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再 忘れてください
しおりを挟むルナリーは裏ギルド長室で愛しいあの人が来るのを待っていた。
今日は元夫のライル・オーガンジス侯爵がルナリーに会いに来る。
ずっと愛していたライル。
ルナリーの事に気がつかなかったライル。
ルナリーを愛していないライル。
重厚感のあるドアを開けて、部屋に入って来たのはライル・オーガンジス侯爵は少し痩せたようだった。ルナリーを見てライルの青い瞳は潤んでいるように見える。
「ルナリー、会いたかった。」
ルナリーは、ライルと会うのは3年ぶりだ。
ライルがどうしているかは、いつも情報を得ていたが、決してライルと出会わないようにしてきた。
ライルと初めて出会った時のように、ルナリーの胸は高鳴った。
やっぱり好きだ。私は間違っていなかった。
子供の父親にライルを選んで良かった。
ルナリーは胸に手を当てながら言った。
「久しぶりね。ライル。約束を思い出してくれたのでしょ。」
ライルは、ルナリーの伸ばしていた手を止める。
「ああ、ルナリー。気づかなくてすまなかった。私は君と再婚したい。愛している。だから帰って来てくれ。」
ルナリーは、整った顔立ちのライルが必死に訴えてくる姿をウットリと見つめながら言った。
愛しい人。
もう遅いの。
私の心はもう決まっている。
「ライル。今でも貴方の事は好きよ。
でも、もう2度と貴方の妻になるつもりも、侯爵家に帰るつもりもないの。
だから、私の事は、、、
忘れてください。」
ライルは、ルナリーを真剣に見つめてきた。
ライル・オーガンジス侯爵の口角は僅かに上がり、笑っているようだった。
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