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都立冨澤大学附属高校
俺の再会 (湊side)
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《高校1年生・4月》
入学式当日
大きすぎる体育館の中で必死に背伸びをしながら、俺は入学生代表挨拶の為に登壇した彼の姿から目が離せなかった
晴臣はマイクの電源を入れたあと、前方に顔を向けた
だけ、なのだが
すっとこちらを見つめる彼と視線が絡み合っていると思う湊は、ドクドクと脈打つ身体で、すっかり陶酔していた
「やっと会えた…」
卒業式以降姿を見れなかったが彼は
その麗しくも逞しくもあるその姿は変わらないものの
中学の時は持ち合わせていた幼さが薄れ、ブレザーを着る彼は一人前の男性にも見えた
心地いい声色に思いを馳せていると
すぐに挨拶が済み、晴臣は早々と降壇してしまう
降壇した後もずっと晴臣を目で追っていると、1人の男子生徒と挨拶している様子だった
その男は晴臣の前に生徒会長として登壇し、祝辞を述べていたことを思い出す
晴臣よりも少しばかり背が高いものの、
色素の薄い髪色と長髪を後ろで束ねている
物腰の柔らかそうな温かい雰囲気を纏った彼はまるで出家した僧侶の様だと湊は思った
彼と握手した後、なんだか会話が続いている様だが湊の位置からでは到底聞こえるはずもなく、気が付けば晴臣の姿すら見失ってしまっていた
入学式の後、廉くんに誘われた学食での昼食は緊張と幸福感で余り喉を通らなかった
そんな湊を眺めながら
「湊には量が多かったかな?可愛いね」
最後の一言に多少引っかかる部分はあるが食べきれない分を食べてくれるのだ、文句はいいまいとぐっと口を噤んだ
これから、どうやって晴臣と出会おうかシュミレーションが必要だと
夢にも見た彼との高校生活を叶えるべく
俺は小さく握り拳をつくるのだった
入学式当日
大きすぎる体育館の中で必死に背伸びをしながら、俺は入学生代表挨拶の為に登壇した彼の姿から目が離せなかった
晴臣はマイクの電源を入れたあと、前方に顔を向けた
だけ、なのだが
すっとこちらを見つめる彼と視線が絡み合っていると思う湊は、ドクドクと脈打つ身体で、すっかり陶酔していた
「やっと会えた…」
卒業式以降姿を見れなかったが彼は
その麗しくも逞しくもあるその姿は変わらないものの
中学の時は持ち合わせていた幼さが薄れ、ブレザーを着る彼は一人前の男性にも見えた
心地いい声色に思いを馳せていると
すぐに挨拶が済み、晴臣は早々と降壇してしまう
降壇した後もずっと晴臣を目で追っていると、1人の男子生徒と挨拶している様子だった
その男は晴臣の前に生徒会長として登壇し、祝辞を述べていたことを思い出す
晴臣よりも少しばかり背が高いものの、
色素の薄い髪色と長髪を後ろで束ねている
物腰の柔らかそうな温かい雰囲気を纏った彼はまるで出家した僧侶の様だと湊は思った
彼と握手した後、なんだか会話が続いている様だが湊の位置からでは到底聞こえるはずもなく、気が付けば晴臣の姿すら見失ってしまっていた
入学式の後、廉くんに誘われた学食での昼食は緊張と幸福感で余り喉を通らなかった
そんな湊を眺めながら
「湊には量が多かったかな?可愛いね」
最後の一言に多少引っかかる部分はあるが食べきれない分を食べてくれるのだ、文句はいいまいとぐっと口を噤んだ
これから、どうやって晴臣と出会おうかシュミレーションが必要だと
夢にも見た彼との高校生活を叶えるべく
俺は小さく握り拳をつくるのだった
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