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14.一気に3人も?!
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「え、なんで?なんで僕とあなたとの事なのに勝手に大事なことを決めるんですか?僕の意思は関係ないんですか?」
これはプッチン案件ですわ、もう怒った!なんで人の意見聞かずに物事を進めるんだ!僕はあのとき変な植物の匂いを嗅いで恥ずかしい思いをしたっていうのに!そんな事するくらいなら助けてくれたって良いじゃないか!
頬を膨らませて怒ってますアピールをする僕。そんな僕を微笑ましげに見る視線には気づかなかった。
『す、すみません…でも!ここは法律で離婚は出来ないように定められてますから、今更離婚しようったってできない話です!だからシンは私の妻!これは覆ることはありません!』
な、なんですと………!
「まあまあ、とりあえず私達はシンの夫、でいいですよね?私とダレンは明日神殿で婚姻届を出しましょう。シンは何か言いたいことはある?」
「えーっと…神殿と教会の違いってなんですか…」
そうなのだ。神殿って神を崇めるところだと思うのだが、あのおじいちゃんの神様は僕に教会で願えって言ってた。神がおわす所が神殿ならば、どうして神様は神殿で、と言わなかったのだろうか。
「そうだなぁ…簡単に言えば、神殿っていうのは公的機関で、役所みたいに国民の手伝いをする所。名前を聞いただけだと勘違いする人は多いけど、『神のように人を助ける』って言う意味合いで付けられた名前なんだ。だから本当の神殿ではないし、神を冒涜してる!って色んなところからクレームが出てるんだよ。まあ一応名前を変えようとはしてるみたいだけどね。」
はえ…ややこしすぎる…
「そして教会こそが神を崇める所。創造神ウラノス様がおわすとされているところだね。ここは一般的に祈りを捧げたり、孤児院を運営していたりする。慈愛と救いをモットーに動いているところだね。」
はええ…すごぉい…てかあのおじいちゃんウラノスって名前なんだ…
ん…?そういえば精霊王の名前聞いてないな…
「えと…教えてくれてありがとう、ザックさん。それから…精霊王って名前なぁに?聞いてなかったよね?」
そう聞くと精霊王はぱちくりとまばたきをして、ふんわりと微笑んだ。
『私はオベロン。それはそうとシンは気づいていますか?あなた、あの偏屈神に絶世の美少年にしてほしいと願っていましたけど…ほとんど変わっていないんですよ。一番変わっているところと言えば、あちらのあなたより少し幼くなっているところですかね。』
「いやだから!!願望を二人の前でさらけ出さないでくださいって何回言えば……!え、待って、変わってない??は?!あの神様僕の願い叶えてやるって言ってくれたのに!ってことは僕平凡顔のまんまってことですよね?!うわあああああん!褒められて良い気になってたのにいいい!!」
僕が絶望していると、ダレンが顔を覗き込んでニカッと笑った。
「神様はちゃんとわかってたんだな!シンが可愛い奴だって!」
ポカーンとする僕。
だって僕は生まれてからずっと平凡顔で、女の子になんかモテなかったんだが。いやモテても嬉しくはなかったけど。恋愛対象男だし。その僕が、可愛い?審美眼トチ狂ってるんじゃなかろうか。
「なんか失礼なこと考えてる気がするが…本当にお前は美人だぜ?俺達もなかなか整っているとは思うが、シンは別次元だ。」
隣からザックさんも頷いて僕の手を取る。
「そうだよ、どうしてシンが自分を平凡顔だと思っているのかは分からないけれど…君は可愛い。大きくてまつげの長いその瞳も、小ぶりな鼻も、薄ピンクの可愛い唇も。すべて喰んでしまいたいほどに愛らしい。」
『ふふふ…その2人と私も同意見ですよ。シンは女に好かれなかっただけで、男からは人気がありましたよ?それに気づかなかったのは貴方だけです。むしろそれが分かったから女は貴方を目の敵にしていたので…。』
衝撃の事実と唐突なベタ褒め大会に動けなくなった僕は、いつの間にかオベロンの膝に乗せられて顎をスリスリと撫でられていた。
『ふふ、私の妻は可愛いですねぇ…。そしてそこの2人、早く婚姻届を出してきなさい。私はやっと妻に会えたので早く二人きりになりたいのですよ。』
「いやいや、そんな事させるわけにはいかねぇよ、精霊王サマ?それに明日出すって決めてあるんだ、今日は宿で休んで、明日ユノヴァーンに帰る。そこのギルドで素材と死体の鑑定、その後神殿に行って婚姻届の提出。色々やることがあるんだ、お前とシンを二人きりにはできねぇな。」
「ええ、そうですよ。可愛い私達のシンをまだ味わっていないというのに、本人の意志を無視して勝手に婚姻関係を結んだストーカー野郎とは触れさせたくもないです。」
火力が強すぎませんかねザックさん…
『おやおや、私は随分と獣達に嫌われているようですねぇ。まあいいです、貴方がたがシンを貪り食った後に優しく慰めてあげるとしましょう。』
なんか僕危なくないですか…?いや、こういう取り合いとか大好物ですけども!!でもそれは小説の中だけで!!リアルでされると嬉しいより怖いが先走るんですよ!!
