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犬猿の二人
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『ちょ、待って…! 立てますっ、ちゃんと寝たから立てるくらいには回復してますから!』
アジトに響く俺の悲鳴。まだ昼前の人が多い溜まり部屋に入ったのは猿石と、その背中に背負われる俺。唖然とする周囲をまるで気にしない男はいそいそと畳のスペースに俺を降ろす。
が。また抱き方を変えて抱っこにして座ると自身の足に俺を乗せた。
『弱っちいんだから遠慮すんな。それに医者も無理さすなって言ってた』
『弱くないですよ! これから大きくなるんです、将来有望なムキムキです!』
ふん! と力瘤を作って見せるが目の前に何もしていないのにバカみたいにムキムキな太い腕が出されてしまい無言のまま、さわさわとそれを触る。
うーん。筋肉…。
『そ、宋平…! 良かったお前、元気そうで』
『よくやったぞ、宋平! なんかヤベー奴からボスを救ったって? お手柄じゃねぇか!』
いつもなら猿石がいる時はあまり皆さん、話しかけて来ないんだけど今日だけは違った。たくさんに人に褒められて、心配されて、喜ばれて…どうしたら良いかよくわからなくて取り敢えず頬が緩むから笑ってしまう。
『お前がいなかったら弐条会そのものが危なかったかもしれねぇんだ。ボスはこの組織の大黒柱だからな。宋平様々ってもんよ!』
『いっぱい食って寝て、早く良くなれよ!』
次々とお菓子やコンビニで買って来たホットスナックなどを渡されて両手がいっぱいになってしまう。どう見てもパチンコの景品らしきものや風邪か何かと間違えているようなゼリーや経口飲料なんかも袋に入っている。
『着てた服はクリーニングに出したし、修復されて返ってくるからな』
『そういやスマホも無くしたって? 犬飼さんが替えのやつ取り行ってるから待ってろよ』
そうだ、スマホも水没したんだった。
誰とも連絡する術がないのも困ったものだ。自分のスマホはアジトに置いていったが、誰の連絡先も入っていない。
『朝…ってもう昼か。昼飯は? 消化に良いモンならこの辺の料亭のがオススメだぞ』
お勧めされたのは和食。お茶漬けやうどん、お蕎麦なんかだ。勧められた出前のメニューからお蕎麦を選び猿石にも見せるが不機嫌そうに眉間に皺を寄せてからメニューを手で払ってしまう。
『要らねぇ。ソーヘーの作った握り飯が食いてぇ。それ以外なら食わん』
俺の首筋に顔を埋めて徹底抗戦の構え。あまりにも可愛らしい要望に笑ってしまうが、周囲は一気に捲し立てる。
怪我人に何をさせるんだ、と。
『そうですねぇ。準備も何もしてませんし、おにぎりは今度にしましょう? アニキの部屋ってばおにぎり一つ作るのも大変なくらい何もないし…』
『…じゃあ用意しとくから、今度作れ』
珍しく素直な言動に感動して頷くと満更でもなさそうに背後から嬉しそうな声が聞こえる。大変大きな子どもだが、これも成長。この人は明らかに愛情不足だから。
俺なんかの言葉でそれが満たされるなら、幾らでも。
『俺も蕎麦食う。ソーヘーは何の蕎麦食うんだ?』
『俺は山菜にします。アニキは? あとは…とろろに、海老天…キツネに鳥南蛮もありますよ!』
後ろから俺が持つお品書きを覗き込む猿石。肩越しに伸ばされた手が指差したのは海老天だ。それからすぐに蕎麦が注文され、俺たちの前に用意される。温かい食べ物を前にじんわりとしていると、どんぶりに大きな海老天がドンと乗せられた。
しゅ、主役が増えた…?
『え?! ちょ、アニキ何して』
『やる! …だから早く元気になれ』
清々しいほどの笑顔でそう言い切ると猿石は恐るべきスピードで自身の海老天蕎麦を完食してしまった。食べると言うより吸い込んだというのが正しい。そんな食べ方に絶句していたら食器を避けてテーブルに頬杖をつく猿石がずっとこっちを見ている。
あわわ、早よ食べろという圧か?!
