53 / 125
募るもの
【六】妖の正体みたり
しおりを挟む
夜番の隊員達があちこちに打撲を負い、軽く流血もし、阿鼻叫喚の渦の中に居ると、五十嵐の元に報告が上がって来たのは、二十二時を過ぎた頃だった。
それは、どっしりとした体躯の人型の妖だと。
妖のくせに、着物を着ていて、武器も手にしていると。
とても身軽で、鼻歌を歌いながら、こちらを翻弄していると。
これは、これまでに遭遇した事の無い、新種の妖だと。
その日の勤務を終えて、薄くなって来た頭髪のケアをしながら晩酌をと決め込んでいた五十嵐は、その報告に直ぐ様に自宅を飛び出し、駐屯地へと向かった。
そんな妖等、見た事も聞いた事も無い。これは、まさか、日蝕の再来なのかと、月の無い空を忌々しげに睨んだ。
着替えるのももどかしく、司令室へと飛び込めば、設置されている無線から飛び込んで来るのは、隊員達の嘆きの声だ。
気の弱い副司令が、涙を湛えて『一体、何が起こっているのか』と尋ねて来るが、今来たばかりの五十嵐に解る筈が無い。
とにかく、その妖を民家のある方へと近付けさせない事を優先に、討伐を命じる。負傷した者の手当てにと、治療隊への指示も忘れない。
『あ。津山総務は遠征に行ってます』
との返事に、五十嵐は眉を顰めた。
そんな報告は上がっていない。
治療隊を纏める津山には、街を離れる時には報告をする義務がある。
それを怠るとは何たる事かと舌打ちをしながらも、応対した者へ治療隊を動かす事を命じた。
『ん…?』
と、暫くしてから五十嵐は首を傾げた。
隊員達の負傷の報告はある。あるのだが、治療にあたった治療隊からの報告には『重傷者あり』との報告は無いのだ。殆どが軽い打撲で、出血者も襲われて転んだりした時に出来た傷からのもので、妖による物では無いと。
どう云う事だ?
妖は人を喰らう物の筈だ。それが、血の匂いを放つ者に見向きもしていない?
何だこれは?
この新種の妖は何がしたいのだ?
しかし、そう考える間にも司令室に置かれた無線からは被害報告が相次ぐ。
そんな中で、その一報が齎された。
悲鳴の様な報告が続いた中で、それはとても落ち着いた声だった。
『あ、あー。ここからなら届くかな? こちら、第十一番隊所属の久川。現在、西の廃屋街から帰還した処だ。負傷者一名を搬送中。名は楠優士、十八。胸をやられている。医師の手配を頼む』
『了解。こちら治療隊の須藤だ。手配は任せろ。あーあー、帰りそびれたなあ~』
…須藤さん…は置いといて。こちらへ途中帰還せねばならぬ程の怪我人が出るとは…しかも、まだ新人だ。十一番隊の者ならば、一人の問題児を除いて、単独行動に出る者は居ない筈だ。…まさか、そちらにもこの新種の妖が出たのだろうか? 今夜は一体どうなって…。
『ああっ!? 妖が物凄い速さで住宅街の方へと…っ…!!』
隊員からの報告に、五十嵐の背筋に冷たい物が流れる。
あやつ、隊員の力を削ぐだけ削いで、ここからが本番だと言うのか!?
今から民家を襲うと!?
『…っ…! 捕縛せよ! 斃せなくとも構わんっ! 住民に被害を出すな…っ…!!』
喉が潰れる程の勢いで、五十嵐は無線を操作して叫んだ。
叫びながら、こんな時に杜川司令が居てくれたら、とも思った。
飄々としてふざけている様でも、何だかんだで間違った指示を出したりはしなかった。
常に最適だと思われる判断を下していたのだ、杜川は。
彼が定年を理由に退職した時、何度残ってくれと頼んだ事だろう?
しかし杜川は『やりたい事があるのだよ』と、あっさりとここを去ってしまったのだ。
ああ、今は、あのふざけた態度が懐かしい。
鼻歌を歌いながら、刀を振り回す姿をもう一度見た…。
『…………………………………………………………………………鼻歌………………………………?』
『五十嵐司令!? どちらへ!?』
ガタッと椅子を鳴らして立ち上がった五十嵐に、副司令が驚きの声を発するが、五十嵐はそれに答えずに司令室を飛び出し、目的となる場所へと向かった。
◇
「…ええ…。…夜明けまで…あなたの家の前に張り付いていましたよ…流石に…そのまま居る訳にもいきませんから…戻る事にしましたら…その途中で須藤さんに会いましてね…」
『いやあ、口止めされてたんだが、やっぱ言うわ。あのな、何か知らんが、えいみっつぁんが木刀持ってやって来たんだよ。ありゃあ、妖を探してたんだろうなあ。全く、幾つになっても大人しくしてねぇ奴だ』
からからと悪怯れなく笑いながら、それを告げて去って行く須藤の後ろ姿を呆然としたまま見送る五十嵐の頭髪を、そよそよと吹く風が揺らめかせて行った。
「…それで、先に帰還していた久川君と長渕君を呼び出しましてね…確かに木刀を持ったあなたが居たと、言質を取りましたよ…また、あなたが彼らの前に現れた前後からですか…新種の妖の報告がピタリと止んだんですよ…ふふ…。…それに…新種の妖が発見された西の廃屋街からは、他の妖の報告が無いんですよ…。何時もなら、二、三体発見の報告があるんですけどね…。…ねえ、何をしてくれているんですか、新種の妖さんは?」
つらつらと語る五十嵐の言葉に、優士はひたすらに塩の視線を杜川へと向け、高梨は片手で顔を隠し俯き、津山は眼鏡を押さえながら天を仰ぎ、瑞樹はただぽかんと口を開けていた。
「ん、ほんっ!」
突き刺さる様な五十嵐の視線から逃げる様に、顔を背けていた杜川だが、観念したかの様に、一つ咳払いをした。
「まあ、あれだよ。夜番の者とは中々手を合わす機会が無いものでね。新月の闇に紛れれば、私だとそう解る物でもあるまい? 本気の彼ら…」
しかし、杜川の尤もらしい言い分が終わるよりも早く、五十嵐が杜川を指差し叫ぶ。
「ただの辻斬りでしょうがっ!! さあ、来て下さいっ! 始末書を書いて頂きますよっ! 津山君もっ!!」
「ただの民間人の私が始末書!?」
「私が何故!?」
杜川と津山が同時に目を剥いて叫ぶ。津山は分厚いレンズの眼鏡を掛けているので、はっきりとは解らないが、驚いたのは間違い無い。
「杜川氏は私の独断により、時を遡り、先月から朱雀の特別師範と云う職に就いています! 津山君は遠征の報告の義務を怠りましたね!? それから高梨君!」
そう。五十嵐はここに来る前に適当な職を作り、そこに杜川の名を記していた。立派な公文書の偽造であるが、そんな事はどうでも良い。このやんちゃな親父をどうにかする方が重要なのだ。
「はっ!? 私が何か!?」
がっくりと肩を落とす杜川と津山を他人事の様に見ていた高梨だったが、いきなり名を呼ばれて、慌てて姿勢を正した。
「杜川親子の手綱を握るのは、杜川氏の甥であるあなたの役目でしょう!? あなたにも始末書を書いて頂きます! 来なさい!」
「はあああああああっ!?」
(何だ、そのとばっちりは!?)
細い目をこれでもかと見開く高梨を無視して、五十嵐はベッドに居る優士と、何時の間にやらその傍に居る瑞樹を見る。
「あ。楠君、君はゆっくりと養生をしなさい。後で担当の者が来るだろう。入院の話もその時に。橘君、疲れているだろうから、早々に帰宅し睡眠を取るように。では、失礼する」
ビシッと手本の様な敬礼をして、五十嵐は杜川と津山とついでに高梨を連れて、病室から姿を消した。
『…だってぇ…昼間の皆、本気でやってくれないんだもん…』
と、云う杜川の泣き言を残して。
それは、どっしりとした体躯の人型の妖だと。
妖のくせに、着物を着ていて、武器も手にしていると。
とても身軽で、鼻歌を歌いながら、こちらを翻弄していると。
これは、これまでに遭遇した事の無い、新種の妖だと。
その日の勤務を終えて、薄くなって来た頭髪のケアをしながら晩酌をと決め込んでいた五十嵐は、その報告に直ぐ様に自宅を飛び出し、駐屯地へと向かった。
そんな妖等、見た事も聞いた事も無い。これは、まさか、日蝕の再来なのかと、月の無い空を忌々しげに睨んだ。
着替えるのももどかしく、司令室へと飛び込めば、設置されている無線から飛び込んで来るのは、隊員達の嘆きの声だ。
気の弱い副司令が、涙を湛えて『一体、何が起こっているのか』と尋ねて来るが、今来たばかりの五十嵐に解る筈が無い。
とにかく、その妖を民家のある方へと近付けさせない事を優先に、討伐を命じる。負傷した者の手当てにと、治療隊への指示も忘れない。
『あ。津山総務は遠征に行ってます』
との返事に、五十嵐は眉を顰めた。
そんな報告は上がっていない。
治療隊を纏める津山には、街を離れる時には報告をする義務がある。
それを怠るとは何たる事かと舌打ちをしながらも、応対した者へ治療隊を動かす事を命じた。
『ん…?』
と、暫くしてから五十嵐は首を傾げた。
隊員達の負傷の報告はある。あるのだが、治療にあたった治療隊からの報告には『重傷者あり』との報告は無いのだ。殆どが軽い打撲で、出血者も襲われて転んだりした時に出来た傷からのもので、妖による物では無いと。
どう云う事だ?
妖は人を喰らう物の筈だ。それが、血の匂いを放つ者に見向きもしていない?
何だこれは?
この新種の妖は何がしたいのだ?
しかし、そう考える間にも司令室に置かれた無線からは被害報告が相次ぐ。
そんな中で、その一報が齎された。
悲鳴の様な報告が続いた中で、それはとても落ち着いた声だった。
『あ、あー。ここからなら届くかな? こちら、第十一番隊所属の久川。現在、西の廃屋街から帰還した処だ。負傷者一名を搬送中。名は楠優士、十八。胸をやられている。医師の手配を頼む』
『了解。こちら治療隊の須藤だ。手配は任せろ。あーあー、帰りそびれたなあ~』
…須藤さん…は置いといて。こちらへ途中帰還せねばならぬ程の怪我人が出るとは…しかも、まだ新人だ。十一番隊の者ならば、一人の問題児を除いて、単独行動に出る者は居ない筈だ。…まさか、そちらにもこの新種の妖が出たのだろうか? 今夜は一体どうなって…。
『ああっ!? 妖が物凄い速さで住宅街の方へと…っ…!!』
隊員からの報告に、五十嵐の背筋に冷たい物が流れる。
あやつ、隊員の力を削ぐだけ削いで、ここからが本番だと言うのか!?
今から民家を襲うと!?
『…っ…! 捕縛せよ! 斃せなくとも構わんっ! 住民に被害を出すな…っ…!!』
喉が潰れる程の勢いで、五十嵐は無線を操作して叫んだ。
叫びながら、こんな時に杜川司令が居てくれたら、とも思った。
飄々としてふざけている様でも、何だかんだで間違った指示を出したりはしなかった。
常に最適だと思われる判断を下していたのだ、杜川は。
彼が定年を理由に退職した時、何度残ってくれと頼んだ事だろう?
しかし杜川は『やりたい事があるのだよ』と、あっさりとここを去ってしまったのだ。
ああ、今は、あのふざけた態度が懐かしい。
鼻歌を歌いながら、刀を振り回す姿をもう一度見た…。
『…………………………………………………………………………鼻歌………………………………?』
『五十嵐司令!? どちらへ!?』
ガタッと椅子を鳴らして立ち上がった五十嵐に、副司令が驚きの声を発するが、五十嵐はそれに答えずに司令室を飛び出し、目的となる場所へと向かった。
◇
「…ええ…。…夜明けまで…あなたの家の前に張り付いていましたよ…流石に…そのまま居る訳にもいきませんから…戻る事にしましたら…その途中で須藤さんに会いましてね…」
『いやあ、口止めされてたんだが、やっぱ言うわ。あのな、何か知らんが、えいみっつぁんが木刀持ってやって来たんだよ。ありゃあ、妖を探してたんだろうなあ。全く、幾つになっても大人しくしてねぇ奴だ』
からからと悪怯れなく笑いながら、それを告げて去って行く須藤の後ろ姿を呆然としたまま見送る五十嵐の頭髪を、そよそよと吹く風が揺らめかせて行った。
「…それで、先に帰還していた久川君と長渕君を呼び出しましてね…確かに木刀を持ったあなたが居たと、言質を取りましたよ…また、あなたが彼らの前に現れた前後からですか…新種の妖の報告がピタリと止んだんですよ…ふふ…。…それに…新種の妖が発見された西の廃屋街からは、他の妖の報告が無いんですよ…。何時もなら、二、三体発見の報告があるんですけどね…。…ねえ、何をしてくれているんですか、新種の妖さんは?」
つらつらと語る五十嵐の言葉に、優士はひたすらに塩の視線を杜川へと向け、高梨は片手で顔を隠し俯き、津山は眼鏡を押さえながら天を仰ぎ、瑞樹はただぽかんと口を開けていた。
「ん、ほんっ!」
突き刺さる様な五十嵐の視線から逃げる様に、顔を背けていた杜川だが、観念したかの様に、一つ咳払いをした。
「まあ、あれだよ。夜番の者とは中々手を合わす機会が無いものでね。新月の闇に紛れれば、私だとそう解る物でもあるまい? 本気の彼ら…」
しかし、杜川の尤もらしい言い分が終わるよりも早く、五十嵐が杜川を指差し叫ぶ。
「ただの辻斬りでしょうがっ!! さあ、来て下さいっ! 始末書を書いて頂きますよっ! 津山君もっ!!」
「ただの民間人の私が始末書!?」
「私が何故!?」
杜川と津山が同時に目を剥いて叫ぶ。津山は分厚いレンズの眼鏡を掛けているので、はっきりとは解らないが、驚いたのは間違い無い。
「杜川氏は私の独断により、時を遡り、先月から朱雀の特別師範と云う職に就いています! 津山君は遠征の報告の義務を怠りましたね!? それから高梨君!」
そう。五十嵐はここに来る前に適当な職を作り、そこに杜川の名を記していた。立派な公文書の偽造であるが、そんな事はどうでも良い。このやんちゃな親父をどうにかする方が重要なのだ。
「はっ!? 私が何か!?」
がっくりと肩を落とす杜川と津山を他人事の様に見ていた高梨だったが、いきなり名を呼ばれて、慌てて姿勢を正した。
「杜川親子の手綱を握るのは、杜川氏の甥であるあなたの役目でしょう!? あなたにも始末書を書いて頂きます! 来なさい!」
「はあああああああっ!?」
(何だ、そのとばっちりは!?)
細い目をこれでもかと見開く高梨を無視して、五十嵐はベッドに居る優士と、何時の間にやらその傍に居る瑞樹を見る。
「あ。楠君、君はゆっくりと養生をしなさい。後で担当の者が来るだろう。入院の話もその時に。橘君、疲れているだろうから、早々に帰宅し睡眠を取るように。では、失礼する」
ビシッと手本の様な敬礼をして、五十嵐は杜川と津山とついでに高梨を連れて、病室から姿を消した。
『…だってぇ…昼間の皆、本気でやってくれないんだもん…』
と、云う杜川の泣き言を残して。
0
お気に入りに追加
43
あなたにおすすめの小説
龍神のつがい~京都嵐山 現世の恋奇譚~
河野美姫
キャラ文芸
天涯孤独の凜花は、職場でのいじめに悩みながらも耐え抜いていた。
しかし、ある日、大切にしていた両親との写真をボロボロにされてしまい、なにもかもが嫌になって逃げ出すように京都の嵐山に行く。
そこで聖と名乗る男性に出会う。彼は、すべての龍を統べる龍神で、凜花のことを「俺のつがいだ」と告げる。
凜花は聖が住む天界に行くことになり、龍にとって唯一無二の存在とされる〝つがい〟になることを求められるが――?
「誰かに必要とされたい……」
天涯孤独の少女
倉本凜花(20)
×
龍王院聖(年齢不詳)
すべての龍を統べる者
「ようやく会えた、俺の唯一無二のつがい」
「俺と永遠の契りを交わそう」
あなたが私を求めてくれるのは、
亡くなった恋人の魂の生まれ変わりだから――?
*アルファポリス*
2022/12/28~2023/1/28
※こちらの作品はノベマ!(完結済)・エブリスタでも公開中です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
オメガ修道院〜破戒の繁殖城〜
トマトふぁ之助
BL
某国の最北端に位置する陸の孤島、エゼキエラ修道院。
そこは迫害を受けやすいオメガ性を持つ修道士を保護するための施設であった。修道士たちは互いに助け合いながら厳しい冬越えを行っていたが、ある夜の訪問者によってその平穏な生活は終焉を迎える。
聖なる家で嬲られる哀れな修道士たち。アルファ性の兵士のみで構成された王家の私設部隊が逃げ場のない極寒の城を蹂躙し尽くしていく。その裏に棲まうものの正体とは。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
旦那様と僕~それから~
三冬月マヨ
BL
『旦那様と僕』のそれから。
青年となった雪緒に、旦那様は今日も振り回されている…かも知れない。
旦那様は今日も不憫…かも知れない。
『空にある川』(それぞれの絆)以降は『寝癖と塩~』とリンクしています。
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
【R18+BL】ハデな彼に、躾けられた、地味な僕
hosimure
BL
僕、大祇(たいし)永河(えいが)は自分で自覚するほど、地味で平凡だ。
それは容姿にも性格にも表れていた。
なのに…そんな僕を傍に置いているのは、学校で強いカリスマ性を持つ新真(しんま)紗神(さがみ)。
一年前から強制的に同棲までさせて…彼は僕を躾ける。
僕は彼のことが好きだけど、彼のことを本気で思うのならば別れた方が良いんじゃないだろうか?
★BL&R18です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる