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アヒルの山
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あの事件から三週間程が経った頃、未だに我が常春家はギスギスとした雰囲気が続いていて兄弟での会話も随分と減った。
それでも、落ち込む俺を励ましてくれたボスのお陰でなんとか心身共に回復し出して、ゆっくりと眠れる日も増えてきた。
季節はもう、夏になる。
『あーつーいーッ!! ソーヘーっ、アイス買って食べようぜ!』
『良いですねぇ。お仕事も終わりましたし栄養補給しましょうか』
仕事用のシャツも遂に半袖になり、制服だって夏服。七月の初めになってすぐに猛暑となりヘロヘロになった猿石と共に歩いている。
今日のバイトはただのおつかいだ。いざという時の為に猿石の手綱を握れ、という内容で殆ど猿石の横か後ろにいただけ。
それでも俺さえセットにすれば猿石だけであらゆる任務に出せると刃斬には有り難られる。
『マスク暑くねぇーの? ヤバくなったら言えよ?』
『うん。これ通気性抜群だから平気だよ。ありがとう、アニキ』
二人でコンビニに入ってアイスを買うと近くのベンチに座って一緒に食べる。因みにお小遣いは刃斬から貰った。帰りになんか買ってゆっくり帰って来いという、大変有り難いお言葉を頂戴したからだ。
『あー…怠ぃ。帰ったら風呂行かね、ソーヘー』
『風呂? もしかして、大浴場ですか?』
長い四肢を伸ばす猿石は俺がまだ半分も食べていないのに早々にアイスを食べ終えるとゴミを投げ、見事にゴミ箱に落とした。
『そー。確か今日日曜だろ? 日曜って前からなんかの湯にするって決まってんの。柚子湯とか地獄湯とか』
『…待って。地獄湯…?』
『風呂場が全部赤くなるやつ。湯も赤くなんの』
何それ超気になる!! そんな目をしていたのがわかったのか、彼はすぐに上機嫌になってベンチから立ち上がるとアイスを食べ終えた俺に手を伸ばす。
『なら早く帰るか! とっとと報告して、風呂入ろーぜ!』
『うん!』
帰り道はずっと猿石とお風呂の話やアイスの話で盛り上がった。ボスがお土産を買って来てくれたパーラーで今度、期間限定の特別なアイスが販売されるのだと聞き自分も大人になったら買いに行きたいと心に誓う。
二人でアジトに戻ると何人かに挨拶をされたり、労いの言葉を貰ってそれに応えていたが廊下の向こうから走って来た人物が慌てて俺たちを引き止める。
『あー帰って来た、帰って来た! お疲れ様と言いたいけど、お前らちょっと待って!』
カツカツ、と革靴を鳴らしながらやって来たのは犬飼だ。物々しい言い方に大袈裟な態度…それでいてどこか冷静で口が悪い。
それが弐条会の何でも屋こと、犬飼という男だ。
『ンだよ。金魚の糞に報告してソーヘーと風呂行くんだ。邪魔すんな』
『はいはい、仲良くお風呂とか羨ましいわ全く…。
これから客人が来るんだよ。日取りが急遽変更してね、すぐにご到着さ。刃斬サンは手が離せないから二人はそのまま風呂でも行ってな。お前は特に先方には顔出すなよ、何言うかわかんないんだから』
指をさされた猿石は即座にその手をはたき落とす。途端に騒ぎ出す犬飼を放置すると俺の手を取って何処かへ向かう。
『はっ。他所者なんざこっちから願い下げだっての。行こうぜ、ソーヘー』
猿石と共に売店に向かって下着だけ購入すると一緒に地下にあるという大浴場へと向かう。入口にある本日の湯という看板を一緒に見るとデカデカと書かれた文字がある。
