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竹の壁の章
新たなる水源
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「んん……。ライトさまぁ……」
「ライトさん……」
俺の両腕を枕にして二人の美女が眠っている。
つい二ヶ月前まで日本で独身サラリーマンやってた俺がねぇ。人生って分からないもんだな。
さて、今日からやることが山積みだぞ。
アーニャの艶やかな髪を撫で、そしてリディアの長い耳をかみかみして優しく起こす。
「二人ともおはよ。今日から忙しくなるぞ。ほら起きた起きた」
「ふぁーい」
リディアはあくびをしながら床を出る。
各々毛皮で作った服を来て食堂に向かう。
炊事当番のエルフが笑顔を俺に見せて朝食を運んできてくれた。
リディア、アーニャ以外の村民は俺と言葉が通じないから、基本的にジェスチャーや表情で挨拶する。
食事を持ってきてくれたエルフに笑顔で手を振った。
(ありがとな)
(どういたしまして)
いつの間に言葉の代わりの身振りが浸透しており、皆それを覚えてしまった。
なので特に困ることはない。
まぁ、緊急の時はリディアかアーニャを介せば意志疎通は出来るしね。
今日の朝食はナババのパンと野草と猪肉のスープ。いつもの朝食だな。
リディアはスープを飲みながら、村民からの伝言を伝えてきた。
「ナババの粉が少なくなってます。一度森に採取に行かないと……」
「そうだな。今日は森に向かうから見つけたら持って帰ろう。アーニャはどうするんだっけ?」
「昨日保護したエルフとラミアが目を覚ましました。まだ混乱していますから、彼らの様子を見ててあげようと思います」
アーニャは王都ではメイドではあったが、嗜みの一環として、介護が必要な人のケアなんかも出来るそうだ。
それに簡単な医学知識もあると。
傷なんかは魔法で治せる世界だが、やはり病気になったら医者の出番が来るそうだ。
ゲームだったら回復魔法で病気も治るのだが、この世界の魔法はそこまで万能ではないらしい。
アーニャは拠点にある小さな畑からお茶の葉を摘む。
どうやらこの茶葉は薬の原料にもなるそうだ。
解熱作用の他に殺菌効果もあるんだと。
「きっとこの茶葉を煎じた薬を飲ませたらすぐに良くなりますよ」
「そうか。新しく保護したエルフのケアを頼むよ」
「はい! 任せて下さい! でも不思議なんですよね……」
「不思議って何が?」
どうやらここで摘んだ茶葉は薬としての効果が高いらしい。
アーニャはこれ以上の品質の茶葉は見たことがないそうだ。
多分この拠点で育った茶葉だからなんだろうな。
何故か拠点で栽培した果物や茶葉は通常のものと比べて味が格段に良い。
それに壁の派生効果で育つのも早い。
種を蒔いたその翌日には収穫できるんだからな。
今朝も新たに一名の生き残りが拠点にやって来た。
エルフの女だったが、恐らくここまで這ってきたのだろう。泥まみれだった。
彼女の汚れを落とすのに、結構な量の水を使ってしまった。
水の備蓄も残り僅かに。
むむむ、やはり早急に生活用水の確保が必要だな。
それに風呂に入りたいし。
今日は水源確保をメインに据えて森を捜索することにした。
他、拠点にアーニャともう一人が残り、保護した者のケアと食材の加工をする。
さらに動ける二人が俺達とは別方向から森に入り、食糧の確保をすることに決まった。
「それじゃ行ってくるよ。なるべく早く帰る」
「はい。お気をつけて」
アーニャは俺達に手を振って見送ってくれる。
いい子だよなぁ。背中の痣がなければ引く手あまただったんだろうに。
だが彼女の背に痣があったからこそ、俺とアーニャは結ばれたわけだ。
運命に感謝だな。
「あれ? ライトさん、なんかエッチな顔してますよ。あー、アーニャのこと考えてたでしょ!?」
「ははは、バレたか。でもさ、もちろんリディアのことも考えてたよ。今日はリディアの日だろ? 夜が楽しみだ」
なんて下らないことを話しつつ、探索を続ける。
森歩きに慣れたのか、それとも俺達のステータスが上がったせいか、いつもより森の深くにいることに気付いた。
時計を見るとまだ昼の12時にすらなっていない。
「なぁリディア。ここらへんに川か泉ってありそうかな?」
「え? 私ライトさんについてきただけなので分からないですよ」
あちゃー。話に夢中で本来の目的を忘れてたよ。
これはいかんぞ。一日を無駄に過ごしてしまうかも。
「ふふ、大丈夫ですよ。今精霊に聞いてみますね」
リディアはそう言って目を閉じる。
長い耳がピョコピョコ動いた後、彼女はさらに森の奥を指差した。
「あまり声は聞こえませんでしたが、この方向に精霊の気配を感じます」
「そうか。なら水があるかもね」
とは言うが、リディアが契約している水の精霊は川だけではなく、水溜まりにだって存在しているらしい。
精霊の気配を追って水を探して、見つけたのが泥水だった時もあるから完全に当てにしてはいけないのだ。
とりあえず一時間探して見つからなければ拠点に戻ることにした。
パキパキと枝や枯葉を踏みしめ森の奥に進む。
そこで次第と違和感を感じるようになった。
道……と言っていいのか分からないが、地面の一角が明らかに誰か、何かが通ったように草木が枯れている。
「なぁリディア。これって獣道とかかな?」
「そうかもしれません。まだ奥に続いていますね。獣道だったら巣穴にたどり着くかもしれません。戻りますか?」
獣道か。熊の巣穴に着いたらシャレにならんな。
まぁ、今の俺とリディアなら熊の一頭くらいなら倒せるだろ。
今の俺のステータスだが力は50だ。数値としては低いように思えるが、転移した当初の10倍だ。
先日レベルアップを果たした際に個人的に体力測定をしてみた。
一時間走っても疲れなかったし、自分の身長くらいある大岩を持ち上げたりと、ちょっと人間離れしてきたかもしれない。
「いや、このまま進もう。だけど何が出ても対応出来るよう警戒はしておこうか」
俺は竹槍を、リディアは弓を持って先に進む。
獣道はさらに奥に続いている。
そして何か地響きのような、何かを地面に叩きつけるような音が聞こえてくる。
――ドドドドドッ……
「ライトさん……」
「あぁ。近くだ」
この音は一体……?
疑問に思いつつ、俺達はさらに奥に進む。
そして突然森が開け、見えてきたものがある。
――ドドドドドッ!
「うわぁ、すごい……」
「だな……」
言葉を失う。
森が開けた一角があり、そして目の前には大きな滝があったからだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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俺の両腕を枕にして二人の美女が眠っている。
つい二ヶ月前まで日本で独身サラリーマンやってた俺がねぇ。人生って分からないもんだな。
さて、今日からやることが山積みだぞ。
アーニャの艶やかな髪を撫で、そしてリディアの長い耳をかみかみして優しく起こす。
「二人ともおはよ。今日から忙しくなるぞ。ほら起きた起きた」
「ふぁーい」
リディアはあくびをしながら床を出る。
各々毛皮で作った服を来て食堂に向かう。
炊事当番のエルフが笑顔を俺に見せて朝食を運んできてくれた。
リディア、アーニャ以外の村民は俺と言葉が通じないから、基本的にジェスチャーや表情で挨拶する。
食事を持ってきてくれたエルフに笑顔で手を振った。
(ありがとな)
(どういたしまして)
いつの間に言葉の代わりの身振りが浸透しており、皆それを覚えてしまった。
なので特に困ることはない。
まぁ、緊急の時はリディアかアーニャを介せば意志疎通は出来るしね。
今日の朝食はナババのパンと野草と猪肉のスープ。いつもの朝食だな。
リディアはスープを飲みながら、村民からの伝言を伝えてきた。
「ナババの粉が少なくなってます。一度森に採取に行かないと……」
「そうだな。今日は森に向かうから見つけたら持って帰ろう。アーニャはどうするんだっけ?」
「昨日保護したエルフとラミアが目を覚ましました。まだ混乱していますから、彼らの様子を見ててあげようと思います」
アーニャは王都ではメイドではあったが、嗜みの一環として、介護が必要な人のケアなんかも出来るそうだ。
それに簡単な医学知識もあると。
傷なんかは魔法で治せる世界だが、やはり病気になったら医者の出番が来るそうだ。
ゲームだったら回復魔法で病気も治るのだが、この世界の魔法はそこまで万能ではないらしい。
アーニャは拠点にある小さな畑からお茶の葉を摘む。
