64 / 93
石の壁の章
アメージンググレイス シャニの気持ち
しおりを挟む
――タッタッタッタッ
シャニはラベレ村を一人走る。
周りには初めての休日を楽しむ村民達の姿があった。
この村には今では50人以上が住んでいる。
その中で友人になったり、恋愛関係に発展する者も多かった。
シャニはその者達を無視するかのように走る。
いや、見られなかったのだ。彼女にとってそれは眩しすぎたから。
走りながら彼女は思う。
(やっぱり私には無理だったんだ。ライト殿は私を受け入れてくれない)
初めての休日ということで来人は皆のために料理を振る舞うと言ってくれた。
だがいつの間に4人で料理をすることに。
シャニは感情を顔には出さないが心から休日を楽しんでいた。
そこで来人はこんなことを言う。
『みんな仲がいいなって思ってさ。まるで家族みたいだ』
――チクッ
言葉を聞いてシャニの胸に痛みが走る。
来人とリディア達は恋人同士だ。
だが自分は違う。ただの同居人でしかないのだ。
実はシャニは不器用なりに来人に近づこうとしていた。
しかし物心がつく頃から暗殺者として育てられた彼女にとって来人の気を引くことは至難の業だった。
持てる能力を使い来人に気付かれることなく近づこうと何度か試みた。
でもエッチしてるところに忍び込んでも引かれるだけだと思うぞ。
普通の人生を送ってきてない分、恋愛についてはリディア、アーニャ同様ポンコツなのであった。
唯一上手くいったのは来人の家に住めるようになったことだろう。
自分の姿や特殊過ぎる体、これは村にとって不利益になるはず。
自分の存在自体が無用な混乱を招く可能性があることを来人に説き、自分が来人の家に住むことを了承してもらったのだ。
リディア、アーニャは意外なことに自分を歓迎してくれた。
しかも来人に好意を持っていることを見抜かれたばかりではなく、一緒に恋人にならないかとさえ聞いてきたのである。
(リディア姉、アーニャ姉、ごめんなさい。私達は家族にはなれなかった)
以前来人はシャニと手を繋いでくれた。
彼女の歌を聞いた帰り道のことだ。
彼の態度に「もしかしたら自分にもチャンスがあるのかもしれない」と思った。
人とは違う体なのに。女でありながらまるで男のそれと同じものを持つ普通ではない自分の手を握ってくれたのだ。
他にも来人はシャニの歌を聞いた。
そして言ってくれたのだ。
素敵な歌だと。
実はこの歌はシャニが所属していた部隊で歌われているものだった。
部隊員が命を落とす度に歌われる歌、すなわち鎮魂歌である。
旋律は多少違うところがあるが、それは地球のアメージンググレイスと同じものだ。
来人が想像した通り、古代に転移してきた者が伝えたのだろう。
それが時を経て王都最強と言われる暗殺部隊の鎮魂歌として歌われるようになった。
シャニは歌う。かつての部下達を思って。
彼女達は王都を守るために異形殲滅という危険な任務に向かった。
生きて帰って来られる保証は無かった。
自分が生きてここにいることは単に運が良かっただけだ。
シャニは千人近い仲間を失った。
信じられるものは部隊だけだった。
自分の居場所はそこだけだった。
(夢を見ていただけ。私なんかが幸せになるなんてやっぱり無理なんだ)
シャニは自棄になりつつ、いつの間にか仕事場である牧草地にやってきた。
いつものように櫓に登る。
ここはあまり村民が来ない場所であり、シャニのお気に入りの場所だった。
(一人の方が楽。もう迷わない。私の居場所はここなんかじゃ……)
そう思った時、ふいに来人が言った言葉を思い出した。
自分のおぞましい体をどう思うか聞いた時の言葉だ。
『綺麗だなって思ったよ』
この言葉を聞いた時にシャニの体に衝撃が走った。
どう考えても普通ではない自分を見て来人はそう答えたのだ。
嘘をついているようには見えなかった。
だがシャニは彼の真意を確かめるため、こんな質問もしてみた。
もしリディア達が自分と同じ体だったらどう思うかと。
『んー。難しい質問だね。でもやっぱり俺には関係ないかな。俺が彼女達と付き合ってるのは知ってるみたいだが、別に顔を見て彼女達を好きになったわけじゃないよ』
シャニは表情には出せなかったが、今までの人生で感じたことのない程の喜びを感じていた。
自分より強く魅力的な男が。
こんな醜い自分を見て綺麗だと言い。
さらにどう考えても受け入れられないであろう醜い体を関係ないと言いはなったのだ。
シャニは思った。
もう私を受け入れてくれるのはこの人しかいないのだと。
しかし来人はアーニャの質問に対して、シャニを前にして言ったのだ。
『シャニのことをどう思いますか?』
『どうって……。すまんが答えられない。少し時間をくれないか』
これが来人の答えだった。
そしてシャニはいたたまれなくなって来人の家を出ていった。
(忘れよう。ここは自分の居場所じゃない。今夜ここを発つ。私が生きるのは血の流れる場所。私が死ぬのは敵の傍ら)
シャニはラベレ村を出て、かつての仲間の命を奪ったであろう異形を一匹でも多く殺し、そして自分も死ぬ覚悟をした。
いつの間にかかなり時間が経っていた。
陽は傾き、空がオレンジ色に染まっていた。
シャニは歌う。
かつての仲間のために。
そして異形と刺し違え、命を散らす自分のために。
――ラーラー ララララー ラララー ラーラー
――ラーラー♪ ラララー♪ ラララー♪
(え? この音は……)
シャニは気付いた。途中から自分の歌に合わせて誰かが笛を吹いているのを。
ふと下を見ると……。
「やぁシャニ。せっかくだからさ、一緒に楽しもうよ。歌ってくれないか? 俺だって中々上手いもんだろ?」
来人がいるではないか。
シャニは混乱した。
なぜここに来人が?
来人は混乱する自分に構うことなく櫓を登ってくる。
そして夕陽を見つめながら笛を吹き始めた。
シャニは来人の笛の音に合わせ、歌を歌い始める。
――ララー♪ ララララー♪ ララー♪ ラララー♪
歌と笛の音が止まる。
そして来人はシャニに向かって……。
「あのさ、実は俺この歌を前から知っててね。シャニは俺が異邦人……転移者だって知ってるだろ」
「はい」
「これは俺の世界の歌なんだ。そしてこんな意味があるんだよ」
来人はシャニに歌の意味を教えてくれた。
【驚くべき恵みよ。なんと甘美な響きなのだろう。
私のような悲惨な者を救ってくださった。
かつては迷ったが今は見つけられた。
かつては盲目だったが今は見える】
シャニは理解した。
自分が歌っていたのは救いの言葉なのだと。
来人はシャニに向かい合う。
そしてこんなことを聞いてきた。
「俺もこの歌は好きでね。特に歌詞が好きなんだ。人はどんな苦境に立ったとしてもいつかは救われる。そして見つけられるんだ。自分の目でね。シャニは今何が見える?」
その問いに対してシャニは思った。
見えるもの。それは来人だ。
来人しか見えなかった。
自分の意思とは裏腹にシャニは来人に近づいていく。
「駄目です。それ以上は」
近づいているのはシャニの方なのだ。
来人はその場から一歩も動いていない。
シャニは駄目だと分かっていても自分を抑えられなかった。
「本当に駄目。あなたが汚れてしまう」
シャニは来人の腕に抱かれながら抵抗する。
上を見上げると来人の顔が近づいて……。
「駄目……。ん……」
「…………」
二人の唇が重なる。
シャニはどうやら見つけられたようだ。
自分にとってのアメージンググレイスを。
シャニはラベレ村を一人走る。
周りには初めての休日を楽しむ村民達の姿があった。
この村には今では50人以上が住んでいる。
その中で友人になったり、恋愛関係に発展する者も多かった。
シャニはその者達を無視するかのように走る。
いや、見られなかったのだ。彼女にとってそれは眩しすぎたから。
走りながら彼女は思う。
(やっぱり私には無理だったんだ。ライト殿は私を受け入れてくれない)
初めての休日ということで来人は皆のために料理を振る舞うと言ってくれた。
だがいつの間に4人で料理をすることに。
シャニは感情を顔には出さないが心から休日を楽しんでいた。
そこで来人はこんなことを言う。
『みんな仲がいいなって思ってさ。まるで家族みたいだ』
――チクッ
言葉を聞いてシャニの胸に痛みが走る。
来人とリディア達は恋人同士だ。
だが自分は違う。ただの同居人でしかないのだ。
実はシャニは不器用なりに来人に近づこうとしていた。
しかし物心がつく頃から暗殺者として育てられた彼女にとって来人の気を引くことは至難の業だった。
持てる能力を使い来人に気付かれることなく近づこうと何度か試みた。
でもエッチしてるところに忍び込んでも引かれるだけだと思うぞ。
普通の人生を送ってきてない分、恋愛についてはリディア、アーニャ同様ポンコツなのであった。
唯一上手くいったのは来人の家に住めるようになったことだろう。
自分の姿や特殊過ぎる体、これは村にとって不利益になるはず。
自分の存在自体が無用な混乱を招く可能性があることを来人に説き、自分が来人の家に住むことを了承してもらったのだ。
リディア、アーニャは意外なことに自分を歓迎してくれた。
しかも来人に好意を持っていることを見抜かれたばかりではなく、一緒に恋人にならないかとさえ聞いてきたのである。
(リディア姉、アーニャ姉、ごめんなさい。私達は家族にはなれなかった)
以前来人はシャニと手を繋いでくれた。
彼女の歌を聞いた帰り道のことだ。
彼の態度に「もしかしたら自分にもチャンスがあるのかもしれない」と思った。
人とは違う体なのに。女でありながらまるで男のそれと同じものを持つ普通ではない自分の手を握ってくれたのだ。
他にも来人はシャニの歌を聞いた。
そして言ってくれたのだ。
素敵な歌だと。
実はこの歌はシャニが所属していた部隊で歌われているものだった。
部隊員が命を落とす度に歌われる歌、すなわち鎮魂歌である。
旋律は多少違うところがあるが、それは地球のアメージンググレイスと同じものだ。
来人が想像した通り、古代に転移してきた者が伝えたのだろう。
それが時を経て王都最強と言われる暗殺部隊の鎮魂歌として歌われるようになった。
シャニは歌う。かつての部下達を思って。
彼女達は王都を守るために異形殲滅という危険な任務に向かった。
生きて帰って来られる保証は無かった。
