27 / 48
第二章 ヒマワリの下で、君と交わした契約はまだ有効ですか?
第27話 この『ピンチ』に駆けつけられるは、一部の傑物だけです
しおりを挟む
背後の鉄扉が悲鳴をあげ、こじ開けられるや、見覚えのある奴らがなだれ込んできた。
「ナキアさん! シャル!」
流石フーリガンバー、突入ツールの名は伊達じゃない。後に残るのはひしゃげたクズ鉄だけ。
「待たせたな、アンシェル!」
「ごめんねぇエルやん。ちょっと道込んでてさ!」
ところどころかすり傷が見えるけど、相変わらず元気そうで安心した。
もちろん、その後にはレアさんも。
「クローディアス宰相、フェディエンカ、あなたたちを止めに来ました」
「これはこれは殿下。いかがされました? こんな場所にわざわざご足労いただくなんて……それに何故、かような者と一緒にいるのですか?」
「殿下!? 殿下だって!?」
俺を無視して言葉が交わされる。
殿下って言うことは、つまりお姫様ってことだよな?
良いところのお嬢様だとは思っていたけど、まさかそこまで身分が高かったなんて。
「……ごめんなさい。隠していて、わたくしの本名は《レアセレーネ=フォン=コーデリア》、現王の孫にあたります」
凛々しい顔つきで、レアさんはすっと俺らの前に出る。
「宰相。あなたが秘密裏に作った霊象兵器【天雷の矢】について調べさせてもらいました」
「ほう、ぜひお聞かせ願おう」
動揺一つ見せないクローディアス、それに対しあからさまにレアさんの表情は険しくなった。
「あれは周囲の霊象気を砲弾として打ち出す代物です、それにより【霊象】に多大な乱れを引き起こすことが最近の観測データから判明しました」
「じゃ、じゃあ、最近【霊象獣】が頻繁に出現しているのって……」
当然出たシャルの疑問、遺憾な面持ちでレアさんは首を縦に振る。
内心俺も驚いていたものの、それだけで話は終わらない。更に驚愕な事実が続く。
「現在、実戦投入可能なものは20機。それを同時に起動すれば、【霊象】は激変します。この資料によれば、あなたは事前にそれを知っていましたよね」
「それがどうした?」
その返答は、俺たちを凍り付かせるのに充分な冷たさを持っていた。
悪びれる様子も、まして開き直る様子すら一つもない。
その目はまるでそれが正しいと信じて疑わない意志すら宿っているかに見えた。
「そんな粗末なことなどどうでもよいのだ!」
良心の呵責など微塵もないその言葉に俺ら全員息をのんだ。
この光景を見ろ! とでもいうように大きく手を広げクローディアスは語った。
「我が帝国は国土こそあれ! はるか南まで続く大地のほとんどは作物の育たぬ凍原と雪で覆われている!」
ぎゅっと拳を握りしめ、一瞬、浅くため息をつくも、再び熱弁をふるってくる。
「そんなやせた土地で臣民はわずかな農地と漁業で食いつなぎ、明日の希望も見いだせない世界で暮らしている!」
「だから帝国は日夜貿易交渉を――」
「敗北を理由に足元を見られることのどこが交渉か!?」
歯をむき出しにクローディアスがレアさんの言葉をさえぎる。
「今や産業資源である【霊象獣】が現れてくれればまだ良い! 闇と水と風の霊象の強い環境では奴らは著しくにぶってしまう!」
故に産業で後れを取り、実に嘆かわしいと、歯を食いしばりながら話す。
「それはある意味、我らが神、嵐の神と冥界の女神の恩恵と言える、だが――今すぐにでも臣民にはジーファニアの肥沃な土壌が必要なのだ」
「……そのためにあなたはあの兵器を――」
「然り! この者の処断が終われば、すぐにでも侵攻を開始する!」
「そんな――あなたが権力を掌握したのは全て……」
「ええ、そうです。現王であるあなたの祖父君とて私を止めることはもはやできませぬ」
「――なら力ずくで止めるまでだ」
震脚を踏み鳴らし、話の腰を折ってやる。
難しいことは分からない。正直話半分だった。なぜならそれがアセナを殺す理由とどう繋がるのか全く分からなかったからだ。
「よく言った。アンシェル」
肩に手をかけたナキアさんがほほ笑みかけてくる。
「……悪りぃな。決断させちまって、カサンドラさんの時もだ。お前ばかりに負担をかける。先輩として兄弟子としてほんと情けねぇ」
誤解だ。そんな風に悪く思ったこと一度もねぇよ。
「ただ、潰れた面目のままはかっこ悪いんでな。その決意、オレ様も一緒に背負うぜ」
「……ナキアさん」
今度は反対の肩にシャルがひじを乗せてきた。
「久しぶりにウチも本気でムカついた。カサンドラさんのケガも大体こいつらのせいなんだね」
多少の思い違いはあっても、二人も一緒に立ち向かってくれた。なんて心強い。
「そうですね。依頼主がいつまでもそのままというわけにもいきませんね。覚悟を決めました!」
わたくしも戦います! と肩に下げていた銀色のライフルをレアさんは構えた。
「せっかくだ。お見せしよう――私が開発した兵器は何も【天雷の矢】だけではないことを」
はめていた右手袋を投げ捨てる。
あらわになったその手は硬質に帯び、全体に滑らかな曲線。
指先は獣のように鋭く、人間のものじゃなかった。
そいつを俺は見た覚えがある。それつい数時間前――。
「な、そ、それは!?」
レアさんも俺と同じ結論に至ったようで、言葉を失っていた。
「まさか、移植しやがったのか?」
「なるほど……不正入国といい、資料といい、研究所の侵入といい、こそこそ嗅ぎまわるのがよほど好きと見える」
徐に右手を掲げると、みるみる暗雲が空に立ち込めていく。
「そんな国家に疫病をばらまくドブネズミは駆除しなくてはな!」
次の瞬間、飛来する閃光が桟橋を打ち砕いた。
「ナキアさん! シャル!」
流石フーリガンバー、突入ツールの名は伊達じゃない。後に残るのはひしゃげたクズ鉄だけ。
「待たせたな、アンシェル!」
「ごめんねぇエルやん。ちょっと道込んでてさ!」
ところどころかすり傷が見えるけど、相変わらず元気そうで安心した。
もちろん、その後にはレアさんも。
「クローディアス宰相、フェディエンカ、あなたたちを止めに来ました」
「これはこれは殿下。いかがされました? こんな場所にわざわざご足労いただくなんて……それに何故、かような者と一緒にいるのですか?」
「殿下!? 殿下だって!?」
俺を無視して言葉が交わされる。
殿下って言うことは、つまりお姫様ってことだよな?