どうやらこの茶葉は薬の原料にもなるそうだ。
解熱作用の他に殺菌効果もあるんだと。
「きっとこの茶葉を煎じた薬を飲ませたらすぐに良くなりますよ」
「そうか。新しく保護したエルフのケアを頼むよ」
「はい! 任せて下さい! でも不思議なんですよね……」
「不思議って何が?」
どうやらここで摘んだ茶葉は薬としての効果が高いらしい。
アーニャはこれ以上の品質の茶葉は見たことがないそうだ。
多分この拠点で育った茶葉だからなんだろうな。
何故か拠点で栽培した果物や茶葉は通常のものと比べて味が格段に良い。
それに壁の派生効果で育つのも早い。
種を蒔いたその翌日には収穫できるんだからな。
今朝も新たに一名の生き残りが拠点にやって来た。
エルフの女だったが、恐らくここまで這ってきたのだろう。泥まみれだった。
彼女の汚れを落とすのに、結構な量の水を使ってしまった。
水の備蓄も残り僅かに。
むむむ、やはり早急に生活用水の確保が必要だな。
それに風呂に入りたいし。
今日は水源確保をメインに据えて森を捜索することにした。
他、拠点にアーニャともう一人が残り、保護した者のケアと食材の加工をする。
さらに動ける二人が俺達とは別方向から森に入り、食糧の確保をすることに決まった。
「それじゃ行ってくるよ。なるべく早く帰る」
「はい。お気をつけて」
アーニャは俺達に手を振って見送ってくれる。
いい子だよなぁ。背中の痣がなければ引く手あまただったんだろうに。
だが彼女の背に痣があったからこそ、俺とアーニャは結ばれたわけだ。
運命に感謝だな。
「あれ? ライトさん、なんかエッチな顔してますよ。あー、アーニャのこと考えてたでしょ!?」
「ははは、バレたか。でもさ、もちろんリディアのことも考えてたよ。今日はリディアの日だろ? 夜が楽しみだ」
なんて下らないことを話しつつ、探索を続ける。
森歩きに慣れたのか、それとも俺達のステータスが上がったせいか、いつもより森の深くにいることに気付いた。
時計を見るとまだ昼の12時にすらなっていない。
「なぁリディア。ここらへんに川か泉ってありそうかな?」
「え? 私ライトさんについてきただけなので分からないですよ」
あちゃー。話に夢中で本来の目的を忘れてたよ。
これはいかんぞ。一日を無駄に過ごしてしまうかも。
「ふふ、大丈夫ですよ。今精霊に聞いてみますね」
リディアはそう言って目を閉じる。
長い耳がピョコピョコ動いた後、彼女はさらに森の奥を指差した。
「あまり声は聞こえませんでしたが、この方向に精霊の気配を感じます」
「そうか。なら水があるかもね」
とは言うが、リディアが契約している水の精霊は川だけではなく、水溜まりにだって存在しているらしい。
精霊の気配を追って水を探して、見つけたのが泥水だった時もあるから完全に当てにしてはいけないのだ。
とりあえず一時間探して見つからなければ拠点に戻ることにした。
パキパキと枝や枯葉を踏みしめ森の奥に進む。
そこで次第と違和感を感じるようになった。
道……と言っていいのか分からないが、地面の一角が明らかに誰か、何かが通ったように草木が枯れている。
「なぁリディア。これって獣道とかかな?」
「そうかもしれません。まだ奥に続いていますね。獣道だったら巣穴にたどり着くかもしれません。戻りますか?」
獣道か。熊の巣穴に着いたらシャレにならんな。
まぁ、今の俺とリディアなら熊の一頭くらいなら倒せるだろ。
今の俺のステータスだが力は50だ。数値としては低いように思えるが、転移した当初の10倍だ。
先日レベルアップを果たした際に個人的に体力測定をしてみた。
一時間走っても疲れなかったし、自分の身長くらいある大岩を持ち上げたりと、ちょっと人間離れしてきたかもしれない。
「いや、このまま進もう。だけど何が出ても対応出来るよう警戒はしておこうか」
俺は竹槍を、リディアは弓を持って先に進む。
獣道はさらに奥に続いている。
そして何か地響きのような、何かを地面に叩きつけるような音が聞こえてくる。
――ドドドドドッ……
「ライトさん……」
「あぁ。近くだ」
この音は一体……?
疑問に思いつつ、俺達はさらに奥に進む。
そして突然森が開け、見えてきたものがある。
――ドドドドドッ!
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