も………無理だ………。
「とりあえず皆さん…僕疲れました…晩御飯今日要らないので寝させてください…。」
色々とありすぎて脳みそ機能してないよぉ…
そう宣言した僕は気が緩んだのか、重くなった瞼に抗うことなく閉じた。
『ふふ、あんなに怒ってたのに私の膝の上で寝るだなんて…。これはもうそういうことで良いってことですよね…?』
「いやだめだろ変態」
「シンに起こったことについてあなたは知っているんでしょう?仮にもシンの夫だと言うならそれくらい我慢しなさい」
『むぅ…………そうですね、分かりました。今はまだ手は出しません。』
ふふ、と微笑んで深い眠りに落ちたシンの頬にキスをする。それは危険だと感じるほどに甘美で、優しい味がした。
『あのクソ精霊王に捕まってしまったのぉ…あやつは受け入れられるのか、少し心配だ………。はぁ……。」
なんやかんやシンが心配で様子を見ている神様。
※※※※※※※※※
主がどうしても言いたいことがあるんですけど、
1話目の最初の『そんな僕は生粋の腐男子だ』~『最近はちゃんと睡眠とってる云々』のくだり…
あれ主が実際に経験したことです(⌒▽⌒)
今年の6月にどっぷりアルファポリスさんにハマって、睡眠削り、食べる時間も勿体ないと思っていたら何故か食欲が激減し、結果8キロ痩せる…という。
今も後遺症みたいな感じで、以前は食べること大好きだったんですけど今は食に興味がなくなってしまいました…(´;ω;`)
……というつまらない話です。
まだまだ続きますよ~
これはプッチン案件ですわ、もう怒った!なんで人の意見聞かずに物事を進めるんだ!僕はあのとき変な植物の匂いを嗅いで恥ずかしい思いをしたっていうのに!そんな事するくらいなら助けてくれたって良いじゃないか!
頬を膨らませて怒ってますアピールをする僕。そんな僕を微笑ましげに見る視線には気づかなかった。
『す、すみません…でも!ここは法律で離婚は出来ないように定められてますから、今更離婚しようったってできない話です!だからシンは私の妻!これは覆ることはありません!』
な、なんですと………!
「まあまあ、とりあえず私達はシンの夫、でいいですよね?私とダレンは明日神殿で婚姻届を出しましょう。シンは何か言いたいことはある?」
「えーっと…神殿と教会の違いってなんですか…」
そうなのだ。神殿って神を崇めるところだと思うのだが、あのおじいちゃんの神様は僕に教会で願えって言ってた。神がおわす所が神殿ならば、どうして神様は神殿で、と言わなかったのだろうか。
「そうだなぁ…簡単に言えば、神殿っていうのは公的機関で、役所みたいに国民の手伝いをする所。名前を聞いただけだと勘違いする人は多いけど、『神のように人を助ける』って言う意味合いで付けられた名前なんだ。だから本当の神殿ではないし、神を冒涜してる!って色んなところからクレームが出てるんだよ。まあ一応名前を変えようとはしてるみたいだけどね。」
はえ…ややこしすぎる…
「そして教会こそが神を崇める所。創造神ウラノス様がおわすとされているところだね。ここは一般的に祈りを捧げたり、孤児院を運営していたりする。慈愛と救いをモットーに動いているところだね。」
はええ…すごぉい…てかあのおじいちゃんウラノスって名前なんだ…
ん…?そういえば精霊王の名前聞いてないな…
「えと…教えてくれてありがとう、ザックさん。それから…精霊王って名前なぁに?聞いてなかったよね?」
そう聞くと精霊王はぱちくりとまばたきをして、ふんわりと微笑んだ。
『私はオベロン。それはそうとシンは気づいていますか?あなた、あの偏屈神に絶世の美少年にしてほしいと願っていましたけど…ほとんど変わっていないんですよ。一番変わっているところと言えば、あちらのあなたより少し幼くなっているところですかね。』
「いやだから!!願望を二人の前でさらけ出さないでくださいって何回言えば……!え、待って、変わってない??は?!あの神様僕の願い叶えてやるって言ってくれたのに!ってことは僕平凡顔のまんまってことですよね?!うわあああああん!褒められて良い気になってたのにいいい!!」
