20 / 35
Season1 セオリー・S・マクダウェルの理不尽な理論
#019 監獄の鷹と鳩 Dilemma
しおりを挟む
8月15日 17:00 私立霜綾学園 美術室――
『馬鹿かアンタはっ! どう考えても罠だっ!』
「あら? 心配してくださるの? 嬉しいですわ」
『そんなことは微塵も思ってない。手間を増やすなというだけだ』
「つれないですわね」
美術室に向かう途中、インカムの向こうから聞こえる暁の声は不安に満ちていた。
不謹慎には思いつつも、セオリーには悪い気がしなかった。
(これでは馬鹿だと言われても無理ありませんわね)
「大丈夫ですわよ。レーツェルが監視カメラを掌握していますし、何かあればみんな駆け付けて下さるのでしょう?」
『それはそうだが……』
「それに暁もご存じの通り、私には奥の手があります。暁の為に出来る限りの情報を手にして見せますわ」
暁の心配をよそにセオリーは美術室の戸に手を掛けた。
戸を惹くや否や柔らかい赤みを帯びた日差しが飛び込んでくる。そして油絵具や石膏の染みついた美術室特有の匂いがセオリーの鼻を付いてくる。
「お待たせいたしましたわ」
「本日はご足労頂きありがとうございます」
室内へと足を踏み入れると既に二人、且又と一人の女子生徒が慎ましくお辞儀をしてきた。その子はセオリーの講義で代表質問を買って出ていた女子生徒だ
「貴女は黒井陽葵さんですね。もしかしてゲームのお相手というのは貴女ですか?」
「ええ、マクダウェル博士。本日の講義、大変勉強になりました」
陽葵から『僭越ながら私がお相手させていただきます』と言ってお辞儀をされるも、向かってくる敵意にセオリーは内心うんざりする。
(この子、ちっとも僭越と思っていないですわね。昔から『男同士は本来、互いに無関心なもの、しかし女は生まれつき敵同士である』とはよく言ったものですわ)
脳裏で溜息を付きながら、セオリーは陽葵の向かいの席に腰を下ろす。
「それでどんなゲームを致しますの?」
「ええ、こちらになります」
そういって妖しく微笑む且又がセオリーの前に置いたのは、VRフルフェイスヘルメットとCCCのパッケージ。
「CCCのゲーム内にある無間牢獄というミニゲームをなります」
「無間牢獄?」
且又は徐に窓側へと歩き出し、背をセオリーに向けたまま語りだす。
「心配はありません。マクダウェル博士も知っている単純な無期限繰返しの囚人のジレンマです。CCCのプレイヤーであればだれでも参加できますのでご安心下さい」
確かにそれならセオリーも知っていた。要はタカハトゲームだった。
且又の話では無間牢獄という場所の無限にいる囚人NPCを使ったゲームで、各囚人NPCには共同で犯罪を行い捕まっている仲間が一人おり、プレイヤーは検事NPCに指示して以下のような司法取引を持ち掛ける。
1.本来ならお前たちは懲役5年だが、もし2人とも黙秘したら、証拠不十分として2人とも懲役2年だ。(この手は俗に「協力」という手である)
2.もし片方だけが自白すれば、そいつはその場で釈放してやる。この場合黙秘していた方は懲役10年だ。(この手を俗に「裏切り」という手である)
3.ただし、二人とも自白したら、判決通り二人とも懲役5年だ。
互いに黙秘し協調した場合は各プレイヤーに3点。どちらかが裏切って自白した場合には、自白したプレイヤーに5点。囚人が双方自白した場合は1点、プレイヤーに入ることになる。
「そしてこのゲームの最大の要素があります。それは囚人に対してプレイヤーが噂を流すことによって、ある程度の囚人の行動を操作することが出来ます」
「それアクセルロッドの競技大会ではありませんか?」
実際にゲーム理論の大会で、世界中のプログラマーが戦略を出し合い競い合わせている。
「その通りです。流石は進化学者ですね」
「当然ですわ。進化学の重要な概念の一つである進化的に安定な戦略を知るうえで重要な知識ですもの」
進化的に安定な戦略とは生物の個体群の大部分のメンバーが採用すると、別の代替戦略にとって代わるとの無い戦略。
裏を返せば、個体にとって最善の戦略は、個体群の大部分が行っていることによって決まるということをいう。
「とりあえず分かりましたわ。早速始めましょう」
「そうしましたら、マクダウェル博士がアバターを作成している間に、私が先行して最初の町に転移陣を作っておきますので、そこへ入ってください。そうすれば無間牢獄まで転移できますので」
「分かりましたわ」
セオリーは頷いて机の上に置かれたVRフルフェイスヘルメットを手に取る。
VRフルフェイスヘルメットは情報屋の柏木の処にもあった脳波を拾って、アバターを操作する最新式のデバイスのようだ。
「マクダウェル博士。潜る前に一つよろしいでしょうか?」
「何かしら?」
「彼……名前は確か、神藤暁。彼は来ておりますか?」
「ええ、うちの実験体はずっと貴方のことを見ておりますわ。流石の私も妬けてしまうくらい」
「そうですか。それは嬉しい限りです」
と言っている割に且又からは嬉しそうな感情どころか、一切の感情の機微がほとんど感じられない。
(この男、まさか暁と同じ……ではありませんわね。この男は反社会性パーソナリティ障害かもしれませんわ)
暁をサイコパスと断定しようとした思考を振り払う。だが、同じタイプの人間には違いなく、故に惹かれ合ってしまう。
(暁とこの男を引き合わせてはいけませんわ。そしたらきっと彼は戻ってこられなくなる)
そう思うとこの退屈そうなゲームにもやる意味が出てきた。自分の研究に没頭してきた今更、他人の為に動くことになり、セオリーは内心滑稽に思えてならなかった。
「さてと、それじゃあ、始めましょうか」
セオリーはVRフルフェイスヘルメットを装着してCCCへとログインを開始した。
CCC。無間牢獄――
セオリーは赤いローブを纏う魔女風の自分そっくりなアバターを作成すると、用意された転移陣に乗って、無間牢獄へとやってきた。
そこは露天鉱床、もしくはダンテの神曲に登場する地獄の濠を思わせる永遠と続く坩堝。
転移先は無間牢獄の真上、端から突き出た一本の断崖。
下を覗くと鉄格子の奥から囚人たちの叫び声は、まるでその坩堝をホルンに見立て轟いているようだ。
叫び声が上昇気流の如く拭き上がる中、セオリーは向かい合ったもう一本の断崖に一人の女剣士がいることに気付く。
適度に前髪が揃えられ、まるで人本人形のような容姿は陽葵の特徴を受け継いでいるところを見る限り本人だろう。
「お待たせいたしましたわ」
「いいえ、大丈夫です。そうしましたら早速始めましょうか」
タカハトゲームの純粋な知能合戦は、セオリーのオントロジーエコノミクスを警戒した
良い手だと内心セオリーは感心している。
(恐らくもなにも十中八九、純粋な知能合戦にはならないでしょうけど……)
現状、セオリーの方が明らかに不利だとことに気付いていた。そもそも純粋に勝負する気など毛頭ない、目的は且又が一体何を企んでいるか、それを探る事だ。
(さて、あの男はこんな幼気な女の子に一体何を吹き込んだのか)
「ええ、そうですわね。お手柔らかにお願いしますわ」
「こちらこそよろしくお願いいたしますわ」
互いに会釈をすると、ゲーム開始を知らせる大鐘の音が坩堝へ響き渡った。
『馬鹿かアンタはっ! どう考えても罠だっ!』
「あら? 心配してくださるの? 嬉しいですわ」
『そんなことは微塵も思ってない。手間を増やすなというだけだ』
「つれないですわね」
美術室に向かう途中、インカムの向こうから聞こえる暁の声は不安に満ちていた。
不謹慎には思いつつも、セオリーには悪い気がしなかった。
(これでは馬鹿だと言われても無理ありませんわね)
「大丈夫ですわよ。レーツェルが監視カメラを掌握していますし、何かあればみんな駆け付けて下さるのでしょう?」
『それはそうだが……』
「それに暁もご存じの通り、私には奥の手があります。暁の為に出来る限りの情報を手にして見せますわ」
暁の心配をよそにセオリーは美術室の戸に手を掛けた。
戸を惹くや否や柔らかい赤みを帯びた日差しが飛び込んでくる。そして油絵具や石膏の染みついた美術室特有の匂いがセオリーの鼻を付いてくる。
「お待たせいたしましたわ」
「本日はご足労頂きありがとうございます」
室内へと足を踏み入れると既に二人、且又と一人の女子生徒が慎ましくお辞儀をしてきた。その子はセオリーの講義で代表質問を買って出ていた女子生徒だ
「貴女は黒井陽葵さんですね。もしかしてゲームのお相手というのは貴女ですか?」
「ええ、マクダウェル博士。本日の講義、大変勉強になりました」
陽葵から『僭越ながら私がお相手させていただきます』と言ってお辞儀をされるも、向かってくる敵意にセオリーは内心うんざりする。
(この子、ちっとも僭越と思っていないですわね。昔から『男同士は本来、互いに無関心なもの、しかし女は生まれつき敵同士である』とはよく言ったものですわ)
脳裏で溜息を付きながら、セオリーは陽葵の向かいの席に腰を下ろす。
「それでどんなゲームを致しますの?」
「ええ、こちらになります」
そういって妖しく微笑む且又がセオリーの前に置いたのは、VRフルフェイスヘルメットとCCCのパッケージ。
「CCCのゲーム内にある無間牢獄というミニゲームをなります」
「無間牢獄?」
且又は徐に窓側へと歩き出し、背をセオリーに向けたまま語りだす。
「心配はありません。マクダウェル博士も知っている単純な無期限繰返しの囚人のジレンマです。CCCのプレイヤーであればだれでも参加できますのでご安心下さい」
確かにそれならセオリーも知っていた。要はタカハトゲームだった。
且又の話では無間牢獄という場所の無限にいる囚人NPCを使ったゲームで、各囚人NPCには共同で犯罪を行い捕まっている仲間が一人おり、プレイヤーは検事NPCに指示して以下のような司法取引を持ち掛ける。
1.本来ならお前たちは懲役5年だが、もし2人とも黙秘したら、証拠不十分として2人とも懲役2年だ。(この手は俗に「協力」という手である)
2.もし片方だけが自白すれば、そいつはその場で釈放してやる。この場合黙秘していた方は懲役10年だ。(この手を俗に「裏切り」という手である)
3.ただし、二人とも自白したら、判決通り二人とも懲役5年だ。
互いに黙秘し協調した場合は各プレイヤーに3点。どちらかが裏切って自白した場合には、自白したプレイヤーに5点。囚人が双方自白した場合は1点、プレイヤーに入ることになる。
「そしてこのゲームの最大の要素があります。それは囚人に対してプレイヤーが噂を流すことによって、ある程度の囚人の行動を操作することが出来ます」
「それアクセルロッドの競技大会ではありませんか?」
実際にゲーム理論の大会で、世界中のプログラマーが戦略を出し合い競い合わせている。
「その通りです。流石は進化学者ですね」
「当然ですわ。進化学の重要な概念の一つである進化的に安定な戦略を知るうえで重要な知識ですもの」
進化的に安定な戦略とは生物の個体群の大部分のメンバーが採用すると、別の代替戦略にとって代わるとの無い戦略。
裏を返せば、個体にとって最善の戦略は、個体群の大部分が行っていることによって決まるということをいう。
「とりあえず分かりましたわ。早速始めましょう」
「そうしましたら、マクダウェル博士がアバターを作成している間に、私が先行して最初の町に転移陣を作っておきますので、そこへ入ってください。そうすれば無間牢獄まで転移できますので」
「分かりましたわ」
セオリーは頷いて机の上に置かれたVRフルフェイスヘルメットを手に取る。
VRフルフェイスヘルメットは情報屋の柏木の処にもあった脳波を拾って、アバターを操作する最新式のデバイスのようだ。
「マクダウェル博士。潜る前に一つよろしいでしょうか?」
「何かしら?」
「彼……名前は確か、神藤暁。彼は来ておりますか?」
「ええ、うちの実験体はずっと貴方のことを見ておりますわ。流石の私も妬けてしまうくらい」
「そうですか。それは嬉しい限りです」
と言っている割に且又からは嬉しそうな感情どころか、一切の感情の機微がほとんど感じられない。
(この男、まさか暁と同じ……ではありませんわね。この男は反社会性パーソナリティ障害かもしれませんわ)
暁をサイコパスと断定しようとした思考を振り払う。だが、同じタイプの人間には違いなく、故に惹かれ合ってしまう。
(暁とこの男を引き合わせてはいけませんわ。そしたらきっと彼は戻ってこられなくなる)
そう思うとこの退屈そうなゲームにもやる意味が出てきた。自分の研究に没頭してきた今更、他人の為に動くことになり、セオリーは内心滑稽に思えてならなかった。
「さてと、それじゃあ、始めましょうか」
セオリーはVRフルフェイスヘルメットを装着してCCCへとログインを開始した。
CCC。無間牢獄――
セオリーは赤いローブを纏う魔女風の自分そっくりなアバターを作成すると、用意された転移陣に乗って、無間牢獄へとやってきた。
そこは露天鉱床、もしくはダンテの神曲に登場する地獄の濠を思わせる永遠と続く坩堝。
転移先は無間牢獄の真上、端から突き出た一本の断崖。
下を覗くと鉄格子の奥から囚人たちの叫び声は、まるでその坩堝をホルンに見立て轟いているようだ。
叫び声が上昇気流の如く拭き上がる中、セオリーは向かい合ったもう一本の断崖に一人の女剣士がいることに気付く。
適度に前髪が揃えられ、まるで人本人形のような容姿は陽葵の特徴を受け継いでいるところを見る限り本人だろう。
「お待たせいたしましたわ」
「いいえ、大丈夫です。そうしましたら早速始めましょうか」
タカハトゲームの純粋な知能合戦は、セオリーのオントロジーエコノミクスを警戒した
良い手だと内心セオリーは感心している。
(恐らくもなにも十中八九、純粋な知能合戦にはならないでしょうけど……)
現状、セオリーの方が明らかに不利だとことに気付いていた。そもそも純粋に勝負する気など毛頭ない、目的は且又が一体何を企んでいるか、それを探る事だ。
(さて、あの男はこんな幼気な女の子に一体何を吹き込んだのか)
「ええ、そうですわね。お手柔らかにお願いしますわ」
「こちらこそよろしくお願いいたしますわ」
互いに会釈をすると、ゲーム開始を知らせる大鐘の音が坩堝へ響き渡った。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
異世界楽々通販サバイバル
shinko
ファンタジー
最近ハマりだしたソロキャンプ。
近くの山にあるキャンプ場で泊っていたはずの伊田和司 51歳はテントから出た瞬間にとてつもない違和感を感じた。
そう、見上げた空には大きく輝く2つの月。
そして山に居たはずの自分の前に広がっているのはなぜか海。
しばらくボーゼンとしていた和司だったが、軽くストレッチした後にこうつぶやいた。
「ついに俺の番が来たか、ステータスオープン!」
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
―異質― 激突の編/日本国の〝隊〟 その異世界を掻き回す重金奏――
EPIC
SF
日本国の戦闘団、護衛隊群、そして戦闘機と飛行場基地。続々異世界へ――
とある別の歴史を歩んだ世界。
その世界の日本には、日本軍とも自衛隊とも似て非なる、〝日本国隊〟という名の有事組織が存在した。
第二次世界大戦以降も幾度もの戦いを潜り抜けて来た〝日本国隊〟は、異質な未知の世界を新たな戦いの場とする事になる――
大規模な演習の最中に異常現象に巻き込まれ、未知なる世界へと飛ばされてしまった、日本国陸隊の有事官〝制刻 自由(ぜいこく じゆう)〟と、各職種混成の約1個中隊。
そこは、剣と魔法が力の象徴とされ、モンスターが跋扈する世界であった。
そんな世界で手探りでの調査に乗り出した日本国隊。時に異世界の人々と交流し、時に救い、時には脅威となる存在と苛烈な戦いを繰り広げ、潜り抜けて来た。
そんな彼らの元へ、陸隊の戦闘団。海隊の護衛艦船。航空隊の戦闘機から果ては航空基地までもが、続々と転移合流して来る。
そしてそれを狙い図ったかのように、異世界の各地で不穏な動きが見え始める。
果たして日本国隊は、そして異世界はいかなる道をたどるのか。
未知なる地で、日本国隊と、未知なる力が激突する――
注意事項(1 当お話は第2部となります。ですがここから読み始めても差して支障は無いかと思います、きっと、たぶん、メイビー。
注意事項(2 このお話には、オリジナル及び架空設定を多数含みます。
注意事項(3 部隊単位で続々転移して来る形式の転移物となります。
注意事項(4 主人公を始めとする一部隊員キャラクターが、超常的な行動を取ります。かなりなんでも有りです。
注意事項(5 小説家になろう、カクヨムでも投稿しています。
創世樹
mk-2
SF
それは、生命の在り方。創世の大樹の物語。
はるか遠く、遠くの宇宙にある星。その星に生命をもたらした一本の大樹があった。
冒険者エリーたちが道中で出逢う神秘に満ちた少年、世界制覇を目論む軍事国家、そして世界の何処かにある『大樹』をめぐる壮大な闘争と錯綜する思惑。
この星の生命は何処から来たのか? 星に住む種の存続は?
『鬼』の力を宿す女・エリー一行が果てなき闘いへ身を投じていく冒険活劇!
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
待ちに待ったVRMMO!でもコミュ障な僕はぼっちでプレイしています…
はにゃ
SF
20XX年。
夢にまでみたVRMMOゲーム機『ダイブオン』と剣と魔法を駆使してダンジョンを踏破していくVRMMORPG『アトランティス』が発売された。
五感全てで没入できるタイプのゲームに、心奪われ、血湧き肉躍る僕の名は、佐藤健一(高校2年生)。
学校でぼっちでいじめられっ子な僕は、学校を休んでバイトに明け暮れ、バカ高いゲーム(本体二十九万八千円+ソフト九万八千円也)と面倒くさい手続きと倍率の高い購入予約券を運良く手に入れることができた。
普通のオンラインRPGでギルドのタンク(壁役)を務めていた僕は、同じく購入できたギルメンのフレとまた一緒にプレイするこのを約束した。
そして『アトランティス』発売初日、学校を休んだ僕は、開始時間と同時にダイブした。
…はいいんだけど、キャラがリアル過ぎてテンパってしまう!
みんなキャラメイキングでイケメンや美少女、美女ばかりだし(僕もイケメンキャラだけど)、コミュ障な僕はテンパりすぎてまともに会話ができない!
目を合わせられないし、身体も壊れたロボットのようにギクシャクしてしまう。
こんなはずじゃなかったのに!と嘆く僕を陰で嘲笑うプレイヤーとフレ達…。
ブルータスよ、お前もか………。
ゲームの中でもイジメられ、ある出来事をキッカケにソロでやっていくことを決意する。
これは、NPCを仲間にギルドを立ち上げ、プレイヤーと対峙し、ダンジョンに挑む僕の独りよがりだけどそうでもないぼっちな話。
ただいま不定期更新中m(_ _)m
モチベーションが上がらないので半ば打ち切り状態です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる