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竹の壁の章
蜥蜴人
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新たなる水源を見つけるべく、俺とリディアは二人で森に入った。
運良く大きな滝を見つけた……のだが、見つけたのはそれだけではなかった。
最初から言葉が通じる種族と出会えたのだ。
その者達は蜥蜴人。いわゆるリザードマンってやつだな。
滝の裏に洞窟があり、さらに人影を見かけたので探索に向かったところで彼らに出会ったわけだ。
そして今、俺達は洞窟内に通される。
そこは壁にたくさんの松明があり、内部を赤く染めていた。
洞窟内には枯れ草で作っただろう寝床があり、テーブルなどの家具もある。
他にも棚には本などが置いてあり、思った以上に知性は高いようだ。
そして彼らの一族だろうか、中には多くのリザードマンがおり、冷たい視線で俺達を見つめていた。
ちょっと居心地が悪いぞ。
だがせっかく話を進められるんだ。
色々と聞いてみることにしよう。
「ここで暮らしているんだよな?」
「グルルルルッ。ここは我らの家であり、聖地でもある。我が曾祖父がこの地を見つけ、我らの一族は代々ここに住んでいる」
曾祖父か。四世代前からここにいるってことだよな?
リディアに小声で聞いてみた。
「なぁ、リザードマンってどれくらい生きるんだ?」
「寿命ですか? あまり詳しくは分かりませんが、私達と同じだと思います。恐らく数百年は生きるかと……」
へー、長生きなんだな。
そんな長寿の種族の四世代前。
やはり王都消失と時期が合致する。
やはり彼は何かを知っているのかもしれない。
だが話を聞く前にやらなければならないことがあるよな。
「すまん。自己紹介が遅れたな。俺は来人。森の外に住んでいる。なぁ、あんた、名前は?」
目の前に座るリザードマンに質問してみる。
やはり名前を知らないまま話は進められないよな。
「デュパ……」
「へぇ、いい名前だな。よろしくな、デュパさん。後ろに寝てるのはあんたの……」
「あぁ、妻だ。見ての通り病に伏せっていてな」
やはり、素人目に見てもかなり具合が悪そうだったし。
たしか彼女の名前はウキルとか言ったよな。
子供達だろうか? 横になる彼女の横には、小さいリザードマンがおり、彼女の手を擦っていた。
それにしても病か。治す手段はあるのだろうか?
「薬はあるのか?」
「グルルルルッ。あるにはあるのだが効力が薄いのだ。それに今年は薬になる葉はあまり生えていなくてな……」
デュパは座ったまま乳鉢で植物の葉をすり潰し始める。
おや? あの葉っぱに見覚えがあるぞ。
「リディア、あれってさ……」
「お茶の葉ですね」
だよなぁ。でもそれって俺の拠点にいくらでも生えてるぞ。
「なぁ、デュパさん。良かったらその葉っぱを取ってこようか?」
「グルルルルッ!? ほ、本当か!?」
お? 今まで感情を出さなかったデュパだが、一気に興奮しだした。
やっぱり家族の危機だもんな。
心を痛めていたのだろう。
「すまん。今は手持ちがない。明日でよければ薬草を持ってくるよ」
「グルルルルッ……。た、頼んでもいいのか? だがお前に渡す見返りなど持っては……」
見返り? そんなの別にいらないよ。
人を助けるのにお返しをもらう前提で提案するわけないだろ。
と、その旨をデュパに伝えると彼は喉を鳴らす。
猫だったら可愛いが、リザードマンは見た目が怖いからなぁ。
なんか威嚇されてるみたいだ。
「すまん……。妻の命を救ってくれ」
「もちろんだ。やれることはやるつもりさ。それとさ、俺のところに医者……というわけじゃないけど、病人を看病出来る人がいる。その人も連れてこようと思うけど、いいかな?」
アーニャだ。彼女はメイドではあったが、嗜みの一環として医学知識があるはずだ。
薬草を渡すこと、そしてアーニャを連れてくることを約束し、一度拠点に戻ることにした。
ん? そうだ。俺はさっき捕った魚をデュパに渡すことにした。
一度断られたが、今度は少し強引に手渡す。
「グルルルッ。い、いらんと言っただろう」
「いいから取っておけ。奥さんに少しでも栄養のあるものを食わせてあげろよ。食べられないんだったら子供達に食わせてやれ」
「クルルルッ」
俺の言葉を聞いて小さいリザードマンは喉を鳴らしながら寄ってくる。
嬉しいのかな? こうしてみるとちょっと可愛いかもしれない。
「不思議な人間だな。お前は伝承で聞いた人族とは違うようだ」
「うふふ、そうですよ。ライトさんは特別なんです。私もライトさんに命を救われたんですよ。デュパさん、安心して下さいね」
とリディアは笑う。
こら、身内を誉めるなよ。恥ずかしくなるだろ。
さてと、結構長居しちゃったな。
そろそろ帰らないと、拠点に帰る頃には日が暮れてしまう。
「それじゃ明日な」
「待っているぞ……」
デュパに別れを告げ、俺達は洞窟を出る。
その帰り道で一つの案が思いついた。
リディアに相談してみるかな。
「あのさ、リディアはリザードマンのこと、どう思ってる?」
「蜥蜴人ですか……。ちょっと見た目は怖いですけど、心は私達と変わらないってことが分かりました」
リディアの話ではリザードマンがいるのは遥か北の大陸で、王都がある南の大陸には住んでいなかったそうだ。
北の大陸か。たしか人間の支配下にあるって言ってかな?
そしてデュパは人間に恨みを持っているとも言っていた。
何か酷いことをされたのかもしれないな。
「うーん、北の大陸は遠いので、あまり話は入って来なかったんです。人族の商人の出入りはありましたが、王都に定住する人はいませんでしたから」
詳しくは知らないと。
リザードマンについてはそういった種族がいるという程度の認識しか持っていなかったそうだ。
なのでリディア自身も初めてリザードマンに出会ってびっくりしたと。
「やっぱり世界って広いですね。私が見たことのない……いえ、他の人も知らない隠れた種族がまだいるかもしれませんね」
「ははは、そうかもね。ならさ、その北の大陸ってやつにも行ってみるか。旅行がてらにさ」
「うふふ、賛成です」
と笑顔で答えてくれるが、もちろん俺が本気で言ったわけではないことを理解しているんだろう。
夜になれば異形が襲いかかってくるこの状況で、遠出をするなど命がいくつあっても足りないからだ。
おっと、話が逸れた。
俺が話したかったのはこれじゃないだろ。
「これは俺の一存で決めることは出来ないけどさ、もしみんなの意見が一致したらリザードマンに拠点に住むように提案しようと思っている」
「蜥蜴人を拠点にですか……?」
だからリディアにリザードマンをどう思うか聞いてみたんだ。
彼女の考えは分かるから、敢えて聞いてみたってのもあるけどね。
「賛成です! 彼らも一緒に住めるんだったら、一気に仲間も増えますしね!」
「ははは、リディアならそう言うと思ってたよ」
まぁ、滝の洞窟はデュパの家でもある。
家を捨てるのには抵抗があるかもしれないから、俺の提案を断ることも充分に考えられる。
「とりあえずはデュパの奥さんを助けることを考えてよう。明日はアーニャとリディアと三人で行こうな」
「はい! うふふ、みんなでお出かけですね。楽しみです」
ははは、デートじゃないんだから。
平和な気持ちで薄暗くなってきた森を進む。
夕方には何とか拠点に到着した。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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最初から言葉が通じる種族と出会えたのだ。
その者達は蜥蜴人。いわゆるリザードマンってやつだな。
滝の裏に洞窟があり、さらに人影を見かけたので探索に向かったところで彼らに出会ったわけだ。
そして今、俺達は洞窟内に通される。
そこは壁にたくさんの松明があり、内部を赤く染めていた。
洞窟内には枯れ草で作っただろう寝床があり、テーブルなどの家具もある。
他にも棚には本などが置いてあり、思った以上に知性は高いようだ。
そして彼らの一族だろうか、中には多くのリザードマンがおり、冷たい視線で俺達を見つめていた。
ちょっと居心地が悪いぞ。
だがせっかく話を進められるんだ。
色々と聞いてみることにしよう。
「ここで暮らしているんだよな?」
「グルルルルッ。ここは我らの家であり、聖地でもある。我が曾祖父がこの地を見つけ、我らの一族は代々ここに住んでいる」
曾祖父か。四世代前からここにいるってことだよな?
リディアに小声で聞いてみた。
「なぁ、リザードマンってどれくらい生きるんだ?」
「寿命ですか? あまり詳しくは分かりませんが、私達と同じだと思います。恐らく数百年は生きるかと……」
へー、長生きなんだな。
そんな長寿の種族の四世代前。
やはり王都消失と時期が合致する。
やはり彼は何かを知っているのかもしれない。
だが話を聞く前にやらなければならないことがあるよな。
「すまん。自己紹介が遅れたな。俺は来人。森の外に住んでいる。なぁ、あんた、名前は?」
目の前に座るリザードマンに質問してみる。
やはり名前を知らないまま話は進められないよな。
「デュパ……」
「へぇ、いい名前だな。よろしくな、デュパさん。後ろに寝てるのはあんたの……」
「あぁ、妻だ。見ての通り病に伏せっていてな」
やはり、素人目に見てもかなり具合が悪そうだったし。
たしか彼女の名前はウキルとか言ったよな。
子供達だろうか? 横になる彼女の横には、小さいリザードマンがおり、彼女の手を擦っていた。
それにしても病か。治す手段はあるのだろうか?
「薬はあるのか?」
「グルルルルッ。あるにはあるのだが効力が薄いのだ。それに今年は薬になる葉はあまり生えていなくてな……」
デュパは座ったまま乳鉢で植物の葉をすり潰し始める。
おや? あの葉っぱに見覚えがあるぞ。
「リディア、あれってさ……」
「お茶の葉ですね」
だよなぁ。でもそれって俺の拠点にいくらでも生えてるぞ。
「なぁ、デュパさん。良かったらその葉っぱを取ってこようか?」
「グルルルルッ!? ほ、本当か!?」
お? 今まで感情を出さなかったデュパだが、一気に興奮しだした。
やっぱり家族の危機だもんな。
心を痛めていたのだろう。
「すまん。今は手持ちがない。明日でよければ薬草を持ってくるよ」
「グルルルルッ……。た、頼んでもいいのか? だがお前に渡す見返りなど持っては……」
見返り? そんなの別にいらないよ。
人を助けるのにお返しをもらう前提で提案するわけないだろ。
と、その旨をデュパに伝えると彼は喉を鳴らす。
猫だったら可愛いが、リザードマンは見た目が怖いからなぁ。
なんか威嚇されてるみたいだ。
「すまん……。妻の命を救ってくれ」
「もちろんだ。やれることはやるつもりさ。それとさ、俺のところに医者……というわけじゃないけど、病人を看病出来る人がいる。その人も連れてこようと思うけど、いいかな?」
アーニャだ。彼女はメイドではあったが、嗜みの一環として医学知識があるはずだ。
薬草を渡すこと、そしてアーニャを連れてくることを約束し、一度拠点に戻ることにした。
ん? そうだ。俺はさっき捕った魚をデュパに渡すことにした。
一度断られたが、今度は少し強引に手渡す。
「グルルルッ。い、いらんと言っただろう」
「いいから取っておけ。奥さんに少しでも栄養のあるものを食わせてあげろよ。食べられないんだったら子供達に食わせてやれ」
「クルルルッ」
俺の言葉を聞いて小さいリザードマンは喉を鳴らしながら寄ってくる。
嬉しいのかな? こうしてみるとちょっと可愛いかもしれない。
「不思議な人間だな。お前は伝承で聞いた人族とは違うようだ」
「うふふ、そうですよ。ライトさんは特別なんです。私もライトさんに命を救われたんですよ。デュパさん、安心して下さいね」
とリディアは笑う。
こら、身内を誉めるなよ。恥ずかしくなるだろ。
さてと、結構長居しちゃったな。
そろそろ帰らないと、拠点に帰る頃には日が暮れてしまう。
「それじゃ明日な」
「待っているぞ……」
デュパに別れを告げ、俺達は洞窟を出る。
その帰り道で一つの案が思いついた。
リディアに相談してみるかな。
「あのさ、リディアはリザードマンのこと、どう思ってる?」
「蜥蜴人ですか……。ちょっと見た目は怖いですけど、心は私達と変わらないってことが分かりました」
リディアの話ではリザードマンがいるのは遥か北の大陸で、王都がある南の大陸には住んでいなかったそうだ。
北の大陸か。たしか人間の支配下にあるって言ってかな?
そしてデュパは人間に恨みを持っているとも言っていた。
何か酷いことをされたのかもしれないな。
「うーん、北の大陸は遠いので、あまり話は入って来なかったんです。人族の商人の出入りはありましたが、王都に定住する人はいませんでしたから」
詳しくは知らないと。
リザードマンについてはそういった種族がいるという程度の認識しか持っていなかったそうだ。
なのでリディア自身も初めてリザードマンに出会ってびっくりしたと。
「やっぱり世界って広いですね。私が見たことのない……いえ、他の人も知らない隠れた種族がまだいるかもしれませんね」
「ははは、そうかもね。ならさ、その北の大陸ってやつにも行ってみるか。旅行がてらにさ」
「うふふ、賛成です」
と笑顔で答えてくれるが、もちろん俺が本気で言ったわけではないことを理解しているんだろう。
夜になれば異形が襲いかかってくるこの状況で、遠出をするなど命がいくつあっても足りないからだ。
おっと、話が逸れた。
俺が話したかったのはこれじゃないだろ。
「これは俺の一存で決めることは出来ないけどさ、もしみんなの意見が一致したらリザードマンに拠点に住むように提案しようと思っている」
「蜥蜴人を拠点にですか……?」
だからリディアにリザードマンをどう思うか聞いてみたんだ。
彼女の考えは分かるから、敢えて聞いてみたってのもあるけどね。
「賛成です! 彼らも一緒に住めるんだったら、一気に仲間も増えますしね!」
「ははは、リディアならそう言うと思ってたよ」
まぁ、滝の洞窟はデュパの家でもある。
家を捨てるのには抵抗があるかもしれないから、俺の提案を断ることも充分に考えられる。
「とりあえずはデュパの奥さんを助けることを考えてよう。明日はアーニャとリディアと三人で行こうな」
「はい! うふふ、みんなでお出かけですね。楽しみです」
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