いけにえ令嬢と魔獣の王
「君との婚約は破棄させてもらうおう」
学園の卒業の日、貴族令嬢であるディアナは突然大勢の人が集まる講堂の中で婚約者からそう宣告された。
政略結婚の駒として育てられた彼女は、駒にすらならないと修道院送りにされそうになる。
生きたまま死んでいくような人生なんて送るくらいなら、命の代わりに何でも願いを叶えてくれるという山の魔獣にその身を捧げる決心をする。
「私を食べて願いを叶えて!」「不味そうだから要らぬ!!」
これは婚約破棄された令嬢と、魔獣フォルディスの逃避行物語である……たぶん。
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