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真っ白な君の手を引く
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『ねぇ。君さ、スゲー美人じゃね? え、しかもオメガ? やっぱオメガならこれくらい美人じゃねーとなー』
『一緒に遊びいこーよ。隣の子も連れて来て良いからさ!』
その美人の顔が無表情なのに気付けねーのか。
贈り物の真っ白なコートに袖を通してやって来たのは、クリスマス間近の街だ。そして隣には覚がいて、何処から周ろうかと話し合っていたら突然知らない二人組の男に声を掛けられる。
すぐに俺の手を引いて自分の背中に俺を隠す覚。しっかりと身体に腕が回っていて俺が何もしないようガッチリとガードしていた。
『こっち弟くん? ほら、早く行こうってば』
『ちょっと! その子に触らないでください!!』
俺が一番困るのはこういうタイプだ。バース性による強制でもなく、人目の多い場所で割と自然に絡まれるのが一番困る。
覚より小さい俺の方が言うことを聞くと思ったのか、腕に手を伸ばされた瞬間、後ろから伸びて来た大きな手によってそれがはたき落とされる。
『…俺の連れになんか用か』
抵抗をしなかったのも理由がある。なんたって今日の護衛は凄いから、何かする理由がない。
『ひっ?!』
ヒョイと持ち上げられ、相変わらず冬でも変わらないスーツ姿の刃斬が相手を見下ろす。特注で作られた彼の肉体にフィットするスーツによって、側から見れば屈強なSPのようだ。ただ見つめるだけでも威圧感がある上に、その肉体と顔立ちからもわかる圧倒的なアルファの特徴。
事実、声を掛けて来たチャラそうな男たちは脱兎の如く逃げ出した。
『兄貴遅いー』
『流石にこの時期は混んでんだ、仕方ねぇだろ』
周囲で心配そうに見ていた人たちも刃斬の登場にビビり、更に俺の発言によって更にザワザワとしだす。
ご兄弟!? 遺伝子の突然変異? みたいな単語が飛び交っている。
『よし、じゃあ行こう!』
『ええ。行きましょうか』
この三人で出掛けることになったのには理由がある。クリスマスに向けてどうしても買いたいものがあった俺は刃斬に仕事を貰ってお金を得ようと相談に行ったのだ。だが、まだ何もしていないのに無言のまま財布を取り出してお金を渡そうとしてくる刃斬。仕事を寄越せと唸る俺と、良いから…と言ってお金を出す刃斬。
結果。その日、温室の畑仕事を手伝うバイトと掃除をすることで臨時ボーナスを受け取った。それを買い物の資金にすると言うと偶然聞いていた覚が一緒に行かないか聞いてきたので喜んで同行を願いでる。
で。二人だけじゃ不安だからとボスから寄越されたのが、こちらの最強の護衛だ。
『何を買いたいんですか、宋平?』
『ちゃんと予算内になるように下調べしてきました! あの辺のお店が見たいんです』
ケーキを作りたい。そして、プレゼントを用意して渡すんだ。そしてパーティーをしたら皆で乾杯をする。その為に先ずはプレゼント。
予算として二万円用意できたけど、これで七人分のプレゼントを用意しなければ。
『えっと…犬飼さんにはコレ、猿石にはこっちの色で。あ! 良かった、まだ残ってた!』
皆のプレゼントを選んでいるので二人には少し離れた場所に待機してもらっている。魚神兄弟へのプレゼントの為に映画館に行ってから出て来ると、大体のプレゼントを買い終えた。
しかし、今日この瞬間までプレゼントが決まっていない人が一人だけいる。
『ボスのプレゼントだけ、まだ買ってなくて…』
三人で昼食にイタリアンが美味しいと噂の店に入ると、覚とシェアしたピザを食べながら二人に悩みを打ち明けた。
『何を買ったら喜んでくれるかずっと考えてるんだけど、全然決まらなくて…。今までボスが何か貰って嬉しそうにしてたとか、二人に教えてほしいなーって…』
お願いします! と手を合わせて二人に乞う。ボスの反応に詳しそうな二人なら何かわかるはずだと期待するが、案外あっさりとそれは打ち砕かれた。
『お前が渡した学園祭の招待券と、手作りのスタンプラリー』
『宋平があげたお弁当』
直近のやつだし、差出人ぜんぶ俺だし、手作りばっかりじゃん!!
