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人族と冒険とキングオーク
いかないで
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オレは魔王様に何度か謁見したことがあるらしい。
…らしい、というのはオレ自身が魔王様と会ったことを覚えていないからだ。
魔王様に会いに行くのは大体夜だったし、小さい頃は記憶も曖昧な上にランが抱っこして連れて行ってくれたから睡魔に勝てなかった。大きくなってからも昼の間に父さんやデンデニアが遊んでくれたり、オークたちと勉強したりで謁見の時はほぼ寝ていたのだ。
だからハッキリと姿を見たことはない。
そしてその日から、ジゼとダイダラの様子が変なのだ。なんだかいつも心ここに在らずといった感じだったり、節約にもより勤しんでいる。オレに関するものは惜しみなく出費するが自分たちのものは全然買わないのだ!
『ママっ、ママの新しい服買おう? ここ破けてきてるしサイズだって…』
『まだ着れるから大丈夫ですよ! それよりラックの靴を見ましょう。子どもはすぐ成長してどんどん色んなものが小さくなるんですから』
オレは大きくならないよ。…とは言えないのが辛いところ。サイズが変わっていないから下手に大きいのを合わせるわけにはいかないと買うのを止める。だけどこれが何回保つか。
ジゼもダイダラもやっと貧相な身体を脱却したというのに、何故服を買わないのか。ダイダラなんてもうパツパツだ。しかも前衛で何かあった時に一番動くのもダイダラだから、服など装備品が傷みやすい。
『では、いってきますね!』
ただでさえ働き詰めなのにダイダラだけの単独のクエストにも出掛けてしまう。討伐のクエストや運搬のクエストがメインでその時はジゼと一緒にお留守番。
だけど、どう考えたって働き過ぎだ。
『ジゼ…。ママ、まだ帰って来ないの…?』
朝に出掛けるダイダラを見送り、夜遅くにボロボロになって帰って来る彼を迎える。ジゼと一緒に内職をしたりお喋りをしたり、夕飯を作っているのはとても楽しい。
だけど、ダイダラだけが大変な思いをしているのを見ているのは嫌だ。折角人間になって近くにいるのに、これでは完全なる足手纏い。
『そんな顔をするな。お前は笑顔でアイツを迎えてやればそれで良いんだ。
…寂しい思いをさせてごめんな』
ベッドに座って俯くオレの頭を自分の方に傾け、優しく抱いてくれるジゼ。事情は詳しくは知らないがどうやら二人はお金を集めているようだ。
二人でクエストに出れば少しはマシな額が手に入るが、オレを一人にしておけないばっかりに負担をかけているとわかったのは、数日後だった。
その日は珍しく、二人が言い争っていたから。
『だからと言って何故殿下がそんなっ…!』
『お前だけ過酷なクエストに出たところで体力が保たないだろ…! それに、あの子はお前と過ごす時間が減って寂しがってるんだ!』
『っ…ラックが…。
で、すが!! やっぱり納得出来ません! 私はまだやれますっ』
夜中だった。
いつも通り浅い眠りを繰り返し、昔の記憶を辿って夜を過ごす。だけどその夜はいつまで経っても両隣が寂しかった。ジゼが寝かし付けてくれてすぐ寝たフリをすると寝室を出てしまい、帰って来たダイダラと話していたのに段々ヒートアップしているのだ。
『それに!! 身売りくらい私にも出来ます! 私が行きますから、殿下はラックの側に!』
『っお人好しも大概にしろ…!! ただの騎士道で、お前はどこまで、何を捨てる?! 身体を酷使した上に誰に何をされるかもわからないんだぞ!!
