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竹の壁の章
リディアとアーニャの気持ち
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蜥蜴人との会合を終えた来人達は夕方になり拠点に戻ってきた。
結果は上々、当初の目的は果たしたも同然であった。
恐らく翌日には蜥蜴人達は拠点に移住してくるだろう。
やはり一族を束ねるデュパの妻の命を救えたのが大きな理由だ。
三人は満足したように彼らの小屋に戻り荷を下ろす。
「ふー、疲れたな。みんなご苦労様」
「うふふ、今お茶を淹れますね」
「私も手伝うよ。ライトさんはゆっくりしててくださいね」
二人は仲良く炊事場に向かう。
湯を沸かしている間、二人はこんな会話をしていた。
「ねぇ、やっぱり夫婦っていいよね」
「分かります。私もデュパさんを見て思いました」
妻の無事を知り、無骨な蜥蜴人のデュパは慈しむように妻の手を握る。
種族は違えど妻を愛する気持ちは同じであろう。
二人は来人の恋人ではあったが、結婚というものに大きな憧れを抱いていた。
一方来人は結婚についてはどうでもいいと思っている。
仕事ばかりで、自分の時間もまともに作れない自分に他人を幸せにすることなど出来ないと決めつけ、40になっても独身を貫いてきたのだ。
交際していた女性はいたが、そんな煮え切らない来人の態度に耐え兼ね、彼のもとを去る者は多かった。
実はそれなりにもてる男ではあったが、来人は拗らせている男でもあった。
「やっぱりライト様って結婚に興味ないって思いますか?」
「分かるー! きっとそうだよね! でもさ、せっかくお付き合いしてるんだし、ライトさんのお嫁さんになりたいな……」
二人の想いは一緒だった。
今まで誰とも恋愛することなく、一人寂しく老いていく。
そう思っていた自分に舞い降りた幸運。
これを逃してはいけない。
あわよくば来人の恋人だけではなく妻の座を射止めたい。
二人は真剣だった。
幸いなことに来人は二人のことを愛してくれている。
だが不満もある。
自分達の方が来人のことを好きだということを。
大好き過ぎるのだ。だからちょっと悔しいのだ。
来人は口下手なところがあり、今まで彼女達に「愛してる」などの甘い言葉をかけてこなかった。
「好きは言ってくれるんだけどね」
「確かに愛してるはまだですもんね」
やはり恋人の先、結婚相手として来人に見てもらうためには彼から愛の言葉を言って欲しかった。
「でも、どうすればライト様は愛してるって言ってくれるでしょうか?」
「そこなんだよねー」
二人は考える。だが所詮恋愛初心者である二人が考えることなどたかが知れていた。
なので二人は拠点に住む住人に話を聞きにいくことにした。
来人は何故かリディアとアーニャ以外の住人の言葉を理解出来ない。
同じように住人達も来人の言葉が理解出来なかった。
「でも何故なんでしょう? みんな公用語を話してますよね」
「不思議だよねー。それにデュパさんの言葉は分かるみたいだし、何が違うんだろ?」
なんて会話をしつつ、二人はミァンというエルフを訪ねる。
ミァンはエルフの価値観の中ではかなりの美人だ。
きっと彼女なら経験豊富であり、良いアドバイスをもらえるに違いない。
二人はそんなことを期待していた。
ミァンは自分の小屋でナババの実を粉にしていた。
「あら? リディアとアーニャじゃない。どうしたの?」
とミァンは微笑む。
なんか二人にはない大人の余裕があり、二人はそれすらも羨ましく感じた。
二人はミァンに悩みを打ち明ける。
どうすれば来人が愛してると言ってくれるかを考えていると。
そこでミァンが出した答えとは……。
「んー。人それぞれだから難しいわね。でも二人はライト様に構いすぎなのかもしれないわよ。もしかしたらライト様は追われるより追うほうが好きなのかもしれないし」
「どういうことですか?」
「つまりね、駆け引きが足りないのよ。少しライト様と距離を置いてみるの。寂しく思ったライト様は二人をもっと好きになるかもしれないしね」
さすがはエルフ社会において数々の恋をしてきたミァンである。
二人は感心してしまった。それと同時に別の悩みが生まれてしまう。
二人は小屋に戻る道中、こんな話をした。
「ライトさんと距離を置くって出来ると思う?」
「無理です……」
「私も無理だと思う……。一日エッチを我慢するのだって限界だもの」
「ですよねぇ……」
リディアもアーニャも来人と一日置きにエッチをすることで体の負担は減った。
しかし逆に来人と一緒にいる時間が減ってしまったので寂しくなっちゃったのだ。
なので多少無理をしつつ、昼間だったり、夜には交ざっちゃったりとあまり回数は減っていない。
「で、でも愛してるって言って欲しいし……。私頑張ってみます!」
「き、今日はアーニャの日だったよね! 頑張って! アーニャが成功したら私も頑張ってみるから!」
