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41.父の影①
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拝啓 寒中お見舞い申し上げます。
長らく連絡もせずすみませんでした。
お父様にお訊ねしたいことがございまして、近々邸に寄らせていただこうかと思っております。
どうかご健勝でお過ごしください。
敬具
令和六年一月九日
ヒナキ
親愛なる御父様
前略
元気に過ごしているようで何よりです。雛の出演した作品を観るのが、僕の近頃の楽しみです。昨年始まった主演ドラマも、お前の兄弟姉妹達と、揃って観ましたよ。
僕もそろそろお前の顔が見たいと思っておりました。しかし、お前が家へ帰ってくるのはお勧めしません。何故なら、僕は今岐阜の屋敷に居ないからです。
理由は会ってから話しましょう。僕がお前を訪ねに行きますからね。よければ、雛の大切な人間のご友人(恋人かな?)も同席していただいてください。
日取りは、追って連絡します。彼には、きっと力になれるとお伝えください。
愛しています。
令和六年一月十一日
パパより
可愛い雛へ 愛を込めて
「えっ!?」
ヒナキは思わずその手紙を破ってしまいそうになり、慌てて手を止めた。深呼吸を一つ。
——カレンが東京に来るだって!?
そもそも彼からこんなにすぐ手紙の返事が届いたことに驚いたのだが、それよりも、彼がそんな気軽に地元を離れようとしていることが意外だった。ヒナキが邸にいた頃は、せいぜい名古屋まで出掛けるくらいなもので、日帰りでは難しい遠出などしようとしなかったのだ。
——ていうか、何で今岐阜にいないんだよ。
必ず毎晩帰宅して、子供達ひとりひとりと会話をする人だった。そして体の弱かったヒナキには、特に長い時間を共に過ごさせたものだった。カレンは誰よりも家族を愛していたのだ。
——なんで潤のこと知ってるんだろう。ドラマを見てるだけじゃなかったのか?
昔から何でも見通しているかのような物言いをする男であったが、これではまるで監視されているかのようだ。一体どこから、どうやってヒナキの近況を知り得ているのだろうか。
ヒナキが数度めのため息をついた時、それを掻き消すように明るい電子音が鳴った。メッセージアプリの通知だ。
——潤だ。
思わず頬が緩む。衝撃的な父の話の後だからか、余計に潤の存在がありがたくて仕方がなかった。
「仙台行ってきます」
その直後に、メンバーとの写真も届いた。目黒がインナーカメラで撮影したようだ。ヒナキは即座にその写真を保存し、ゆっくり深呼吸を一つした。
——そっか、いよいよホールツアーか。
元々知っていたURANOSの予定ではあるが、いざ潤が仕事であちこちに行ってしまうと思うと、寂しいものがある。
URANOS初の全国ツアー。当然、単独ライブが初の地も沢山ある。東京公演は3月。それまで、潤は月に何度も遠征に行ってしまう。
——頑張って欲しいけど、心配でもある……それに、僕自身はしばらくライブに行けないのが悔しい。
気軽に会えない距離にいられると、潤の誕生日まであと少ししか時間がないのに、不安で仕方がない。けれど、そんな事を彼に向かって言うわけにはいかない。
「いってらっしゃい
気をつけてね」
他のメンバーにも見られるかもしれないと思い、当たり障りのない返信を送る。本当は、もっと言いたいことが沢山あったけれど、それはまた電話をした時にでも言えばいいだろう。
「はあ……」
写真を眺め、息をついた。潤は、ヒナキといる時とはまた違う種類の笑顔で写っていた。こうして見ると、やはりとても美しく、それでいてあどけなさがある。可愛い、とただ一言で表すのは憚られるほど、ヒナキにとっては尊い存在だ。
潤と正式に交際するようになってまだ1週間だが、分かったことがいくつかある。
まず、潤は意外にも連絡がマメだ。朝起きた時、出掛ける時、休憩の時間、帰り道、何か変わった出来事があった時、帰宅した時、眠る前。何かあるたび、ヒナキにメッセージを送ってくる。同時に、ヒナキがそれに類する連絡をすると、どんなに時間が空いても必ず丁寧な返事を送ってくる。ヒナキにしたらただ挨拶をしただけなのに、彼は挨拶に加えて様々なコメントを送ってくるのだ。
互いに仕事が忙しくて、ドラマの撮影があった頃のようには顔を合わせられないけれど、お陰で寂しさは無かった。一昨日は電話をする時間もあった。オフの時の潤の声を聞くことができるのは、ヒナキにとっては何よりの褒美だ。
それから、以前と打って変わったこと。潤は、やたらとヒナキの写真を欲しがるようになった。元々仕事でしか写真を撮らなかったヒナキが、誰かに頼んだり慣れない自撮りをするようになったのは、全て潤の影響だ。つい最近は、マリンからカメラの使い方や加工の仕方を、それこそ老人相手のようにレクチャーされたところである。流石に毎日というわけにはいかないが、ヒナキも意識して事あるごとに写真を撮るようになった。
「ヒナキさん今日はどんな予定?」
「今度の映画の打ち合わせと雑誌の撮影だよ」
「映画!
