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ヤンデレ王子に捕まっちゃいました

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俺はいわゆる“騙されやすい人間”らしい。

変な壺とか売り付けられそうになったり、おかしな宗教に入れられそうになった事も1度や2度じゃない。
でも、なぜか今までトラブルにまでは発展してこなかった。だからだろう…。物事を深く反省したり考えてこなかった。
その事を今はめちゃくちゃ後悔している。後悔してもしきれぬほどに。なぜなら俺が今、座らさせられているのは……

「あ、あ、あああああのぉ、何か食べますぅ?」
男性による男性の為の風俗店の高級ソファーの上だった。
後悔先に立たず……。普通の大学に通う普通の俺、木下良太(きのしたりょうた)は20歳でようやく出来た彼女に浮かれていた。なけなしの金も全て彼女の為に使った。それなのに彼女はあっさり他の男にNTR(ネトラレ)て、俺に残ったのは身に覚えのない借金だけ。その借金返済の為に強制的にこの風俗店で働く事になったのだが、よりによって最初の客が………
「ありがと。でも食べてきたから、お腹減ってないんだ。」
元カノをNTRしたクズ野郎だなんて!
俺は唇をギリギリと噛んだ。
「じ、じ、じ、じじじじゃあ!えっとお、お、お酒でも……」
なんだてNTRした奴の接客をせにゃならんのだ。しかも…
「うーん。お酒は好きだけど、今日は酔いたい気分でもないんだ。」
NTRされた俺が言うのもなんだが、こいつは悔しいくらい顔だけは整ってるのが余計に腹立つ。
俺たちは同じ大学で学部は違うけど、こいつの人気ぶりは知っていた。
鷹野 凛太郎(たかの りんたろう)。高身長で色白の肌に真っ黒な黒髪。目も鼻筋もスッと通っていて優しく微笑む姿はイケメン王子様って感じの印象を持っていた。そんな奴がなんで……。
「じ、じ、じゃあ!なんかゲームでも…」
「ゲームかぁ。いいね。じゃあ負けたら何してくれる?」
「あ、ヤッパ、イイデスゥ……。お、お風呂!わ、沸かしましょっか」
嫌な予感しかしない。俺は逃げるようにソファーから立ち上がり、時間かせぎに隣にある浴室に行こうとした……が、次の瞬間俺の視界は下にさがり、気づけば体は隣のベットに打ち付けていた。
「ぅっぷ!!…ッッ!い、いてぇ………。」
一瞬の事で何が起こったのか理解できず、打ち付けた頬に手を添えた。いくらベットでも強く打ち付ければ痛いのだ。
「ってーな!何すんだ……よ?」
ガシャンガシャンと音を立て、思考が追い付く前に俺の両腕につけられたのは冷たい手錠だった。
「は?」
頭の上で交差するようにベットに繋がれる。あまりにスムーズな流れで俺は一瞬言葉を失った。
「いや、えっと…は?」
「だってこうでもしないと逃げちゃいそうだし。」
「いやいやいやいや!待って!落ち着け…」
「俺は落ち着いてるよ?いや、やっぱ嘘。かなり興奮してる。」
そう言って馬乗りになったこいつの高揚した顔を見て俺は血の気が引くのを感じた。
「お、お、俺は男だぞ!?」
こいつほどではないが身長だってそこそこ。高校の時は運動部だったし、それなりに筋肉質だ。童顔だなと言われる事はあるが女と見間違うような体つきはしていない。
「知ってるよ?」
当たり前だろと言わんばかりな返答をしながらこいつは俺の首もとに鼻を寄せた。
「なら…なんで……お前ッッんっ」
クンクンと匂いを嗅ぐように首もとにかかる息がくすぐったくて仕方ない。
「……りん。」
「は?」
「りんって呼んで?」
こいつが何を考えているかなんて全然理解できないが……
「つぅッッ!!」
いきなり噛みつかれた肩に痛みが走る。
薄いとはいえ、シャツ越しでもくっきり歯形が残った。
「ねぇ?呼んで…ほら…りんって。…ほら、早く。」
「わ、分かったから!つッッ…も、もう噛むなぁ!りんー!」
次から次に噛んでくるこいつに耐えられず要求のまま、名前を口にしてしまった。
「ふふ、良くできました。」
口調は優しいが目が笑っていない。俺はこいつに何か恨まれるような事をしていたのだろうか。
「りん、あの…ちょ、ま……」
「ん?なぁに?」
「あっ……ちょ……んッッ…あっ」
いつの間にか乱れた服。その服の隙間からこいつは俺の胸を弄ぶ。女と違って柔らかくもないのに、何がいいのかこいつは執拗なくらいに舌と指で弄ぶから、俺の意思とは反対にイヤでも声が漏れる。
「敏感だねぇ。そろそろこっちもよさげだし。」
そう言うとすぅーっと指で腹を撫でズボンの隙間に手を入れてきた。
「っ!!」
俺は涙目になって首を横にふった。
こういう店だし、そういう事をする場所だというのは知っている。
けれど……
「ふーん…。ここは正直だよ?」
そう言うとこいつは俺のあそこに触れる。冷たく大きい手にビクンっと反応してしまう。
「気持ちよくない?」
大きい手のひらで包み込むように上下にこすられ、クチュクチュといやらしい音が響く。
それでも、俺は涙目で首を横にふり続けた。
「なんで?あの女じゃなきゃイヤだとかいうわけじゃないよね?」
“あの女”?元カノの事を言っているのだろうか。自分がNTRしておいて。まさか、元カノとうまくいっていないのか…。だから俺に八つ当たりを……?
「んっ…あ、ち、違っ……」
嫌悪感と快楽に耐えながら言葉をつむぐ。
「何が違うの?」
俺が嫌なのは、元カノがいいとかそういう事ではなく……
「ッッ…は…」
「は?」
苛立ちを含んだ声。激しくなる手の
動き。自分の手でするのとは全く違う気持ちよさに体が我慢できない。
「は…は、初めてだか…ら!」
言葉と同時にこいつの手の中で俺はイッてしまった。白く汚れるこいつの手を見て、罪悪感と脱力感でもうどうでもいいやと思考が鈍りかける。
「初めて………?うそ……うそうそ!だって、あのアバズレが手を出してないなんて…。」
手の事は全く気にしていない様だった。
それほどイケメンには童貞が珍しいのだろうか。怒る気力もわいてこない。
「ねぇ!?本当に!?本当にこことか触られてない!?」
「ひッッ!」
もう既にイッてしまったとはいえ、お年頃。再び陰部と今まで誰にも触られた事のないお尻にいきなり冷たい感触が同時に襲いかかり体がのけぞる。
「んッッ!触られてない!つーか誰が触るんだよっ!んなとこ…っ!」
俺は必死に否定した。それが事実だし、こんな馬鹿げた事が終わるならと思ったのだ。しかし、こいつの見たことのない神々しい微笑みを見て何か選択肢を誤った事に気づく。
「あぁ。なんだぁ、それなら早く言ってよ……もっと優しくしたのに……。」
「あ……あの…り、りん?」
「でも、まぁ、痛いくらいが好きでしょ?ね?」
そう言うとまだよくほぐしてもいないお尻にこいつは固くなった自分の陰部を押し当てた。
「ちょ!む、無理だから!入んねーよ!」
俺の言葉なんかお構いなしに、ゴリゴリに固くなったものを引き裂くように押し込んでくる。
「つぅッッ!ぁあっ!む、むりぃぃい!」
優しくする気なんてなかったんじゃないか。初めてがこんなにも痛いものだなんて。俺には泣き叫ぶ事しか出来なかった。
「はぁ…ん、ほら、見て。全部入ったよ?」
「ッッ!だ、だからなんだよ…。ばーかッッ!さっさと終わらせろっ!」
ガシャンと手錠が揺れる。もう手首も真っ赤。全身の痛みに耐えるのがやっとな俺はもうやけくそになっていた。
「はーい。」
くすくすと笑うこいつに腹が立ちながらも、次第に痛みだけではない快感に声が漏れるのを押さえる事はできなかった。
「ねぇ…ここ、好きでしょ?」
「あっ!んっ!違……」
コツンコツンと攻めてくる場所に否定したくても否定できない。
さっきイッたばかりなのに、熱の循環が早い。
「イきたいならお先どーぞ?」
見透かすようなこいつの笑いにカチンとくる。
「んな…わけじゃねーしッッん!」
「仕方ないなぁ、一緒にイッてあげよう。」
「はぁ?んなお願い…んっあ、ちょ…バカ!早くすんなっ……ッッ!んんっ!」
別に一緒にイきたいと思ったわけではない。だが、限界が近かったのも事実。
こいつの精液がどくどくと体に流れこんでくるのが分かった 。
「はぁ…はぁ…はぁ……」
ガシャンと手錠が外された。これで終わったのだ。痛いだけの初体験だったけど…なんとか終わった事に……………
「へ?」
くたっとなった俺の体の向きが変わる。
そして…
「ちょちょ……ば、ばっかぁ!」
もう2度もイッたというのに、今度はバックで挿入しやがった。体に力が入らない。ああ、だから手錠を外したんだ。逃げれないと確信して……
「いい子、いい子だね、良(りょう)ちゃん。」
“良ちゃん”と呼ばれ、薄れいく意思の中で小さな頃の事を思い出していた。
僕を“良ちゃん”と呼んでいた女の子を、僕は大好きだった。確か…その子の名前も“りんちゃん”だったような……。
そんな昔の記憶を辿りながら意識が遠のいていったのだった。
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