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9.魔法すげ〜!!
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屋台を回りお腹がいっぱいになった僕達は、宿へ戻ってきた。
「お腹いっぱい~!ダレンさん、ザックさん、ありがとうございましたぁ!」
「美味かったな!ここは依頼がなくとも屋台を回るためだけに来ても良い価値がある。また来ような。」
「私もまたここに来たいよ。……さて、明日の確認をするぞ。私達はともかく、シンは魔法も戦争もない平和なところから来たのだろう?私達が守るつもりではあるし、そのぬいぐるみもある。だから万が一も無いだろうが…用心に越したことはない。」
そう。準備期間中に僕は元いた世界について二人に話していたのだ。魔法がなく、人族しかいない世界。しかも性別がもう一つあり、そのもう一つの方でしか子供が産めないということも。2人はそんな世界があるのかと驚きつつも、一生懸命話を聞いてくれた。家族は恋しくないか、と聞かれたが、覚悟の上で転生させてもらったから心残りはないと伝えた。
「……だからな?少し魔法の練習をしよう。」
「おぉ~!魔法!やります!どうしたらいいですか?」
「おいザック、シン。さすがに部屋の中ではあれだからさっき受付けのやつに裏庭入れる許可とった。そこで練習しろ。俺も訓練してるから。」
ダレンさん準備良すぎ~!ハイスペ~!
「ダレン、助かる。じゃあ行こうか。夕飯までは時間たっぷりあるし、スパルタで行くよ?」
ひえっ…笑顔が怖いですザックさん!!
✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿
ステータスオープンができたことから、魔力の使い方はできている、ということで早速魔法を使ってみることにした。
魔法を使う際に爆発したり、大きな音がしたら他の客に迷惑だということでザックさんが防御結界と防音結界を張ってくれた。すごい。見渡すほど広い裏庭だが、そこを覆うようにガラスのようなものが広がっている。
「まず最初に、シンは全属性使えるし、しかも魔力も尽きることがない。だからまずは私が得意とする無、水、風を見せてみるから、真似できそうなら真似してみて。」
「はい先生!」
「ふふ、可愛い生徒だね」
甘い!甘すぎますよ先生!!ダレンさんは一人で黙々と重そうな両手剣振るってますし…!ひいぃ…頑張りますぅ…
ザックさんが初めに見せてくれたのは、水の塊だった。手のひらに乗るほどの大きさで、なにもない所から水が出てくるのは不思議な光景だった。
「これがウォーターボール。これに風を纏わせると…」
ふよふよと水の塊が上下左右と空中を移動している。
僕もできるかな…?水の塊…水の塊…えいっ!
「で、できたぁ!」
「凄いじゃないか!初めてで出来るなんて!じゃあそれを動かして見せられる?」
動かす…うーん…動かす…水の塊を風が押すように…優しく…
……ほっ…できた…
「素晴らしい。魔法はイメージが大切だから、シンは想像力豊かなんだね。いいことだ。」
褒められた!嬉しい~!
ニコニコしているとザックさんが目を細めて頭を撫でる。そのまま頬、口、首筋へと指が降りていく。
「んっ…ザック…さん…?」
擽ったくて身を捩るとダレンさんが後ろからやってきて、ザックさんの腕を掴んでいた。
「ザック、やめろ。」
「あぁ、すまない。無意識に…ごめんね、シン。」
なんで謝るんだろう…?別にいいのに…。
「えと…いいですよ??嫌だったわけじゃないですし…」
「ううん、それでも、ごめんね。……さ、魔法の続きしよう。ダレンもごめんね。」
そう言うとダレンさんがまた両手剣を握って振り始めた。
「それじゃあとは無属性だね。無属性はさっきやった結界のこと。そうだな…今から私に結界を張る。だから何でもいい。思いついた魔法を私にぶつけてみて?」
「えっ、ほんとにいいんですか?いきますよ?」
魔法…そうだな…もし何かあれば嫌だから、威力の低そうな魔法…
さっきのウォーターボール軽く当ててみるか…
「えいっ」
ぱしゃんっ
本来なら水に濡れているはずのザックさんだけど…
「濡れてない…!」
「ふふっ、そう、これが結界。これは自分や他の人に攻撃を当てさせるものか、っていう意思が大切になってくるかな。意思が弱くても魔力量があれば硬くはなるけどね。まあ本来は魔力量が無尽蔵にあるわけじゃないから、大抵の人は意志の強さが問題になってくるよ。じゃあ次はシンの番だよ。私が魔法を当てるから、防いでみて?」
防ぐ…こう、鉄壁をイメージ…
「ふんっ、どうぞ!」
眼前に迫るウォーターボール。思わず目を閉じてしまったが…
バシャッ
「お…おおお!濡れてない~!すご~い!」
「よし、よくできたね。これを明日は常に張っておいて。何があるかわからないから。」
「はい!わかりました先生!」
「ふふ、じゃあもうそろそろ晩御飯の時間だし、どこかお店探そっか。ダレン、そろそろ行こう!」
「おう!シン!さっきから見てたがやっぱりお前はすげぇな!明日は怪我しねぇようにしろよ?」
ニカッと笑いながら力任せにぐるんぐるんと頭を撫でられる。ザックさんの優しい撫で方も好きだけど、ダレンさんのちょっと荒い撫で方も好きだなぁ…
「行きましょう!ごはん!」
※※※※※※※※
あの…ハーレムって攻め1受け多数、ってことだったんですね…主人公くんは受けなので逆ハーレム作りたいが正解です…。私のバカぁ…(´;ω;`)
10話目更新したらタイトルとか諸々変えます…ごめなさい…(´;ω;`)
「お腹いっぱい~!ダレンさん、ザックさん、ありがとうございましたぁ!」
「美味かったな!ここは依頼がなくとも屋台を回るためだけに来ても良い価値がある。また来ような。」
「私もまたここに来たいよ。……さて、明日の確認をするぞ。私達はともかく、シンは魔法も戦争もない平和なところから来たのだろう?私達が守るつもりではあるし、そのぬいぐるみもある。だから万が一も無いだろうが…用心に越したことはない。」
そう。準備期間中に僕は元いた世界について二人に話していたのだ。魔法がなく、人族しかいない世界。しかも性別がもう一つあり、そのもう一つの方でしか子供が産めないということも。2人はそんな世界があるのかと驚きつつも、一生懸命話を聞いてくれた。家族は恋しくないか、と聞かれたが、覚悟の上で転生させてもらったから心残りはないと伝えた。
「……だからな?少し魔法の練習をしよう。」
「おぉ~!魔法!やります!どうしたらいいですか?」
「おいザック、シン。さすがに部屋の中ではあれだからさっき受付けのやつに裏庭入れる許可とった。そこで練習しろ。俺も訓練してるから。」
ダレンさん準備良すぎ~!ハイスペ~!