と二人は決意した。
そして夜が来て、いつものようにアーニャは来人と床に入る。
「ふぁー、そろそろ休もうか。アーニャ、おいで」
来人はいつものようにアーニャを誘う。
(うぅ、本当だったらライト様にいっぱい可愛がってもらいたい。でも我慢しなくちゃ)
アーニャは床に入りつつ来人に背を向ける。
「あれ? どうしたの?」
「も、申し訳ございません。今日は体調が優れないので……」
と嘘をついてみる。
ちょっと冷たくすることで、来人は自分のことをもっと好きになるかもしれない。
追われることよりも追うことが好きなのかも。
ミァンが言った言葉を信じてみる。
「そうか。最近頑張ってるもんな。ゆっくり休んでな」
――サワッ
来人は優しくアーニャの髪を撫でる。
自分の容姿に自信が無いアーニャではあったが、髪はいつも手入れしていた。
そして来人はアーニャとエッチした後、いつしか彼女の髪を撫でるようになった。
アーニャも来人に髪を撫でられることが大好きだ。
それだけでいっちゃう時もある程に。
(ライト様が撫でてくれてる……。嬉しい……)
我慢出来なくなり、アーニャは振り向いてしまう。
「おいで。アーニャが寝るまで撫でてあげるから」
「はい……」
アーニャは来人の腕を枕にして、そして来人は時折優しくキスをしつつアーニャの髪を撫でる。
そしてつい言ってしまった。
「ライト様、愛しています……」
負けた。今日も負けてしまった。
(私のバカー! 私が言ってどうするのー!)
負けはしたが、来人の腕の中でずっと撫でてもらうことでアーニャは幸せを感じていた。
翌日アーニャは負けたことをリディアに伝える。
「負けちゃったのね……」
「はい。でも試合には負けましたが勝負には勝ったような気持ちです」
(なんか晴れやかだね。どういうことなんだろ?)
そして夜が来て、リディアも同様来人とのエッチを断ってみる。
(うぅ、辛いよぅ。ライトさんに可愛がってもらいたい)
考えていることは同じだった。
「リディアもか。仕方ないな。眠るまで話でもしようか」
「え? は、はい」
リディアは来人の胸を枕にして話を聞く。
髪や長い耳を撫でつつ、リディアとの思い出を話す。
「初めにリディアを見つけた時はさ」
「リディアが目を覚ました朝は……」
「リディアって食いしん坊だよね」
「俺、リディアに出会えて本当に良かったよ」
心地良かった。来人の口からは自分との思い出が滝のように溢れだしている。
それが彼女の心を愛情で満たしていく。
そしていつしか口に出してしまった。
「ライトさん、愛しています……」
負けた。だがアーニャの気持ちが分かった気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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「私も手伝うよ。ライトさんはゆっくりしててくださいね」
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「ねぇ、やっぱり夫婦っていいよね」
「分かります。私もデュパさんを見て思いました」
妻の無事を知り、無骨な蜥蜴人のデュパは慈しむように妻の手を握る。
種族は違えど妻を愛する気持ちは同じであろう。
二人は来人の恋人ではあったが、結婚というものに大きな憧れを抱いていた。
一方来人は結婚についてはどうでもいいと思っている。
仕事ばかりで、自分の時間もまともに作れない自分に他人を幸せにすることなど出来ないと決めつけ、40になっても独身を貫いてきたのだ。
交際していた女性はいたが、そんな煮え切らない来人の態度に耐え兼ね、彼のもとを去る者は多かった。
実はそれなりにもてる男ではあったが、来人は拗らせている男でもあった。
「やっぱりライト様って結婚に興味ないって思いますか?」
「分かるー! きっとそうだよね! でもさ、せっかくお付き合いしてるんだし、ライトさんのお嫁さんになりたいな……」
二人の想いは一緒だった。
今まで誰とも恋愛することなく、一人寂しく老いていく。
そう思っていた自分に舞い降りた幸運。
これを逃してはいけない。
あわよくば来人の恋人だけではなく妻の座を射止めたい。
二人は真剣だった。
幸いなことに来人は二人のことを愛してくれている。
だが不満もある。
自分達の方が来人のことを好きだということを。
大好き過ぎるのだ。だからちょっと悔しいのだ。
来人は口下手なところがあり、今まで彼女達に「愛してる」などの甘い言葉をかけてこなかった。
「好きは言ってくれるんだけどね」
「確かに愛してるはまだですもんね」
やはり恋人の先、結婚相手として来人に見てもらうためには彼から愛の言葉を言って欲しかった。
「でも、どうすればライト様は愛してるって言ってくれるでしょうか?」
「そこなんだよねー」
二人は考える。だが所詮恋愛初心者である二人が考えることなどたかが知れていた。
なので二人は拠点に住む住人に話を聞きにいくことにした。
来人は何故かリディアとアーニャ以外の住人の言葉を理解出来ない。
同じように住人達も来人の言葉が理解出来なかった。
「でも何故なんでしょう? みんな公用語を話してますよね」
「不思議だよねー。それにデュパさんの言葉は分かるみたいだし、何が違うんだろ?」
なんて会話をしつつ、二人はミァンというエルフを訪ねる。
ミァンはエルフの価値観の中ではかなりの美人だ。
きっと彼女なら経験豊富であり、良いアドバイスをもらえるに違いない。
二人はそんなことを期待していた。
ミァンは自分の小屋でナババの実を粉にしていた。
「あら? リディアとアーニャじゃない。どうしたの?」
とミァンは微笑む。
なんか二人にはない大人の余裕があり、二人はそれすらも羨ましく感じた。
二人はミァンに悩みを打ち明ける。
どうすれば来人が愛してると言ってくれるかを考えていると。
そこでミァンが出した答えとは……。
「んー。人それぞれだから難しいわね。でも二人はライト様に構いすぎなのかもしれないわよ。もしかしたらライト様は追われるより追うほうが好きなのかもしれないし」
「どういうことですか?」
「つまりね、駆け引きが足りないのよ。少しライト様と距離を置いてみるの。寂しく思ったライト様は二人をもっと好きになるかもしれないしね」
さすがはエルフ社会において数々の恋をしてきたミァンである。
二人は感心してしまった。それと同時に別の悩みが生まれてしまう。
二人は小屋に戻る道中、こんな話をした。
「ライトさんと距離を置くって出来ると思う?」
「無理です……」
「私も無理だと思う……。一日エッチを我慢するのだって限界だもの」
「ですよねぇ……」
リディアもアーニャも来人と一日置きにエッチをすることで体の負担は減った。
しかし逆に来人と一緒にいる時間が減ってしまったので寂しくなっちゃったのだ。
なので多少無理をしつつ、昼間だったり、夜には交ざっちゃったりとあまり回数は減っていない。
「で、でも愛してるって言って欲しいし……。私頑張ってみます!」
「き、今日はアーニャの日だったよね! 頑張って! アーニャが成功したら私も頑張ってみるから!」
と二人は決意した。
そして夜が来て、いつものようにアーニャは来人と床に入る。
「ふぁー、そろそろ休もうか。アーニャ、おいで」
来人はいつものようにアーニャを誘う。
(うぅ、本当だったらライト様にいっぱい可愛がってもらいたい。でも我慢しなくちゃ)
アーニャは床に入りつつ来人に背を向ける。
「あれ? どうしたの?」
「も、申し訳ございません。今日は体調が優れないので……」
と嘘をついてみる。
ちょっと冷たくすることで、来人は自分のことをもっと好きになるかもしれない。
追われることよりも追うことが好きなのかも。
ミァンが言った言葉を信じてみる。
「そうか。最近頑張ってるもんな。ゆっくり休んでな」
――サワッ
来人は優しくアーニャの髪を撫でる。
自分の容姿に自信が無いアーニャではあったが、髪はいつも手入れしていた。
そして来人はアーニャとエッチした後、いつしか彼女の髪を撫でるようになった。
アーニャも来人に髪を撫でられることが大好きだ。
それだけでいっちゃう時もある程に。
(ライト様が撫でてくれてる……。嬉しい……)
我慢出来なくなり、アーニャは振り向いてしまう。
「おいで。アーニャが寝るまで撫でてあげるから」
「はい……」
アーニャは来人の腕を枕にして、そして来人は時折優しくキスをしつつアーニャの髪を撫でる。
そしてつい言ってしまった。
「ライト様、愛しています……」
負けた。今日も負けてしまった。
(私のバカー! 私が言ってどうするのー!)
負けはしたが、来人の腕の中でずっと撫でてもらうことでアーニャは幸せを感じていた。
翌日アーニャは負けたことをリディアに伝える。
「負けちゃったのね……」
「はい。でも試合には負けましたが勝負には勝ったような気持ちです」
(なんか晴れやかだね。どういうことなんだろ?)
そして夜が来て、リディアも同様来人とのエッチを断ってみる。
(うぅ、辛いよぅ。ライトさんに可愛がってもらいたい)
考えていることは同じだった。
「リディアもか。仕方ないな。眠るまで話でもしようか」
「え? は、はい」
リディアは来人の胸を枕にして話を聞く。
髪や長い耳を撫でつつ、リディアとの思い出を話す。
「初めにリディアを見つけた時はさ」
「リディアが目を覚ました朝は……」
「リディアって食いしん坊だよね」
「俺、リディアに出会えて本当に良かったよ」
心地良かった。来人の口からは自分との思い出が滝のように溢れだしている。
それが彼女の心を愛情で満たしていく。
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