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魔王軍襲来
魔王の恋の成就
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少し離れた場所に誰かが召喚される。
それとほぼ同じタイミングで、オレの唯一の魔法が解けてしまう。真っ黒な髪はエメラルドグリーンの輝きを取り戻し、摩訶不思議だが美しい瞳も戻ったことだろう。少しだけ身長が伸びてポンチョは脱げてしまい…何処からか光が集まって身体を覆われる。
まるであの日をやり直すように、オレの身体には失ったはずの戦装束が纏われていた。
…あの天界族め、見てやがったな…。
『ナラ…、ナラ、なのか?』
数年振りに逢ったランは、なんだか前より毛量が増えたのかふさふさの黄色い髪に変わらず綺麗な赤い目をしていた。魔王にも関わらず黒いシャツにズボンと威厳の欠片もないが圧倒的な魔力は相変わらず…いや、なんか増えてるな…?
どんな顔をしたら良いかわからず、手を後ろで組んだりもじもじとしたり忙しい。
だ、だってあのランがっ…オレのこと好きなんて言うから…!!
『ナラ…? ほんとうに、ナラなのか…? 俺様はまた夢でも見てんのか?』
また…?
『たのむ、声を…目を覚ます前にお前の声が聞きたい。ナラ…一度で良い、』
名前を呼んで。
震えた声でそう話すラン。変なことを言う。だって君は、名前を呼んだオレにいつだって応えてすぐに来てくれたじゃないか。
『らぁぁあああんーっ!! あ゛ーんっ、…ごめ、ごめんなざいぃい!!!』
わんわん泣きながら手を伸ばしてバタバタ走り出す。ランはポカンと口を開きながらもすぐに自身も走り出して屈むと、迷いなくその胸の中にオレを押し込んだ。
『ごめんなさいぃ、ナラ悪い子したっ! ランのこと一人にしちゃった…! みんなのことっ悲しませてごめんなさいっ…!!』
『…ナラ、
ナラっ…?! なんで、本当に…? あぁっ、ナラ!! いきてるっ、ナラが生きてる!!』
ランがオレを持ち上げるとすぐにお腹を捲られる。着物だから無理なはずなのに布を裂いてサネに斬られた場所を何度も確認してから胸に耳を当てて鼓動まで確認し始めた。
服を破くなーっ!!
『…ない。傷もない、鼓動は…ちょい早いが正常…。本当にナラなのか?』
疑われるのは心外だが、無理もない。死んだと思っていた相手が数年後に何の傷跡もなく目の前に現れたのだから。
だが心配は無用。こちとら幾らでも言質取ってんだ!!
『そう!! ナラだよ!
…約束、したでしょ? ナラちょっと大きくなったし進化もした。ランのこと…ナラも、その…好きなんだけど…っ、もうナラのことなんて好きじゃない?』
『…は、…』
は、恥ずかしいぃっ…!
だけどきちんと言わなければ。だってランに抱っこされたオレは、こんなにも幸福で幸せのあまり死んでしまいそうだ。
『そしたら、ずっと一緒だって…。
それともあれは告白じゃないの? 子どものナラへ向けた優しさ…? だっ、だったら忘れて…』
『…さっき、好きな奴が、出来たって…』
ピッ、と指を差す。
黄色い髪をした赤い目をしたキングオークを、しっかり、表す。
『…純潔のオークはお嫌い…ですか?』
どうやらそれを保っていたから変な天界族に奇跡を起こしてもらえたらしいですよ?
純潔、という言葉を用いたのはそういう意味であなたが好きですというオレなりのアピールだった。
『…ーっ、ナラ!!!』
『ひゃーっ?!?』
頬にキスをされ、堪らず悲鳴を上げる。
早い早い!! 好きを自覚した恋愛素人にキスの類は早過ぎる!!