自分が生きてここにいることは単に運が良かっただけだ。
シャニは千人近い仲間を失った。
信じられるものは部隊だけだった。
自分の居場所はそこだけだった。
(夢を見ていただけ。私なんかが幸せになるなんてやっぱり無理なんだ)
シャニは自棄になりつつ、いつの間にか仕事場である牧草地にやってきた。
いつものように櫓に登る。
ここはあまり村民が来ない場所であり、シャニのお気に入りの場所だった。
(一人の方が楽。もう迷わない。私の居場所はここなんかじゃ……)
そう思った時、ふいに来人が言った言葉を思い出した。
自分のおぞましい体をどう思うか聞いた時の言葉だ。
『綺麗だなって思ったよ』
この言葉を聞いた時にシャニの体に衝撃が走った。
どう考えても普通ではない自分を見て来人はそう答えたのだ。
嘘をついているようには見えなかった。
だがシャニは彼の真意を確かめるため、こんな質問もしてみた。
もしリディア達が自分と同じ体だったらどう思うかと。
『んー。難しい質問だね。でもやっぱり俺には関係ないかな。俺が彼女達と付き合ってるのは知ってるみたいだが、別に顔を見て彼女達を好きになったわけじゃないよ』
シャニは表情には出せなかったが、今までの人生で感じたことのない程の喜びを感じていた。
自分より強く魅力的な男が。
こんな醜い自分を見て綺麗だと言い。
さらにどう考えても受け入れられないであろう醜い体を関係ないと言いはなったのだ。
シャニは思った。
もう私を受け入れてくれるのはこの人しかいないのだと。
しかし来人はアーニャの質問に対して、シャニを前にして言ったのだ。
『シャニのことをどう思いますか?』
『どうって……。すまんが答えられない。少し時間をくれないか』
これが来人の答えだった。
そしてシャニはいたたまれなくなって来人の家を出ていった。
(忘れよう。ここは自分の居場所じゃない。今夜ここを発つ。私が生きるのは血の流れる場所。私が死ぬのは敵の傍ら)
シャニはラベレ村を出て、かつての仲間の命を奪ったであろう異形を一匹でも多く殺し、そして自分も死ぬ覚悟をした。
いつの間にかかなり時間が経っていた。
陽は傾き、空がオレンジ色に染まっていた。
シャニは歌う。
かつての仲間のために。
そして異形と刺し違え、命を散らす自分のために。
――ラーラー ララララー ラララー ラーラー
――ラーラー♪ ラララー♪ ラララー♪
(え? この音は……)
シャニは気付いた。途中から自分の歌に合わせて誰かが笛を吹いているのを。
ふと下を見ると……。
「やぁシャニ。せっかくだからさ、一緒に楽しもうよ。歌ってくれないか? 俺だって中々上手いもんだろ?」
来人がいるではないか。
シャニは混乱した。
なぜここに来人が?
来人は混乱する自分に構うことなく櫓を登ってくる。
そして夕陽を見つめながら笛を吹き始めた。
シャニは来人の笛の音に合わせ、歌を歌い始める。
――ララー♪ ララララー♪ ララー♪ ラララー♪
歌と笛の音が止まる。
そして来人はシャニに向かって……。
「あのさ、実は俺この歌を前から知っててね。シャニは俺が異邦人……転移者だって知ってるだろ」
「はい」
「これは俺の世界の歌なんだ。そしてこんな意味があるんだよ」
来人はシャニに歌の意味を教えてくれた。
【驚くべき恵みよ。なんと甘美な響きなのだろう。
私のような悲惨な者を救ってくださった。
かつては迷ったが今は見つけられた。
かつては盲目だったが今は見える】
シャニは理解した。
自分が歌っていたのは救いの言葉なのだと。
来人はシャニに向かい合う。
そしてこんなことを聞いてきた。
「俺もこの歌は好きでね。特に歌詞が好きなんだ。人はどんな苦境に立ったとしてもいつかは救われる。そして見つけられるんだ。自分の目でね。シャニは今何が見える?」
その問いに対してシャニは思った。
見えるもの。それは来人だ。
来人しか見えなかった。
自分の意思とは裏腹にシャニは来人に近づいていく。
「駄目です。それ以上は」
近づいているのはシャニの方なのだ。
来人はその場から一歩も動いていない。
シャニは駄目だと分かっていても自分を抑えられなかった。
「本当に駄目。あなたが汚れてしまう」
シャニは来人の腕に抱かれながら抵抗する。
上を見上げると来人の顔が近づいて……。
「駄目……。ん……」
「…………」
二人の唇が重なる。
シャニはどうやら見つけられたようだ。
自分にとってのアメージンググレイスを。
0
お気に入りに追加
440
あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる