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ルキアの初恋
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「ルキア様!お久しぶりにございます!
ムスカ侯爵家のカイトでございます!この度ルキア様の婚約者候補となることができ感激しております!」
ずっとこなければいいと思っていたのに顔合わせのお茶会の日が来てしまった。
お相手の方…お久しぶり…?どこかで見たような…
あぁ…公園でいきなり花束をくれた方だ。
宰相様のご子息だったのね。
カイト様は稲穂を思わせる柔らかな金色の癖毛がかった金髪に、新緑を思わせる瑞々しい緑色の目を持つ容姿端麗な方だった。
でもキース様のようにドキドキしない。
蕩けるような笑顔をカイト様から向けられても、同じような温度で感情を返せない。
そっとキース様を仰ぎ見る。
いつのまにかカイト様に握られていたわたしの手を忌々しそうに見て目を逸らされ、そして去っていった。
あぁ終わりだ。
キース様はわたしを見限ったんだろう。
キラキラした恋心はシャボン玉のように儚く割れて消えていった
ムスカ侯爵家のカイトでございます!この度ルキア様の婚約者候補となることができ感激しております!」
ずっとこなければいいと思っていたのに顔合わせのお茶会の日が来てしまった。
お相手の方…お久しぶり…?どこかで見たような…
あぁ…公園でいきなり花束をくれた方だ。
宰相様のご子息だったのね。
カイト様は稲穂を思わせる柔らかな金色の癖毛がかった金髪に、新緑を思わせる瑞々しい緑色の目を持つ容姿端麗な方だった。
でもキース様のようにドキドキしない。
蕩けるような笑顔をカイト様から向けられても、同じような温度で感情を返せない。
そっとキース様を仰ぎ見る。
いつのまにかカイト様に握られていたわたしの手を忌々しそうに見て目を逸らされ、そして去っていった。
あぁ終わりだ。
キース様はわたしを見限ったんだろう。
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