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治験バイトって聞いたのに無理矢理イかされ続けて、もうむりっ♡

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「もう…むり……もうっィけないからぁ…」

 何度目かわからない射精に腰がビクビクと跳ねる。透明に近い体液がうすく割れた腹筋を汚した。首を振って拒絶をしめすも、栗色に色を抜いた髪がぱさぱさと散らばるだけで、白衣の男は無情にも青年の体に手を伸ばすのだった。


◆◇◆

「以上で説明は終わります。何か質問はございますか?」

 小会議室と書かれた簡素な部屋で、青年は白衣を着た男と向きあっていた。ダサい眼鏡に七三分け。いかにもな研究者に対して、茶髪にピアス、流行を追いかけた服装の青年はチグハグな様子だった。それもそのはず。青年は遊び代の足しにするために、内容をよく読みもせず「治験バイト」に応募したのだ。「寝ているだけで日給10万円」の文字に釣られて。

 首を振って否定をあらわすと、同意書を読んでサインをするよう促される。ろくに読まずに一番下の欄に「大野 拓也」と署名した。研究者は満足げに一つうなずくと、紙を回収してついてくるよう促した。



 ついた先は四つの壁と天井が鏡張りされ、真ん中にポツンと歯医者で使うような椅子が置いてある部屋だった。実際には鏡ではなくマジックミラーらしいが。こちらからは鏡にしか見えないため、つい前でチョイチョイと髪をいじってしまう。

「どうぞ、こちらにおかけください」

 声をかけられて、拓也はマジックミラーの前から離れて椅子に座る。形容し難い色をした液体の入った紙コップを渡され、全て飲むようにと指示される。まずそ、なんてひとりごちながら、拓也はグイッと飲み干した。すると、ゆったりとした眠気の波が意識をさらってゆく。「それでは、実験を開始します」という言葉を耳にしたのを最後に、拓也の意識は途切れた。


◆◇◆

 からだが、あつい

「検体の性感レベル、30%上昇を確認しました」
「最低でも50%まで上昇させろ」
「はい」

 あつくて、あつくて

「後孔の拡張、予定通りです」
「乳首の開発とともにそのまま続行だ」
「承知しました」

 とけそうだ

「検体、覚醒しました」

 意識が浮上する。体が熱いし腰のあたりが重い。胸もなんだかムズムズする。
 さっき飲んだ薬の影響だろうかと考えつつ、身を起こそうと腹筋に力を入れた。

「なっ…んだよこれ!」

 拓也の意に反して、起き上がることはできなかった。
 それどころか全身を裸にむかれ、テニスで鍛えた両腕やすらりとした下肢にまで無骨な黒い革ベルトが巻きついていた。頭にも何やら機器が取り付けられ、周囲の機械に繋がれている。
 なんとか自由にできる首や腰を動かしてみるも、椅子がギシギシと音を立てるだけで、拘束が緩む気配もない。

「大野拓也様。お身体の調子はいかがですか?」

 眠る前に見た七三の研究者が声をかけてくる。
 その時になってやっと、拓也は自分の周りを数人の研究員が取り囲んでいることに気がついた。揃いの白衣を着た男たちはそれぞれ手にバインダーを持ち、自分やその周りに配置された機器を眺めては書き込んでいた。キッチリと着込んだ男たちの前に自身を余すところなくさらけ出しているという事実に、体温がカッと上昇するのがわかった。

「お身体の調子はいかがですか」

 研究員が重ねて問いかける。自然と体に意識が向くと、随分と熱がこもっている様に思われた。息が浅くなり、ハッハッと犬のような吐息がこぼれた。意思に反して腰がゆれる。

「なんなんだよ…お前ら、俺に何したわけ!? この拘束も! 今すぐ解けよ!」

 ネットにバラまいてやるからな、この会社を潰してやる、なとど息まく拓也に対しても、白衣の男は意に介した様子を見せない。むしろ、出来の悪い生徒に言い聞かせるように、微笑んで口を開いた。

「おや怖い。何って治験ですよ、治験。所謂媚薬のね」
「それに、貴方は何もできませんよ」

 ちゃんと同意書にサインしたでしょう?ちゃんと内容を読まなかったんですか?

 くすくすと笑いながら答える様子には余裕に満ちている。拓也に何かできるとはみじんも考えていないようだ。
 事実、裸にされ、動けぬよう拘束された今の拓也には何もできない。
 どうせこの治験は一日契約。スマホが手元に戻ったらすぐにでもこの会社の悪行をバラまいてやるのだと、拓也は耐える決意をした。

 それが間違いだったとは、思いもしないで。


◆◇◆

「それでは実験を再開しましょう。拓也様は、ご自身の様子を詳細に報告してくださいね」

 反抗の意思表示としてプイと顔をそむけたが、意に介した様子もなく男たちは動き出した。
 一人が周辺の機器に繋がれたパソコンに何かを打ち込むと、3本のアームが椅子の下から伸びてくる。
 拓也はそのアームに思わずひゅっと息をのんだ。
 アームの内1本は先端が貫通型のオナホールのような形をしており、ぐちゃぐちゃとピンク色の液体をこぼしながら拓也のペニスに近づいてくる。もう2本はお椀のような形で、中のブラシには同じくピンク色の液体が付着していた。

「っふ、ぅあ!?」

 オナホールは予想通りペニスへ、お椀のようなものは両乳首へ取り付けられた。
 急所へ触れられたことにより、自然と声が漏れる。拓也は普段の自慰に比べてずいぶんと快楽を得やすくなっていることに内心驚きを隠せないでいた。研究員が媚薬と言っていたが、そのせいだろうか。

「起動します」
「んんっ、うっ…あああアアア!」

 研究員の声にぎくりとする間もなく、3点からの刺激に嬌声が口から飛び出した。
 気持ちいい、キモチイイ、きもちいい!
 快楽が脳を焼く。目の前がチカチカとスパークして、気づかぬうちに拓也は射精していた。

 それでも機械は止まる様子を見せない。オナホールが下から上へ搾り取るように動きながら振動する。乳首につけられたものはブラシがザリザリと乳首をこそぎながら、中が吸引されて乳首をくびり出そうとする。
 芯を無くしたはずのペニスが、もう一度首をもたげた。

「ゃ、やめろっ! もうイッた、イッてるからっ」
「おや、もうですか。早いですね。大丈夫ですよ。何回イけるかの測定もこの実験の目的ですので」

 にこりと笑う研究員に、拓也は血の気を引かせた。
 嫌だ、帰らせろ、詐欺だ…嬌声の合間に叫ぶ拓也の拒絶をすべて無視して、実験は続く。


◆◇◆

「アッ、ァン…っふぅ…アアアン!」

 拓也の射精の回数が片手を超えたあたりから拒絶の色は薄くなり、快楽で脳内を満たされているようだった。身体がうっすらと桃色に染まり、目は焦点を失ってトロンとしている。

「そろそろ後孔内にも処置を施しましょうか」

 研究員がボトルからピンク色の液体を手術用手袋をした右手にまぶしながら声をかける。
 うっすらと意識を浮上させた拓也は、その手が尻の穴に触れたことで覚醒する。

「アンタ、どこ触ってんだ!?」

 じたばたともがこうとするが、拘束されている身では腰をなまめかしく踊らせることにしかならない。男はゆっくりと後孔に触れると、ぷつりと人差し指と中指を潜り込ませた。

「ああ、事前に準備しておいただけあって、指の2本くらいは余裕ですね。今から拓也様のイイトコロを触って差し上げますからね」

 気持ちが良ければそう言ってくださいね。拓也様ったら、キモチヨクなるばかりでちっともレポートしてくださらないんだから。と、善意の仮面を張り付けた悪魔は、拓也の穴を広げるように動かしたり、バラバラに中をまさぐったりしながら孔内の収縮を楽しむ。
 拓也が生理的嫌悪と道具による快楽に翻弄されている時だった。

「…ッヒ、ゃ、…やぁあアアア!」

 男の指がある一点をぐっと押した瞬間、これまで以上の快楽に拓也はのけ反り、ブシャリと精液をこぼした。ここですね、と男がわらう。
 それからは地獄だった。ペニスと乳首の機械はそのままに、前立腺というらしいそこをもんだりこねたり、3本に増やした指で挟んでゆさぶったり……拓也の意識は高いところに打ち上げられたまま降りてこられず、ペニスからはダラダラと白濁を垂れ流し続ける。
 気づけば流れ出る白濁は殆ど色を無くしていた。

「もう…むり……もうっィけないからぁ…」
「そうですねえ……もう精液もほとんど出ないみたいですし」

 拓也の声に応じて引き抜かれる指にすら感じながら、拓也は歓喜した。
 やっと終わる。帰れる。
 拓也の頭にはもう復讐などといった怒りの感情はなく、ひたすらに解放されたい一心だった。
 だから、拓也は――

「次はこれを使いましょう」

 大小様々な玉の連なった道具を持ってわらう研究員の言葉を、一瞬理解できなかった。

「ヒッ…む、むりっ…もうイけないって…! ャだ、ァン…たすけて……」

 首を振って拒絶するも、ぱさぱさと茶髪がはねるだけ。
 助けてやろうなどという仏心を持ち合わせている者はその場に一人もいなかった。

「何言ってるんですか。拓也様にお支払いする10万円は『日給』ですよ。今日が終わるまで、あと何時間あると思ってるんですか」

 次は潮を噴けるまで一緒に頑張りましょうね、と語尾にハートをつける勢いで研究員はわらう。
 その一言は、拓也を絶望に叩き込むには十分だった。

「ッア! ァン! ひゃぁん!」

 アナルパールをゆっくりと一つずつアナルに吞み込ませていく研究員にもはや抵抗することなく、拓也は虚ろな瞳で嬌声をあげ続けるのだった。




拓也の治験バイトが終わるまで、あと……
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