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19.隷属
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メイナは気がついたら自室にいた。
さっきまで、兄に抱きしめられて、何か話をしていた気がする。
ボーと宙を見ていると、侍女のノンネが部屋へ入ってきた。
「メイナ様。メイナ様!」
はっと気がついたようにノンネを見る。
「ノンネ?」
「ええ、どうされたのですか?メイナ様?」
「ううん、なんでもないわ。ちょっと懐かしい人を思い出していたの。」
「そうですか?先程連絡があってエーリヒ様が今夜お会いしたいそうです。」
「えっ?」
「ええ。準備をいたしましょう。」
メイナは訝しく思いながら、エーリヒの部屋を訪れた。
皇帝の居室には、魔力制御具を外したエーリヒが一人座っていた。
「ああ、メイナ。」
メイナに気がついたエーリヒは、声をかけてくる。
以前は魔力制御具を外した途端、冷気が噴き出し部屋を凍りつかせていたのだが、最近はエーリヒの魔力が吹き出す事が少ない気がする。
「おいで、メイナ。」
メイナの隷属指輪が力を持った気がする。
メイナはエーリヒに近づいた。
「どうしたの?週末じゃ無いのに私を呼ぶなんて珍しいわね。」
メイナを抱きしめ、頸に口づけをしながらエーリヒが言った。
「明日から、メイス聖国へ行く事になってね。たぶん一週間はかかりそうなんだ。その前にね。」
メイナは、桃色の髪のアンネ・メイスと微笑みあっていたエーリヒを思い出す。
「メイス聖国って聖女様の、、、」
「ああ、彼女も一緒に行くんだ。メイス聖王に用があってね。帰ってきたら、メイナにいい報告ができると思うよ。いい子で待っていてね。」
エーリヒは、メイナを抱きしめたまま、メイナに口づけをしてきた。
メイナは思わず、顔を背けてエーリヒの口づけを拒否する。
エーリヒはそのまま、メイナの耳に舌を入れ舐め回してきた。
レロレロ、ジュボジュボ
「うう、エーリヒ、やめて、今日は、嫌なの。」
「どうしたの?メイナ?いつも気持ちよさそうにしているだろ。メイナもしたいだろ。」
黒の隷属指輪から噴き出た魔力がメイナを縛る。
「ああ、あ、うん。」
エーリヒは満足そうに笑い、メイナを抱き上げてベットへ運んだ。
「後でアンネ・メイスを呼んでいるんだ。愛しているよ。メイナ。」
抵抗をしようとしたが、メイナは隷属指輪に行動を制限され、思うように動けない。
(いつもは隷属指輪の力を感じないのに、どうして?
今まで、私はエーリヒに抵抗していなかったの?)
エーリヒがメイナの変化に気づいた様子は無いようだ。
エーリヒはメイナに覆い被さり、深く口づけをしてきた。今度はメイナは避ける事ができなかった。
レロレロチュチュ。ジュボジュボヂュー。
服を脱がされ、胸を揉まれる。
「アッアッ、エーリヒ。」
嫌なのに抵抗できない。自分の体では無いようだ。
「エーリヒ。お願い。挿れて。」
「メイナ。嬉しいよ。今日はいつもより積極的だね。」
「お願い。早く。欲しいの。」
(違う。私じゃない。こんな事思っていないのに、どうして喋るの?)
メイナの指の隷属指輪が黒く光っている。メイナは逆らう事ができなかった。
「ははは、何度でも挿れてあげるよ。」
エーリヒはメイナの両足を開き、そそり勃つ陰茎をいきなり奥まで埋めてきた。
「ああ、気持ちいいの。気持ちいい。」
(嫌だ。やめて。今日は嫌なのに。)
メイナの脳裏には、エーリヒとアンネが微笑みあっている光景が浮かんでいた。
エーリヒはメイナに何度も腰を打ちつけ、メイナの体は快感に震えて歓喜の声を出す。
だけど、メイナは心の中で泣いていた。
(もう嫌。お願い。解放して。)
今日、エーリヒと聖女の二人が想い合う光景を見るまでは、そんな事思っていなかった。エーリヒはメイナを愛していると感じていたし、必要とされ、想像以上の居心地の良さに満足していた。
パンパンパンパンパン
「メイナ。いい。中に、中に出すよ。」
「ああ、気持ちいい。奥に出して。ああ。」
相変わらず隷属指輪がメイナを縛り、思っていない声を出させる。
(やめて!こんなのあんまりよ。)
いつものように何度も中に出され、メイナは気絶する様に目を閉じていた。
隷属魔術の影響か体はとても重たく、思うように動かないのに、意識はある。自分の体ではないような違和感を感じていた。
(こんなに辛いだなんて。今までは、隷属魔術がほとんど発動していなかったんだわ。)
メイナは隷属魔術が切れるのを待っていた。
コンコン
皇帝の居室のドアがノックされる。
「入れ。」
メイナはまだ目を開く事ができなかった。音だけが聞こえてくる。
「失礼します。エーリヒ様。」
ドアを開けて入ってきた女の声は、あの時メイナに詰め寄ってきたアンネ・メイスの声だった。
さっきまで、兄に抱きしめられて、何か話をしていた気がする。
ボーと宙を見ていると、侍女のノンネが部屋へ入ってきた。
「メイナ様。メイナ様!」
はっと気がついたようにノンネを見る。
「ノンネ?」
「ええ、どうされたのですか?メイナ様?」
「ううん、なんでもないわ。ちょっと懐かしい人を思い出していたの。」
「そうですか?先程連絡があってエーリヒ様が今夜お会いしたいそうです。」
「えっ?」
「ええ。準備をいたしましょう。」
メイナは訝しく思いながら、エーリヒの部屋を訪れた。
皇帝の居室には、魔力制御具を外したエーリヒが一人座っていた。
「ああ、メイナ。」
メイナに気がついたエーリヒは、声をかけてくる。
以前は魔力制御具を外した途端、冷気が噴き出し部屋を凍りつかせていたのだが、最近はエーリヒの魔力が吹き出す事が少ない気がする。
「おいで、メイナ。」
メイナの隷属指輪が力を持った気がする。
メイナはエーリヒに近づいた。
「どうしたの?週末じゃ無いのに私を呼ぶなんて珍しいわね。」
メイナを抱きしめ、頸に口づけをしながらエーリヒが言った。
「明日から、メイス聖国へ行く事になってね。たぶん一週間はかかりそうなんだ。その前にね。」
メイナは、桃色の髪のアンネ・メイスと微笑みあっていたエーリヒを思い出す。
「メイス聖国って聖女様の、、、」
「ああ、彼女も一緒に行くんだ。メイス聖王に用があってね。帰ってきたら、メイナにいい報告ができると思うよ。いい子で待っていてね。」
エーリヒは、メイナを抱きしめたまま、メイナに口づけをしてきた。
メイナは思わず、顔を背けてエーリヒの口づけを拒否する。
エーリヒはそのまま、メイナの耳に舌を入れ舐め回してきた。
レロレロ、ジュボジュボ
「うう、エーリヒ、やめて、今日は、嫌なの。」
「どうしたの?メイナ?いつも気持ちよさそうにしているだろ。メイナもしたいだろ。」
黒の隷属指輪から噴き出た魔力がメイナを縛る。
「ああ、あ、うん。」
エーリヒは満足そうに笑い、メイナを抱き上げてベットへ運んだ。
「後でアンネ・メイスを呼んでいるんだ。愛しているよ。メイナ。」
抵抗をしようとしたが、メイナは隷属指輪に行動を制限され、思うように動けない。
(いつもは隷属指輪の力を感じないのに、どうして?
今まで、私はエーリヒに抵抗していなかったの?)
エーリヒがメイナの変化に気づいた様子は無いようだ。
エーリヒはメイナに覆い被さり、深く口づけをしてきた。今度はメイナは避ける事ができなかった。
レロレロチュチュ。ジュボジュボヂュー。
服を脱がされ、胸を揉まれる。
「アッアッ、エーリヒ。」
嫌なのに抵抗できない。自分の体では無いようだ。
「エーリヒ。お願い。挿れて。」
「メイナ。嬉しいよ。今日はいつもより積極的だね。」
「お願い。早く。欲しいの。」
(違う。私じゃない。こんな事思っていないのに、どうして喋るの?)
メイナの指の隷属指輪が黒く光っている。メイナは逆らう事ができなかった。
「ははは、何度でも挿れてあげるよ。」
エーリヒはメイナの両足を開き、そそり勃つ陰茎をいきなり奥まで埋めてきた。
「ああ、気持ちいいの。気持ちいい。」
(嫌だ。やめて。今日は嫌なのに。)
メイナの脳裏には、エーリヒとアンネが微笑みあっている光景が浮かんでいた。
エーリヒはメイナに何度も腰を打ちつけ、メイナの体は快感に震えて歓喜の声を出す。
だけど、メイナは心の中で泣いていた。
(もう嫌。お願い。解放して。)
今日、エーリヒと聖女の二人が想い合う光景を見るまでは、そんな事思っていなかった。エーリヒはメイナを愛していると感じていたし、必要とされ、想像以上の居心地の良さに満足していた。
パンパンパンパンパン
「メイナ。いい。中に、中に出すよ。」
「ああ、気持ちいい。奥に出して。ああ。」
相変わらず隷属指輪がメイナを縛り、思っていない声を出させる。
(やめて!こんなのあんまりよ。)
いつものように何度も中に出され、メイナは気絶する様に目を閉じていた。
隷属魔術の影響か体はとても重たく、思うように動かないのに、意識はある。自分の体ではないような違和感を感じていた。
(こんなに辛いだなんて。今までは、隷属魔術がほとんど発動していなかったんだわ。)
メイナは隷属魔術が切れるのを待っていた。
コンコン
皇帝の居室のドアがノックされる。
「入れ。」
メイナはまだ目を開く事ができなかった。音だけが聞こえてくる。
「失礼します。エーリヒ様。」
ドアを開けて入ってきた女の声は、あの時メイナに詰め寄ってきたアンネ・メイスの声だった。
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