僕が絶望していると、ダレンが顔を覗き込んでニカッと笑った。
「神様はちゃんとわかってたんだな!シンが可愛い奴だって!」
ポカーンとする僕。
だって僕は生まれてからずっと平凡顔で、女の子になんかモテなかったんだが。いやモテても嬉しくはなかったけど。恋愛対象男だし。その僕が、可愛い?審美眼トチ狂ってるんじゃなかろうか。
「なんか失礼なこと考えてる気がするが…本当にお前は美人だぜ?俺達もなかなか整っているとは思うが、シンは別次元だ。」
隣からザックさんも頷いて僕の手を取る。
「そうだよ、どうしてシンが自分を平凡顔だと思っているのかは分からないけれど…君は可愛い。大きくてまつげの長いその瞳も、小ぶりな鼻も、薄ピンクの可愛い唇も。すべて喰んでしまいたいほどに愛らしい。」
『ふふふ…その2人と私も同意見ですよ。シンは女に好かれなかっただけで、男からは人気がありましたよ?それに気づかなかったのは貴方だけです。むしろそれが分かったから女は貴方を目の敵にしていたので…。』
衝撃の事実と唐突なベタ褒め大会に動けなくなった僕は、いつの間にかオベロンの膝に乗せられて顎をスリスリと撫でられていた。
『ふふ、私の妻は可愛いですねぇ…。そしてそこの2人、早く婚姻届を出してきなさい。私はやっと妻に会えたので早く二人きりになりたいのですよ。』
「いやいや、そんな事させるわけにはいかねぇよ、精霊王サマ?それに明日出すって決めてあるんだ、今日は宿で休んで、明日ユノヴァーンに帰る。そこのギルドで素材と死体の鑑定、その後神殿に行って婚姻届の提出。色々やることがあるんだ、お前とシンを二人きりにはできねぇな。」
「ええ、そうですよ。可愛い私達のシンをまだ味わっていないというのに、本人の意志を無視して勝手に婚姻関係を結んだストーカー野郎とは触れさせたくもないです。」
火力が強すぎませんかねザックさん…
『おやおや、私は随分と獣達に嫌われているようですねぇ。まあいいです、貴方がたがシンを貪り食った後に優しく慰めてあげるとしましょう。』
なんか僕危なくないですか…?いや、こういう取り合いとか大好物ですけども!!でもそれは小説の中だけで!!リアルでされると嬉しいより怖いが先走るんですよ!!
も………無理だ………。
「とりあえず皆さん…僕疲れました…晩御飯今日要らないので寝させてください…。」
色々とありすぎて脳みそ機能してないよぉ…
そう宣言した僕は気が緩んだのか、重くなった瞼に抗うことなく閉じた。
『ふふ、あんなに怒ってたのに私の膝の上で寝るだなんて…。これはもうそういうことで良いってことですよね…?』
「いやだめだろ変態」
「シンに起こったことについてあなたは知っているんでしょう?仮にもシンの夫だと言うならそれくらい我慢しなさい」
『むぅ…………そうですね、分かりました。今はまだ手は出しません。』
ふふ、と微笑んで深い眠りに落ちたシンの頬にキスをする。それは危険だと感じるほどに甘美で、優しい味がした。
『あのクソ精霊王に捕まってしまったのぉ…あやつは受け入れられるのか、少し心配だ………。はぁ……。」
なんやかんやシンが心配で様子を見ている神様。
※※※※※※※※※
主がどうしても言いたいことがあるんですけど、
1話目の最初の『そんな僕は生粋の腐男子だ』~『最近はちゃんと睡眠とってる云々』のくだり…
あれ主が実際に経験したことです(⌒▽⌒)
今年の6月にどっぷりアルファポリスさんにハマって、睡眠削り、食べる時間も勿体ないと思っていたら何故か食欲が激減し、結果8キロ痩せる…という。
今も後遺症みたいな感じで、以前は食べること大好きだったんですけど今は食に興味がなくなってしまいました…(´;ω;`)
……というつまらない話です。
まだまだ続きますよ~
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