…、おまえ…壊れるぞ…』
悲痛なジゼの声に布団から出てそっと扉に近付いた。自分は二人から贈ってもらった肌触りの良い真っ白なモコモコの温かい寝巻きを着ている。
風邪をひかないように。身体を冷やさないように。良い眠りにつけるように。オレが心地良いように。
なのにあの二人は、いつまでも着古した薄い寝巻きを一枚身に纏うのみだ。
『それこそあなたに身売りをさせたなんて、祖国に二度と帰れません…!! 亡くなった仲間たちや王にあの世でなんと謝罪すれば…』
『はっ。帰る、か…。簡単に言うな。儂らには今の生活を維持するのが奇跡だ。…それもこれもラックのお陰だ。
まだこの生活を捨てるわけにはいかない。だから何をしても稼がなくてはならないわけだ。…これが一番手っ取り早くて良い。儂の容姿ならそこそこイケる奴がいるだろうしな…』
ダイダラの静止の言葉を振り払うように何か準備をしているらしい。足音が家のあちこちに響き、最終的に行き着いた玄関。
実力行使に出たダイダラがジゼの細い腕を掴む前に、キイィと古びた扉の開く音で二人は完全に動きを止め…恐る恐るこちらを振り向いた。
『…ママ。ジゼ、…どこ行くの?』
純粋な問いかけだった。
だけど内心は、悲しみと怒りでぐちゃぐちゃだった。
『ら、ラック…! ごめんなさい、起こしてしまいましたね?』
ダイダラが慌てて声を掛けるもジゼの側を離れたら彼が行ってしまうかもしれないから、その場から動けないでいる。
そしてオレは、その場から答えをもらえるまで微動だにしない。
『…少し出掛ける。ママと良い子で待ってろ』
『どうして? お外もう真っ暗だよ。
夜は危ないんだよ』
だってこの時間は、君たちの時間じゃないから。
『ラックとママと一緒に寝よう?』
普段ダイダラをママなんて呼ばないくせに。丸め込まれて堪るかとジゼたちに近付こうとした、その時だった。
『五月蝿いッ…!!』
耳を劈くような、悲鳴のような声だった。
細い身体を抱きしめて苦しそうにくの字に背を曲げたジゼは、何度も頭を振っては言葉を吐き出す。
『儂がやらねば誰がやるんだ!! はやくっ、早くしなければ…! ずっと…ずっと地を這うような生活をしてっようやっとマトモになってきた!!
だから今っ…どうにかして…、だって…また、またあんな生活っ…儂はもうっ』
耐えられない。
そう、聞こえた気がした。高い身分であったはずの彼が何らかの理由でオークの戦用の性奴隷として牢獄生活をして、やっと逃げられたかと思えば同じ人間のはずが誰も助けてくれなくて人族としての尊厳すら奪われるように奴隷としての生活が待っていた。
仕事はなく、身分もなく、体力も落ち、美しい身体はどんどん細く痩せこけた。
オレはまだまだ、君を理解できていなかったんだなぁ。
『ラックね』
オレが喋り出すと、まさか声を上げるとは思わなかったのかジゼが弾けたように顔を上げてこちらを見た。バチリと視線が合うと慌てたように何か弁明しようと顔を歪めるジゼ。
それを遮るように、話をした。
『いつか、ジゼがジゼのお家に帰る時にラックがいたらダメだったらね?
ラックのこと置いてっていーんだよ』
ちゃんとわかるよ。
だってジゼは、優しい人だもん。
『ママもジゼも、このお家じゃないお家に帰りたいんでしょ? でもそのお家はラックのお家じゃないの。
いいよ。ラック、いいよ。
置いてっても、ママのこともジゼのことも大好きだから、平気だよ? 絶対に泣いたりしないよ。今度はね、その時はね。絶対、大丈夫なの』
ねぇ、だからお願い。
『…だから、きょうは…ラックとっ…ラックと一緒に寝んねしてぇえっ、
ぅ、ぅうう…っ』
泣き崩れて床に丸まったオレは、どうしようもない駄々っ子だった。
『いがないでぇええっ!! ぎょーはっ、今日はっ行がないでぇええ!!』
そこから覚えているのは酷い頭痛と鼻水による鼻詰まり。駆け付けたダイダラによって支えられ、すぐに泣き止ませようとあやす彼に抱かれたオレは赤い眼をした人と目が合う。
…ちがう、ジゼだ。
この赤は…ジゼの色、オレが好きな…大好きな赤はまるで血のような…そう。
あの日みたいな月の色をした…。
.
…らしい、というのはオレ自身が魔王様と会ったことを覚えていないからだ。
魔王様に会いに行くのは大体夜だったし、小さい頃は記憶も曖昧な上にランが抱っこして連れて行ってくれたから睡魔に勝てなかった。大きくなってからも昼の間に父さんやデンデニアが遊んでくれたり、オークたちと勉強したりで謁見の時はほぼ寝ていたのだ。
だからハッキリと姿を見たことはない。
そしてその日から、ジゼとダイダラの様子が変なのだ。なんだかいつも心ここに在らずといった感じだったり、節約にもより勤しんでいる。オレに関するものは惜しみなく出費するが自分たちのものは全然買わないのだ!
『ママっ、ママの新しい服買おう? ここ破けてきてるしサイズだって…』
『まだ着れるから大丈夫ですよ! それよりラックの靴を見ましょう。子どもはすぐ成長してどんどん色んなものが小さくなるんですから』
オレは大きくならないよ。…とは言えないのが辛いところ。サイズが変わっていないから下手に大きいのを合わせるわけにはいかないと買うのを止める。だけどこれが何回保つか。
ジゼもダイダラもやっと貧相な身体を脱却したというのに、何故服を買わないのか。ダイダラなんてもうパツパツだ。しかも前衛で何かあった時に一番動くのもダイダラだから、服など装備品が傷みやすい。
『では、いってきますね!』
ただでさえ働き詰めなのにダイダラだけの単独のクエストにも出掛けてしまう。討伐のクエストや運搬のクエストがメインでその時はジゼと一緒にお留守番。
だけど、どう考えたって働き過ぎだ。
『ジゼ…。ママ、まだ帰って来ないの…?』
朝に出掛けるダイダラを見送り、夜遅くにボロボロになって帰って来る彼を迎える。ジゼと一緒に内職をしたりお喋りをしたり、夕飯を作っているのはとても楽しい。
だけど、ダイダラだけが大変な思いをしているのを見ているのは嫌だ。折角人間になって近くにいるのに、これでは完全なる足手纏い。
『そんな顔をするな。お前は笑顔でアイツを迎えてやればそれで良いんだ。
…寂しい思いをさせてごめんな』
ベッドに座って俯くオレの頭を自分の方に傾け、優しく抱いてくれるジゼ。事情は詳しくは知らないがどうやら二人はお金を集めているようだ。
二人でクエストに出れば少しはマシな額が手に入るが、オレを一人にしておけないばっかりに負担をかけているとわかったのは、数日後だった。
その日は珍しく、二人が言い争っていたから。
『だからと言って何故殿下がそんなっ…!』
『お前だけ過酷なクエストに出たところで体力が保たないだろ…! それに、あの子はお前と過ごす時間が減って寂しがってるんだ!』
『っ…ラックが…。
で、すが!! やっぱり納得出来ません! 私はまだやれますっ』
夜中だった。
いつも通り浅い眠りを繰り返し、昔の記憶を辿って夜を過ごす。だけどその夜はいつまで経っても両隣が寂しかった。ジゼが寝かし付けてくれてすぐ寝たフリをすると寝室を出てしまい、帰って来たダイダラと話していたのに段々ヒートアップしているのだ。
『それに!! 身売りくらい私にも出来ます! 私が行きますから、殿下はラックの側に!』
『っお人好しも大概にしろ…!! ただの騎士道で、お前はどこまで、何を捨てる?! 身体を酷使した上に誰に何をされるかもわからないんだぞ!!