アヒルの湯
『あっはははははは!! なにこれっ! なにこれ超可愛いんですけど?!』
大きな浴槽に富士山の絵。水色のタイルに昔ながらの趣きを感じる完璧な銭湯。しかし、肝心の湯に浮かぶ黄色い集団。
アヒルだ。おもちゃのアヒルが、所狭しと浮いているではないか。
『写真撮りたいっ、可愛過ぎる!』
そんな中で邪魔だとばかりにアヒルを投げ飛ばして湯に入り、寛ぐ猿石。たまに足を伸ばすとぶつかるアヒルを容赦なく蹴飛ばすので俺が慌てて取りに行く。
因みにお風呂には俺たち以外誰もいなかった。
『…なんなんだよアヒル湯って…』
『えー? 可愛くて良いじゃん。凄い楽しいよ?』
『まぁソーヘーが楽しいなら良いけどよ…』
アヒルを持ち上げながらお風呂に浸かると若干不満そうだった猿石も髪を掻き上げながら縁に腕を掛けて更に湯に浸かる。
アヒルを並べて泳がせていると何故か高速で視界を横切るアヒルが現れて思わず大爆笑してしまう。どうやら動くタイプも紛れ込んでるらしい。
『あ! 凄い見てアニキっ! 色が違うやつもいるよ、ピンクに水色…スゲェ金色のアヒルだ!!』
『…これ作った奴もこんだけ喜ばれたら涙モンだよなぁ』
猿石が手近なアヒルを纏めて投げると、隅にいた紫色のアヒルがこっちに流れて来た。捕まえてから猿石の肩に乗せるとあまりにシュールな光景に笑ってしまう。
肩まで浸かると一気にアヒルたちに囲まれる。もう楽しくて仕方ない。
『アヒル天国…』
お風呂の縁にアヒルを並べていると何人かの構成員たちが入って来た。湯船から手を振るとマッパの男たちが顔を緩めながら手を振る。
『風呂からあんまり楽しそうな声がするからよ…入る予定なかったのに来ちまった』
『なー。アヒル湯とか一番マイナーなやつなのにスゲェさ…キャッキャ騒ぐ声聞こえんだもん。そら気になるってモンだよなぁ』
身体を洗ってから湯に浸かる男たちが熱心にアヒルを並べる俺を見る。隣では猿石が未だ顔にタオルを置きながら浸かっているのに手だけは動かして俺にアヒルを渡して来る。
だが、入る人数のせいでお湯が溢れてアヒルたちが外に投げ出されてしまう。
大変だアヒルの放逐だ…!!
『アヒルーっ!!』
あわあわとアヒルを拾い集めているのを、のほほんと皆が眺めている。
オイなに見てんだよ。見るなら富士山だろ!
『宋平。向こうにも逃げたぞ』
『えっ?! どこー?』
沢山のアヒルを抱えて湯に返すと今度は猿石の腕にアヒルたちを並べてみる。その間に皆の話は先程の客人のことになった。
『今日来る奴等、前から犬飼さんがコンタクト取ってた月見山一家ンとこだってな』
『ウチとはあんまり接点なかったよな。月見山って言ったら北部の古くから続く極道だろ。…あんま規模はデカくねーけど』
『最近はめっきり名前聞かなかったな』
ほう。月見山一家…俺も知らないな。というか、未だ弐条会以外はあの会合でチラッと見た人たちくらいしか知らない。
『あの話、マジなのか…?』
『さぁな。…でもまぁ、その手の話は引く手数多、ってとこだろ。なんせこっちは天下の弐条会だしな』
『あの会合以来、他んとこもウチには頭が上がらねぇもんなぁ』
ムクリと起き上がった猿石が両腕に乗るアヒルを見てそれとなく冷や汗をかいている。俺が並べたせいで下手に落としたら俺が悲しむんじゃないかと動けないでいるんだろう。
可愛い奴め。もう一匹置いてやろう。
『…いや、でもさぁ。今ウチには…』
頭の天辺に置いた金色のアヒル。あまりの出来に感動して拍手をしていると何故か視線が飛んでくる。
わかるよ、皆…俺も写真撮りたいもん。
『仕方ねぇだろ。流石に…いくら相性抜群でもこればっかりは。向こうの組長の息子、確か年頃のオメガって話だしよ』
突然立ち上がった猿石が俺をヒョイと持ち上げると洗い場まで連れて行く。頭に乗っていたアヒルを鏡台に置くと横から椅子を奪い取り、俺の後ろに陣取る。
無言のまま備え付けのシャンプーを使って頭を洗われ、綺麗に泡を流してもらうと今度は場所を交代して俺が頭を洗ってあげる。全然手が届かなかったから立ってわしゃわしゃ洗っているところだ。
『スカイツリー』
髪の毛を逆立てて遊んでいると浴槽から複数の噴き出す声が聞こえる。猿石は人に洗ってもらうのが初めてのようで手で目を覆っているからやりたい放題だ。
『…背中大きいな…』
泡を流し終わるとブルブルと顔を振る猿石がサッパリしたように息を吐く。
『アニキ! 背中も洗って良い?!』
『あ? 良いけど?』
二メートル近い身長に頑丈な身体。褐色の肌はあまり傷はないが、それでもよく見ると傷跡らしきものもある。
ボディソープを泡立てて大きな背中を丁寧に洗っていく。昔は兄たちとこうして洗いっこをしたものだ、懐かしい。
『…なんかざわざわする』
『え?! ごめんっ、力弱かったかな?』
『いや…。そうじゃねぇ…んん、なんていうか…
ん。またやって、ソーヘー』
どうやら気に入ってもらえたらしい。喜んで、と応えると湯船に入っていた者も次々と背中を洗ってくれと挙手を始める。
『しゃーないですね。アニキ、終わるまでもうひとっ風呂浴びてて下さい』
『ったく、子どもみてぇな奴等だな』
『『お前が言うか?!』』
風呂上がりは背中を洗ってもらったからとフルーツ牛乳を買ってもらい、最高に楽しいお風呂タイムだった。
.
それでも、落ち込む俺を励ましてくれたボスのお陰でなんとか心身共に回復し出して、ゆっくりと眠れる日も増えてきた。
季節はもう、夏になる。
『あーつーいーッ!! ソーヘーっ、アイス買って食べようぜ!』
『良いですねぇ。お仕事も終わりましたし栄養補給しましょうか』
仕事用のシャツも遂に半袖になり、制服だって夏服。七月の初めになってすぐに猛暑となりヘロヘロになった猿石と共に歩いている。
今日のバイトはただのおつかいだ。いざという時の為に猿石の手綱を握れ、という内容で殆ど猿石の横か後ろにいただけ。
それでも俺さえセットにすれば猿石だけであらゆる任務に出せると刃斬には有り難られる。
『マスク暑くねぇーの? ヤバくなったら言えよ?』
『うん。これ通気性抜群だから平気だよ。ありがとう、アニキ』
二人でコンビニに入ってアイスを買うと近くのベンチに座って一緒に食べる。因みにお小遣いは刃斬から貰った。帰りになんか買ってゆっくり帰って来いという、大変有り難いお言葉を頂戴したからだ。
『あー…怠ぃ。帰ったら風呂行かね、ソーヘー』
『風呂? もしかして、大浴場ですか?』
長い四肢を伸ばす猿石は俺がまだ半分も食べていないのに早々にアイスを食べ終えるとゴミを投げ、見事にゴミ箱に落とした。
『そー。確か今日日曜だろ? 日曜って前からなんかの湯にするって決まってんの。柚子湯とか地獄湯とか』
『…待って。地獄湯…?』
『風呂場が全部赤くなるやつ。湯も赤くなんの』
何それ超気になる!! そんな目をしていたのがわかったのか、彼はすぐに上機嫌になってベンチから立ち上がるとアイスを食べ終えた俺に手を伸ばす。
『なら早く帰るか! とっとと報告して、風呂入ろーぜ!』
『うん!』
帰り道はずっと猿石とお風呂の話やアイスの話で盛り上がった。ボスがお土産を買って来てくれたパーラーで今度、期間限定の特別なアイスが販売されるのだと聞き自分も大人になったら買いに行きたいと心に誓う。
二人でアジトに戻ると何人かに挨拶をされたり、労いの言葉を貰ってそれに応えていたが廊下の向こうから走って来た人物が慌てて俺たちを引き止める。
『あー帰って来た、帰って来た! お疲れ様と言いたいけど、お前らちょっと待って!』
カツカツ、と革靴を鳴らしながらやって来たのは犬飼だ。物々しい言い方に大袈裟な態度…それでいてどこか冷静で口が悪い。
それが弐条会の何でも屋こと、犬飼という男だ。
『ンだよ。金魚の糞に報告してソーヘーと風呂行くんだ。邪魔すんな』
『はいはい、仲良くお風呂とか羨ましいわ全く…。
これから客人が来るんだよ。日取りが急遽変更してね、すぐにご到着さ。刃斬サンは手が離せないから二人はそのまま風呂でも行ってな。お前は特に先方には顔出すなよ、何言うかわかんないんだから』
指をさされた猿石は即座にその手をはたき落とす。途端に騒ぎ出す犬飼を放置すると俺の手を取って何処かへ向かう。
『はっ。他所者なんざこっちから願い下げだっての。行こうぜ、ソーヘー』
猿石と共に売店に向かって下着だけ購入すると一緒に地下にあるという大浴場へと向かう。入口にある本日の湯という看板を一緒に見るとデカデカと書かれた文字がある。
アヒルの湯
『あっはははははは!! なにこれっ! なにこれ超可愛いんですけど?!』
大きな浴槽に富士山の絵。水色のタイルに昔ながらの趣きを感じる完璧な銭湯。しかし、肝心の湯に浮かぶ黄色い集団。
アヒルだ。おもちゃのアヒルが、所狭しと浮いているではないか。
『写真撮りたいっ、可愛過ぎる!』
そんな中で邪魔だとばかりにアヒルを投げ飛ばして湯に入り、寛ぐ猿石。たまに足を伸ばすとぶつかるアヒルを容赦なく蹴飛ばすので俺が慌てて取りに行く。
因みにお風呂には俺たち以外誰もいなかった。
『…なんなんだよアヒル湯って…』
『えー? 可愛くて良いじゃん。凄い楽しいよ?』
『まぁソーヘーが楽しいなら良いけどよ…』
アヒルを持ち上げながらお風呂に浸かると若干不満そうだった猿石も髪を掻き上げながら縁に腕を掛けて更に湯に浸かる。
アヒルを並べて泳がせていると何故か高速で視界を横切るアヒルが現れて思わず大爆笑してしまう。どうやら動くタイプも紛れ込んでるらしい。
『あ! 凄い見てアニキっ! 色が違うやつもいるよ、ピンクに水色…スゲェ金色のアヒルだ!!』
『…これ作った奴もこんだけ喜ばれたら涙モンだよなぁ』
猿石が手近なアヒルを纏めて投げると、隅にいた紫色のアヒルがこっちに流れて来た。捕まえてから猿石の肩に乗せるとあまりにシュールな光景に笑ってしまう。
肩まで浸かると一気にアヒルたちに囲まれる。もう楽しくて仕方ない。
『アヒル天国…』
お風呂の縁にアヒルを並べていると何人かの構成員たちが入って来た。湯船から手を振るとマッパの男たちが顔を緩めながら手を振る。
『風呂からあんまり楽しそうな声がするからよ…入る予定なかったのに来ちまった』
『なー。アヒル湯とか一番マイナーなやつなのにスゲェさ…キャッキャ騒ぐ声聞こえんだもん。そら気になるってモンだよなぁ』
身体を洗ってから湯に浸かる男たちが熱心にアヒルを並べる俺を見る。隣では猿石が未だ顔にタオルを置きながら浸かっているのに手だけは動かして俺にアヒルを渡して来る。
だが、入る人数のせいでお湯が溢れてアヒルたちが外に投げ出されてしまう。
大変だアヒルの放逐だ…!!
『アヒルーっ!!』
あわあわとアヒルを拾い集めているのを、のほほんと皆が眺めている。
オイなに見てんだよ。見るなら富士山だろ!
『宋平。向こうにも逃げたぞ』
『えっ?! どこー?』
沢山のアヒルを抱えて湯に返すと今度は猿石の腕にアヒルたちを並べてみる。その間に皆の話は先程の客人のことになった。
『今日来る奴等、前から犬飼さんがコンタクト取ってた月見山一家ンとこだってな』
『ウチとはあんまり接点なかったよな。月見山って言ったら北部の古くから続く極道だろ。…あんま規模はデカくねーけど』
『最近はめっきり名前聞かなかったな』
ほう。月見山一家…俺も知らないな。というか、未だ弐条会以外はあの会合でチラッと見た人たちくらいしか知らない。
『あの話、マジなのか…?』
『さぁな。…でもまぁ、その手の話は引く手数多、ってとこだろ。なんせこっちは天下の弐条会だしな』
『あの会合以来、他んとこもウチには頭が上がらねぇもんなぁ』
ムクリと起き上がった猿石が両腕に乗るアヒルを見てそれとなく冷や汗をかいている。俺が並べたせいで下手に落としたら俺が悲しむんじゃないかと動けないでいるんだろう。
可愛い奴め。もう一匹置いてやろう。
『…いや、でもさぁ。今ウチには…』
頭の天辺に置いた金色のアヒル。あまりの出来に感動して拍手をしていると何故か視線が飛んでくる。
わかるよ、皆…俺も写真撮りたいもん。
『仕方ねぇだろ。流石に…いくら相性抜群でもこればっかりは。向こうの組長の息子、確か年頃のオメガって話だしよ』
突然立ち上がった猿石が俺をヒョイと持ち上げると洗い場まで連れて行く。頭に乗っていたアヒルを鏡台に置くと横から椅子を奪い取り、俺の後ろに陣取る。
無言のまま備え付けのシャンプーを使って頭を洗われ、綺麗に泡を流してもらうと今度は場所を交代して俺が頭を洗ってあげる。全然手が届かなかったから立ってわしゃわしゃ洗っているところだ。
『スカイツリー』
髪の毛を逆立てて遊んでいると浴槽から複数の噴き出す声が聞こえる。猿石は人に洗ってもらうのが初めてのようで手で目を覆っているからやりたい放題だ。
『…背中大きいな…』
泡を流し終わるとブルブルと顔を振る猿石がサッパリしたように息を吐く。
『アニキ! 背中も洗って良い?!』
『あ? 良いけど?』
二メートル近い身長に頑丈な身体。褐色の肌はあまり傷はないが、それでもよく見ると傷跡らしきものもある。
ボディソープを泡立てて大きな背中を丁寧に洗っていく。昔は兄たちとこうして洗いっこをしたものだ、懐かしい。
『…なんかざわざわする』
『え?! ごめんっ、力弱かったかな?』
『いや…。そうじゃねぇ…んん、なんていうか…
ん。またやって、ソーヘー』
どうやら気に入ってもらえたらしい。喜んで、と応えると湯船に入っていた者も次々と背中を洗ってくれと挙手を始める。
『しゃーないですね。アニキ、終わるまでもうひとっ風呂浴びてて下さい』
『ったく、子どもみてぇな奴等だな』
『『お前が言うか?!』』
風呂上がりは背中を洗ってもらったからとフルーツ牛乳を買ってもらい、最高に楽しいお風呂タイムだった。
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