謎の能力【壁】で始まる異世界スローライフ~40才独身男のちょっとエッチな異世界開拓記! ついでに世界も救っとけ!~

骨折さん

文字の大きさ
上 下
33 / 93
竹の壁の章

アーニャとの初夜☆

しおりを挟む
 二回目の異形の大群を退け、俺達はまた生き延びることが出来た。
 だがここで俺が予想もしていない展開となる。
 なんとアーニャが俺に告白してきて、リディアもそれを許したと。
 いや、むしろリディアからの提案だったらしい。
 二人で俺の恋人にならないかと。

 感極まったアーニャがようやく泣き止む頃、なぜこうなったのかリディアに話を聞いた。

「あ、あのさ。リディアは本当にいいのか?」
「はい……。それについては一つ謝らなければならないことがあります」

 リディアはこうなった理由は三つあることを話してくれた。
 一つ目は俺が種族特有の価値観に囚われないからだそうだ。
 一応この世界では異種族同士での恋愛や結婚はあるものの、それはやはり一部の酔狂な者がすることらしい。
 あまり異種族恋愛が浸透していないのが現状だそうだ。
 これについては俺は否定はしない。別にエルフだろうとラミアだろうと好きになってしまえば問題無いだろう。

「でもそう考えられる人って本当に少数なんですよ。やっぱり同種族同士で恋愛したい人がほとんどですから」

 なるほどね。まぁ俺には当てはまらないってことなんだろうさ。

 それで二つ目なんだが、これにはちょっと感動してしまった。
 既に知っていることだがリディアとアーニャはこの世界ではあまり容姿が良いとは言えないらしい。
 俺にとっては二人とも絶世の美女なんだけどね。
 で、リディアは一生恋愛には無縁だと思っていたが、俺に出会って人生が変わったと。
 その幸せを同じ苦労をしてきたアーニャにも感じて欲しいそうだ。
 リディア、優しいなぁ。さすがは聖職者だ。夜は性職者だけど。

「で三つ目は?」
「は、はい。それなのですが……。ごめんなさい。実はライトさんとのエッチなんですが……」

 え? な、なんか聞きたくないことを言いそうだな。
 まさか実は俺が下手で、負担を減らすためにアーニャをあてがったとか?
 だとしたら耐えられそうにないぞ……。
 以前付き合ってた彼女に「下手だから別れて」なんて言われたことがある。
 立ち直るまで一年くらいかかった。

「あのですね、ライトさんとのエッチが気持ち良すぎて、このままだと私死んじゃうかもって思ったんです」

 良かったー! 逆の理由だったー!
 かなり焦ったよ。しかし確かにリディアは感じやす過ぎると俺も思う。ちょっと心配になるほどに。

「ご、ごめんな。もう少し優しくするべきだったかも……」
「で、でも、このままエッチはしないとかは止めて下さい! 少しだけ回数を減らせばきっと大丈夫ですから」

「そ、そうか。一応聞いておくけどさ。リディアは俺とのエッチって好き?」
「大好きです。大好き過ぎるから怖いんです。ライトさんとはずっと一緒にいたいけど、もしエッチが原因で死んだらきっと後悔します。長くライトさんと過ごすためにも、ここは我慢して回数を減らせたらって思いまして」

 確かに好きだからこそ、負担を減らすべきなのかもしれん。
 俺だってエッチの最中にリディアが死んだとしたら息子も含め一生立ち直れないだろう。

 というわけで俺とエッチするのは一日置きということに決まった……のだが。

「それじゃ今日はアーニャの告白成功記念日ですから。アーニャに譲りますね。これから三人で暮らすんです。小屋を大きくしなくちゃですね」
「ライト様、これからお世話になります……」

 そ、そうか。確かに今日からアーニャが恋人になったんだよな。
 でも早速今日からするのか?

「あのさ、アーニャって初めてだよね?」
「はい。覚悟は出来ています。で、でも優しくして下さいね」
「ふふ、なんか初々しいですね。私は空いてる小屋で寝ますから。今夜は楽しんでくださいねー」

 異形の大群の襲撃を退けたその夜にアーニャと結ばれることになるとは。
 いいのかなぁ。でも今日しても一ヶ月にしても同じだよな。


◇◆◇


 そして夜が来て、俺とアーニャは二人で小屋にいる。
 アーニャは恥ずかしそうに俺の前で女の子座り……に近い形でとぐろを巻いている。
 っていうか、今さらだがラミアとはどうやってエッチするんだ?
 上半身は人そのものだし、とりあえず抱きしめてからキスをする。
 
「あん……。ライトさまぁ……」

 恥ずかしそうにしながらもアーニャは二股に分かれた舌を入れてくる。
 そのまま押し倒して服を脱がせると形のいい胸が目の前に。
 
 ひとしきりチュッチュする。
 アーニャもリディアと同様に感じやすいのか、軽くいっちゃったようだ。

「す、すごい……。こんなの初めてです……。ライト様、もっとお願いします……」

 切なげに懇願するその姿。
 彼女の期待に応えねばなるまい。
 俺は彼女に真の喜びを感じてもらうべく……?
 ん? そういえばラミアのあそこって後ろにあったよな?
 つまりだな。バックでしか出来ないってことか?
 でもなー、実はバックはあんまり好きじゃない。
 俺はエッチしながらチューをするのが好きな男なのだ。

 しかし前に無いのであれば仕方ない。
 それにバックと言ってもキスをする方法はあるぞ。
 いわゆる寝バックだ。
 アーニャのあそこは人と蛇の境目にある。
 彼女が安心出来るよう後ろからキスをしながら……。

 こんな感じでアーニャとの初夜を迎える。
 何度も交わったが、もう限界だと悟った俺はアーニャを休ませることにした。
 彼女は俺の胸を枕にして甘く囁く。

「あん、ライト様……。凄かったです……」

 と言ってシュルシュルと蛇の尻尾を絡ませてきた。
 初めてだというのに、彼女は何度も達していた。

「痛くなかったか?」

 と優しく彼女の髪を撫でる。
 するとアーニャは顔を横に振った。

「リディアさんの言ったことが分かりました……。気持ち良すぎて死んじゃうかもって何度も思いました……。確かに毎日は耐えられそうにありません……。で、でも今日はもう少しだけ……」

 アーニャは最後の力を振り絞り俺を求めてきた。
 その健気な姿に興奮してしまった俺は、つい激しめにしてしまい、アーニャは完全に気を失ってしまった。

「アーニャ? アーニャ!? し、しっかりしろ! 死ぬのはまだ早いぞ!」
「きゅう……」

 し、しまった。やり過ぎてしまった。
 アーニャを介抱していると、いつものあの音が聞こえてきた。

 ――ピコーンッ

 お? 村民満足度が上がったかな?

【システム変更が発生しました。リディア、アーニャが村民から外れます。詳しくはステータスをご覧下さい】

 ん? システム変更って?
 い、いかん。今はそれどころではなかった。
 今はアーニャが心配だ。
 リディアを呼んで回復魔法をかけてもらう。

「ライトさん、し過ぎですよ。だから優しくしてあげてって言ったのに」
「すまん……」

 リディアにちょっと怒られてしまった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 ここまで読んで頂き誠にありがとうございます!
 お気に召しましたらお気に入り登録お願いいたします!
しおりを挟む
感想 19

あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした

高鉢 健太
ファンタジー
 ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。  ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。  もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。  とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

処理中です...