【完結】病院なんていきたくない

病院なんていきたくない。

4歳のリナは涙を流しながら、なんとかお母さんへ伝えようとした。

お母さんはいつも忙しそう。

だから、言う通りにしないといけない。

お父さんは仕事で家にいない。

だから迷惑をかけたらいけない。

お婆さんはいつもイライラしている。

仕事で忙しい両親に変わって育児と家事をしているからだ。

苦しくて苦しくて息ができない。

周囲は真っ暗なのに咳がひどくて眠れない。

リナは暗闇の中、洗面器を持って座っている。

目の前の布団には、お母さんと弟が眠っている。

起こしたらダメだと、出来るだけ咳を抑えようとする。

だけど激しくむせ込み、吐いてしまった。

晩御飯で食べたお粥が全部出る。

だけど、咳は治らない。

涙を流しながら、喉の痛みが少しでも減るようにむせ続ける。

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