君が望むなら、俺が全部叶えてみせる

晴臣と浩太郎（過去編＋中学生）五十嵐side

俺のこと

《》

晴臣とは幼少期からの付き合いだ
互いの両親が仲が良く、良く旅行も一緒に行っていたそんな生活を送っていれば
あれ？俺って裕福なのでは？
あれ？晴臣の家って裕福なのでは？
と小学校に入学する前には自覚していた

晴臣はそんな自覚が、あってか無くてか
小学では俺以外と交流の場に参加する事は無かった

協調性は大切だと、何度か諭すも

「別に。いずれ居なくなるものは最初から無くても問題ないだろ」

と、あっけらかんと開き直るのだ
名前も覚えず、君、貴方、で通す彼を見て
いじめられでもしたら…と内心ヒヤヒヤした浩太郎だったが、すぐにとりこし苦労だったと気が付かされる

晴臣はその淡麗な容姿と指揮能力、リーダー性はしっかり持ち合わせており
　クラスメイトと親くはしないものの、必要であれば声を掛け、協力し、相談するその統率力を発揮して、学級委員長として
それはもう小学校で彼は良い意味で目立っていた

そんな彼に唯一意見ができる友人として、伝達係として引き止め役として
重労働役として、俺もそれそれは重宝されていた

鳳城晴臣、彼は
鳳城財閥のトップ鳳城義嗣の1人息子

🎵住まいを持つならホウジョウ～

聞き馴染みのある音楽と台詞は
全国で流れるCMだ
一等地の建設、マンション経営、鳳城グループ事業の展開
都市部を中心に観光地、東京から地方まで展開している大企業だ

そんな、鳳城と図太いパイプの五十嵐財閥
メインは林業、加工業
多地方に山を所有し、その地域に合わせた木々の育成や伐採、加工、納品する。
建築企業や、デザイナー、個人にも販売している
片手間にスキー場の経営や山沿いの海岸も所有しており、多岐に渡る。
そんな五十嵐の大口の取引先が鳳城財閥だ

誠心誠意仕事に打ち込む父親の姿や、品質の高さを何度も褒められる自社の製品を見て父親を凄いとは思っていた

しかし、たまに見る泥に塗れた自分の父親を少し恥ずかしく思う自分もいた