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石の壁の章
水路作り アーニャの気持ち
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【壁ぇっ!】
来人は一言発すると地面に凹型の水路が出現する。
しかし水路自体は土に埋もれている。これでは機能しないだろう。
だがデュパ達蜥蜴人は勇んで土を掘り出し始める。
「グルルルルッ! 皆、頑張るのだ! 今日中に水路を引くぞ!」
「おー! グルルルルッ!」
「そ、そんなに気合いを入れなくても……」
と来人は彼らを諌めるが、デュパ達のテンションは上がる一方だ。
それには理由がある。来人はラベレ村での魚の養殖を考えていたからだ。
魚は蜥蜴人の大好物であり、滝の洞窟から離れることで魚にはありつけないのでは?と考えていた。
だがその心配は杞憂に終わる。
来人の養殖計画を聞いたからだ。
それでデュパ達のテンションは最高潮に達したというわけだ。
「わぁ、すごい勢いですね」
「だなぁ。これはもしかしたら本当に今日中に終わっちゃうかも」
「ふふ、水路が引けたら食べ物に困らなくなりますね」
「あぁ、期待しててくれ」
来人はアーニャに優しく微笑む。
彼の顔を見たアーニャの胸はときめいた。
(ライト様って本当にすごい人……。私なんかがこの人の恋人でいいのかな?)
彼女は来人の恋人となったが、生来の性格からか自信が持てないことがある。
今は人生の中で最も幸せな時間だが、それを失うのが怖いとも思っているのだ。
なので時々ではあるが、来人に聞いてしまうことがある。
「あ、あの……。ライト様は私のことが好きですか?」
「ん? もちろんだよ」
女心の分からない来人である。
ずいぶんとあっさりとした受け答えであった。
こういう心の機微が分からないところが、彼が日本で付き合った女性にふられてきた原因でもある。
(もちろんって……。やっぱり好きなだけで愛してくれてはいないのかな?)
とアーニャは心配になってしまう。
いや、違うぞアーニャ。
本当は来人はアーニャのことが可愛くて仕方がないのだ。
彼の本当の想いを知ったとしたらアーニャは幸せのあまり昇天してしまうかもしれない。
それだけ来人はアーニャを愛していた。
(やっぱり私がラミアだからなのかな。ライト様も本当は人族の恋人が欲しいのかも)
と種族が違うことを悔やむ。
違うぞアーニャ。
むしろ来人はモンスター娘でも全然いけちゃう男なのだ。
アーニャは勝手にがっかりしてしまう。
若干めんどくさい女なのである。
「ふぅ……」
「どうした、ため息なんかついちゃって。そうか、疲れたんだな? あ、あのさ、まだアーニャとは一緒に風呂に入ったことないよな?」
――チクッ
刺のような痛みが胸に刺さる。
来人が言った通り、アーニャは来人と風呂を楽しんだことはないのだ。
一応だが以前の拠点では風呂があり、アーニャも風呂に入ったことはある。
だがそれは二人が恋人になる前の話であった。
水場に近い拠点を放棄し、今は布で体を清潔にするだけの生活が続いている。
そしてリディアからはこんなことを聞かされていた。
『またお風呂に入りたいなー』
『あのね、ライトさんったらね、お風呂の中で……』
『ライトさんとお風呂に入るとすごく気持ちいいんだよ』
『ライトさんったら、私をお風呂の中で……』
『ずっとペロペロされてね、もう頭が真っ白になっちゃって』
何をペロペロされたのかは想像して欲しい。
ともかくリディアは来人と風呂に入ることの楽しさ、心地よさをアーニャに話したのだ。
自分が経験したことのないことをリディアは知っている。
それが悔しかった。同じことをして欲しかった。
(うぅ、ライト様の馬鹿。なんで今そんなことを言うの……)
悪い方に考えてしまうのがアーニャの癖だ。
めんどくせえなこいつ。
と思ってはいけない。それがアーニャの可愛いところでもあるのだ。
いじけるアーニャに来人は言葉を続ける。
「あのさ……。水路が出来たら真っ先に風呂を作ろうと思うんだ。よかったら一緒にどうだ?」
「一緒にですか……。一緒にお風呂……? 一緒に? 一緒に!?」
アーニャの体が喜びで一気に熱くなる!
とうとう夢にまで見た来人と風呂に入れるのだ!
暖かいお湯の中でイチャコラ出来る!
そう思ったアーニャはいても立ってもいられなくなった!
割りと単純な女である!
「ライト様! 何ボサッとしてるんですか! 早く水路を作りましょう! ほら早く!」
「え? あ、はい……」
アーニャの異常なテンションにちょっと引いてしまう。
「デュパさん! 私も手伝います!」
「グルルルルッ! 頼むぞ! 今日中に水路を引くのだー!」
「元気だな」
アーニャ達は一心不乱に水路から土を掘り出す。
そして夕方になる頃には水路はとうとうラベレ村の前にまで到達していた。
「はぁはぁ……。こ、これでお風呂が……」
「グルルルルッ……。さ、魚……」
己が目的を達成したアーニャ達は満身創痍ながらも満足感を感じていた。
だが現実と非情なものである。
「あのさ……。期待しているところ申し訳ないんだが、しばらくは風呂も魚も無理だぞ」
「なんですって!?」
「グルルルルッ!?」
とアーニャ達は驚く。
いやデュパよ。風呂はともかく、養殖はまず魚を増やす必要があるだろ。
来人は水路を指差した。
「見てみな。まだ水が濁ってるだろ? 水は通ったが完全に土は取りきれてないんだ。これじゃ農業用水にしか使えないだろ。少し待って澄んだ水が流れてくるまで待たなくちゃ」
確かに流れている水は茶色をしている。
要は泥水なのだ。
水路に残った土が湖の澄んだ水を汚染しているということ。
綺麗な水が流れてくるまで数日を要するだろう。
「そ、そんな……。せっかく頑張ったのに……」
「グルルルルッ……」
と二人は肩を落とす。
でも彼らのおかげで水路作りが一日で終わった。
頑張れアーニャ! 来人とお風呂でイチャイチャ出来る日は近いぞ!
なおアーニャはその夜、いっぱい来人に髪を撫でてもらったことで機嫌が治った。
単純だなぁ。
◇◆◇
☆現在の総配偶者満足度:545/10000
・リディア:配偶者満足度:260/10000
・アーニャ:配偶者満足度:285/10000
☆総村民数30人
・エルフ:7人
・ラミア:3人
・リザードマン:20人
☆総村民満足:525/10000
☆現在の拠点
・石壁
・敷地面積:2500㎡(50m×50m)
・水路:現在は農業用水のみ利用可能
・家屋:10棟
・倉庫:2棟
・櫓:4基
・畑:100㎡(10m×10m)
・作物:ミンゴ、芋、茶葉
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ここまで読んで頂き誠にありがとうございます!
お気に召しましたらお気に入り登録お願いいたします!
来人は一言発すると地面に凹型の水路が出現する。
しかし水路自体は土に埋もれている。これでは機能しないだろう。
だがデュパ達蜥蜴人は勇んで土を掘り出し始める。
「グルルルルッ! 皆、頑張るのだ! 今日中に水路を引くぞ!」
「おー! グルルルルッ!」
「そ、そんなに気合いを入れなくても……」
と来人は彼らを諌めるが、デュパ達のテンションは上がる一方だ。
それには理由がある。来人はラベレ村での魚の養殖を考えていたからだ。
魚は蜥蜴人の大好物であり、滝の洞窟から離れることで魚にはありつけないのでは?と考えていた。
だがその心配は杞憂に終わる。
来人の養殖計画を聞いたからだ。
それでデュパ達のテンションは最高潮に達したというわけだ。
「わぁ、すごい勢いですね」
「だなぁ。これはもしかしたら本当に今日中に終わっちゃうかも」
「ふふ、水路が引けたら食べ物に困らなくなりますね」
「あぁ、期待しててくれ」
来人はアーニャに優しく微笑む。
彼の顔を見たアーニャの胸はときめいた。
(ライト様って本当にすごい人……。私なんかがこの人の恋人でいいのかな?)
彼女は来人の恋人となったが、生来の性格からか自信が持てないことがある。
今は人生の中で最も幸せな時間だが、それを失うのが怖いとも思っているのだ。
なので時々ではあるが、来人に聞いてしまうことがある。
「あ、あの……。ライト様は私のことが好きですか?」
「ん? もちろんだよ」
女心の分からない来人である。
ずいぶんとあっさりとした受け答えであった。
こういう心の機微が分からないところが、彼が日本で付き合った女性にふられてきた原因でもある。
(もちろんって……。やっぱり好きなだけで愛してくれてはいないのかな?)
