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黄金の時代
果たせなかった約束
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side:ラン・カーン
初めて出会った時から胸の中の幸福が止むことはない。
憎たらしいカシーニ・ラクシャミーの腕の中で眠るまだ小さな命は五体目のキングオークの子。産まれたばかりのオークなど珍しくもないが、その子は少し他とは違う。それは成長するに連れて顕著になった。
エメラルドグリーンに光り輝く髪に金と銀が入り乱れる至高の瞳。何よりも人懐っこく笑顔が最高に可愛らしい男の子。
それが、ナラ・ラクシャミーだ。
『即席だったが成功して良かったな』
『どこがだ。誰が泣かせろって?』
幼い頃のナラは俺様に一際懐いて、何処へ行くにも後ろを着いて来るような子だった。鳴き声みたいに俺様の名を呼び、引っ付いてくるナラを可愛がり大切にしてきたはずだったのに。
あの人間共の処刑をナラが見ちまってから一気に全部崩壊だ。
『本当はもうずっと前からお前に甘えたかったんだろう。ナラも限界だったというわけだ。良かったじゃないか、存分に可愛がってやれば良い』
『…ああ』
だが、それももう終いだ。
腕の中で安心し切って身を預けるナラを抱え直して給仕に部屋に食事を回すよう指示する。勿論自分と、ナラの分もだ。
『構わねぇだろ?』
『仕方あるまい。明日の会議には出てもらうからな。後、カシーニにはどう報告する?』
『あー…、二、三時間したら迎え来ても良いって言っといてくれ。一晩預かったら流石に明日殺される』
部屋を出て歩き出し、ナラの部屋を通り過ぎて自分の部屋に辿り着くと随分と明るい月明かりに照らされた部屋の中に驚いてそのまま中まで明かりも点けずに来ていた。
ナラの顔までしっかり見える。
『ナラ』
今だって愛おしくて、いつまでも見守っていたい気もするが…。
『ん、ラン…? らん、ランだぁ…!』
やっぱり早く大きくなってもらいたいもんだ。お前は俺様の気も知らないでいつも通りその無邪気な顔で、笑ってるんだからな。
『ラン…! ごめんね、ナラっ…あの時は少し怖かったけど、嫌いにならないで。ランと、一緒にいたい』
『俺様の方こそ急にあんなことして、すまねぇ。お前に害が及ぶってなったら考えなしになった。お前が怖がるのは当たり前だ。
…でもな、ちょいと寂しかったなぁ?』
まだ寝起きで本調子じゃないのを良いことにカウチに座らせたナラを見下ろすと、純粋なナラは一気に涙目になっちまう。
『約束してくれ。
俺様はこれからもきっとナラの怖がることをする。だけどな、ナラの嫌がることは絶対にしない。だから二度と黙っていなくなるな。…お前がいない毎日は、存外退屈で…もう、飽きたからな』
正面から抱きしめた後でサラサラの髪を堪能するように丁寧に撫でる。オークとは思えない酷く華奢で小さな体は、特異体質のカシーニに似たらしい。
カシーニはオークでも稀な変化型オークであり、必要に応じて体を縮めたり成長させたりできる。本人の好みで普段は細めで幼い人型をしているが、実際は俺様より数センチだけ短い普通のキングオークだ。
だが、ナラは明らかに他とは違って弱くて脆い上に変化型でもない。
『っ、ナラが弱くても良いの? だってランは弱いやつは嫌いだって…』
『バァカ。お前が弱くなくちゃ、俺様が守れねぇだろ。お前だけは特別に決まってる。弱くたってなんだって、ナラは大好きだっての』
ナラが弱いことには多分理由があるはずだ。…いや、なくちゃ変なんだよな。
違う方に思考を飛ばしてハッとして目の前のことに意識を戻せば、そこにはクソ可愛いのがいた。
今にも溢れそうなほどの大粒の涙を堪えながら頬を真っ赤に染めて、小さく小首を傾げる生き物は思わずキスでも強請っているのかと疑うほどの色気があった。
『ホントか…? だ、大好き? ランがナラのこと、大好き?』
ああ、そこか?