『…ちがう!! もっとこうっ、…あるでしょ?!』
『ねぇんだよ。あの人が贈り物で喜んだとこなんか、見たことねぇよ。一番嬉しそうだったのは仲間割れした組織が片方を襲撃して、壊滅したアジトの写真を証明としてウチに持ち込んで寝返った時とか』
『そうですね。贈られたものって、大体捨ててますもんね。そういうのお嫌いらしいですから』
食後のコーヒーを飲む覚の言葉にピシリと固まる。そっと椅子に座り直して、肩を落とした。
…そっか。ボスはプレゼント、苦手なんだ。
『だから、なんだ。出来る限りのアドバイスしか出来ねぇが一緒に見てやる。店の目星は付けてんだろ?』
『そうですね。形に残るものをプレゼントしたいんでしょう? 役に立てるかはわかりませんが、一番大事なのは宋平の気持ちです。
きっと受け取ってもらえますよ』
店を出てからそう言われると覚に手を引かれて再び買い物へ向かった。ボスの持っているものはどれも高級品だし、センスも良いから俺じゃ物の価値すら判断出来ない。
なんとか二人に見てもらって、その後は自分のセンスで頑張れと背中を押される。
『買っちゃった…』
一時間以上迷って買ったのは、箸だった。お弁当用の箱入りのやつで黒い本体に赤い線が入った綺麗なもので目を引かれた。少しお高いやつで予算がオーバーしたけど、一番彼に似合うと思う。
『二人とも、今日はどうもありがとうございました。この三人で買い物が出来るなんて思わなかったから嬉しい、覚さんはボスの運転手だし兄貴なんて右腕でしょ?
よく俺に二人も付けてもらえたなぁ、って』
だから今日はいざという時の運転手に犬飼、護衛には猿石がいるだろう。なんとも賑やかそうなメンバーだと微笑ましく思う。
『自分は元々非番ですから、問題ありません。刃斬さんが来たのは…うん。やはり護衛としてなら一番能力が高いからでは?』
覚がそう言っている間も、刃斬は常に俺の側を離れず一人で何処かへ行こうものなら即行で連れ戻されて無言で抱き上げられて腕に腰掛けることになる。
普段なら荷物を持ってくれるけど今日のは俺が持ちたいだろうからと手は出さない、そういう気の回るタイプだから刃斬と過ごすのは心地良い。
『そりゃあ兄貴がいたら俺は張り合えないけどさぁ…。俺だって黒河と白澄に鍛えてもらってるから、少しは強くなったんだから』
得意気にそう言うと覚は口元に手を当ててクスクスと静かに笑い、刃斬はわかったから、と言わんばかりの表情で頷く。
『しかし本当に触り心地が良いな。お前も持ってみるか、覚』
『え! ちょっと気になってたんです。では少々失礼しまして』
何故か抱っこされていた俺が刃斬から覚に渡されると、覚が感嘆の声を上げてから俺をより強く抱きしめる。
『ふわっふわじゃないですか! え。何これ気持ち良いし最高です。…これはボスに見せなくては。この触り心地は間違いなく病み付きですよ』
や、病み付き?!
ふと妄想をする。このふわふわなコートを身に纏っていればボスに…触ってもらえる! 思い切り邪な気持ちのままアジトに行きたいと宣言すれば、折角着てるんだから見せに行こうと皆でアジトに帰った。
刃斬に手を引かれ、覚には逃げないよう後ろから押されてボスのフロアに到着する。仕事の手を止めたボスの近くには犬飼が立ってパソコンの画面を見せていたが、すぐに俺たちに気付いて笑うとそれを仕舞う。ソファに横になっていた猿石もボサボサの髪を振り回し、ボーっとしていた。
『…よォ。なんだ、似合ってるじゃねェか』
煙管を咥えるボスの近くまで行くと、コートを触りながらモジモジする。そんな俺を見兼ねて覚が後押しをしてくれた。
『ボス! とてもふわふわでしたよ、ええ。ふわっふわです! 病み付きです』
『…だそうです』
まるで自分は知らないとばかりに視線を逸らす刃斬。そんな彼をジト目で睨みつつ、ボスは笑みを浮かべながら俺を手招く。そっと近付く俺をボスは椅子に座りながら優しく抱きしめた。
『なるほどな。こりゃァ…、確かに病み付きだな。クセになっちまいそォだ』
座っているから胸のところにあるボスの頭。俺の目でつむじが見えるのが嬉しくてすぐにボスの頭を抱きしめる。
『…劇薬だな、ったく。暫く埋まっていてェもんだ』
それからボスは俺を片足に乗せたまま仕事を再開してこちらは生きた心地がしなかった。
ええ。流石はボス、有言実行の男。
…下ろして!! こんな心臓に悪い特等席はイヤぁ!!
.
『一緒に遊びいこーよ。隣の子も連れて来て良いからさ!』
その美人の顔が無表情なのに気付けねーのか。
贈り物の真っ白なコートに袖を通してやって来たのは、クリスマス間近の街だ。そして隣には覚がいて、何処から周ろうかと話し合っていたら突然知らない二人組の男に声を掛けられる。
すぐに俺の手を引いて自分の背中に俺を隠す覚。しっかりと身体に腕が回っていて俺が何もしないようガッチリとガードしていた。
『こっち弟くん? ほら、早く行こうってば』
『ちょっと! その子に触らないでください!!』
俺が一番困るのはこういうタイプだ。バース性による強制でもなく、人目の多い場所で割と自然に絡まれるのが一番困る。
覚より小さい俺の方が言うことを聞くと思ったのか、腕に手を伸ばされた瞬間、後ろから伸びて来た大きな手によってそれがはたき落とされる。
『…俺の連れになんか用か』
抵抗をしなかったのも理由がある。なんたって今日の護衛は凄いから、何かする理由がない。
『ひっ?!』
ヒョイと持ち上げられ、相変わらず冬でも変わらないスーツ姿の刃斬が相手を見下ろす。特注で作られた彼の肉体にフィットするスーツによって、側から見れば屈強なSPのようだ。ただ見つめるだけでも威圧感がある上に、その肉体と顔立ちからもわかる圧倒的なアルファの特徴。
事実、声を掛けて来たチャラそうな男たちは脱兎の如く逃げ出した。
『兄貴遅いー』
『流石にこの時期は混んでんだ、仕方ねぇだろ』
周囲で心配そうに見ていた人たちも刃斬の登場にビビり、更に俺の発言によって更にザワザワとしだす。
ご兄弟!? 遺伝子の突然変異? みたいな単語が飛び交っている。
『よし、じゃあ行こう!』
『ええ。行きましょうか』
この三人で出掛けることになったのには理由がある。クリスマスに向けてどうしても買いたいものがあった俺は刃斬に仕事を貰ってお金を得ようと相談に行ったのだ。だが、まだ何もしていないのに無言のまま財布を取り出してお金を渡そうとしてくる刃斬。仕事を寄越せと唸る俺と、良いから…と言ってお金を出す刃斬。
結果。その日、温室の畑仕事を手伝うバイトと掃除をすることで臨時ボーナスを受け取った。それを買い物の資金にすると言うと偶然聞いていた覚が一緒に行かないか聞いてきたので喜んで同行を願いでる。
で。二人だけじゃ不安だからとボスから寄越されたのが、こちらの最強の護衛だ。
『何を買いたいんですか、宋平?』
『ちゃんと予算内になるように下調べしてきました! あの辺のお店が見たいんです』
ケーキを作りたい。そして、プレゼントを用意して渡すんだ。そしてパーティーをしたら皆で乾杯をする。その為に先ずはプレゼント。
予算として二万円用意できたけど、これで七人分のプレゼントを用意しなければ。
『えっと…犬飼さんにはコレ、猿石にはこっちの色で。あ! 良かった、まだ残ってた!』
皆のプレゼントを選んでいるので二人には少し離れた場所に待機してもらっている。魚神兄弟へのプレゼントの為に映画館に行ってから出て来ると、大体のプレゼントを買い終えた。
しかし、今日この瞬間までプレゼントが決まっていない人が一人だけいる。
『ボスのプレゼントだけ、まだ買ってなくて…』
三人で昼食にイタリアンが美味しいと噂の店に入ると、覚とシェアしたピザを食べながら二人に悩みを打ち明けた。
『何を買ったら喜んでくれるかずっと考えてるんだけど、全然決まらなくて…。今までボスが何か貰って嬉しそうにしてたとか、二人に教えてほしいなーって…』
お願いします! と手を合わせて二人に乞う。ボスの反応に詳しそうな二人なら何かわかるはずだと期待するが、案外あっさりとそれは打ち砕かれた。
『お前が渡した学園祭の招待券と、手作りのスタンプラリー』
『宋平があげたお弁当』
直近のやつだし、差出人ぜんぶ俺だし、手作りばっかりじゃん!!
『…ちがう!! もっとこうっ、…あるでしょ?!』
『ねぇんだよ。あの人が贈り物で喜んだとこなんか、見たことねぇよ。一番嬉しそうだったのは仲間割れした組織が片方を襲撃して、壊滅したアジトの写真を証明としてウチに持ち込んで寝返った時とか』
『そうですね。贈られたものって、大体捨ててますもんね。そういうのお嫌いらしいですから』
食後のコーヒーを飲む覚の言葉にピシリと固まる。そっと椅子に座り直して、肩を落とした。
…そっか。ボスはプレゼント、苦手なんだ。
『だから、なんだ。出来る限りのアドバイスしか出来ねぇが一緒に見てやる。店の目星は付けてんだろ?』
『そうですね。形に残るものをプレゼントしたいんでしょう? 役に立てるかはわかりませんが、一番大事なのは宋平の気持ちです。
きっと受け取ってもらえますよ』
店を出てからそう言われると覚に手を引かれて再び買い物へ向かった。ボスの持っているものはどれも高級品だし、センスも良いから俺じゃ物の価値すら判断出来ない。
なんとか二人に見てもらって、その後は自分のセンスで頑張れと背中を押される。
『買っちゃった…』
一時間以上迷って買ったのは、箸だった。お弁当用の箱入りのやつで黒い本体に赤い線が入った綺麗なもので目を引かれた。少しお高いやつで予算がオーバーしたけど、一番彼に似合うと思う。
『二人とも、今日はどうもありがとうございました。この三人で買い物が出来るなんて思わなかったから嬉しい、覚さんはボスの運転手だし兄貴なんて右腕でしょ?
よく俺に二人も付けてもらえたなぁ、って』
だから今日はいざという時の運転手に犬飼、護衛には猿石がいるだろう。なんとも賑やかそうなメンバーだと微笑ましく思う。
『自分は元々非番ですから、問題ありません。刃斬さんが来たのは…うん。やはり護衛としてなら一番能力が高いからでは?』
覚がそう言っている間も、刃斬は常に俺の側を離れず一人で何処かへ行こうものなら即行で連れ戻されて無言で抱き上げられて腕に腰掛けることになる。
普段なら荷物を持ってくれるけど今日のは俺が持ちたいだろうからと手は出さない、そういう気の回るタイプだから刃斬と過ごすのは心地良い。
『そりゃあ兄貴がいたら俺は張り合えないけどさぁ…。俺だって黒河と白澄に鍛えてもらってるから、少しは強くなったんだから』
得意気にそう言うと覚は口元に手を当ててクスクスと静かに笑い、刃斬はわかったから、と言わんばかりの表情で頷く。
『しかし本当に触り心地が良いな。お前も持ってみるか、覚』
『え! ちょっと気になってたんです。では少々失礼しまして』
何故か抱っこされていた俺が刃斬から覚に渡されると、覚が感嘆の声を上げてから俺をより強く抱きしめる。
『ふわっふわじゃないですか! え。何これ気持ち良いし最高です。…これはボスに見せなくては。この触り心地は間違いなく病み付きですよ』
や、病み付き?!
ふと妄想をする。このふわふわなコートを身に纏っていればボスに…触ってもらえる! 思い切り邪な気持ちのままアジトに行きたいと宣言すれば、折角着てるんだから見せに行こうと皆でアジトに帰った。
刃斬に手を引かれ、覚には逃げないよう後ろから押されてボスのフロアに到着する。仕事の手を止めたボスの近くには犬飼が立ってパソコンの画面を見せていたが、すぐに俺たちに気付いて笑うとそれを仕舞う。ソファに横になっていた猿石もボサボサの髪を振り回し、ボーっとしていた。
『…よォ。なんだ、似合ってるじゃねェか』
煙管を咥えるボスの近くまで行くと、コートを触りながらモジモジする。そんな俺を見兼ねて覚が後押しをしてくれた。
『ボス! とてもふわふわでしたよ、ええ。ふわっふわです! 病み付きです』
『…だそうです』
まるで自分は知らないとばかりに視線を逸らす刃斬。そんな彼をジト目で睨みつつ、ボスは笑みを浮かべながら俺を手招く。そっと近付く俺をボスは椅子に座りながら優しく抱きしめた。
『なるほどな。こりゃァ…、確かに病み付きだな。クセになっちまいそォだ』
座っているから胸のところにあるボスの頭。俺の目でつむじが見えるのが嬉しくてすぐにボスの頭を抱きしめる。
『…劇薬だな、ったく。暫く埋まっていてェもんだ』
それからボスは俺を片足に乗せたまま仕事を再開してこちらは生きた心地がしなかった。
ええ。流石はボス、有言実行の男。
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