とアーニャは心配になってしまう。
いや、違うぞアーニャ。
本当は来人はアーニャのことが可愛くて仕方がないのだ。
彼の本当の想いを知ったとしたらアーニャは幸せのあまり昇天してしまうかもしれない。
それだけ来人はアーニャを愛していた。
(やっぱり私がラミアだからなのかな。ライト様も本当は人族の恋人が欲しいのかも)
と種族が違うことを悔やむ。
違うぞアーニャ。
むしろ来人はモンスター娘でも全然いけちゃう男なのだ。
アーニャは勝手にがっかりしてしまう。
若干めんどくさい女なのである。
「ふぅ……」
「どうした、ため息なんかついちゃって。そうか、疲れたんだな? あ、あのさ、まだアーニャとは一緒に風呂に入ったことないよな?」
――チクッ
刺のような痛みが胸に刺さる。
来人が言った通り、アーニャは来人と風呂を楽しんだことはないのだ。
一応だが以前の拠点では風呂があり、アーニャも風呂に入ったことはある。
だがそれは二人が恋人になる前の話であった。
水場に近い拠点を放棄し、今は布で体を清潔にするだけの生活が続いている。
そしてリディアからはこんなことを聞かされていた。
『またお風呂に入りたいなー』
『あのね、ライトさんったらね、お風呂の中で……』
『ライトさんとお風呂に入るとすごく気持ちいいんだよ』
『ライトさんったら、私をお風呂の中で……』
『ずっとペロペロされてね、もう頭が真っ白になっちゃって』
何をペロペロされたのかは想像して欲しい。
ともかくリディアは来人と風呂に入ることの楽しさ、心地よさをアーニャに話したのだ。
自分が経験したことのないことをリディアは知っている。
それが悔しかった。同じことをして欲しかった。
(うぅ、ライト様の馬鹿。なんで今そんなことを言うの……)
悪い方に考えてしまうのがアーニャの癖だ。
めんどくせえなこいつ。
と思ってはいけない。それがアーニャの可愛いところでもあるのだ。
いじけるアーニャに来人は言葉を続ける。
「あのさ……。水路が出来たら真っ先に風呂を作ろうと思うんだ。よかったら一緒にどうだ?」
「一緒にですか……。一緒にお風呂……? 一緒に? 一緒に!?」
アーニャの体が喜びで一気に熱くなる!
とうとう夢にまで見た来人と風呂に入れるのだ!
暖かいお湯の中でイチャコラ出来る!
そう思ったアーニャはいても立ってもいられなくなった!
割りと単純な女である!
「ライト様! 何ボサッとしてるんですか! 早く水路を作りましょう! ほら早く!」
「え? あ、はい……」
アーニャの異常なテンションにちょっと引いてしまう。
「デュパさん! 私も手伝います!」
「グルルルルッ! 頼むぞ! 今日中に水路を引くのだー!」
「元気だな」
アーニャ達は一心不乱に水路から土を掘り出す。
そして夕方になる頃には水路はとうとうラベレ村の前にまで到達していた。
「はぁはぁ……。こ、これでお風呂が……」
「グルルルルッ……。さ、魚……」
己が目的を達成したアーニャ達は満身創痍ながらも満足感を感じていた。
だが現実と非情なものである。
「あのさ……。期待しているところ申し訳ないんだが、しばらくは風呂も魚も無理だぞ」
「なんですって!?」
「グルルルルッ!?」
とアーニャ達は驚く。
いやデュパよ。風呂はともかく、養殖はまず魚を増やす必要があるだろ。
来人は水路を指差した。
「見てみな。まだ水が濁ってるだろ? 水は通ったが完全に土は取りきれてないんだ。これじゃ農業用水にしか使えないだろ。少し待って澄んだ水が流れてくるまで待たなくちゃ」
確かに流れている水は茶色をしている。
要は泥水なのだ。
水路に残った土が湖の澄んだ水を汚染しているということ。
綺麗な水が流れてくるまで数日を要するだろう。
「そ、そんな……。せっかく頑張ったのに……」
「グルルルルッ……」
と二人は肩を落とす。
でも彼らのおかげで水路作りが一日で終わった。
頑張れアーニャ! 来人とお風呂でイチャイチャ出来る日は近いぞ!
なおアーニャはその夜、いっぱい来人に髪を撫でてもらったことで機嫌が治った。
単純だなぁ。
◇◆◇
☆現在の総配偶者満足度:545/10000
・リディア:配偶者満足度:260/10000
・アーニャ:配偶者満足度:285/10000
☆総村民数30人
・エルフ:7人
・ラミア:3人
・リザードマン:20人
☆総村民満足:525/10000
☆現在の拠点
・石壁
・敷地面積:2500㎡(50m×50m)
・水路:現在は農業用水のみ利用可能
・家屋:10棟
・倉庫:2棟
・櫓:4基
・畑:100㎡(10m×10m)
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