良いところのお嬢様だとは思っていたけど、まさかそこまで身分が高かったなんて。
「……ごめんなさい。隠していて、わたくしの本名は《レアセレーネ=フォン=コーデリア》、現王の孫にあたります」
凛々しい顔つきで、レアさんはすっと俺らの前に出る。
「宰相。あなたが秘密裏に作った霊象兵器【天雷の矢】について調べさせてもらいました」
「ほう、ぜひお聞かせ願おう」
動揺一つ見せないクローディアス、それに対しあからさまにレアさんの表情は険しくなった。
「あれは周囲の霊象気を砲弾として打ち出す代物です、それにより【霊象】に多大な乱れを引き起こすことが最近の観測データから判明しました」
「じゃ、じゃあ、最近【霊象獣】が頻繁に出現しているのって……」
当然出たシャルの疑問、遺憾な面持ちでレアさんは首を縦に振る。
内心俺も驚いていたものの、それだけで話は終わらない。更に驚愕な事実が続く。
「現在、実戦投入可能なものは20機。それを同時に起動すれば、【霊象】は激変します。この資料によれば、あなたは事前にそれを知っていましたよね」
「それがどうした?」
その返答は、俺たちを凍り付かせるのに充分な冷たさを持っていた。
悪びれる様子も、まして開き直る様子すら一つもない。
その目はまるでそれが正しいと信じて疑わない意志すら宿っているかに見えた。
「そんな粗末なことなどどうでもよいのだ!」
良心の呵責など微塵もないその言葉に俺ら全員息をのんだ。
この光景を見ろ! とでもいうように大きく手を広げクローディアスは語った。
「我が帝国は国土こそあれ! はるか南まで続く大地のほとんどは作物の育たぬ凍原と雪で覆われている!」
ぎゅっと拳を握りしめ、一瞬、浅くため息をつくも、再び熱弁をふるってくる。
「そんなやせた土地で臣民はわずかな農地と漁業で食いつなぎ、明日の希望も見いだせない世界で暮らしている!」
「だから帝国は日夜貿易交渉を――」
「敗北を理由に足元を見られることのどこが交渉か!?」
歯をむき出しにクローディアスがレアさんの言葉をさえぎる。
「今や産業資源である【霊象獣】が現れてくれればまだ良い! 闇と水と風の霊象の強い環境では奴らは著しくにぶってしまう!」
故に産業で後れを取り、実に嘆かわしいと、歯を食いしばりながら話す。
「それはある意味、我らが神、嵐の神と冥界の女神の恩恵と言える、だが――今すぐにでも臣民にはジーファニアの肥沃な土壌が必要なのだ」
「……そのためにあなたはあの兵器を――」
「然り! この者の処断が終われば、すぐにでも侵攻を開始する!」
「そんな――あなたが権力を掌握したのは全て……」
「ええ、そうです。現王であるあなたの祖父君とて私を止めることはもはやできませぬ」
「――なら力ずくで止めるまでだ」
震脚を踏み鳴らし、話の腰を折ってやる。
難しいことは分からない。正直話半分だった。なぜならそれがアセナを殺す理由とどう繋がるのか全く分からなかったからだ。
「よく言った。アンシェル」
肩に手をかけたナキアさんがほほ笑みかけてくる。
「……悪りぃな。決断させちまって、カサンドラさんの時もだ。お前ばかりに負担をかける。先輩として兄弟子としてほんと情けねぇ」
誤解だ。そんな風に悪く思ったこと一度もねぇよ。
「ただ、潰れた面目のままはかっこ悪いんでな。その決意、オレ様も一緒に背負うぜ」
「……ナキアさん」
今度は反対の肩にシャルがひじを乗せてきた。
「久しぶりにウチも本気でムカついた。カサンドラさんのケガも大体こいつらのせいなんだね」
多少の思い違いはあっても、二人も一緒に立ち向かってくれた。なんて心強い。
「そうですね。依頼主がいつまでもそのままというわけにもいきませんね。覚悟を決めました!」
わたくしも戦います! と肩に下げていた銀色のライフルをレアさんは構えた。
「せっかくだ。お見せしよう――私が開発した兵器は何も【天雷の矢】だけではないことを」
はめていた右手袋を投げ捨てる。
あらわになったその手は硬質に帯び、全体に滑らかな曲線。
指先は獣のように鋭く、人間のものじゃなかった。
そいつを俺は見た覚えがある。それつい数時間前――。
「な、そ、それは!?」
レアさんも俺と同じ結論に至ったようで、言葉を失っていた。
「まさか、移植しやがったのか?」
「なるほど……不正入国といい、資料といい、研究所の侵入といい、こそこそ嗅ぎまわるのがよほど好きと見える」
徐に右手を掲げると、みるみる暗雲が空に立ち込めていく。
「そんな国家に疫病をばらまくドブネズミは駆除しなくてはな!」
次の瞬間、飛来する閃光が桟橋を打ち砕いた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
【完結24万pt感謝】子息の廃嫡? そんなことは家でやれ! 国には関係ないぞ!