知らなかった…
どんなのですか?」
「ミステリーだよ
大学生の探偵と助手が主人公なんだ
僕は探偵」
「へぇ
大学生ですか
探偵にあいそう…」
「だといいんだけど笑
まだ時間大丈夫なの?」
「いま新幹線
あと1時間は暇」
「そっか…
僕はそろそろ支度しなきゃだ」
「ん
そうなんだ
ヒナキさんも気をつけて」
「うん」
「今夜電話する時間あります?」
「ある!」
「よかった
リハ終わったら連絡します」
「わかった
がんばってね」
「はい
またあとで」
それから、潤から可愛らしい猫がハートを投げているスタンプが送られてきた。それにまた頬を緩ませて、ヒナキは後ろ髪を引かれる思いで身支度を始めた。おそらく、潤が仙台に着くより前にマネージャーの相良が迎えに来るだろう。
今晩、潤の声を聞くことができる。会えるわけでもないのに、それだけでも嬉しくて、気分が明るくなった。半日後のことが、待ち遠しくて仕方がない。まさか、自分がこんな風になる日が来るとは思わなかった。
「今日もお疲れ様だったね、ヒナキ君」
撮影が終わった後、珍しく相良がうっすら笑みを浮かべてヒナキを出迎えた。
「あ、ありがとうございます」
笑うこともあるんだ、と感心よりも奇妙な気持ちでいると、相良はヒナキの言いたいことを察しでもしたかのように、さらに笑みを深めた。
「まさか、何か新しい仕事の話でも入ったんですか?」
「いいや、そういうわけじゃないんだ。さあ、家まで送るよ」
不審に思いながらも、ヒナキは映画の台本のことを考えながら相良の後ろを歩いた。今回の映画は、ライトノベルの実写化だ。
ラヴァチェン以降、妙に恋愛要素のある作品のオファーが増えた。今度の物も、映画オリジナルの原作にはない要素として探偵と恋仲になるキャラクターを出すらしい。そういった、ある種俗物化させるような改変はヒナキ自身は好かない。せっかく原作を読み込んで役作りをしても、自分が読み取った物そのままで演じることができないからだ。
「ヒナキ君」
「はい?」
相良が突然振り向いたので、ヒナキは思わず気の抜けた返事をした。顔を上げた先に、相良のいつもの作り物みたいな目が見えた。
「喉は渇いているかい?」
「え? いえ、別に……」
「そうか」
なんだろう。何となく、違和感がある。相良は何か、ヒナキに言いたい事でもあるのだろうか?
そう思っていると、相良はポケットから黒い小瓶を取り出した。何が入っているのかはわからない。
ヒナキは息を呑んだ。意識したわけでもないのに、相良がそれを手に持った途端、途轍もない渇きを覚えたのだ。
「すまないね、ヒナキ君」
「え……」
相良は、ヒナキに身構える暇も与えず、乱暴に髪を掴んだ。突然のことに理解が及ばない。よろけた隙に、無理やりに顔を上げさせられ、口の中に何かを入れられた。
「うっ、んむ!?」
「飲みなさい」
そうして、手で口を塞がれる。舌の上にぬるい液体が広がり、不思議な味がした。気持ち悪い。それが何かの薬だと理解した頃には、ヒナキの意識はすでに朦朧とし始めていた。薬のにおいが、あまりにも強い。
——何これ、僕、死ぬ?