『ナラ…っ! 好きだ、俺様もナラのことが一番好き…愛してるっ心からお前を、愛してるんだ…!』
『ナラも大好き!! ぁ、愛して…ますっ』
きっとこの世にあなたほどオレを愛してくれる者は…、血縁者以外には現れない。ずっと一途に想い続けて待っていてくれた優しいキングオーク。
離れてしまった時間を埋めるように抱き合っていたが、ガバリと離れて街を指差す。
『そうだった!! ら、ラン…! オレがお世話になった街が襲われててっ…魔王軍を止めてほしいの。お願い、ラン…!』
『ウチのもんか。…まぁ、ナラが言うなら止めるか。
…で? ゴブリンはわかるが、なんだってテメェがいやがるクソエルフ』
『うわっサネ?!』
なんか静かだと思ったらいつの間にかサネが真っ黒な影みたいなものに拘束されて簀巻きにされてる。ゴブリンたちは地面に額を擦り付けながら待機しているし、あまりにも異様な空間が出来上がっていた。
…ていうか、マジでいつ簀巻きにした…?
『あの時の言葉を覚えているな、クソエルフが。よく俺様の呪いから生き延びた。だがな、ようやくテメェの故郷を見付けてやった。森が死んだ跡地だろーが関係ねぇ。
当然、エルフは全て鏖殺だ』
圧倒的な魔王ムーヴ。
異質なのはそんな魔王様が大事に抱えているオレくらいだろうか。
『ランー…』
『…はぁ。わかってる…お前が連れて歩いてるってことは、そういうことだ。
妙な真似をしたらさっきの言葉は全て実現すると思え。エルフを根絶やしにするきっかけとなった者として歴史に名が刻ませるぜ?』
意地悪を言うランの頬を抓ったのに、何故かランは嬉しそうに笑ってからその手を取ってスリスリと頬を撫でさせる。
…何しても絶対ぇ怒んないな、今なら。
『さて、と…。
あー…アイツか。一年前くらいに辺境から加わった奴だな。じゃあ、行くか』
ちょっとそこまで行こうか、みたいなノリで動き出したランはオレたちが近付くことすら出来なかったデミリッチのすぐ目の前まで瞬時に移動した。驚いて落ちそうになるオレをすぐに抱え直したランはもう片方の手を宙に翳して異空間と繋げる。
そうして現れたのは超巨大な双剣。雲を裂き、天から降るあまりにも異様な光景。ランの髪と同じ黄色い刀身に赤い宝石が散りばめられた魔法の双剣。
これを出したランは、本気だ。
『デミリッチ。今すぐ侵攻を止めて持ち場に帰りな。その他の魔族も同様に撤退を命ず』
『ま、魔王陛下…?!』
危うく杖を落としそうになりながらも空中で深々と頭を下げるデミリッチ。下にいるアンデットたちもその場に停止するとすぐに平伏して待機する。
ぶおん、ぶおん、と巨大な双剣がランの背後で回転するのが興味深くて手を伸ばそうとするが手を伸ばした分だけ剣が遠退いてしまう。
うーん…、残念。
『しかし陛下。最初のご命令ではこのまま直進して、立ちはだかる全ての外敵を一掃しろと…』
『…貴様。
誰に向かって口答えをする? 俺様は今、最高に機嫌が良い。そんな俺様に水を差したいか。貴様はそれほどの価値を、いつ…俺様に認めさせた?』
刹那、ランを中心に何か目に見えない衝撃波のようなものが放たれて何人かは失神してしまった。ゴブリンたちも何体か倒れてしまい、まともに立っている者などいない。
ビリビリと空気が肌を刺すような痛みを含んでいる。辛うじて立っていた者も次々と膝をつき、デミリッチは骨のみの身体をカタカタと震わせていた。
そんな中、唯一ピンピンしてるのがオレだった。何が起きているのかわからなくて皆の様子を見ようと仰け反るオレをランが微笑ましく見守っている。
『下がれ。貴様に割く時間はこれ以上はない』
『…出過ぎた真似を。大変申し訳ありません、陛下』
杖を翳したデミリッチによってアンデットの集団は消え去る。デミリッチ本体も地面に降りてから首を垂らし、後に転移して消えてしまった。
『修復の類は得意じゃねぇ。城から何体か呼び出すから、そいつらに街の補修をさせる。オークなら数時間もあれば元通りだろ。
…その間に詳しい話を聞かせてくれ。お前が生きていたのは死ぬほど嬉しいが、その経緯は知らねぇとな』
『みんなも来る? やったぁ、…って、あー…ナラ、怒られるかも…』
『ああ。しっかり怒られてくれ。
ランが慰めてやるからな』
…この魔王、美味しい役だけ貰う気だ…。
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それとほぼ同じタイミングで、オレの唯一の魔法が解けてしまう。真っ黒な髪はエメラルドグリーンの輝きを取り戻し、摩訶不思議だが美しい瞳も戻ったことだろう。少しだけ身長が伸びてポンチョは脱げてしまい…何処からか光が集まって身体を覆われる。
まるであの日をやり直すように、オレの身体には失ったはずの戦装束が纏われていた。
…あの天界族め、見てやがったな…。
『ナラ…、ナラ、なのか?』
数年振りに逢ったランは、なんだか前より毛量が増えたのかふさふさの黄色い髪に変わらず綺麗な赤い目をしていた。魔王にも関わらず黒いシャツにズボンと威厳の欠片もないが圧倒的な魔力は相変わらず…いや、なんか増えてるな…?
どんな顔をしたら良いかわからず、手を後ろで組んだりもじもじとしたり忙しい。
だ、だってあのランがっ…オレのこと好きなんて言うから…!!
『ナラ…? ほんとうに、ナラなのか…? 俺様はまた夢でも見てんのか?』
また…?
『たのむ、声を…目を覚ます前にお前の声が聞きたい。ナラ…一度で良い、』
名前を呼んで。
震えた声でそう話すラン。変なことを言う。だって君は、名前を呼んだオレにいつだって応えてすぐに来てくれたじゃないか。
『らぁぁあああんーっ!! あ゛ーんっ、…ごめ、ごめんなざいぃい!!!』
わんわん泣きながら手を伸ばしてバタバタ走り出す。ランはポカンと口を開きながらもすぐに自身も走り出して屈むと、迷いなくその胸の中にオレを押し込んだ。
『ごめんなさいぃ、ナラ悪い子したっ! ランのこと一人にしちゃった…! みんなのことっ悲しませてごめんなさいっ…!!』
『…ナラ、
ナラっ…?! なんで、本当に…? あぁっ、ナラ!! いきてるっ、ナラが生きてる!!』
ランがオレを持ち上げるとすぐにお腹を捲られる。着物だから無理なはずなのに布を裂いてサネに斬られた場所を何度も確認してから胸に耳を当てて鼓動まで確認し始めた。
服を破くなーっ!!
『…ない。傷もない、鼓動は…ちょい早いが正常…。本当にナラなのか?』
疑われるのは心外だが、無理もない。死んだと思っていた相手が数年後に何の傷跡もなく目の前に現れたのだから。
だが心配は無用。こちとら幾らでも言質取ってんだ!!
『そう!! ナラだよ!
…約束、したでしょ? ナラちょっと大きくなったし進化もした。ランのこと…ナラも、その…好きなんだけど…っ、もうナラのことなんて好きじゃない?』
『…は、…』
は、恥ずかしいぃっ…!
だけどきちんと言わなければ。だってランに抱っこされたオレは、こんなにも幸福で幸せのあまり死んでしまいそうだ。
『そしたら、ずっと一緒だって…。
それともあれは告白じゃないの? 子どものナラへ向けた優しさ…? だっ、だったら忘れて…』
『…さっき、好きな奴が、出来たって…』
ピッ、と指を差す。
黄色い髪をした赤い目をしたキングオークを、しっかり、表す。
『…純潔のオークはお嫌い…ですか?』
どうやらそれを保っていたから変な天界族に奇跡を起こしてもらえたらしいですよ?
純潔、という言葉を用いたのはそういう意味であなたが好きですというオレなりのアピールだった。
『…ーっ、ナラ!!!』
『ひゃーっ?!?』
頬にキスをされ、堪らず悲鳴を上げる。
早い早い!! 好きを自覚した恋愛素人にキスの類は早過ぎる!!