…、おまえ…壊れるぞ…』
悲痛なジゼの声に布団から出てそっと扉に近付いた。自分は二人から贈ってもらった肌触りの良い真っ白なモコモコの温かい寝巻きを着ている。
風邪をひかないように。身体を冷やさないように。良い眠りにつけるように。オレが心地良いように。
なのにあの二人は、いつまでも着古した薄い寝巻きを一枚身に纏うのみだ。
『それこそあなたに身売りをさせたなんて、祖国に二度と帰れません…!! 亡くなった仲間たちや王にあの世でなんと謝罪すれば…』
『はっ。帰る、か…。簡単に言うな。儂らには今の生活を維持するのが奇跡だ。…それもこれもラックのお陰だ。
まだこの生活を捨てるわけにはいかない。だから何をしても稼がなくてはならないわけだ。…これが一番手っ取り早くて良い。儂の容姿ならそこそこイケる奴がいるだろうしな…』
ダイダラの静止の言葉を振り払うように何か準備をしているらしい。足音が家のあちこちに響き、最終的に行き着いた玄関。
実力行使に出たダイダラがジゼの細い腕を掴む前に、キイィと古びた扉の開く音で二人は完全に動きを止め…恐る恐るこちらを振り向いた。
『…ママ。ジゼ、…どこ行くの?』
純粋な問いかけだった。
だけど内心は、悲しみと怒りでぐちゃぐちゃだった。
『ら、ラック…! ごめんなさい、起こしてしまいましたね?』
ダイダラが慌てて声を掛けるもジゼの側を離れたら彼が行ってしまうかもしれないから、その場から動けないでいる。
そしてオレは、その場から答えをもらえるまで微動だにしない。
『…少し出掛ける。ママと良い子で待ってろ』
『どうして? お外もう真っ暗だよ。
夜は危ないんだよ』
だってこの時間は、君たちの時間じゃないから。
『ラックとママと一緒に寝よう?』
普段ダイダラをママなんて呼ばないくせに。丸め込まれて堪るかとジゼたちに近付こうとした、その時だった。
『五月蝿いッ…!!』
耳を劈くような、悲鳴のような声だった。
細い身体を抱きしめて苦しそうにくの字に背を曲げたジゼは、何度も頭を振っては言葉を吐き出す。
『儂がやらねば誰がやるんだ!! はやくっ、早くしなければ…! ずっと…ずっと地を這うような生活をしてっようやっとマトモになってきた!!
だから今っ…どうにかして…、だって…また、またあんな生活っ…儂はもうっ』
耐えられない。
そう、聞こえた気がした。高い身分であったはずの彼が何らかの理由でオークの戦用の性奴隷として牢獄生活をして、やっと逃げられたかと思えば同じ人間のはずが誰も助けてくれなくて人族としての尊厳すら奪われるように奴隷としての生活が待っていた。
仕事はなく、身分もなく、体力も落ち、美しい身体はどんどん細く痩せこけた。
オレはまだまだ、君を理解できていなかったんだなぁ。
『ラックね』
オレが喋り出すと、まさか声を上げるとは思わなかったのかジゼが弾けたように顔を上げてこちらを見た。バチリと視線が合うと慌てたように何か弁明しようと顔を歪めるジゼ。
それを遮るように、話をした。
『いつか、ジゼがジゼのお家に帰る時にラックがいたらダメだったらね?
ラックのこと置いてっていーんだよ』
ちゃんとわかるよ。
だってジゼは、優しい人だもん。
『ママもジゼも、このお家じゃないお家に帰りたいんでしょ? でもそのお家はラックのお家じゃないの。
いいよ。ラック、いいよ。
置いてっても、ママのこともジゼのことも大好きだから、平気だよ? 絶対に泣いたりしないよ。今度はね、その時はね。絶対、大丈夫なの』
ねぇ、だからお願い。
『…だから、きょうは…ラックとっ…ラックと一緒に寝んねしてぇえっ、
ぅ、ぅうう…っ』
泣き崩れて床に丸まったオレは、どうしようもない駄々っ子だった。
『いがないでぇええっ!! ぎょーはっ、今日はっ行がないでぇええ!!』
そこから覚えているのは酷い頭痛と鼻水による鼻詰まり。駆け付けたダイダラによって支えられ、すぐに泣き止ませようとあやす彼に抱かれたオレは赤い眼をした人と目が合う。
…ちがう、ジゼだ。
この赤は…ジゼの色、オレが好きな…大好きな赤はまるで血のような…そう。
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