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俺、いらない子だったの?!

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 俺は今、白い煙に包まれている。今は夏のはずなのに少し肌寒い。
 これは多分、煙の中にいるせいだと思う。
 「やっほー、ちみは稲田 透君だよね。僕は神だよーん」
 どこかから若い男の声が聞こえてくる。神様って案外軽いんだな。
 「質量ないからね、神だから」
  神様って質量ないんだー。
 「って、なんで考えてることわかるんだよ!」
 「まあ、神様だからね」
 「神様が何の用ですか?」
 「なんでちょっとキレ気味なんだよー?さみしいなー」
 いちいちイラッとくるなこの神死ねよ。
 「神様なんで死にませーん。まあ、冗談はこれぐらいにして、本題行きまーす」
 「本題?」
 「つまり、まとめると君はこの世界にいらない存在なんだよ。下界、まあ君のいる世界には平行世界がいっぱいあって世界ずつに幸せの容量が決まっててね。君を間違えて送っちゃったうっかりさんがいてね。まあ僕なんだけど」
 「お前かよ!」
 ついツッコミを入れてしまう。そんな呑気ではいけないのだが。
 「それでさー。この世界には君の分の幸せがないんだよね。」
 自分のミスはスルーかよ。謝れクソ神
 「ちなみに全部聞こえてるからね。まあだから、君には違う世界、異世界に行ってほしいんだあー。なんか1つ願いを叶えてあげるから」
 なんか1つ叶えたいこと。人間は欲深い生き物だ。1番選ぶのが難しいことかもしれない。でも、俺は……
 「主人公補正が欲しい」
 「いいよん。じゃあ夢の世界に、行ってらっしゃい」
 「アトラクションかよーー」

 
 
 
 
 
 
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