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【後編】マドカさんはツイートを非公開にしています。
しおりを挟む翌朝、トシキは自宅のベッドで目を覚ました。
枕元に転がっていた充電切れ寸前のスマートフォンを取り上げると、時刻は11:45を表示している。部屋は蒸し暑かった。
昨日のことを思い出す。事故の知らせを聞き、Twitterを見た後、茫然自失となりながら帰宅し、ベッドに倒れこんであれこれ悩んでいたら、眠ってしまっていたのだ。
(……やっぱり警察に相談するべきだろうか)
Twitterの投稿からトシキが判断するに、マドカ=マコが殺意をもってサユリを階段から突き落とした可能性が高い。サユリは運良く命に関わる怪我を負わなかったようだが、マドカ=マコは再度、凶行に及びそうであった。
冷静に考えれば、警察にTwitterのログを見せて判断を仰ぐべきだろう。しかし、いくつかの要素が彼にその行動を思いとどまらせていた。
一つは、犯行を証明する確たる証拠がないこと。
もう一つは、警察にマコやサユリと自分との関係を勘ぐられるのが嫌だった、ということ。
ツイートの説明をする際には、マドカ=マコがトシキのことを「あたしの男」と呼び、強い執着を抱いているらしい、という推測を示す必要がある。それには心理的な抵抗があった。
しかし、何か手を打たないと次の事件が起こるかもしれない。
警察に相談する以外にも、打てる手はあるにはあった。
マコに、直接ことの次第を問いただすのだ。もしかすると修羅場になるかもしれないが、面と向かってでなければ命はとられないはずだ……そう考えると、トシキはマコに電話をしよう、と決意を固める。
しかし、いざ決意を固めた段になって、トシキは重大な問題に直面した。
(そういえば、マコちゃんの携帯の番号しらないぞ……)
スマートフォンの電話帳には、マコの携帯番号が登録されていない。聞いた記憶もなかった。
彼女と何かやり取りするときは、パソコンのメールを使っていた。
少し逡巡し、ユウジの携帯をコールする。ユウジはゼミのコンパでよく幹事をやっていたから、おそらく携帯番号を知っているだろう--。
「よう。どうした?」
2コールほどでユウジは電話を取った。
「ちょっとお願いなんだけど、マコちゃんの携帯の番号、教えてくんない?」
「え?」
ユウジの間の抜けた声がスマートフォンを震わせる。「お前何言ってんの?」と言いたげな声色だった。
「至急、連絡を取りたいことがあるんだ」
「おい、トシ。なに言ってんだ?」
憔悴したトシキの声に、ただ事ではない雰囲気を感じ取ったのか、ユウジの声が真剣な色を帯びる。
「マコは携帯持ってないぞ」
「え?」
今度はトシキが間の抜けた声をあげる番だった。
「あいつの親父さん、マコが携帯持つのが嫌らしくて、買ってくれないらしいんだ。高校時代、携帯持ってなかったのは自分だけだと言ってたよ。マコはああいう……ちょっと浮世離れしたところのある子だから、別に携帯なくてもいっか、ぐらいに考えているらしい」
そういえば、そんな感じの話を以前に聞いていたような気がする。
「急ぎの用なら、大学で探して伝えるぞ。マコと仲の良い子の携帯なら、いくつか心当たりがある」
「……いや、いいんだ。大丈夫、大丈夫だ……」
予想外の情報を聞いて、トシキは次の手を考える。パソコンのメールに連絡する? もしくは大学に行って直接探すか?
いや待て。投稿のタイミングから考えて、マドカのTwitterアカウントは、明らかに携帯端末からツイートしていた。マコが携帯を持っていないというのは、信じがたい。
「おいトシ、本当に大丈夫な……」
心配げなユウジの声の末尾に、人のざわめきが重なった。ユウジの背後で、何人かが悲鳴や怒号を挙げているようだった。
「……トシ、大変だ」
喧騒の奥から、ユウジの絞り出すような声が聞こえてくる。
「正門で、人が、はねられた。車に。……あれは……マコだ」
「なんだって……?」
「野次馬は飛び出しだと言っている。ぐったりしてるぞ……。ちょっと様子見てくる、また後で電話する!」
ユウジとの通話が切れた。
トシキはスマートフォンを握りしめて呆然とする。
マコが、車に轢かれた。飛び出し? 自殺? そんな言葉が頭に浮かぶ。いっときの感情の暴発で、友人に大怪我を負わせた良心の呵責から、自殺を図ったのだろうか……?