宇水涼麻
ファンタジー
貴族達が会する場で、四人の青年が高らかに婚約解消を宣った。
そこに国王陛下が登場し、有無を言わさずそれを認めた。
慌てて否定した青年たちの親に、国王陛下は騒ぎを起こした責任として罰金を課した。その金額があまりに高額で、親たちは青年たちの廃嫡することで免れようとする。
貴族家として、これまで後継者として育ててきた者を廃嫡するのは大変な決断である。
しかし、国王陛下はそれを意味なしと袖にした。それは今回の集会に理由がある。
〰️ 〰️ 〰️
中世ヨーロッパ風の婚約破棄物語です。
完結しました。いつもありがとうございます!
【完結】婚約破棄されて修道院へ送られたので、今後は自分のために頑張ります!
猫石
ファンタジー
「ミズリーシャ・ザナスリー。 公爵の家門を盾に他者を蹂躙し、悪逆非道を尽くしたお前の所業! 決して許してはおけない! よって我がの名の元にお前にはここで婚約破棄を言い渡す! 今後は修道女としてその身を神を捧げ、生涯後悔しながら生きていくがいい!」
無実の罪を着せられた私は、その瞬間に前世の記憶を取り戻した。
色々と足りない王太子殿下と婚約破棄でき、その後の自由も確約されると踏んだ私は、意気揚々と王都のはずれにある小さな修道院へ向かったのだった。
注意⚠️このお話には、妊娠出産、新生児育児のお話がバリバリ出てきます。(訳ありもあります)お嫌いな方は自衛をお願いします!
2023/10/12 作者の気持ち的に、断罪部分を最後の番外にしました。
2023/10/31第16回ファンタジー小説大賞奨励賞頂きました。応援・投票ありがとうございました!
☆このお話は完全フィクションです、創作です、妄想の作り話です。現実世界と混同せず、あぁ、ファンタジーだもんな、と、念頭に置いてお読みください。
☆作者の趣味嗜好作品です。イラッとしたり、ムカッとしたりした時には、そっと別の素敵な作家さんの作品を検索してお読みください。(自己防衛大事!)
☆誤字脱字、誤変換が多いのは、作者のせいです。頑張って音読してチェックして!頑張ってますが、ごめんなさい、許してください。
★小説家になろう様でも公開しています。
令嬢キャスリーンの困惑 【完結】
あくの
ファンタジー
「あなたは平民になるの」
そんなことを実の母親に言われながら育ったミドルトン公爵令嬢キャスリーン。
14歳で一年早く貴族の子女が通う『学院』に入学し、従兄のエイドリアンや第二王子ジェリーらとともに貴族社会の大人達の意図を砕くべく行動を開始する羽目になったのだが…。
すこし鈍くて気持ちを表明するのに一拍必要なキャスリーンはちゃんと自分の希望をかなえられるのか?!
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
姉から奪うことしかできない妹は、ザマァされました
饕餮
ファンタジー
わたくしは、オフィリア。ジョンパルト伯爵家の長女です。
わたくしには双子の妹がいるのですが、使用人を含めた全員が妹を溺愛するあまり、我儘に育ちました。
しかもわたくしと色違いのものを両親から与えられているにもかかわらず、なぜかわたくしのものを欲しがるのです。
末っ子故に甘やかされ、泣いて喚いて駄々をこね、暴れるという貴族女性としてはあるまじき行為をずっとしてきたからなのか、手に入らないものはないと考えているようです。
そんなあざといどころかあさましい性根を持つ妹ですから、いつの間にか両親も兄も、使用人たちですらも絆されてしまい、たとえ嘘であったとしても妹の言葉を鵜呑みにするようになってしまいました。
それから数年が経ち、学園に入学できる年齢になりました。が、そこで兄と妹は――
n番煎じのよくある妹が姉からものを奪うことしかしない系の話です。
全15話。
※カクヨムでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる