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勇者様お願い
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俺は頭を悩ませていた。
俺に介抱をして欲しいと云う、オニキスのおねだりは叶えてやった。
飯を食わせろと云うのは、俺の想像の遥か斜め上を行っていたけど。
誰が口移しだなんて思うよ? なあ?
流石ストーカー。
俺なんか一般常識人では計り知れない。
身体も拭いて欲しいと言うから、拭いてやった。
ただな?
ちんこは自分で拭いてくれ。
萎えているのならともかく。
何で、そんなビンビンに勃起してんだよ?
なあ? 俺は、ただ普通に拭いていただけだぞ?
まあ、そこから事に及ばなかったのは褒めても良いのかも知れない。
…手で…抜いてやるハメにはなったけどな…。
これも…介抱…介護に入るのか…?
…顔に掛けられたけど…。
で。
で、だ。
その後のおねだりが。
"俺が自分から、オニキスのちんこを下の口でぱっくんちょする"
何だよ?
今世紀最大の難関過ぎるミッションは?
なあ?
俺がコンプリート出来ると思っているのか?
流石にそれはもう少し待って欲しいと言おうとしたら。
『…まあ、無理強いはせぬよ…』
何て、ちょっと、ちょおっと、寂し気に目を伏せて俯き加減に言われたらさ。
『嘗めるな。男に、俺に二言は無い。出来ない事も不可能にするのが勇者だ』
はい、撃沈。
何だよ、勇者って何だよ?
何でそんな都合の悪い時に勇者様が出て来るんだよ?
違う意味で勇者してるなよ、俺ぇ。
勇気と無謀を履き違えていない? ねえ?
まあ、とにかく後が無くなった俺だ。
どうすんだよ、俺ぇ…。
「ぱっくんちょ…。俺が…自分から…オニキスのちんこを…ぱっくんちょ…」
「…あの…ライザー様? 先程から、心の声が駄々洩れていますよ?」
あ。
昼飯食って、寛いでいたんだった。
レンとマリエルは正月を堪能するだけ堪能して、七草粥を食べた昨日、帰って行った。
オニキスは食後の散歩に行っている。
もう、普通にピンピンしてやがる。
一昨日から、ふらふらと歩き回ってる。
もう、全快と云っても良いだろう。
奴が快気したら、その祝いにぱっくんちょをと…。
「…あのよ…? カラヲ、お前…その…ニャンタ…その…」
囲炉裏の淵に顎を乗せて、俺はお茶を飲むカラヲに聞いた。
「ええ、まあ、駄々洩れていましたからね? お聞きしたい事は解りますよ? 私が自ら、このコンセントにニャンタのプラグを挿し込んだ事があるのかと問われれば、答えはイエスですね。ええ、もう、それはそれは、何度も幾度も抜き挿し致しましたよ?」
「お…おお…」
大人だ…。
照れもせず、誤魔化しもせず、冷静に、淡々と言い切ったよ…。
てか、コンセントにプラグって…何だ、その例えは…。
「す…すげぇな…」
思わず額に浮かんだ汗を拭ってしまう。
「ぐずぐずに蕩けてる時なら…出来そうな気がするけど…初っ端からぱっくんちょは…ハードルが高過ぎる…」
「あの? 聞こえていますからね? それでしたら、媚薬を使用されては如何ですか?」
半ば呆れた様に、軽く息を吐いてカラヲがそう提案して来た。
「…びやく…」
何だ、それは。
そんなの使った事ないぞ?(※注 有ります)
クリスマスの時は、何とか使わせずに済んだし。(※注 それは、どうでしょう?)
「物によりましては、行為中の記憶をさっぱりと忘れさせてくれるのもありますし」
な、んだと?
そんな便利で都合の良い物が本当に有ると?(※注 有ります。使用済みです)
「ええ、マリエル様がお作りになりました物ですけどね? 慎ましいライザー様には持って来いの品だと思いますよ?」
喉が上下して、ゴクリと音が鳴った気がする。
それがあれば…俺にもぱっくんちょが出来る…?
オニキスを喜ばせてやる事が出来る…のか…?
てか、マリエルはやっぱり性女だったのか…。
「…そ…それ…今…持っていたり…とか…その…」
ちらっ、ちらっと俯き加減にカラヲに視線をやる。
「ええ、ありますよ。どうぞ。オニキス様も所持している筈ですから、オニキス様に強請っても良い気がしますが」
「い、いいいいいいやややややややや…オニキスに強請るのは…何か…その…恥ずかしいぃ…」
良い笑顔でコトリと目の前に置かれた小瓶を、そそくさと懐にしまい込んで、礼を言って使い方を聞いた。
無味無臭で、そのまま飲んでも良いし、食べ物に垂らすとか、飲み物に垂らすとかして、口にすれば良いらしい。一口で十分だと。
飲んで10分もしない内に効果が表れるそうだ。
持続時間は、行為前に飲んで、朝にはさっぱりと消えている、と。
すげえな…マリエル、これで商売出来るんじゃないのか?
まあ、どれだけの需要があるのかは知らないけど。
そんなこんなで、カラヲとニャンタが自宅へ帰った夜。
一緒に風呂に入りたがるオニキスを沈黙させて、一人でさっさと風呂を済ませ、オニキスを叩き起こして風呂に押しやった今。
綺麗に布団が敷かれた寝室で、俺は手にした媚薬とにらめっこしていた。
これを飲めば、多分、そんな抵抗無くぱっくんちょ出来る。
で、それを朝にはすっからかんに忘れる事が出来る。
けど。
「…いいのか…? それで…?」
…いや…、良いも悪いも…どう考えても、素面で俺からぱっくんちょは無理ぃ…。
うう…ハードルが高い、果てしなく高い、高過ぎるぅぅうう…。
けど、けど、やるって言ったし…。
あいつ、期待してるだろうし…。
尻込みしたら、また、無理強いはしないと言いながら、頭の隅では期待して…。
「ああああああ~~~~~~~~っ…!!」
布団の上に倒れ込んでゴロゴロとしていたら、オニキスが近付いて来る気配がした。
「…やべ…っ…!!」
慌てて飛び起きて、媚薬が入っている瓶のコルクを抜いて、口へと傾けた。
「っぶっ!!」
勢いが良過ぎた。
一滴、いや、一口では済まない量が喉を通って行った。
べふべふと咽ていたら、障子が開いてオニキスが部屋へと入って来て、俺の直ぐ傍に膝をついて背中を擦ってくれる。
「どうしたのだ?」
「な、何でもない!」
「いや、しかしこれは? 何処か具合が悪いのでは?」
俺の右手を、右手に握る瓶を、じっと見てオニキスが言った。
目敏い奴め!
しかし、ドーピングしただなんて言いたくない。
薬を決めなきゃ、事に及べない軟弱者だなんて思われたくない!
俺は男だ、勇者だ! 勇者に不可能は無い!
瓶にコルクを挿し込んで、ぽいっと部屋の隅の方へと投げた。
「今のは、気付けの酒だ」
…いや…酒もドーピングになるんじゃ?
と、思ったけど、飛び出した言葉は戻らない。
「…酒? しかし、酒の匂い等…」
訝し気に首を傾げるオニキスの胸倉を掴んで引き寄せて、そこに頭突きを決めてやった。
「…いいから…その…す…るんだろ…? か…快気祝い…して…やるから…」
頭を押し付けたオニキスの胸が、ピクンと跳ねた。
俺の頭に、オニキスの手が乗せられて、ぽんぽんと軽く叩いて来る。
「…良いのか…? 無理せずとも良いのだぞ?」
その声音は優しく、低いその声が耳に気持ち良くて。
ぽんぽんと軽く叩かれる頭も気持ち良くて、何だかふわふわと飛んで行きそうで。
「…喜ばせたい…んだよ…。…お前に…喜んで…欲しい…から…だから…」
こうやって、何時も何時も、俺ばかり気持ち良くて、嬉しくなってる気がする…。
…俺だって…お前を喜ばせてやりたい…。
「…ライザー…」
ふっ…と、頭の上で軽い風が吹いた。
…顔を伏せて居るから、オニキスの表情は解らないけど、きっとその目は嬉しそうに細められているんだろな…。
頭をぽんぽんしていたオニキスの手が動いて来て、俺の顎に掛かる。
促されるままに顔を上げて、目を閉じて軽く唇を開いた。
◆
「…あ…っ…う、ん…、も…も、だいじょ…ぶ…?」
ふわふわとする頭で、枕に顔を埋めたままで、そうオニキスに聞いた。
身体は熱くて、じっとりと汗ばんでいるし、オニキスにケツを解されてる時にスパーキングするし、何かこれで良いのかって気がしないでもないけど…。
…けど、オニキスの目の前で、それをする勇気は流石の俺にも無かった訳で…。
…何か…その内に、それのおねだりをされそうな気がしなくも…いや、考えるな、俺。
言霊じゃないけど、考えたらそうなりそうな気がする…。
「…あ…」
頭を撫でられて身体を起こされた。
そのまま背中をその胸へと預けられて、俺は身体を反転させた。
「…ライザー?」
「…ずりぃ…なんで着たままなんだよ…」
軽く首を傾げるオニキスに、唇を尖らせる。
俺は何時の間にか剥かれてるってのに。
オニキスの膝の上に乗って、着物の合わせ目に手を伸ばして、それをはだけさせた。
現れた素肌に手を這わせる。
…余裕そうな表情のくせに、じんわりと汗が浮かんでいるし…。
顔を寄せて、その胸に舌を這わせる。
「…っ…」
オニキスが息を飲むのが解った。
汗を舐め取りながら、両手を帯へと伸ばして解いて行く。
湿った下着を押し上げているちんこに触れば、もう十分って言って良い程にガチガチだった。
「…ラ…イザー? そなた…」
「…脱げよ…」
オニキスがちらりと部屋の隅を見て、何かを言いたそうにしてるけど、そんなの頭に入って来ない。
苦しそうなこいつを楽にしてやりたい、それしか頭にない。
また頭をぽんぽんされたから、俺はオニキスの膝の上から下りた。
着物を脱いで、下着も取り去って、軽く胡坐を掻くオニキスの肩に手を置いて俺はその腰を跨ぐ。
「…このまま…」
…腰を落とせば良いんだよな…。
肩に置いた手に力を籠めれば、オニキスの両手が俺のケツを掴んで来た。
「…ん…っ…」
その熱い手で、ケツを広げられる感覚に背筋がぞわぞわとする。
何だかぼんやりとした視界でオニキスを見れば、熱く甘い瞳で俺を見詰めていて。
その金の瞳に誘われる様に、俺は顔を下げて寄せて行く。
唇を重ねて、舌を挿し込んで行けば、直ぐに絡め捕られて。
ぴちゃぴちゃとした音が、鼓膜に、頭の中に木霊する。
それが気持ち良くて。
腰が勝手に揺れて、オニキスの胸にちんこを擦り付けて行く。
「…ふぁ…ちが…」
気持ち良くなるのは…俺じゃなくて…。
…こいつに…気持ち良くなって…貰わないと…。
唇を離して、端から流れる唾液をそのままに、肩に置いた手にもう一度力を入れて、腰を落として行く。
「…あ…っ…」
ケツに、ぬめっとした熱いのを感じた瞬間に、思わず動きが止まってしまった。
そのまま、ぷるぷると震えてしまう。
「…ライザー…」
優しく名前を呼ばれたと思ったら、ケツを掴んでいた手が片方離されて、その手で背中を撫でられた。
「…や…だ…」
…無理するな、って言いたいんだろ…?
…甘やかすなよ…。
…お前だって…甘えてみせろよ…。
…俺に…甘えて来いよ…。
…お前を…甘えさせてやりたい…。
「…う…ん…っ…!」
震えながら、腰を落として行く。
ずぶりと、オニキスの先端を飲み込もうとした瞬間に、背中に回された手がケツに戻って来た。
「…あ、あ…っ…!」
ケツを広げられて、更に腰を落とす。
ずぶずぶと侵入して来る熱に、どうしようもなく身体が震える。
背中が仰け反り、晒された首に、喉元に、オニキスが軽く歯を立てて来た。
「…っ…ば、か…っ…!」
その刺激で、軽くスパーキングしてしまった。
「…ばか…やろぉ…」
額をオニキスの肩に押し付けて、小さく、そう呟けば、そろりと頭を撫でられた。
髪の中に手が差し込まれて、斬り落としたまま、まだ残る角に触れて来る。
その内に抜けるって話だったな…。
てか、抜けるって何だよ…歯かよ…。
抜けたら、屋根の上に投げるのか…?
いや、高い処に投げるのは下の歯だから…って…。
「んぁ…っ…」
何て考えていたら、オニキスが腰を揺らし始めた。
「だ、め…っ…!」
ぎゅっと、オニキスの首に腕を回してしがみつく。
今日は…俺がオニキスを喜ばせるんだから…。
「…俺が…動く…から…」
…だって…それが…お前の願いだろ…?
俺に…そうして欲しかったんだろ…?
…だから…叶えてやりたい…。
…俺が…何も言わなくても…お前が…俺が喜ぶ事をしてくれてる様に…。
…お前が…何も言わなくても…解る様になりたい…。
「…は…っ…う、ん…っ…」
ちんこが抜けるギリギリまで腰を上げて、また腰を下ろして飲み込んで行く。
オニキスは…何時も…どう動いていたかな…。
…何時も…何時も…俺が気持ち良くなる様に…動いていた気がする…。
何だよ…どうすれば良いんだよぉ…。
俺だけ…気持ち良くなってどうすんだよぉ…。
「…うう…」
「…ライザー…?」
動きを止めて呻き声を漏らす俺の背中を、またオニキスが撫でて来た。
「…なんだよぉ…。…どうしたら…良いんだよぉ…」
「…何がだ…?」
オニキスの胸に、額を押し付けてグリグリする。
何か、目から鼻水が出て来てる気がする…。
「…お前に…気持ち…良くなって欲しいのに…。…ど…うしたら…良いのか…わ、かんね…」
「…そう、か…。…しかし…ふむ…そなたは勘違いをしておる…」
「…ふへぇ…?」
間抜けな声を出して、胸から顔を離して少しだけオニキスの顔を見上げれば、こいつは困った様に笑って見せた。
背中を撫でる手を止めて、今度は頭を撫でながらオニキスは言葉を続ける。
「…確かに…そなたの方から、私の男根を銜えて欲しいと願いはしたが…。…そうして…恥じらいながらも…感じ入るそなたが見たかったのだ…そなたの自由に動いて、感じるそなたを見たかったのだ…私が気持ち良いとかは、二の次だ…」
「…ほ…ぇ…?」
…え…と…?
「…だが…そなたは、私の事を想い、悦ばせてくれようとしたのだな?」
「…う…」
髪を梳かれながら、嬉しそうに瞳を細めるオニキスに俺は素直に頷いた。
「…それだけで…もう、満足だ…」
「…うれ…しいのか…? …俺…お前を…喜ばせてやる事…出来た…?」
「…ああ…。…それは…そなたが一番…解るのではないのか?」
「…あ…っ…!」
両手で俺の腰を掴み、グッとオニキスが腰を押し上げて来た。
「…う、ん…っ…、そ、こは…っ…」
「…私の為に…あの様な物を…自ら口にしてくれたのだ…期待には応えないと…な…」
「ん、あ…っ…!?」
ドーピングした事バレてる!?
何で!?
「…っ、あ、や…っ…!」
何でだなんて、考えられない。
考えようとした傍から、突き上げられて、揺らされて。
「…んん…っ…!!」
自分から動こうだなんて事も、綺麗さっぱり頭から飛んで行った。
ただ、オニキスの首に腕を回してしがみついた。
俺の腹とオニキスの腹に挟まれてるちんこが擦られて、それも気持ちが良い。
…俺だけ…って思ったけど…。
けど…こんな…俺が良いって言ってるんなら良いのかな…。
…だって…こいつのちんこ…全然萎えないし…。
…喜んで…んだよな…?
なら…良いんだよな…?
…こいつを…喜ばせてやれる事が…俺にも…出来たんだよな…?
…こいつを…俺が…気持ち良く…させてやれてんだよな…?
「…あっ、あ…っ…オニ…キス…ぅ…っ…!」
「…っ…!」
名前を呼んで、その身体に更にしがみ付けば、オニキスが息を詰めた。
直後に、一際奥を突かれて、俺もオニキスもスパーキングした。
◆
…ああ…。
また…太陽が黄色いぃ…。
俺は裸のままで、同じく裸のオニキスの胸に背中を預けていた。
後ろから回されたオニキスの手が、俺の腹を撫でている。
俺の頭は、頬ずりしまくるオニキスのせいでぐちゃぐちゃだ。
…いや…俺…全部…覚えてんだけど…。
…カラヲよ…俺を…騙したのか…?
なあ…?
…媚薬って初めて飲んだけど…何か、話に聞くのと違うぞ…?(※注 初めてではありません)
ぐずぐずに蕩けるんじゃなかったのか…?
…いや…まあ…蕩けた…けど…何時もと…変わらない…と…思う…。
ちらりと部屋の隅に転がる瓶を睨み付けて、今日はカラヲは休みだから、明日カラヲに問い質そうと俺は黄色い太陽に誓った。
俺に介抱をして欲しいと云う、オニキスのおねだりは叶えてやった。
飯を食わせろと云うのは、俺の想像の遥か斜め上を行っていたけど。
誰が口移しだなんて思うよ? なあ?
流石ストーカー。
俺なんか一般常識人では計り知れない。
身体も拭いて欲しいと言うから、拭いてやった。
ただな?
ちんこは自分で拭いてくれ。
萎えているのならともかく。
何で、そんなビンビンに勃起してんだよ?
なあ? 俺は、ただ普通に拭いていただけだぞ?
まあ、そこから事に及ばなかったのは褒めても良いのかも知れない。
…手で…抜いてやるハメにはなったけどな…。
これも…介抱…介護に入るのか…?
…顔に掛けられたけど…。
で。
で、だ。
その後のおねだりが。
"俺が自分から、オニキスのちんこを下の口でぱっくんちょする"
何だよ?
今世紀最大の難関過ぎるミッションは?
なあ?
俺がコンプリート出来ると思っているのか?
流石にそれはもう少し待って欲しいと言おうとしたら。
『…まあ、無理強いはせぬよ…』
何て、ちょっと、ちょおっと、寂し気に目を伏せて俯き加減に言われたらさ。
『嘗めるな。男に、俺に二言は無い。出来ない事も不可能にするのが勇者だ』
はい、撃沈。
何だよ、勇者って何だよ?
何でそんな都合の悪い時に勇者様が出て来るんだよ?
違う意味で勇者してるなよ、俺ぇ。
勇気と無謀を履き違えていない? ねえ?
まあ、とにかく後が無くなった俺だ。
どうすんだよ、俺ぇ…。
「ぱっくんちょ…。俺が…自分から…オニキスのちんこを…ぱっくんちょ…」
「…あの…ライザー様? 先程から、心の声が駄々洩れていますよ?」
あ。
昼飯食って、寛いでいたんだった。
レンとマリエルは正月を堪能するだけ堪能して、七草粥を食べた昨日、帰って行った。
オニキスは食後の散歩に行っている。
もう、普通にピンピンしてやがる。
一昨日から、ふらふらと歩き回ってる。
もう、全快と云っても良いだろう。
奴が快気したら、その祝いにぱっくんちょをと…。
「…あのよ…? カラヲ、お前…その…ニャンタ…その…」
囲炉裏の淵に顎を乗せて、俺はお茶を飲むカラヲに聞いた。
「ええ、まあ、駄々洩れていましたからね? お聞きしたい事は解りますよ? 私が自ら、このコンセントにニャンタのプラグを挿し込んだ事があるのかと問われれば、答えはイエスですね。ええ、もう、それはそれは、何度も幾度も抜き挿し致しましたよ?」
「お…おお…」
大人だ…。
照れもせず、誤魔化しもせず、冷静に、淡々と言い切ったよ…。
てか、コンセントにプラグって…何だ、その例えは…。
「す…すげぇな…」
思わず額に浮かんだ汗を拭ってしまう。
「ぐずぐずに蕩けてる時なら…出来そうな気がするけど…初っ端からぱっくんちょは…ハードルが高過ぎる…」
「あの? 聞こえていますからね? それでしたら、媚薬を使用されては如何ですか?」
半ば呆れた様に、軽く息を吐いてカラヲがそう提案して来た。
「…びやく…」
何だ、それは。
そんなの使った事ないぞ?(※注 有ります)
クリスマスの時は、何とか使わせずに済んだし。(※注 それは、どうでしょう?)
「物によりましては、行為中の記憶をさっぱりと忘れさせてくれるのもありますし」
な、んだと?
そんな便利で都合の良い物が本当に有ると?(※注 有ります。使用済みです)
「ええ、マリエル様がお作りになりました物ですけどね? 慎ましいライザー様には持って来いの品だと思いますよ?」
喉が上下して、ゴクリと音が鳴った気がする。
それがあれば…俺にもぱっくんちょが出来る…?
オニキスを喜ばせてやる事が出来る…のか…?
てか、マリエルはやっぱり性女だったのか…。
「…そ…それ…今…持っていたり…とか…その…」
ちらっ、ちらっと俯き加減にカラヲに視線をやる。
「ええ、ありますよ。どうぞ。オニキス様も所持している筈ですから、オニキス様に強請っても良い気がしますが」
「い、いいいいいいやややややややや…オニキスに強請るのは…何か…その…恥ずかしいぃ…」
良い笑顔でコトリと目の前に置かれた小瓶を、そそくさと懐にしまい込んで、礼を言って使い方を聞いた。
無味無臭で、そのまま飲んでも良いし、食べ物に垂らすとか、飲み物に垂らすとかして、口にすれば良いらしい。一口で十分だと。
飲んで10分もしない内に効果が表れるそうだ。
持続時間は、行為前に飲んで、朝にはさっぱりと消えている、と。
すげえな…マリエル、これで商売出来るんじゃないのか?
まあ、どれだけの需要があるのかは知らないけど。
そんなこんなで、カラヲとニャンタが自宅へ帰った夜。
一緒に風呂に入りたがるオニキスを沈黙させて、一人でさっさと風呂を済ませ、オニキスを叩き起こして風呂に押しやった今。
綺麗に布団が敷かれた寝室で、俺は手にした媚薬とにらめっこしていた。
これを飲めば、多分、そんな抵抗無くぱっくんちょ出来る。
で、それを朝にはすっからかんに忘れる事が出来る。
けど。
「…いいのか…? それで…?」
…いや…、良いも悪いも…どう考えても、素面で俺からぱっくんちょは無理ぃ…。
うう…ハードルが高い、果てしなく高い、高過ぎるぅぅうう…。
けど、けど、やるって言ったし…。
あいつ、期待してるだろうし…。
尻込みしたら、また、無理強いはしないと言いながら、頭の隅では期待して…。
「ああああああ~~~~~~~~っ…!!」
布団の上に倒れ込んでゴロゴロとしていたら、オニキスが近付いて来る気配がした。
「…やべ…っ…!!」
慌てて飛び起きて、媚薬が入っている瓶のコルクを抜いて、口へと傾けた。
「っぶっ!!」
勢いが良過ぎた。
一滴、いや、一口では済まない量が喉を通って行った。
べふべふと咽ていたら、障子が開いてオニキスが部屋へと入って来て、俺の直ぐ傍に膝をついて背中を擦ってくれる。
「どうしたのだ?」
「な、何でもない!」
「いや、しかしこれは? 何処か具合が悪いのでは?」
俺の右手を、右手に握る瓶を、じっと見てオニキスが言った。
目敏い奴め!
しかし、ドーピングしただなんて言いたくない。
薬を決めなきゃ、事に及べない軟弱者だなんて思われたくない!
俺は男だ、勇者だ! 勇者に不可能は無い!
瓶にコルクを挿し込んで、ぽいっと部屋の隅の方へと投げた。
「今のは、気付けの酒だ」
…いや…酒もドーピングになるんじゃ?
と、思ったけど、飛び出した言葉は戻らない。
「…酒? しかし、酒の匂い等…」
訝し気に首を傾げるオニキスの胸倉を掴んで引き寄せて、そこに頭突きを決めてやった。
「…いいから…その…す…るんだろ…? か…快気祝い…して…やるから…」
頭を押し付けたオニキスの胸が、ピクンと跳ねた。
俺の頭に、オニキスの手が乗せられて、ぽんぽんと軽く叩いて来る。
「…良いのか…? 無理せずとも良いのだぞ?」
その声音は優しく、低いその声が耳に気持ち良くて。
ぽんぽんと軽く叩かれる頭も気持ち良くて、何だかふわふわと飛んで行きそうで。
「…喜ばせたい…んだよ…。…お前に…喜んで…欲しい…から…だから…」
こうやって、何時も何時も、俺ばかり気持ち良くて、嬉しくなってる気がする…。
…俺だって…お前を喜ばせてやりたい…。
「…ライザー…」
ふっ…と、頭の上で軽い風が吹いた。
…顔を伏せて居るから、オニキスの表情は解らないけど、きっとその目は嬉しそうに細められているんだろな…。
頭をぽんぽんしていたオニキスの手が動いて来て、俺の顎に掛かる。
促されるままに顔を上げて、目を閉じて軽く唇を開いた。
◆
「…あ…っ…う、ん…、も…も、だいじょ…ぶ…?」
ふわふわとする頭で、枕に顔を埋めたままで、そうオニキスに聞いた。
身体は熱くて、じっとりと汗ばんでいるし、オニキスにケツを解されてる時にスパーキングするし、何かこれで良いのかって気がしないでもないけど…。
…けど、オニキスの目の前で、それをする勇気は流石の俺にも無かった訳で…。
…何か…その内に、それのおねだりをされそうな気がしなくも…いや、考えるな、俺。
言霊じゃないけど、考えたらそうなりそうな気がする…。
「…あ…」
頭を撫でられて身体を起こされた。
そのまま背中をその胸へと預けられて、俺は身体を反転させた。
「…ライザー?」
「…ずりぃ…なんで着たままなんだよ…」
軽く首を傾げるオニキスに、唇を尖らせる。
俺は何時の間にか剥かれてるってのに。
オニキスの膝の上に乗って、着物の合わせ目に手を伸ばして、それをはだけさせた。
現れた素肌に手を這わせる。
…余裕そうな表情のくせに、じんわりと汗が浮かんでいるし…。
顔を寄せて、その胸に舌を這わせる。
「…っ…」
オニキスが息を飲むのが解った。
汗を舐め取りながら、両手を帯へと伸ばして解いて行く。
湿った下着を押し上げているちんこに触れば、もう十分って言って良い程にガチガチだった。
「…ラ…イザー? そなた…」
「…脱げよ…」
オニキスがちらりと部屋の隅を見て、何かを言いたそうにしてるけど、そんなの頭に入って来ない。
苦しそうなこいつを楽にしてやりたい、それしか頭にない。
また頭をぽんぽんされたから、俺はオニキスの膝の上から下りた。
着物を脱いで、下着も取り去って、軽く胡坐を掻くオニキスの肩に手を置いて俺はその腰を跨ぐ。
「…このまま…」
…腰を落とせば良いんだよな…。
肩に置いた手に力を籠めれば、オニキスの両手が俺のケツを掴んで来た。
「…ん…っ…」
その熱い手で、ケツを広げられる感覚に背筋がぞわぞわとする。
何だかぼんやりとした視界でオニキスを見れば、熱く甘い瞳で俺を見詰めていて。
その金の瞳に誘われる様に、俺は顔を下げて寄せて行く。
唇を重ねて、舌を挿し込んで行けば、直ぐに絡め捕られて。
ぴちゃぴちゃとした音が、鼓膜に、頭の中に木霊する。
それが気持ち良くて。
腰が勝手に揺れて、オニキスの胸にちんこを擦り付けて行く。
「…ふぁ…ちが…」
気持ち良くなるのは…俺じゃなくて…。
…こいつに…気持ち良くなって…貰わないと…。
唇を離して、端から流れる唾液をそのままに、肩に置いた手にもう一度力を入れて、腰を落として行く。
「…あ…っ…」
ケツに、ぬめっとした熱いのを感じた瞬間に、思わず動きが止まってしまった。
そのまま、ぷるぷると震えてしまう。
「…ライザー…」
優しく名前を呼ばれたと思ったら、ケツを掴んでいた手が片方離されて、その手で背中を撫でられた。
「…や…だ…」
…無理するな、って言いたいんだろ…?
…甘やかすなよ…。
…お前だって…甘えてみせろよ…。
…俺に…甘えて来いよ…。
…お前を…甘えさせてやりたい…。
「…う…ん…っ…!」
震えながら、腰を落として行く。
ずぶりと、オニキスの先端を飲み込もうとした瞬間に、背中に回された手がケツに戻って来た。
「…あ、あ…っ…!」
ケツを広げられて、更に腰を落とす。
ずぶずぶと侵入して来る熱に、どうしようもなく身体が震える。
背中が仰け反り、晒された首に、喉元に、オニキスが軽く歯を立てて来た。
「…っ…ば、か…っ…!」
その刺激で、軽くスパーキングしてしまった。
「…ばか…やろぉ…」
額をオニキスの肩に押し付けて、小さく、そう呟けば、そろりと頭を撫でられた。
髪の中に手が差し込まれて、斬り落としたまま、まだ残る角に触れて来る。
その内に抜けるって話だったな…。
てか、抜けるって何だよ…歯かよ…。
抜けたら、屋根の上に投げるのか…?
いや、高い処に投げるのは下の歯だから…って…。
「んぁ…っ…」
何て考えていたら、オニキスが腰を揺らし始めた。
「だ、め…っ…!」
ぎゅっと、オニキスの首に腕を回してしがみつく。
今日は…俺がオニキスを喜ばせるんだから…。
「…俺が…動く…から…」
…だって…それが…お前の願いだろ…?
俺に…そうして欲しかったんだろ…?
…だから…叶えてやりたい…。
…俺が…何も言わなくても…お前が…俺が喜ぶ事をしてくれてる様に…。
…お前が…何も言わなくても…解る様になりたい…。
「…は…っ…う、ん…っ…」
ちんこが抜けるギリギリまで腰を上げて、また腰を下ろして飲み込んで行く。
オニキスは…何時も…どう動いていたかな…。
…何時も…何時も…俺が気持ち良くなる様に…動いていた気がする…。
何だよ…どうすれば良いんだよぉ…。
俺だけ…気持ち良くなってどうすんだよぉ…。
「…うう…」
「…ライザー…?」
動きを止めて呻き声を漏らす俺の背中を、またオニキスが撫でて来た。
「…なんだよぉ…。…どうしたら…良いんだよぉ…」
「…何がだ…?」
オニキスの胸に、額を押し付けてグリグリする。
何か、目から鼻水が出て来てる気がする…。
「…お前に…気持ち…良くなって欲しいのに…。…ど…うしたら…良いのか…わ、かんね…」
「…そう、か…。…しかし…ふむ…そなたは勘違いをしておる…」
「…ふへぇ…?」
間抜けな声を出して、胸から顔を離して少しだけオニキスの顔を見上げれば、こいつは困った様に笑って見せた。
背中を撫でる手を止めて、今度は頭を撫でながらオニキスは言葉を続ける。
「…確かに…そなたの方から、私の男根を銜えて欲しいと願いはしたが…。…そうして…恥じらいながらも…感じ入るそなたが見たかったのだ…そなたの自由に動いて、感じるそなたを見たかったのだ…私が気持ち良いとかは、二の次だ…」
「…ほ…ぇ…?」
…え…と…?
「…だが…そなたは、私の事を想い、悦ばせてくれようとしたのだな?」
「…う…」
髪を梳かれながら、嬉しそうに瞳を細めるオニキスに俺は素直に頷いた。
「…それだけで…もう、満足だ…」
「…うれ…しいのか…? …俺…お前を…喜ばせてやる事…出来た…?」
「…ああ…。…それは…そなたが一番…解るのではないのか?」
「…あ…っ…!」
両手で俺の腰を掴み、グッとオニキスが腰を押し上げて来た。
「…う、ん…っ…、そ、こは…っ…」
「…私の為に…あの様な物を…自ら口にしてくれたのだ…期待には応えないと…な…」
「ん、あ…っ…!?」
ドーピングした事バレてる!?
何で!?
「…っ、あ、や…っ…!」
何でだなんて、考えられない。
考えようとした傍から、突き上げられて、揺らされて。
「…んん…っ…!!」
自分から動こうだなんて事も、綺麗さっぱり頭から飛んで行った。
ただ、オニキスの首に腕を回してしがみついた。
俺の腹とオニキスの腹に挟まれてるちんこが擦られて、それも気持ちが良い。
…俺だけ…って思ったけど…。
けど…こんな…俺が良いって言ってるんなら良いのかな…。
…だって…こいつのちんこ…全然萎えないし…。
…喜んで…んだよな…?
なら…良いんだよな…?
…こいつを…喜ばせてやれる事が…俺にも…出来たんだよな…?
…こいつを…俺が…気持ち良く…させてやれてんだよな…?
「…あっ、あ…っ…オニ…キス…ぅ…っ…!」
「…っ…!」
名前を呼んで、その身体に更にしがみ付けば、オニキスが息を詰めた。
直後に、一際奥を突かれて、俺もオニキスもスパーキングした。
◆
…ああ…。
また…太陽が黄色いぃ…。
俺は裸のままで、同じく裸のオニキスの胸に背中を預けていた。
後ろから回されたオニキスの手が、俺の腹を撫でている。
俺の頭は、頬ずりしまくるオニキスのせいでぐちゃぐちゃだ。
…いや…俺…全部…覚えてんだけど…。
…カラヲよ…俺を…騙したのか…?
なあ…?
…媚薬って初めて飲んだけど…何か、話に聞くのと違うぞ…?(※注 初めてではありません)
ぐずぐずに蕩けるんじゃなかったのか…?
…いや…まあ…蕩けた…けど…何時もと…変わらない…と…思う…。
ちらりと部屋の隅に転がる瓶を睨み付けて、今日はカラヲは休みだから、明日カラヲに問い質そうと俺は黄色い太陽に誓った。
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