スマートフォンの画面を見る。表示されているのは、見慣れたTwitterクライアント。昨日から開きっぱなしだったのだ。
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マドカ @madoka_ma1996 0秒前
今度は間違わずにヤれた♪ うまくいったかなぁ~わくわく(≧∇≦) クソビッチ地獄に落ちてくだちいm(_ _)m
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「お前は……誰だ?」
マドカのツイートを目にしたトシキの口から、そんな言葉が自然に漏れた。
マコは、マドカではなかったことをトシキは理解する。
また、昨日のマドカのツイートの真意が分かった気がした。マドカがクソビッチと罵り、昨日命を狙ったのは、おそらくサユリではない。本当はマコを狙っていたのだ。「失敗した」とは、殺し損ねたことではなく、狙いを誤ったことを言っていたのだろう。
「お前はいったい、誰なんだ?」
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マドカ @madoka_ma1996 0秒前
あたしはマドカ。
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トシキの独白に呼応するように、新規ツイートが投稿された。
視線を感じた気がして、後ろを振り返る。しかし、当然ながらそこには何もいなかった。
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マドカ @madoka_ma1996 0秒前
あたしはマドカ まどか 円 瞬 窓か 間どか あたしは魔度禍 マどカ まド化 真怒科 まどか あたし 迷香 mado 窗火 窓禍 ま℃歌 目扉下 マどカ まド化 あたし madkかmaドkamadoかmaはmaまmma ど あたしあたしあたしあたしはあたしあたしあたしあたしあたし
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スマートフォンの画面から、狂気を含んだ哄笑が聞こえた気がした。
画面から目を背けたい衝動に駆られながら、トシキはマドカのホーム画面を表示させる。マドカの過去のツイートを確認するためだ。背筋に寒いものが伝わるのを感じながら、読み返していく。
そして気がつく。「マドカが自分のことをツイートしている」とトシキが思い込んでいたものが、実は「トシキの行動を観察してツイートしたものだった」らしいことに。
「何がしたいんだよ……ストーカーだろ、これ……」
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マドカ @madoka_ma1996 0秒前
あたしフォローしてくれる人大好き☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆ 大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き
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またしてもトシキの独り言に呼応するように、マドカのツイートが更新される。
トシキはスマートフォンと財布を握り締めると、部屋の外に飛び出した。
マドカはの正体は、狂気に駆られたストーカーだ。何らかの手段でトシキを監視している。ひとまず逃げなければならない。相手はサユリとマコに重傷を負わせた狂人だ。何をされるかわからない。
(急いでこの部屋を離れなければ!)
トシキは自宅から2kmほど離れた公園まで疾走した。
その公園は高台の上にあるため周囲の見晴らしが良く、園内の遮蔽物が少ない。周りに不審な人物がいてもすぐ気がつく。近くに交番もあったはずだ。
ひとまずそこまで逃げて、対応を考えよう——。
公園に着いたトシキは、脇目も振らず入り口の階段を駆け上がる。休みを入れずに走ったため、園内に入ったときには息も絶え絶えという有様だった。
たどり着いたセイフティゾーン——公園の中に、人影は一切なかった。トシキは安心し、地面に膝をつく。
(とりあえず、あいつが誰か突き止めないと……)
マドカがストーカーであるとしたら、自分の身近にいる人物のはずだ。トシキはそう推測した。でないと、マドカが投稿した大学の写真に説明がつかない。
マドカは、トシキやマコの近くで誰にも不審に思われずに写真を撮影しているのだ。
大学の同級生や後輩--心当たりを探ってみたが、思い当たる人物はいなかった。
(そうだ、マドカのフォロワーを見れば……)
何か分かるかもしれない。
トシキはスマートフォンに向かい合う。
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マドカ @madoka_ma1996 8分前
どこいくの~( ;´Д`)
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新たに投稿が増えていたが、無視してマドカのフォロワー一覧画面を開く。
一番上に表示されているのはトシキだ。その下にいるアカウントのアイコンをタップし、情報を表示させる。
そのアカウントの持ち主は、システムエンジニアをしているサラリーマンのようだった。「さっきーです☆ システム屋5年目。ツイッターではお酒や旅行、読んだ本の話など。気楽に絡んでください」という、平和で平凡なプロフィール文が並んでいる。
トシキを愕然とさせたのは、「さっきー」のアカウントが残した、最新のツイートだった。
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さっきー @sa****************** 2015年6月15日
皆様、初めまして。さっきーこと、榊原翔太の姉です。6月12日、事故で**病院に入院しておりました翔太が永眠いたしました。
急なことゆえ、葬儀は親族のみにて執り行いました。
生前のみなさまのご厚誼に感謝し、謹んでお知らせ申し上げます。
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家族からの逝去報告だった。それ以前のツイートを遡ってみたが、とくにこれといった特徴はない。旅行の写真や、読んだ本の記録が雑然と並んでいるだけだ。
震える手で、トシキは次のフォロワーを表示させる。こちらは平凡な男子大学生のようだった。ツイートを見ると、2015年4月の段階でツイートが途切れている。こちらもツイートの内容に、とりたてて不審な点はない。ただ、4月に投稿された最後のツイートが「お前はなんなんだよ」だというのが気になった。
次のアカウントは、ゴルフが趣味の中年男性だった。
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タナベ◆めざせ!ホールインワン @nabe****************** 2015年4月22日
田辺の妻です。夫が行方不明となっています。2月20日に会社に行くと言って家を出たまま帰ってきません。
現在、警察に相談し、捜索していただいておりますが、手がかりがありません。
お心当たりのある方がいらっしゃれば、**警察署までご一報ください。
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こちらも最後のツイートは、家族による捜索願いであった。ツイートには画像が添付されており、「タナベ」氏本人と思われる顔写真、担当警察署の電話番号や、家族のメールアドレスが記載されている。狂言ではなさそうだった。
「どうなってるんだよ……」
残りのフォロワー全てを確認し、トシキは頭を抱える。わずかの共通点を除いて、フォロワーの性質はバラバラだった。
わずかの共通点。それは、男性であること。そして、トシキをのぞく全てが死去、失踪、もしくはツイートが途絶していること。
スマートフォンのバックボタンを押し、再びマドカのホーム画面に戻る。
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マドカ @madoka_ma1996 2分前
昔の男のことなんてどうでもいいじゃん いまはあなた一筋よ~(≧∇≦)キャ~
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「悲鳴をあげたいのはこっちのほうだ」
恐怖を押し殺し、トシキは毒づく。
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マドカ @madoka_ma1996 0分前
暑いとイライラするね! 公園暑いよ~ 早く戻ろ?
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トシキは慌てて周囲を見回す。相変わらず、誰もいなかった。
しかし、マドカはこちらを監視している——。
「どこにいる! 出てこい!」
目を血走らせて、声を張り上げた。
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マドカ @madoka_ma1996 0分前
ずっとそばにいるよ~ 大好き(*^◯^*)
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「ちくしょう! ふざけんな!」
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マドカ @madoka_ma1996 0分前
好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き
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「ひ、ひぃ———あ——————ッ!」
トシキは声にならない悲鳴を上げた。
この公園も安全ではない。早く、どこか遠くに逃げなければ。
ねっとりとした不安や恐怖に駆り立てられ、トシキは走り出す。さきほど全力失踪したばっかりなので、足の筋肉が強張っている。
「早く、ここから……」
公園の入り口まで全力で走り、階段を全力で駆け下りようとした。そのとき。
「あ……」
強張った足がもつれた。体が階段に投げ出される。
転倒したトシキの側頭部が、階段の縁に強く打ちつけられた。「ゴン」という硬い音が響く。
トシキの体は糸が切れた操り人形のように、階段を転がり落ちていく。
階段の下でうつぶせになったトシキは、ピクリとも動かない。
転倒の直前まで手に持っていたスマートフォンは、彼の頭のそばに落ちていた。転倒と落下のショックで、画面を覆うプラスティックには蜘蛛の巣のようなひびが入っていた。
画面がひび割れ、充電切れ寸前であったが、中の機能はまだ生きているらしい。Twitterクライアントに、新たなツイートが表示された。
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マドカ @madoka_ma1996 0分前
またやっちゃった……
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スマートフォンが「ブブン」と不快な警告音を奏でた。
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バッテリーが残り1%です
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電力残量警告のポップアップが表示される。まるでそれが、持ち主の命の残量を示すかのように。
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マドカ @madoka_ma1996 0分前
あう~ いっちゃったよお なんでなんでなんで・・・
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マドカ @madoka_ma1996 0分前
さみしいよお・・・ さみしいよお・・・新しい彼を探さないと・・・…>_<…
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マドカの最後のツイートを表示させると、バッテリー切れしたトシキのスマートフォンの画面は、暗い闇に包まれた。
※ ※ ※
ポーン♪
2015年8月某日午前0時。
日本のどこかで、スマートフォンのTwitterクライアントが、フォローを告げる通知音を奏でた。
スマートフォンの持ち主の男は、眠い目をこすりながら、新しいフォロワーのプロフィールを表示させる。
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マドカさんはツイートを非公開にしています。
@madoka_ma1996は非公開設定です。
許可されたフォロワーのみが@madoka_ma1996さんのツイートやアカウントを見ることができます。[フォローする]ボタンをクリックしてフォローリクエストを送りましょう。
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知り合いだろうか。
男はとくに深い考えも抱かず、フォローボタンをタップした。
~『マドカさんはツイートを非公開にしています。』 終わり~
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