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17.とんでもないもの。
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僕が起きて家の外に出られるようになるまで、2か月かかった。部屋の外に出るまでがひと月半、家の外に出るまでが半月。とても多くの人達に心配と迷惑をかけたと思う。それでも良かった、おめでとう、と言ってくれる人達にこれ以上心配かけないように…!そう思って今日は王宮へ行こうとゼインに提案した。
「本当に?大丈夫?無理してない?」
「大丈夫、ゼインと一緒だし、ルイスもいるもん!」
ゼインはちょっと待ってて、そう言うと僕の部屋から出ていった。
「ゼインどうしたんだろ?」
「ふふ、さあどうしたんでしょうねえ」
ルイスは何か知ってるみたいだけど、教えてくれなそう…
するとゼインが帰ってきたみたいで、開けるよ~と言って開けてきた。
「「ルカ!」」
そこには母様と父様がいて。いつもこの時間には王宮に行って働いてるはずなのに…!
「母様たち、お仕事はどうしたんですか!まさか…ズル休み…?!」
僕の両親に限ってそんな事あるわけないのはわかってるけど…疑っちゃう!
「ちち、違うから!仕事は一段落ついたから転移で一時帰宅しただけだよ!」
「ふふ、クリスったら慌てすぎ。ルカ、母様たち、ルカに渡すものがあって帰ってきたの。やっと完成したからね。」
そう言って渡してくれたのは、腕輪だった。金の装飾と小粒のサファイヤがあしらわれたもの。これはゼインの色だ…!
「ふふ、気に入ってくれたみたいだね。それは僕たちがルカのために開発してた魔道具!ルカに危機が迫ればあっという間に接触不可、視認不可、防御結界、転移の魔法が展開される魔法陣が組んであるんだよ!」
こ、これが例の国宝級超えの魔道具…!
自信満々におっしゃる母様はそれはそれは幼い僕でも可愛いと思ったのですが……如何せん言ってることがやばいものというのはおわかりでしょうか…!
「ぜ、ぜいん~…」
思わずゼインに助けを求めるも、ニコニコ微笑んでばかりで助けてくれないし、ルイスも苦笑いで誰も僕を助けるものはいなかった。
「結局貰っちゃった…」
両親とゼインの笑顔に押された僕は腕輪を付けて王宮にいます。親の愛とゼインそのものにガチガチに守られた僕は怖いものなんてこの世に無い気がしてきました。
「遠い目しちゃってますねルカ様。」
「主は諦めるのがとても上手いのです。」
ゼインの侍従ロバートとルイス、聞こえてますよ。
「えっとね…遅くなっちゃったけど、王宮におかえりなさい、ゼイン。引き止めちゃってごめんね…」
ゼインの自室に久しぶりに来た僕は、我が家と変わらず抱っこされながら口元にお菓子を運ばれていた。
「ふふ、そんなのいいんだよ。ルカがまた笑ってくれるようになったから、それだけで十分。」
彼は本当に優しい。ずっとそう。僕と出会った頃からずっと僕を一番に考えてくれて、僕も何かお返しをしたいな。
きっと彼は僕があげたものなら石ころだって喜ぶだろう。だからこそ、いつか僕が大人になって自分でお金を稼げるようになったら、何かプレゼントをしたい。
早く大人になりたいなぁ…。
「さて、あの子は家に帰ったことだし…私も久しぶりに子爵に話を聞きに行こうかな」
「用意は既に整っております。」
「ロバート、お前もついてこい。手本を見せてやる。」
「はい、ありがとうございます。」
その日王宮の地下牢から悍ましい悲鳴が聞こえたとか聞こえなかったとか…。
「セオドアか…小さい時に一度会って以来だよ。なぜ僕の天使を害するような者にそんな物を与えてしまったのか。叔父上も叔母上も今は亡くなってしまったし…。」
「アレク。大丈夫さ。何があろうとも私達が元凶共に鉄槌を下すだけ。ルカに何の心配もさせないように。」
「ふふ、そうだね。………今頃あいつはゼイン殿下に何されてるのかな。」
「情報でも吐かせてるんじゃないか?さぁ、寝るよ。君の綺麗な肌が荒れてしまったらどうするんだ」
「ふふ、そうだね、ありがとうクリス。おやすみ。」
「ああ、おやすみ、アレク。」
「本当に?大丈夫?無理してない?」
「大丈夫、ゼインと一緒だし、ルイスもいるもん!」
ゼインはちょっと待ってて、そう言うと僕の部屋から出ていった。
「ゼインどうしたんだろ?」
「ふふ、さあどうしたんでしょうねえ」
ルイスは何か知ってるみたいだけど、教えてくれなそう…
するとゼインが帰ってきたみたいで、開けるよ~と言って開けてきた。
「「ルカ!」」
そこには母様と父様がいて。いつもこの時間には王宮に行って働いてるはずなのに…!
「母様たち、お仕事はどうしたんですか!まさか…ズル休み…?!」
僕の両親に限ってそんな事あるわけないのはわかってるけど…疑っちゃう!
「ちち、違うから!仕事は一段落ついたから転移で一時帰宅しただけだよ!」
「ふふ、クリスったら慌てすぎ。ルカ、母様たち、ルカに渡すものがあって帰ってきたの。やっと完成したからね。」
そう言って渡してくれたのは、腕輪だった。金の装飾と小粒のサファイヤがあしらわれたもの。これはゼインの色だ…!
「ふふ、気に入ってくれたみたいだね。それは僕たちがルカのために開発してた魔道具!ルカに危機が迫ればあっという間に接触不可、視認不可、防御結界、転移の魔法が展開される魔法陣が組んであるんだよ!」
こ、これが例の国宝級超えの魔道具…!
自信満々におっしゃる母様はそれはそれは幼い僕でも可愛いと思ったのですが……如何せん言ってることがやばいものというのはおわかりでしょうか…!
「ぜ、ぜいん~…」
思わずゼインに助けを求めるも、ニコニコ微笑んでばかりで助けてくれないし、ルイスも苦笑いで誰も僕を助けるものはいなかった。
「結局貰っちゃった…」
両親とゼインの笑顔に押された僕は腕輪を付けて王宮にいます。親の愛とゼインそのものにガチガチに守られた僕は怖いものなんてこの世に無い気がしてきました。
「遠い目しちゃってますねルカ様。」
「主は諦めるのがとても上手いのです。」
ゼインの侍従ロバートとルイス、聞こえてますよ。
「えっとね…遅くなっちゃったけど、王宮におかえりなさい、ゼイン。引き止めちゃってごめんね…」
ゼインの自室に久しぶりに来た僕は、我が家と変わらず抱っこされながら口元にお菓子を運ばれていた。
「ふふ、そんなのいいんだよ。ルカがまた笑ってくれるようになったから、それだけで十分。」
彼は本当に優しい。ずっとそう。僕と出会った頃からずっと僕を一番に考えてくれて、僕も何かお返しをしたいな。
きっと彼は僕があげたものなら石ころだって喜ぶだろう。だからこそ、いつか僕が大人になって自分でお金を稼げるようになったら、何かプレゼントをしたい。
早く大人になりたいなぁ…。
「さて、あの子は家に帰ったことだし…私も久しぶりに子爵に話を聞きに行こうかな」
「用意は既に整っております。」
「ロバート、お前もついてこい。手本を見せてやる。」
「はい、ありがとうございます。」
その日王宮の地下牢から悍ましい悲鳴が聞こえたとか聞こえなかったとか…。
「セオドアか…小さい時に一度会って以来だよ。なぜ僕の天使を害するような者にそんな物を与えてしまったのか。叔父上も叔母上も今は亡くなってしまったし…。」
「アレク。大丈夫さ。何があろうとも私達が元凶共に鉄槌を下すだけ。ルカに何の心配もさせないように。」
「ふふ、そうだね。………今頃あいつはゼイン殿下に何されてるのかな。」
「情報でも吐かせてるんじゃないか?さぁ、寝るよ。君の綺麗な肌が荒れてしまったらどうするんだ」
「ふふ、そうだね、ありがとうクリス。おやすみ。」
「ああ、おやすみ、アレク。」
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