そんなことはもうとっくに伝わっているかと思っていたが確かに口で示したことはなかった。
これ幸いとナラの真っ赤な耳に口を近付け、囁くように言葉を送る。
『勿論だ。ランはナラがだぁいすき、だ』
『ひぅっ?!』
パッと自分の口に手を当てて大きな瞳をこれでもかと見開いたナラは、その後も俺様が大好き大好きと言葉にする度にピクン、ピクンと肩を震わせた。
…なんだ、この可愛いが過ぎる生き物は。
『大好きでこれじゃ、それ以上のこと言ったらどうなるか気になるな』
『なぁ、に…?』
『いーや。今日はランがナラを大好きだって伝わりゃ良いんだ』
『はぅ』
知らない間にこんな顔ができるようになってたとはなぁ…、まぁこれからは全部見れるんだから良しとするか。
未だ真っ赤な顔で俯くナラの頬に手を当てれば、なんとも幸せそうに柔らかく笑った愛し子は俺様の手を挟むようにして自分の手を重ねた。
『ナラも、ランのこと大好きだ。昔からずっと…優しくて強いランが大好きだから』
…あー。
あー…、早くモノにしてぇ。こんなんもう両想いだろ? 合法だろ合法。後五年経ってりゃなぁ…。
『ナラ。もしもお前が良ければ、…俺様の』
ぐぅ、きゅるるる~っ。
パッと腹を押さえるナラと目が合うと、数秒固まってから二人で示し合わせたように笑い出す。
…そうだよな、まだ焦るには早い。
『腹減ったな。飯にしよう、ナラ』
『っうん! お腹減った!』
窓際に敷物を敷いて、二人で月明かりに照らされながら食事をする。粉物や肉類を好むオークだがナラはそれらが苦手で野菜や果物を喜ぶからその辺りの食事を中心に作られる。
果物の皮を剥き、ナラが食べやすいように切ってから皿に盛り付けてやれば喜んでそれを口にする。肉も少量なら食べられるようだから野菜に巻いて差し出せば、それも嬉しそうに頬張った。
『美味いか?』
『とっても! ランも沢山食べて。いっぱい働いたんだから食べて回復!』
『…もう全快してる』
お前以上の回復薬なんて、俺様は知らん。
すぐに腹いっぱいになって満腹になった腹を摩るナラは俺様の杯が空に近いことに気付いて茶を入れてくれる。その時に近付いたのを良いことにサッとその小さな体を抱えて膝に乗せると、嬉しそうにニコニコしながら口元まで拭いてくれた。
…なんて出来た番なんだ。
『ナラ、こっち側も拭いてくれ』
『ははっ。ランってば子どもみたい~』
夢のような戯れは呆気なく終わってしまう。キッチリ二時間後に現れたカシーニは、無表情で逆に恐ろしい。それでも息子であるナラにはベタベタの笑顔と甘さで通常運転。
手を引かれてカシーニに連れられて行くナラを見送っていると、少し寂しそうに瞳を伏せた姿に気付いて思わず引き留めた。オーガにも見劣りしない形相のカシーニを放置し、ナラの手を掴んだ。
『また明日な。安心しろ、戦もひと段落したから暫くはゆっくりできるだろ』
『チッ…。まぁ確かに閑散期に入ったからね。寂しい思いばかりさせたから、明日からはむしろみんなが構ってくると思うよ?』
カシーニの言葉にみるみると元気を取り戻して目が爛々と輝く子どもは、今度こそ満面の笑みと手を振る完璧な姿で俺様の部屋を出た。
明日からは、存分にナラを愛でよう。
そう胸に誓ったにも関わらず、明日…全ての約束は叶わずに運命の歯車さえも…
粉々になって行くことを、未だ幸福が止まない暢気な俺様は気付くことすら出来なかった。
.
初めて出会った時から胸の中の幸福が止むことはない。
憎たらしいカシーニ・ラクシャミーの腕の中で眠るまだ小さな命は五体目のキングオークの子。産まれたばかりのオークなど珍しくもないが、その子は少し他とは違う。それは成長するに連れて顕著になった。
エメラルドグリーンに光り輝く髪に金と銀が入り乱れる至高の瞳。何よりも人懐っこく笑顔が最高に可愛らしい男の子。
それが、ナラ・ラクシャミーだ。
『即席だったが成功して良かったな』
『どこがだ。誰が泣かせろって?』
幼い頃のナラは俺様に一際懐いて、何処へ行くにも後ろを着いて来るような子だった。鳴き声みたいに俺様の名を呼び、引っ付いてくるナラを可愛がり大切にしてきたはずだったのに。
あの人間共の処刑をナラが見ちまってから一気に全部崩壊だ。
『本当はもうずっと前からお前に甘えたかったんだろう。ナラも限界だったというわけだ。良かったじゃないか、存分に可愛がってやれば良い』
『…ああ』
だが、それももう終いだ。
腕の中で安心し切って身を預けるナラを抱え直して給仕に部屋に食事を回すよう指示する。勿論自分と、ナラの分もだ。
『構わねぇだろ?』
『仕方あるまい。明日の会議には出てもらうからな。後、カシーニにはどう報告する?』
『あー…、二、三時間したら迎え来ても良いって言っといてくれ。一晩預かったら流石に明日殺される』
部屋を出て歩き出し、ナラの部屋を通り過ぎて自分の部屋に辿り着くと随分と明るい月明かりに照らされた部屋の中に驚いてそのまま中まで明かりも点けずに来ていた。
ナラの顔までしっかり見える。
『ナラ』
今だって愛おしくて、いつまでも見守っていたい気もするが…。
『ん、ラン…? らん、ランだぁ…!』
やっぱり早く大きくなってもらいたいもんだ。お前は俺様の気も知らないでいつも通りその無邪気な顔で、笑ってるんだからな。
『ラン…! ごめんね、ナラっ…あの時は少し怖かったけど、嫌いにならないで。ランと、一緒にいたい』
『俺様の方こそ急にあんなことして、すまねぇ。お前に害が及ぶってなったら考えなしになった。お前が怖がるのは当たり前だ。
…でもな、ちょいと寂しかったなぁ?』
まだ寝起きで本調子じゃないのを良いことにカウチに座らせたナラを見下ろすと、純粋なナラは一気に涙目になっちまう。
『約束してくれ。
俺様はこれからもきっとナラの怖がることをする。だけどな、ナラの嫌がることは絶対にしない。だから二度と黙っていなくなるな。…お前がいない毎日は、存外退屈で…もう、飽きたからな』
正面から抱きしめた後でサラサラの髪を堪能するように丁寧に撫でる。オークとは思えない酷く華奢で小さな体は、特異体質のカシーニに似たらしい。
カシーニはオークでも稀な変化型オークであり、必要に応じて体を縮めたり成長させたりできる。本人の好みで普段は細めで幼い人型をしているが、実際は俺様より数センチだけ短い普通のキングオークだ。
だが、ナラは明らかに他とは違って弱くて脆い上に変化型でもない。
『っ、ナラが弱くても良いの? だってランは弱いやつは嫌いだって…』
『バァカ。お前が弱くなくちゃ、俺様が守れねぇだろ。お前だけは特別に決まってる。弱くたってなんだって、ナラは大好きだっての』
ナラが弱いことには多分理由があるはずだ。…いや、なくちゃ変なんだよな。
違う方に思考を飛ばしてハッとして目の前のことに意識を戻せば、そこにはクソ可愛いのがいた。
今にも溢れそうなほどの大粒の涙を堪えながら頬を真っ赤に染めて、小さく小首を傾げる生き物は思わずキスでも強請っているのかと疑うほどの色気があった。
『ホントか…? だ、大好き? ランがナラのこと、大好き?』
ああ、そこか?
そんなことはもうとっくに伝わっているかと思っていたが確かに口で示したことはなかった。
これ幸いとナラの真っ赤な耳に口を近付け、囁くように言葉を送る。
『勿論だ。ランはナラがだぁいすき、だ』
『ひぅっ?!』
パッと自分の口に手を当てて大きな瞳をこれでもかと見開いたナラは、その後も俺様が大好き大好きと言葉にする度にピクン、ピクンと肩を震わせた。
…なんだ、この可愛いが過ぎる生き物は。
『大好きでこれじゃ、それ以上のこと言ったらどうなるか気になるな』
『なぁ、に…?』
『いーや。今日はランがナラを大好きだって伝わりゃ良いんだ』
『はぅ』
知らない間にこんな顔ができるようになってたとはなぁ…、まぁこれからは全部見れるんだから良しとするか。
未だ真っ赤な顔で俯くナラの頬に手を当てれば、なんとも幸せそうに柔らかく笑った愛し子は俺様の手を挟むようにして自分の手を重ねた。
『ナラも、ランのこと大好きだ。昔からずっと…優しくて強いランが大好きだから』
…あー。
あー…、早くモノにしてぇ。こんなんもう両想いだろ? 合法だろ合法。後五年経ってりゃなぁ…。
『ナラ。もしもお前が良ければ、…俺様の』
ぐぅ、きゅるるる~っ。
パッと腹を押さえるナラと目が合うと、数秒固まってから二人で示し合わせたように笑い出す。
…そうだよな、まだ焦るには早い。
『腹減ったな。飯にしよう、ナラ』
『っうん! お腹減った!』
窓際に敷物を敷いて、二人で月明かりに照らされながら食事をする。粉物や肉類を好むオークだがナラはそれらが苦手で野菜や果物を喜ぶからその辺りの食事を中心に作られる。
果物の皮を剥き、ナラが食べやすいように切ってから皿に盛り付けてやれば喜んでそれを口にする。肉も少量なら食べられるようだから野菜に巻いて差し出せば、それも嬉しそうに頬張った。
『美味いか?』
『とっても! ランも沢山食べて。いっぱい働いたんだから食べて回復!』
『…もう全快してる』
お前以上の回復薬なんて、俺様は知らん。
すぐに腹いっぱいになって満腹になった腹を摩るナラは俺様の杯が空に近いことに気付いて茶を入れてくれる。その時に近付いたのを良いことにサッとその小さな体を抱えて膝に乗せると、嬉しそうにニコニコしながら口元まで拭いてくれた。
…なんて出来た番なんだ。
『ナラ、こっち側も拭いてくれ』
『ははっ。ランってば子どもみたい~』
夢のような戯れは呆気なく終わってしまう。キッチリ二時間後に現れたカシーニは、無表情で逆に恐ろしい。それでも息子であるナラにはベタベタの笑顔と甘さで通常運転。
手を引かれてカシーニに連れられて行くナラを見送っていると、少し寂しそうに瞳を伏せた姿に気付いて思わず引き留めた。オーガにも見劣りしない形相のカシーニを放置し、ナラの手を掴んだ。
『また明日な。安心しろ、戦もひと段落したから暫くはゆっくりできるだろ』
『チッ…。まぁ確かに閑散期に入ったからね。寂しい思いばかりさせたから、明日からはむしろみんなが構ってくると思うよ?』
カシーニの言葉にみるみると元気を取り戻して目が爛々と輝く子どもは、今度こそ満面の笑みと手を振る完璧な姿で俺様の部屋を出た。
明日からは、存分にナラを愛でよう。
そう胸に誓ったにも関わらず、明日…全ての約束は叶わずに運命の歯車さえも…
粉々になって行くことを、未だ幸福が止まない暢気な俺様は気付くことすら出来なかった。
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