26 / 50
第一章 『無能』のレッテルを貼られた僕がいかにして英雄と呼ばれるようになったか?
第二十六話 もうこりごり! 仲を取り持つなんてもう『二度』とやらないからね!
しおりを挟む
――モルガバレー 町長宅、モルガシャトー――
翌日――。
報告をかねて、早々に町長の屋敷へ行ったんだけど。
「こいつはオレの女だ! 手ぇ出すんじゃねぇっ!!」
なんと! 開口一番はアニキの告白からだったんだ!
「バ、バカっ! い、いつ私がレヴィンの女になったのよっ!」
リリー姉さんは顔を真っ赤にしてるけど、まんざらでもなさそう。
「もう、そんな気はないので安心してくれたまえ」
それと引きかえ、町長は青ざめている。
どうしたんだ? いったい?
Pon Pon……。
ん? なんだろう? ウィンに肩をたたかれる。
耳打ち? 何の話かな?
「ねぇ、フィル? 町のウワサよるとね。この町長、メイドにね……ごにょごにょ――」
Oh……。
なるほど、つまりお手付きしてして、デキてしまったと。
それが親族中にバレて、いろいろいそがしいってわけね。
どうしようもないなぁ。この人。
「では約束の小切手を、あとはすべてセヴァスチャンに任せてある。こう見えて私はいそがしい身でね、失礼するよ」
足早に出ていく。
パタンと戸が閉じて。
UWAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA――っ!!
「なんだなんだっ!?」
「あれ、もしかして町長の声?」
「いえ、みなさまお気になさらず、ここ最近わが主はつかれているようでして、温かく見守ってやってくださいませ」
この人もタイガイだな。
というか、独身っぽいし、さっさとセキニンとればいいんじゃ。
こういうのを往生際がわるいっていうんだっけ?
でもまぁ、カクシツとかそいうのがあって頭を悩ましているんだろうけど。
「聞くところによると、あなた方は〈グランドモンスター〉をたおして回っているそうですね」
「ええ、まぁ……」
多分、トパゾタウンの酒場のマスターだろうね。
「それで実は当家で強力なモンスターがでる情報を手に入れましたので、謝礼として受け取ってください。」
「えっ!? ほんとですかっ!?」
「気前いいじゃねぇか!」
なんと1万ノルのほかに、そんな情報までいただけるなんて!
あくまでもウワサによると。
ここから南西にある港町カルサイトリコ。
そこに強力なモンスターが出たという話だそうだ。
「やったわね! ウィン!」
「うんっ!」
じゃあ、次の目的地はカルサイトリコに決まったところで、屋敷を後にした。
――モルガバレー 宿屋、優美なるバラ――
「もう出てしまわれるんですか? お兄さんたち……」
店先でミシェルと宿屋のご夫婦に見送られる。
「うん、まぁね」
「ほんとにありがとうございます。お母さんを助けてくれて」
「いえいえ、無事でなによりだよ」
深々と頭を下げるミシェル。
なんとしおらしい。
普段からそうしてればいいのに。
「実はボク、ずっと男の子のカッコがイヤで、あの後お母さんと話し合ったんです。そしたらボクのこと女の子として見てくれるってことになって」
「う、うーん? そうなんだ」
そ、そういう話だったんだね。
「これも全部、フィルお兄さんたちのおかげです。ありがと――」
Chu……。
「っ!」
ほほにやわらかいものがっ!?
「あーーーーーーーっ!!」
「あら、まぁ」
「ヒュー……やるじゃねぇか」
「ゥウァン! ゥウァン!」
RMBLRMBL……。
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……。
キキにはほえられるし……。
ウィンがすごくにらんでくるよぉ~。
「あ、そうそう、となり町のユークレースタウンで強盗が出たらしいですよ。新聞に書いてありました」
そうなんだ。
貴重な情報源だし、いい加減、定期的に買わなきゃなぁ。
「なので道中お気をつけてくださいね。あ! でもお兄さんたちなら、だいじょうぶですよね! なんたってこの町をの英雄なんですから!」
「うん……ありがとう」
一刻早く、この場からはなれたい。
なんだか後ろで邪神が生まれそうなんだ。
「いつかまたこの町に来ることがあったら、ぜひまたウチに泊まっていってくださいね♡」
とミシェルはにこっとほほえんでくれた。
こうして僕らは、立派な看板娘となったミシェルに見送られ、カルサイトリコへ向けて歩き出したんだ。
アニキたちはうまくいって、ウィンとの道のりは、まだまだけわしいみたい。
どうしてこうなっちゃんだんだろう……ハァ……。
あぁ! もうこりごりだ!
仲を取り持つなんて、もう二度とやらないからなっ!!!
翌日――。
報告をかねて、早々に町長の屋敷へ行ったんだけど。
「こいつはオレの女だ! 手ぇ出すんじゃねぇっ!!」
なんと! 開口一番はアニキの告白からだったんだ!
「バ、バカっ! い、いつ私がレヴィンの女になったのよっ!」
リリー姉さんは顔を真っ赤にしてるけど、まんざらでもなさそう。
「もう、そんな気はないので安心してくれたまえ」
それと引きかえ、町長は青ざめている。
どうしたんだ? いったい?
Pon Pon……。
ん? なんだろう? ウィンに肩をたたかれる。
耳打ち? 何の話かな?
「ねぇ、フィル? 町のウワサよるとね。この町長、メイドにね……ごにょごにょ――」
Oh……。
なるほど、つまりお手付きしてして、デキてしまったと。
それが親族中にバレて、いろいろいそがしいってわけね。
どうしようもないなぁ。この人。
「では約束の小切手を、あとはすべてセヴァスチャンに任せてある。こう見えて私はいそがしい身でね、失礼するよ」
足早に出ていく。
パタンと戸が閉じて。
UWAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA――っ!!
「なんだなんだっ!?」
「あれ、もしかして町長の声?」
「いえ、みなさまお気になさらず、ここ最近わが主はつかれているようでして、温かく見守ってやってくださいませ」
この人もタイガイだな。
というか、独身っぽいし、さっさとセキニンとればいいんじゃ。
こういうのを往生際がわるいっていうんだっけ?
でもまぁ、カクシツとかそいうのがあって頭を悩ましているんだろうけど。
「聞くところによると、あなた方は〈グランドモンスター〉をたおして回っているそうですね」
「ええ、まぁ……」
多分、トパゾタウンの酒場のマスターだろうね。
「それで実は当家で強力なモンスターがでる情報を手に入れましたので、謝礼として受け取ってください。」
「えっ!? ほんとですかっ!?」
「気前いいじゃねぇか!」
なんと1万ノルのほかに、そんな情報までいただけるなんて!
あくまでもウワサによると。
ここから南西にある港町カルサイトリコ。
そこに強力なモンスターが出たという話だそうだ。
「やったわね! ウィン!」
「うんっ!」
じゃあ、次の目的地はカルサイトリコに決まったところで、屋敷を後にした。
――モルガバレー 宿屋、優美なるバラ――
「もう出てしまわれるんですか? お兄さんたち……」
店先でミシェルと宿屋のご夫婦に見送られる。
「うん、まぁね」
「ほんとにありがとうございます。お母さんを助けてくれて」
「いえいえ、無事でなによりだよ」
深々と頭を下げるミシェル。
なんとしおらしい。
普段からそうしてればいいのに。
「実はボク、ずっと男の子のカッコがイヤで、あの後お母さんと話し合ったんです。そしたらボクのこと女の子として見てくれるってことになって」
「う、うーん? そうなんだ」
そ、そういう話だったんだね。
「これも全部、フィルお兄さんたちのおかげです。ありがと――」
Chu……。
「っ!」
ほほにやわらかいものがっ!?
「あーーーーーーーっ!!」
「あら、まぁ」
「ヒュー……やるじゃねぇか」
「ゥウァン! ゥウァン!」
RMBLRMBL……。
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……。
キキにはほえられるし……。
ウィンがすごくにらんでくるよぉ~。
「あ、そうそう、となり町のユークレースタウンで強盗が出たらしいですよ。新聞に書いてありました」
そうなんだ。
貴重な情報源だし、いい加減、定期的に買わなきゃなぁ。
「なので道中お気をつけてくださいね。あ! でもお兄さんたちなら、だいじょうぶですよね! なんたってこの町をの英雄なんですから!」
「うん……ありがとう」
一刻早く、この場からはなれたい。
なんだか後ろで邪神が生まれそうなんだ。
「いつかまたこの町に来ることがあったら、ぜひまたウチに泊まっていってくださいね♡」
とミシェルはにこっとほほえんでくれた。
こうして僕らは、立派な看板娘となったミシェルに見送られ、カルサイトリコへ向けて歩き出したんだ。
アニキたちはうまくいって、ウィンとの道のりは、まだまだけわしいみたい。
どうしてこうなっちゃんだんだろう……ハァ……。
あぁ! もうこりごりだ!
仲を取り持つなんて、もう二度とやらないからなっ!!!
0
あなたにおすすめの小説
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる