者って、転生チートって、こういうふうに新たな運命が生まれたときに現れるのかも。
新たな道の案内人、みたいなものなんじゃないのかな。
ちょっと色々考えて怖くなっちゃったんだけど。
そんな風に考えたら大丈夫な気がしてきた!
俺って単純?
なんか最近よく気を失っちゃってる気がしますけど⁈
案の定、俺の側にはゲイルが。
そしてルーダもいた。
バイツー先生には別室で待っていてもらっているそうだ。
ゲイルは怒ってもいなかった。
慌ててもいなかった。
静かにその顔に決意の色を浮かべ、淡々と俺に問う。
「サフィ。様子が変だったと聞いた。
ルーダを呼んだってことは、何かあったんだろう?
何があった?」
多分ゲイルは気付いてるんだろう。
そう。
何かあったら、俺はゲイルを呼ぶ。
たとえ側にいなくても、それでも俺はゲイルを呼ぶ。
でも俺はルーダを呼んだ。
それはつまり…
「聖女だとか、俺たちの運命だとか、そういうことなんだろ?
何が気になったんだ?何に気付いた?」
口にしたら本当のことになっちゃいそうで、本当は口にしたくない。
こういうときこそ、俺の心を読んでくれたらいいのに。
でも……このことをそのままにしたら、ダメな気がする。
「ゲイル……あのね。すごくこわいことだから。
だっこしてもらいながら、はなしたい。
ちからをわけてほしいの」
ゲイルは頷き、俺をその暖かな膝に抱き上げてくれた。
ここは俺の安全地帯。
ここにいれば、全部が大丈夫になる場所。
「…これでいいか?」
「うん。
ゲイルも、ルーダも、きいて。
ただ、ぼくがかってにかんがえてるだけだけど。
もしかしてって、そうぞうだけど」
俺は前世俺のこととかには触れず、ただ、ゲイルとエリアナの本来の運命の話。
変わってしまった運命の話。
そして今、本来の世界線に近づいているような気がすること。
もしかしたら、変わってしまったものを本来の流れに戻そうとするような強制力があるのではないかと思ったこと。
そういうことを話した。
話を聞いているゲイルの身体がみるみる強張っていく。
ぶるり、と大きく身を震わせたところをみると、ゲイルも同じことに気付いたんだろう。
俺はごくりと唾をのみ込み、ルーダに聞いた。
「もしも…もしもそうなら…ライオネルとリオネルは?
ルーダが、ふたりはほんとはいなかったそんざいっていってた。
なら、ライオネルとリオネルはどうなるの?」
勝手に声と身体が震えてしまう。
そんな俺を、ゲイルがぎゅうっと強く抱き込む。
まるで俺の存在だけがこの世のよすがだとでも言うように。
怖がらせてごめんね、ゲイル。
でもこんなこと、ゲイルとルーダにしか相談できない。
俺一人だと抱えきれない。どうしていいのかわからないんだ。
勝手に想像しただけの俺がこんなになっちゃうんだもん。
なにかはっきりするまでは、公爵たちに知られたら、絶対にダメ。
しばらくは誰も何も口にしなかった。
張りつめたような静けさ。
ドクン、ドクンとゲイルと俺の心臓の音だけが身体に響く。
それだけが、俺とゲイルがここにいる、実際に存在しているのだと教えてくれる。
ルーダはなんと応えようか逡巡しているようだった。
それが…それが答えなの?
「ルーダ……」
祈るような気持ちでルーダを促す。
やがてルーダは重々く口を開いた。
「………それは……そうとも言えるし、違うともいえる」
ゲイルがいら立ったようにルーダに迫る。
「すまんが曖昧な言い方はやめてはっきりと言ってくれないか?
サフィの話を聞いて…俺もまさかと思った。
違うと思いたいが…確かに強制力のようなものを感じる。
偶然か?それとも、本当にそういうものがあるってえのか?
どっちなんだ、ルーダ!」
「ぼくも、それがしりたい。
どうなの?ルーダ。
ほんとうのことをおしえてほしい」
ルーダは困ったように尻尾を下げた。
「そもそも、運命とは絶対ではないのだ」
え?絶対だから運命っていうんじゃないの?
「…じゃあ、うんめいってなに?」
「うーむ……そのままにしておれば行き付く先…。
自然とそちらに向かうよう定められた道筋、のようなものだ」
ゲイルがここで言いにくそうに例の件に触れた。
「それは…俺と…フィ…公爵も自然のままなら…ゴボン!ってことか?」
「まあ、そうなるな。しかし、それはゲイルが自ら道を選んだことで変わった。
つまりゲイルが自ら別の運命を掴んだ、とはいえぬか?」
「そうか!うんめいはひとつじゃない、そういうこと?」
それなら、ライオネルだってリオネルだって大丈夫?
本来の運命では生まれてなかったかもだけど、新たに選んだ「今の運命」には存在しているんだから。
大丈夫だってことだよね⁈
つまり。
「ライリオは…はいじょされない?」
俺の言葉にルーダはこくりと頷いてくれた。
「そうだ。サフィ。よく理解したな」
よ、よかったああああ!!!
ゲイルと俺の力がガクリと抜けた。
「じゃあ、ぼく かってにそうぞうして こわくなっちゃってただけ?
きょうせいりょくみたいなのは…」
「流れるままに行けばそこに行き付くのが運命。
つまり当たり前にしておればそのようになる、ということ。
『強制的にそうなる』というものではないのだ」
んん?
強制じゃないけど、そうなる?
どういうこと?
ルーダの問答のような言葉を、ゲイルがざっくりと纏めてくれた。
「要するに、サフィの言うように『本来の運命に戻る強制力』が働いているんじゃないってことでいいか?
そうなりやすいからそうなってる、ってだけなんだな?
そして俺たちはそれに逆らう事もできる、そういう理解であってるか?」
わかりやす!
ゲイルのこういうところ、好き。
ルーダも苦笑して、俺たちに分かりやすいように言い直してくれた。
「うむ。無理に戻そうとしているわけではない。だが、戻りやすくはなっておる。
そうだな…お主らが川を下っておるとする。そのまま流されてゆけば行き付く先は決まっている。
だが、舵を切り、別の道へと進めぬわけではなかろう?
その道を自ら作り出すこともあろう?
別の道を選べばそこで新たな出会いもあり、さすれば当然新たなものも生み出されよう。
そのどれもが運命なのだよ」
「ライオネルにもリオネルにも、確かに当初は本来の運命に戻す自然の力が働いておったようだ。
だが、サフィと関わることにより、彼らは自ら新たな道を選んだのだろう。
しっかりとした運命を紡ぎ始めておるよ。
それは公爵も同じ。
仮にゲイルとの道筋が本来に近づいていようとも、それは今の新たな運命の中で新たに選ぶものにすぎぬ。
強制力というものではないよ」
「いや、それはいらん。俺は選ぶな。
俺はサフィがいればいい。ヨメにはならん」
ゲイルが憮然とした顔に。
「ゲイル、おひげだもんねえ。ヨメって、ちょっとあれだよねえ」
「いや、髭なくたってアレだろうがよ…」
俺とゲイルのやりとりにルーダが吹き出した。
「ふっ。仲の良いことだ!」
そして、ちょっと真面目な顔になってこう続けた。
「ただ…道に迷いが生じるとき、川の流れは元に戻ろうとするだろう。
ライオネルとリオネルについては、道に迷わぬよう気にかけてやることだ。
さすればおかしなことにはなるまいよ」
「わかった!
なんかまよってたら、ビシってする!」
「おいおい。何するつもりだ?」
「しぬきかー!!めをさませーーー!!ってする」
「ははははは!サフィがおれば大丈夫そうじゃな!」
大丈夫!絶対に、ごっつんこしてでも目を覚まさせるから。
縄をつけてでも、あっちに流されないようにしっかりと繋いでおくから!
あ!!もしかして!!
俺のチートだってそのためにあるんじゃない?
「迷うな!」っお尻ぺんぺんしたり。
すんごい力を見せて「すごいでしょお!」して。
「いざってときにはこの力で敵をやっつけるから安心して!だからみんな、好きな道を選ぶといいよ!
できることをみんなでがんばりましょうよ!」
って。そういう力なのかもしれない。
転生者って、転生チートって、こういうふうに新たな運命が生まれたときに現れるのかも。
新たな道の案内人、みたいなものなんじゃないのかな。
ちょっと色々考えて怖くなっちゃったんだけど。
そんな風に考えたら大丈夫な気がしてきた!
俺って単純?
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