吐き出したいと思う気持ちとは裏腹に、反射的に喉に触れた液体を飲み込んでしまった。それは瞬時にヒナキの中の何かを確実に掻き乱し、ひどく喉を渇かせた。
「さが、ら……さん……っ」
「死にはしないさ。君は吸血鬼なんだからね」
「……っ!?」
——なんで知ってるんだ。この人、もしかして……。
やがて、全身から力が抜ける。立っていることもままならず、倒れ込んだところを、相良に抱き止められた。瞼が重い。眠り方なんて知らないと思っていたのに。これが「眠気」というものなのかと、ヒナキは薄れゆく意識の中で思った。
生理的な涙が溢れる。呼吸は不自然になり、背筋が震えた。
「すまないね。君のお父上からの言いつけなんだ」
それを聞いたところで、全ての音がふつりと途切れた。
長らく連絡もせずすみませんでした。
お父様にお訊ねしたいことがございまして、近々邸に寄らせていただこうかと思っております。
どうかご健勝でお過ごしください。
敬具
令和六年一月九日
ヒナキ
親愛なる御父様
前略
元気に過ごしているようで何よりです。雛の出演した作品を観るのが、僕の近頃の楽しみです。昨年始まった主演ドラマも、お前の兄弟姉妹達と、揃って観ましたよ。
僕もそろそろお前の顔が見たいと思っておりました。しかし、お前が家へ帰ってくるのはお勧めしません。何故なら、僕は今岐阜の屋敷に居ないからです。
理由は会ってから話しましょう。僕がお前を訪ねに行きますからね。よければ、雛の大切な人間のご友人(恋人かな?)も同席していただいてください。
日取りは、追って連絡します。彼には、きっと力になれるとお伝えください。
愛しています。
令和六年一月十一日
パパより
可愛い雛へ 愛を込めて
「えっ!?」
ヒナキは思わずその手紙を破ってしまいそうになり、慌てて手を止めた。深呼吸を一つ。
——カレンが東京に来るだって!?
そもそも彼からこんなにすぐ手紙の返事が届いたことに驚いたのだが、それよりも、彼がそんな気軽に地元を離れようとしていることが意外だった。ヒナキが邸にいた頃は、せいぜい名古屋まで出掛けるくらいなもので、日帰りでは難しい遠出などしようとしなかったのだ。
——ていうか、何で今岐阜にいないんだよ。
必ず毎晩帰宅して、子供達ひとりひとりと会話をする人だった。そして体の弱かったヒナキには、特に長い時間を共に過ごさせたものだった。カレンは誰よりも家族を愛していたのだ。
——なんで潤のこと知ってるんだろう。ドラマを見てるだけじゃなかったのか?
昔から何でも見通しているかのような物言いをする男であったが、これではまるで監視されているかのようだ。一体どこから、どうやってヒナキの近況を知り得ているのだろうか。
ヒナキが数度めのため息をついた時、それを掻き消すように明るい電子音が鳴った。メッセージアプリの通知だ。
——潤だ。
思わず頬が緩む。衝撃的な父の話の後だからか、余計に潤の存在がありがたくて仕方がなかった。
「仙台行ってきます」
その直後に、メンバーとの写真も届いた。目黒がインナーカメラで撮影したようだ。ヒナキは即座にその写真を保存し、ゆっくり深呼吸を一つした。
——そっか、いよいよホールツアーか。
元々知っていたURANOSの予定ではあるが、いざ潤が仕事であちこちに行ってしまうと思うと、寂しいものがある。
URANOS初の全国ツアー。当然、単独ライブが初の地も沢山ある。東京公演は3月。それまで、潤は月に何度も遠征に行ってしまう。
——頑張って欲しいけど、心配でもある……それに、僕自身はしばらくライブに行けないのが悔しい。
気軽に会えない距離にいられると、潤の誕生日まであと少ししか時間がないのに、不安で仕方がない。けれど、そんな事を彼に向かって言うわけにはいかない。
「いってらっしゃい
気をつけてね」
他のメンバーにも見られるかもしれないと思い、当たり障りのない返信を送る。本当は、もっと言いたいことが沢山あったけれど、それはまた電話をした時にでも言えばいいだろう。
「はあ……」
写真を眺め、息をついた。潤は、ヒナキといる時とはまた違う種類の笑顔で写っていた。こうして見ると、やはりとても美しく、それでいてあどけなさがある。可愛い、とただ一言で表すのは憚られるほど、ヒナキにとっては尊い存在だ。
潤と正式に交際するようになってまだ1週間だが、分かったことがいくつかある。
まず、潤は意外にも連絡がマメだ。朝起きた時、出掛ける時、休憩の時間、帰り道、何か変わった出来事があった時、帰宅した時、眠る前。何かあるたび、ヒナキにメッセージを送ってくる。同時に、ヒナキがそれに類する連絡をすると、どんなに時間が空いても必ず丁寧な返事を送ってくる。ヒナキにしたらただ挨拶をしただけなのに、彼は挨拶に加えて様々なコメントを送ってくるのだ。
互いに仕事が忙しくて、ドラマの撮影があった頃のようには顔を合わせられないけれど、お陰で寂しさは無かった。一昨日は電話をする時間もあった。オフの時の潤の声を聞くことができるのは、ヒナキにとっては何よりの褒美だ。
それから、以前と打って変わったこと。潤は、やたらとヒナキの写真を欲しがるようになった。元々仕事でしか写真を撮らなかったヒナキが、誰かに頼んだり慣れない自撮りをするようになったのは、全て潤の影響だ。つい最近は、マリンからカメラの使い方や加工の仕方を、それこそ老人相手のようにレクチャーされたところである。流石に毎日というわけにはいかないが、ヒナキも意識して事あるごとに写真を撮るようになった。
「ヒナキさん今日はどんな予定?」
「今度の映画の打ち合わせと雑誌の撮影だよ」
「映画!