『あの猿石が誰かに自分の分の食い物を分け与えたぞ…』
『海老だしな。体力つくと思ってやったんだろ、怪我人に揚げものはキツいんじゃないかって気までは回らないところが奴らしいが』
『そして飯を食わせて満足気、と。
…こりゃあ、俺らの世代で黄金時代が始まっちまうかもなぁ』
周りがしみじみとお茶を飲む中、頑張って蕎麦をかき込む俺とそれを眺める猿石。そろそろ食べ終わりそうな頃に新たに部屋にやって来た一人の男。
犬飼だ。
『おー。結構派手にやられたのに、元気じゃないの。若いって素晴らしいなー』
相変わらずおちゃらけた雰囲気だが、周囲の兄貴たちは無言のまま頭を軽く下げて挨拶。それに軽く手を振るだけで終わらせる辺り、この人も結構な地位にいるんだろうなと悟る。
俺たちが並んで座る畳スペースのすぐ近くに立った彼は片手をポケットに突っ込んだまま挨拶をした。
『おそよう、宋平くん。…ああ、猿石も今日はお初かな。お疲れ~。仲良くご飯中に失礼するよ。宋平くんのスマホが新しくなって帰ってきましたよ、っと』
はいよ、と渡されたのは二代目スマホ。何故二代目なのかと言うとガッツリとスマホの下の方にそう刻印されていたから。
…戒め?
『ありがとうございます、犬飼さん。…あのところで、ボスの容態って…』
『あー…やっぱ気になるよね。歩けるみたいだし場所移動して詳しく話そうか。詳細も聞いとかなきゃだし。心配なら猿石も来れば?』
にこやかに笑う犬飼について行くと、後ろから猿石にヒョイと持ち上げられてしまう。真顔のまま俺を抱き上げるもんだから脱出しようとするも、意外な人物に止められる。
『運んでもらいなよ。結構回復するの早いみたいだけど、実際はかなり無茶させたしね。そこの猿石なんて殆どノーダメなんだから甘えな甘えな』
あっはっは! と笑いながら再び歩き出す犬飼に、無言のまま続いて歩く猿石。逃げるタイミングを完全に失ってしまったので大人しく運んでもらうことに。
暫く歩くと同じ階にあった部屋に入る。会議室のようなそこはホワイトボードや長椅子、映写機なんかも置いてあった。
『座って座って~。いやぁ、トップ二人が重傷だから忙しくてさ。ワタシと…後二名で色々回してるから短期なら問題ナシ。
ボスは暫く動けないと思うけど、意識は回復してるよ。後遺症とかも大丈夫そうだってさ。これは宋平くんのお手柄だね! んで、刃斬サンも重傷のわりにはピンピンしてる。絶対安静だけど、あの人なら二日もすれば復帰するよ』
意識が、戻ってる…。
冷たかった身体を思い出して思わず震える。ちゃんと生きてるんだと知っても、やっぱり元気な姿を見たいとは思う。
まぁ、流石にすぐには逢えないか。
『怪我人に聞くのも気が引けるんだけどさ』
部屋の空気が変わる。
隣に座っていた猿石がそれにいち早く気付いて立ち上がると、庇うように俺の前に立ち塞がった。
『あれあれ~? ダメじゃないか、猿。お前こっち側。いくらその子がお前に今まで誰も与えてくれなかったものをくれるからって、同僚にガン飛ばすのは
イケナイんだ~』
『俺が従ってんのはボスだけだ。その命令がない以上、何処で何をして誰を殴ろうが俺の勝手だ』
いや横暴すぎ…。
心配になって猿石の服をグイグイと引っ張れば、乾いた笑い声が部屋に響く。
『えぇ? お前が、ワタシを?
…面白い冗談だね。そういうの、苦手だなぁ。上手い返しが見つからないからさ』
貼り付けたような笑みを浮かべる犬飼に、姿勢を低くして今にも飛び掛かりそうな猿石。
…は!!
この二人、もしかして…
『ワタシ宋平くんにお話あるんだけど。退いてくれるかな、面積広くて邪魔なんだから』
『そこから話せよ。テメェの胡散臭ぇ顔なんか見せたら宋平が可哀想だ』
犬猿の仲!!
…タイプが違うからこんなに仲悪いのか? でもこの二人、年も近そうだけど。
って。今はそれよりも仲裁か。
『アニキ! 犬飼さんの話ちゃんと聞かなきゃ。ほら、座って。ちゃんと俺の隣に座って?』
ポスポスと隣のスペースを叩けば、喧嘩していた二人は止まって猿石が不満気に俺を睨む。それを意にも返さず喧嘩をやめたことを褒め、再び座るように諭す。
ドスン、と勢いよく座ってからダラーっと俺に身体を預けつつしっかりと犬飼を睨む猿石。
『お、重い…全くもう。すみません、犬飼さん。お話の続きをお願いします』
『…呆れた。随分と甘やかしちゃって。まぁでも、その問題児に手綱が出来たなら上々かな?
