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4.こう見えても僕16歳なんですよ!

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「そういえば…ここってどこなんですか?」

結構大切なこと聞くの忘れちゃってたなぁ…いくら神様にこの世界のこと大まかに聞いてたとしても、国の名前までは聞いてないし、多分動物とか植物も僕が知ってるものは無いからなぁ…

「んぁ、ここはイーストエヴェン王国だ。その北の方にあるユノヴァーンっていう町だぜ。ここはダンジョンが結構あってな、別名『冒険者の町』とも呼ばれてる。ダンジョン目当てに来る冒険者が多いからな。」

ダンジョン…!すごく異世界っぽい…!ってここ異世界だった…。

「あの、僕も冒険者になれますか?!」

すると目の前のダレンさんも、部屋の隅で何か作業をしてたザックさんも大慌てで捲し立ててきた。

「な、何を言ってるんだ、君はまだ幼い!いくらなんでも早いだろう!それに、君の香りが…」

「ダレン!!」

「わ、悪い…」

え…香りって何…

「シン、ダレンの言った通り君はまだ幼いんだ。それも親の庇護が必要なほどね。本来なら他の子たちのように家の奥で大切に育てられるような年齢なんだよ。それにおそらく…君は冒険者向きじゃない。魔法を使えるなら話は別だが、剣は使えないだろうし、体力もあるようには見えない。だからだめだよ?それに…冒険者は危険が常に伴う。私は君に危険な目にあって欲しくない。だからお願いだ。この家に居て、私たちの帰りを待っていてほしい。」

あ~…そういえば年齢伝えようとして忘れてましたわぁ…、てか他の子達のように家の奥で大切に育てられる?え、外で遊んだりとか無いんですか!?もしかして奴隷商とかいることが関係してるのか?子どもは攫われやすいとかかなぁ…こわっ。そういや魔法使えるんでした、チートの。さて、どう言うか…。

「えと…まず、僕は子どもじゃないです。16歳の大人です。それから魔法多分使えます。使ったことないからわかんないですけど。あと冒険者には危険を伴うって、それはダレンさんとザックさんにも言えることですよね?僕はそれをわかってて家でゆっくりと待つことはできませんよ。いくらあなた方が強くても、お二人は僕の命の恩人で、大切な方です。心配するなという方が無理なお願いですからね?毎日心配して待つより一緒に冒険者してるほうが僕は安心します。でも家事をするって言ってたのに…なんだか…わがままでごめんなさい…」

「いやいや、わがままなんかじゃない!そうか…本当に16歳なのか?俺達には君はまだ8~10歳程にしか見えないぞ?」

ですよねぇ…若く見られちゃいますよね…神様に頼んだのは自分ですけど、まさか冒険者になるかどうかで引っかかるとは思いませんでしたよぉ…

「シン、『ステータスオープン』と言ってみたらどうだい?魔力があるならできるはずだし、ステータスは嘘をつかないからね。あ、シンが嘘をついてるとか、そういうことではないからね?!」

ステータスオープン?!すごい!ゲームみたい!よし、いっちょやってみますか!

「『ステータスオープン』!」

すると目の前に青い板のようなものが出てきた。これは2人にも見えるようでまじまじと板を見つめている。

名前:シン

年齢:16歳

属性:全属性(火、水、風、土、光、闇、空間、無、時)

体力:29/38

魔力:∞

称号:創造神の悩みの種(+)、元異世界人、精霊王の愛し子、動物博愛主義(+)

備考:神頼みするなら教会でしてくれ、念が送られてくるのはもう嫌だ


おっとぉ…異世界人だというのを秘密にしていたというのに!これ見えてるんですよね?!見えてるんですよねぇ?!

「あぁ…えっと…シン…お前は…一体何なんだ…?」

ほらぁ~!!!

「えと…すみません、隠してました。元々僕はこの世界の人間じゃないです。神様に毎日神頼みして、異世界に転生させてもらいました。毎分神頼みしてたせいで、神様が怒りまして…煩いから叶えてやる、と…。それで色々と特典を貰ったと言うかなんというか…えへ」

仕方ない、笑っとけ!

「ぐ…かわ…………なるほど…それで創造神の悩みの種、というわけか…。それから?魔力∞ってなんだ?精霊王の愛し子とは?動物博愛主義もなんとなく気になるが他がインパクト強すぎて今はいい気がするぞ?あと全属性使えるってなんなんだ?!」

あぁ~ダレンさん…勢い強すぎるよぉ…質問攻めやめちくれぇ…

「えと…精霊王の愛し子はわからんですけど、他の3つは特典ですね。神様にお願いしました…。魔法はチートがいいって言ったから、無尽蔵に魔力あるし、全属性使える。動物博愛主義は…これ横にある+押したらわかりますかね?」

ぽちっとな


動物博愛主義(全ての動物を愛し、そしてまた愛される。)


う~ん簡潔!

「だそうです。元々動物が好きだったというのもあって神様にお願いしました!」

「シン…では記憶が無いまま森に置き去りにされたというわけでは…ない…のか?」

「えと、はい!転生したのがその時だったので。ご心配おかけしてすみませんでした。」

「はあああ~…、いや、良かったと言うかなんというか…シン、決して人前でステータスを見せるんじゃないぞ。お前は稀有な存在すぎて国から狙われてしまう。いや、世界から…かもしれんな…だから家にいて欲しい…が…それも無理そうだし…うーん……………いっその事、監禁すれば万事解決?子供を作れば外に出る気も無くすだろう…いや…うーん…」

なんか最後聞き取れませんでしたが、僕は面倒な存在ですね…やっぱりこの家でお世話になるのはよろしくない気がしてきました…

「あの…面倒な存在でごめんなさい…お二人が嫌なら僕、魔法使えますし、すぐにでも出ていきます。」

迷惑はかけられないよな…

「「だめだ!!」」

「ひっ!」

急に大声を出されて涙目になる。

「あ、すまない…驚かせるつもりでは…!」

ズザザッと覚えのない記憶が頭に流れてくる。男がにちゃっと笑い、こちらに向かってくる。怖い、怖い。なんで?これ、なんの記憶…?やだ、やだ、怖い。なんで、誰か、誰か助けて。手がこっちに来る!体触ってる!気持ち悪い、やだ、やだ!触らないで!助けて、誰か!!

「はっ、はっ、はっ…や、やだあ、やめて…いやぁっ…ひっ…」

「シン!息をしろ!シン!!」

ぎゅっと体を温かいもので包まれた。だがあの男の感触にしか思えなくて。

「触らないで!やめてえぇぇ…!!やだぁぁぁ!助けて!たすけてぇ…!ダレン…ザック…たす…けて…」

そこで意識は途絶えた。








※※※※※※※※※※※

コメディのはずが…シリアスになっちゃった…ごめんちゃ☆
主がトラウマ持ち受けが好きなので…申し訳ないっす、はい。それではお楽しみください(*^^*)

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