「ダレン、助かる。じゃあ行こうか。夕飯までは時間たっぷりあるし、スパルタで行くよ?」
ひえっ…笑顔が怖いですザックさん!!
✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿
ステータスオープンができたことから、魔力の使い方はできている、ということで早速魔法を使ってみることにした。
魔法を使う際に爆発したり、大きな音がしたら他の客に迷惑だということでザックさんが防御結界と防音結界を張ってくれた。すごい。見渡すほど広い裏庭だが、そこを覆うようにガラスのようなものが広がっている。
「まず最初に、シンは全属性使えるし、しかも魔力も尽きることがない。だからまずは私が得意とする無、水、風を見せてみるから、真似できそうなら真似してみて。」
「はい先生!」
「ふふ、可愛い生徒だね」
甘い!甘すぎますよ先生!!ダレンさんは一人で黙々と重そうな両手剣振るってますし…!ひいぃ…頑張りますぅ…
ザックさんが初めに見せてくれたのは、水の塊だった。手のひらに乗るほどの大きさで、なにもない所から水が出てくるのは不思議な光景だった。
「これがウォーターボール。これに風を纏わせると…」
ふよふよと水の塊が上下左右と空中を移動している。
僕もできるかな…?水の塊…水の塊…えいっ!
「で、できたぁ!」
「凄いじゃないか!初めてで出来るなんて!じゃあそれを動かして見せられる?」
動かす…うーん…動かす…水の塊を風が押すように…優しく…
……ほっ…できた…
「素晴らしい。魔法はイメージが大切だから、シンは想像力豊かなんだね。いいことだ。」
褒められた!嬉しい~!
ニコニコしているとザックさんが目を細めて頭を撫でる。そのまま頬、口、首筋へと指が降りていく。
「んっ…ザック…さん…?」
擽ったくて身を捩るとダレンさんが後ろからやってきて、ザックさんの腕を掴んでいた。
「ザック、やめろ。」
「あぁ、すまない。無意識に…ごめんね、シン。」
なんで謝るんだろう…?別にいいのに…。
「えと…いいですよ??嫌だったわけじゃないですし…」
「ううん、それでも、ごめんね。……さ、魔法の続きしよう。ダレンもごめんね。」
そう言うとダレンさんがまた両手剣を握って振り始めた。
「それじゃあとは無属性だね。無属性はさっきやった結界のこと。そうだな…今から私に結界を張る。だから何でもいい。思いついた魔法を私にぶつけてみて?」
「えっ、ほんとにいいんですか?いきますよ?」
魔法…そうだな…もし何かあれば嫌だから、威力の低そうな魔法…
さっきのウォーターボール軽く当ててみるか…
「えいっ」
ぱしゃんっ
本来なら水に濡れているはずのザックさんだけど…
「濡れてない…!」
「ふふっ、そう、これが結界。これは自分や他の人に攻撃を当てさせるものか、っていう意思が大切になってくるかな。意思が弱くても魔力量があれば硬くはなるけどね。まあ本来は魔力量が無尽蔵にあるわけじゃないから、大抵の人は意志の強さが問題になってくるよ。じゃあ次はシンの番だよ。私が魔法を当てるから、防いでみて?」
防ぐ…こう、鉄壁をイメージ…
「ふんっ、どうぞ!」
眼前に迫るウォーターボール。思わず目を閉じてしまったが…
バシャッ
「お…おおお!濡れてない~!すご~い!」
「よし、よくできたね。これを明日は常に張っておいて。何があるかわからないから。」
「はい!わかりました先生!」
「ふふ、じゃあもうそろそろ晩御飯の時間だし、どこかお店探そっか。ダレン、そろそろ行こう!」
「おう!シン!さっきから見てたがやっぱりお前はすげぇな!明日は怪我しねぇようにしろよ?」
ニカッと笑いながら力任せにぐるんぐるんと頭を撫でられる。ザックさんの優しい撫で方も好きだけど、ダレンさんのちょっと荒い撫で方も好きだなぁ…
「行きましょう!ごはん!」
※※※※※※※※
あの…ハーレムって攻め1受け多数、ってことだったんですね…主人公くんは受けなので逆ハーレム作りたいが正解です…。私のバカぁ…(´;ω;`)
10話目更新したらタイトルとか諸々変えます…ごめなさい…(´;ω;`)
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