『ナラ…っ! 好きだ、俺様もナラのことが一番好き…愛してるっ心からお前を、愛してるんだ…!』
『ナラも大好き!! ぁ、愛して…ますっ』
きっとこの世にあなたほどオレを愛してくれる者は…、血縁者以外には現れない。ずっと一途に想い続けて待っていてくれた優しいキングオーク。
離れてしまった時間を埋めるように抱き合っていたが、ガバリと離れて街を指差す。
『そうだった!! ら、ラン…! オレがお世話になった街が襲われててっ…魔王軍を止めてほしいの。お願い、ラン…!』
『ウチのもんか。…まぁ、ナラが言うなら止めるか。
…で? ゴブリンはわかるが、なんだってテメェがいやがるクソエルフ』
『うわっサネ?!』
なんか静かだと思ったらいつの間にかサネが真っ黒な影みたいなものに拘束されて簀巻きにされてる。ゴブリンたちは地面に額を擦り付けながら待機しているし、あまりにも異様な空間が出来上がっていた。
…ていうか、マジでいつ簀巻きにした…?
『あの時の言葉を覚えているな、クソエルフが。よく俺様の呪いから生き延びた。だがな、ようやくテメェの故郷を見付けてやった。森が死んだ跡地だろーが関係ねぇ。
当然、エルフは全て鏖殺だ』
圧倒的な魔王ムーヴ。
異質なのはそんな魔王様が大事に抱えているオレくらいだろうか。
『ランー…』
『…はぁ。わかってる…お前が連れて歩いてるってことは、そういうことだ。
妙な真似をしたらさっきの言葉は全て実現すると思え。エルフを根絶やしにするきっかけとなった者として歴史に名が刻ませるぜ?』
意地悪を言うランの頬を抓ったのに、何故かランは嬉しそうに笑ってからその手を取ってスリスリと頬を撫でさせる。
…何しても絶対ぇ怒んないな、今なら。
『さて、と…。
あー…アイツか。一年前くらいに辺境から加わった奴だな。じゃあ、行くか』
ちょっとそこまで行こうか、みたいなノリで動き出したランはオレたちが近付くことすら出来なかったデミリッチのすぐ目の前まで瞬時に移動した。驚いて落ちそうになるオレをすぐに抱え直したランはもう片方の手を宙に翳して異空間と繋げる。
そうして現れたのは超巨大な双剣。雲を裂き、天から降るあまりにも異様な光景。ランの髪と同じ黄色い刀身に赤い宝石が散りばめられた魔法の双剣。
これを出したランは、本気だ。
『デミリッチ。今すぐ侵攻を止めて持ち場に帰りな。その他の魔族も同様に撤退を命ず』
『ま、魔王陛下…?!』
危うく杖を落としそうになりながらも空中で深々と頭を下げるデミリッチ。下にいるアンデットたちもその場に停止するとすぐに平伏して待機する。
ぶおん、ぶおん、と巨大な双剣がランの背後で回転するのが興味深くて手を伸ばそうとするが手を伸ばした分だけ剣が遠退いてしまう。
うーん…、残念。
『しかし陛下。最初のご命令ではこのまま直進して、立ちはだかる全ての外敵を一掃しろと…』
『…貴様。
誰に向かって口答えをする? 俺様は今、最高に機嫌が良い。そんな俺様に水を差したいか。貴様はそれほどの価値を、いつ…俺様に認めさせた?』
刹那、ランを中心に何か目に見えない衝撃波のようなものが放たれて何人かは失神してしまった。ゴブリンたちも何体か倒れてしまい、まともに立っている者などいない。
ビリビリと空気が肌を刺すような痛みを含んでいる。辛うじて立っていた者も次々と膝をつき、デミリッチは骨のみの身体をカタカタと震わせていた。
そんな中、唯一ピンピンしてるのがオレだった。何が起きているのかわからなくて皆の様子を見ようと仰け反るオレをランが微笑ましく見守っている。
『下がれ。貴様に割く時間はこれ以上はない』
『…出過ぎた真似を。大変申し訳ありません、陛下』
杖を翳したデミリッチによってアンデットの集団は消え去る。デミリッチ本体も地面に降りてから首を垂らし、後に転移して消えてしまった。
『修復の類は得意じゃねぇ。城から何体か呼び出すから、そいつらに街の補修をさせる。オークなら数時間もあれば元通りだろ。
…その間に詳しい話を聞かせてくれ。お前が生きていたのは死ぬほど嬉しいが、その経緯は知らねぇとな』
『みんなも来る? やったぁ、…って、あー…ナラ、怒られるかも…』
『ああ。しっかり怒られてくれ。
ランが慰めてやるからな』
…この魔王、美味しい役だけ貰う気だ…。
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