しあわせピエロ

夜桜アイル

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4話

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トイレに起き出した俺は、下からガタガタ物音がするのを聞いた。

聞き慣れない男の声もする。
こんな家に泥棒なんて来るはずはない。
近所じゃ有名な不気味な妖怪屋敷なんて言われてるくらいだ。
だが普通じゃない気がした俺は階段を下りて、さっきソファに捨てたエアガンに弾を詰めて縁側に向かった。

襖の陰から縁側の様子を伺うと、そこにいたのは寝てるガキと、そのガキの目に手を当てて呟く仮面の男だった。

「おめでとう、夢は叶ったね。でももうぼくの声は聞こえないね。キミの残りの人生は夢の中で過ごすんだから」

そう言うと目から手を離して、被っていたマントをガキに被せた。

俺はただならぬ空気を感じて、驚かすつもりで仮面男に向けてエアガンの引き金を引いた。

“パアン”

仮面男は手で弾を受け止めやがった。

「随分なご挨拶じゃないか」

仮面男はニヤニヤしながら俺の方を向いた。

「勝手に上がり込んで、ガキとなにしてやがる!」
「ボクは彼女の願いを叶えてあげたまでだよ」

ガキの方に目をやると、明らかに息をしていない。

「お前、俺の娘を……」
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