話は昨日のこと。主に襲撃者の件だね…それと。宋平くんについても話してもらうよ』
.
アジトに響く俺の悲鳴。まだ昼前の人が多い溜まり部屋に入ったのは猿石と、その背中に背負われる俺。唖然とする周囲をまるで気にしない男はいそいそと畳のスペースに俺を降ろす。
が。また抱き方を変えて抱っこにして座ると自身の足に俺を乗せた。
『弱っちいんだから遠慮すんな。それに医者も無理さすなって言ってた』
『弱くないですよ! これから大きくなるんです、将来有望なムキムキです!』
ふん! と力瘤を作って見せるが目の前に何もしていないのにバカみたいにムキムキな太い腕が出されてしまい無言のまま、さわさわとそれを触る。
うーん。筋肉…。
『そ、宋平…! 良かったお前、元気そうで』
『よくやったぞ、宋平! なんかヤベー奴からボスを救ったって? お手柄じゃねぇか!』
いつもなら猿石がいる時はあまり皆さん、話しかけて来ないんだけど今日だけは違った。たくさんに人に褒められて、心配されて、喜ばれて…どうしたら良いかよくわからなくて取り敢えず頬が緩むから笑ってしまう。
『お前がいなかったら弐条会そのものが危なかったかもしれねぇんだ。ボスはこの組織の大黒柱だからな。宋平様々ってもんよ!』
『いっぱい食って寝て、早く良くなれよ!』
次々とお菓子やコンビニで買って来たホットスナックなどを渡されて両手がいっぱいになってしまう。どう見てもパチンコの景品らしきものや風邪か何かと間違えているようなゼリーや経口飲料なんかも袋に入っている。
『着てた服はクリーニングに出したし、修復されて返ってくるからな』
『そういやスマホも無くしたって? 犬飼さんが替えのやつ取り行ってるから待ってろよ』
そうだ、スマホも水没したんだった。
誰とも連絡する術がないのも困ったものだ。自分のスマホはアジトに置いていったが、誰の連絡先も入っていない。
『朝…ってもう昼か。昼飯は? 消化に良いモンならこの辺の料亭のがオススメだぞ』
お勧めされたのは和食。お茶漬けやうどん、お蕎麦なんかだ。勧められた出前のメニューからお蕎麦を選び猿石にも見せるが不機嫌そうに眉間に皺を寄せてからメニューを手で払ってしまう。
『要らねぇ。ソーヘーの作った握り飯が食いてぇ。それ以外なら食わん』
俺の首筋に顔を埋めて徹底抗戦の構え。あまりにも可愛らしい要望に笑ってしまうが、周囲は一気に捲し立てる。
怪我人に何をさせるんだ、と。
『そうですねぇ。準備も何もしてませんし、おにぎりは今度にしましょう? アニキの部屋ってばおにぎり一つ作るのも大変なくらい何もないし…』
『…じゃあ用意しとくから、今度作れ』
珍しく素直な言動に感動して頷くと満更でもなさそうに背後から嬉しそうな声が聞こえる。大変大きな子どもだが、これも成長。この人は明らかに愛情不足だから。
俺なんかの言葉でそれが満たされるなら、幾らでも。
『俺も蕎麦食う。ソーヘーは何の蕎麦食うんだ?』
『俺は山菜にします。アニキは? あとは…とろろに、海老天…キツネに鳥南蛮もありますよ!』
後ろから俺が持つお品書きを覗き込む猿石。肩越しに伸ばされた手が指差したのは海老天だ。それからすぐに蕎麦が注文され、俺たちの前に用意される。温かい食べ物を前にじんわりとしていると、どんぶりに大きな海老天がドンと乗せられた。
しゅ、主役が増えた…?
『え?! ちょ、アニキ何して』
『やる! …だから早く元気になれ』
清々しいほどの笑顔でそう言い切ると猿石は恐るべきスピードで自身の海老天蕎麦を完食してしまった。食べると言うより吸い込んだというのが正しい。そんな食べ方に絶句していたら食器を避けてテーブルに頬杖をつく猿石がずっとこっちを見ている。
あわわ、早よ食べろという圧か?!
『あの猿石が誰かに自分の分の食い物を分け与えたぞ…』
『海老だしな。体力つくと思ってやったんだろ、怪我人に揚げものはキツいんじゃないかって気までは回らないところが奴らしいが』
『そして飯を食わせて満足気、と。
…こりゃあ、俺らの世代で黄金時代が始まっちまうかもなぁ』
周りがしみじみとお茶を飲む中、頑張って蕎麦をかき込む俺とそれを眺める猿石。そろそろ食べ終わりそうな頃に新たに部屋にやって来た一人の男。
犬飼だ。
『おー。結構派手にやられたのに、元気じゃないの。若いって素晴らしいなー』
相変わらずおちゃらけた雰囲気だが、周囲の兄貴たちは無言のまま頭を軽く下げて挨拶。それに軽く手を振るだけで終わらせる辺り、この人も結構な地位にいるんだろうなと悟る。
俺たちが並んで座る畳スペースのすぐ近くに立った彼は片手をポケットに突っ込んだまま挨拶をした。
『おそよう、宋平くん。…ああ、猿石も今日はお初かな。お疲れ~。仲良くご飯中に失礼するよ。宋平くんのスマホが新しくなって帰ってきましたよ、っと』
はいよ、と渡されたのは二代目スマホ。何故二代目なのかと言うとガッツリとスマホの下の方にそう刻印されていたから。
…戒め?
『ありがとうございます、犬飼さん。…あのところで、ボスの容態って…』
『あー…やっぱ気になるよね。歩けるみたいだし場所移動して詳しく話そうか。詳細も聞いとかなきゃだし。心配なら猿石も来れば?』
にこやかに笑う犬飼について行くと、後ろから猿石にヒョイと持ち上げられてしまう。真顔のまま俺を抱き上げるもんだから脱出しようとするも、意外な人物に止められる。
『運んでもらいなよ。結構回復するの早いみたいだけど、実際はかなり無茶させたしね。そこの猿石なんて殆どノーダメなんだから甘えな甘えな』
あっはっは! と笑いながら再び歩き出す犬飼に、無言のまま続いて歩く猿石。逃げるタイミングを完全に失ってしまったので大人しく運んでもらうことに。
暫く歩くと同じ階にあった部屋に入る。会議室のようなそこはホワイトボードや長椅子、映写機なんかも置いてあった。
『座って座って~。いやぁ、トップ二人が重傷だから忙しくてさ。ワタシと…後二名で色々回してるから短期なら問題ナシ。
ボスは暫く動けないと思うけど、意識は回復してるよ。後遺症とかも大丈夫そうだってさ。これは宋平くんのお手柄だね! んで、刃斬サンも重傷のわりにはピンピンしてる。絶対安静だけど、あの人なら二日もすれば復帰するよ』
意識が、戻ってる…。
冷たかった身体を思い出して思わず震える。ちゃんと生きてるんだと知っても、やっぱり元気な姿を見たいとは思う。
まぁ、流石にすぐには逢えないか。
『怪我人に聞くのも気が引けるんだけどさ』
部屋の空気が変わる。
隣に座っていた猿石がそれにいち早く気付いて立ち上がると、庇うように俺の前に立ち塞がった。
『あれあれ~? ダメじゃないか、猿。お前こっち側。いくらその子がお前に今まで誰も与えてくれなかったものをくれるからって、同僚にガン飛ばすのは
イケナイんだ~』
『俺が従ってんのはボスだけだ。その命令がない以上、何処で何をして誰を殴ろうが俺の勝手だ』
いや横暴すぎ…。
心配になって猿石の服をグイグイと引っ張れば、乾いた笑い声が部屋に響く。
『えぇ? お前が、ワタシを?
…面白い冗談だね。そういうの、苦手だなぁ。上手い返しが見つからないからさ』
貼り付けたような笑みを浮かべる犬飼に、姿勢を低くして今にも飛び掛かりそうな猿石。
…は!!
この二人、もしかして…
『ワタシ宋平くんにお話あるんだけど。退いてくれるかな、面積広くて邪魔なんだから』
『そこから話せよ。テメェの胡散臭ぇ顔なんか見せたら宋平が可哀想だ』
犬猿の仲!!
…タイプが違うからこんなに仲悪いのか? でもこの二人、年も近そうだけど。
って。今はそれよりも仲裁か。
『アニキ! 犬飼さんの話ちゃんと聞かなきゃ。ほら、座って。ちゃんと俺の隣に座って?』
ポスポスと隣のスペースを叩けば、喧嘩していた二人は止まって猿石が不満気に俺を睨む。それを意にも返さず喧嘩をやめたことを褒め、再び座るように諭す。
ドスン、と勢いよく座ってからダラーっと俺に身体を預けつつしっかりと犬飼を睨む猿石。
『お、重い…全くもう。すみません、犬飼さん。お話の続きをお願いします』
『…呆れた。随分と甘やかしちゃって。まぁでも、その問題児に手綱が出来たなら上々かな?
話は昨日のこと。主に襲撃者の件だね…それと。宋平くんについても話してもらうよ』
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