知らなかった…
どんなのですか?」
「ミステリーだよ
大学生の探偵と助手が主人公なんだ
僕は探偵」
「へぇ
大学生ですか
探偵にあいそう…」
「だといいんだけど笑
まだ時間大丈夫なの?」
「いま新幹線
あと1時間は暇」
「そっか…
僕はそろそろ支度しなきゃだ」
「ん
そうなんだ
ヒナキさんも気をつけて」
「うん」
「今夜電話する時間あります?」
「ある!」
「よかった
リハ終わったら連絡します」
「わかった
がんばってね」
「はい
またあとで」
それから、潤から可愛らしい猫がハートを投げているスタンプが送られてきた。それにまた頬を緩ませて、ヒナキは後ろ髪を引かれる思いで身支度を始めた。おそらく、潤が仙台に着くより前にマネージャーの相良が迎えに来るだろう。
今晩、潤の声を聞くことができる。会えるわけでもないのに、それだけでも嬉しくて、気分が明るくなった。半日後のことが、待ち遠しくて仕方がない。まさか、自分がこんな風になる日が来るとは思わなかった。
「今日もお疲れ様だったね、ヒナキ君」
撮影が終わった後、珍しく相良がうっすら笑みを浮かべてヒナキを出迎えた。
「あ、ありがとうございます」
笑うこともあるんだ、と感心よりも奇妙な気持ちでいると、相良はヒナキの言いたいことを察しでもしたかのように、さらに笑みを深めた。
「まさか、何か新しい仕事の話でも入ったんですか?」
「いいや、そういうわけじゃないんだ。さあ、家まで送るよ」
不審に思いながらも、ヒナキは映画の台本のことを考えながら相良の後ろを歩いた。今回の映画は、ライトノベルの実写化だ。
ラヴァチェン以降、妙に恋愛要素のある作品のオファーが増えた。今度の物も、映画オリジナルの原作にはない要素として探偵と恋仲になるキャラクターを出すらしい。そういった、ある種俗物化させるような改変はヒナキ自身は好かない。せっかく原作を読み込んで役作りをしても、自分が読み取った物そのままで演じることができないからだ。
「ヒナキ君」
「はい?」
相良が突然振り向いたので、ヒナキは思わず気の抜けた返事をした。顔を上げた先に、相良のいつもの作り物みたいな目が見えた。
「喉は渇いているかい?」
「え? いえ、別に……」
「そうか」
なんだろう。何となく、違和感がある。相良は何か、ヒナキに言いたい事でもあるのだろうか?
そう思っていると、相良はポケットから黒い小瓶を取り出した。何が入っているのかはわからない。
ヒナキは息を呑んだ。意識したわけでもないのに、相良がそれを手に持った途端、途轍もない渇きを覚えたのだ。
「すまないね、ヒナキ君」
「え……」
相良は、ヒナキに身構える暇も与えず、乱暴に髪を掴んだ。突然のことに理解が及ばない。よろけた隙に、無理やりに顔を上げさせられ、口の中に何かを入れられた。
「うっ、んむ!?」
「飲みなさい」
そうして、手で口を塞がれる。舌の上にぬるい液体が広がり、不思議な味がした。気持ち悪い。それが何かの薬だと理解した頃には、ヒナキの意識はすでに朦朧とし始めていた。薬のにおいが、あまりにも強い。
——何これ、僕、死ぬ?
吐き出したいと思う気持ちとは裏腹に、反射的に喉に触れた液体を飲み込んでしまった。それは瞬時にヒナキの中の何かを確実に掻き乱し、ひどく喉を渇かせた。
「さが、ら……さん……っ」
「死にはしないさ。君は吸血鬼なんだからね」
「……っ!?」
——なんで知ってるんだ。この人、もしかして……。
やがて、全身から力が抜ける。立っていることもままならず、倒れ込んだところを、相良に抱き止められた。瞼が重い。眠り方なんて知らないと思っていたのに。これが「眠気」というものなのかと、ヒナキは薄れゆく意識の中で思った。
生理的な涙が溢れる。呼吸は不自然になり、背筋が震えた。
「すまないね。君のお父上からの言いつけなんだ」
それを聞いたところで、全ての音がふつりと途切れた。
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