無敵チートで悠々自適な異世界暮らし始めました

長尾 隆生

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第35話 もしもし女神様?

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「……ん、俺の研究か?」

「そうそう!」

 それはつまり俺の観察日記を書くと言うことか?

「まあ、いいけど。じゃあ律はどうする?」

「……僕は春樹を研究するから」

「えっ、それって俺だけタマの研究ってこと?」

 思わず二人の方を向いた。
 すると二人ともポカンとした表情をしていた。

「ん? オレは気にしないけど、もしアオが気にするなら律の研究でもすればいいだろ。なあ律」

「うん」

 律の言葉がきっかけになった。
 別にタマにこだわっているわけでもないし、こうなったら幼なじみたちを徹底的に研究してやろう。

 はるちゃんに「じゃあ俺も律の研究する」と伝えると、満面の笑顔がかえってきた。

「よし! それじゃあアオに質問なっ!!」

 好きな食べ物に趣味。
 そういった俺の好みを、確かめるようにはるちゃんが質問していく。
 自分でも知らなかった癖を言い当てられたのはビックリした。
 そしてはるちゃんだけでなく律も把握していたらしい。
 というか律の方がよく知っていたほどだ。

「あとは、身長と体重だな!」

「たぶん140と30だっけ」

「……蒼翔、嘘はダメ。139と28だった」

 思い出しながら答えた俺に、律が声を上げる。

「いやいや何で知ってるんだよ?!」

「律はアオのことよく見てるもんな~」

 はるちゃんは口の端をぺろっと舌でなめると、その情報をノートに記入していった。
 すでに片面のすべてが文字で埋め尽くされている。
 ノートの左下から右上へはるちゃんの手が動いていく。

「よし!」

 と、はるちゃんが鉛筆を机に置いた。

「じゃあアオ、服ぬいで?」

 なんで、と視線で問いかければ答えてくれる。

「アオの絵を描くからだけど」

「……蒼翔の研究を紙に書くなら、絵は必要」

「いやいや、なんで裸じゃないとダメなんだよ」

 堪えきれずに笑うと二人は顔を見合わせる。
 よくいがみ合ったりするくせに、こういうときは息がぴったりだなぁ。

「その方がアオのことをよく知れるだろ?」

 ……言ったな?

「じゃあはるちゃんも律の研究で服ぬげよ」

「もちろん!!」

 予想とは違って躊躇なく言い切るはるちゃん。
 数秒くらいは迷うものだと思っていたんだけど。

 と、そこではるちゃんが律にこっそり何か伝えたことを思い出した。
 そして愕然とする。

 ……まさかはるちゃん、いままでのことって全部計算済みなのか?

 嫌な予感がして、おそるおそる律に問いかける。 
 はるちゃんはともかく、律はこういうのが苦手なはずだ。

 水泳とか、お風呂でもいつも身体を隠しているし、律も恥ずかしいからと呟いていた。

「なあ、もしかして律も俺の研究するとき服、ぬぐのか?」

 はるちゃんがお菓子をつまむのをやめて律に注目する。
 その表情はニヤニヤとしていて、面白がっているようにみえた。
 筆箱の上に鉛筆をころがして、律はキッとはるちゃんのことを睨む。

 そして一度だけ視線をさまよわせたあと上目遣いでこちらを見た。

 そのまま数秒くらい沈黙してから、ためらうように口を開いた。

「蒼翔になら、何されたっていい」

 口を閉じると耳を赤く染めた。

「そ、そうか」

 なんだか俺まで恥ずかしくなってきた。
 はるちゃんが真っ赤になった律をからかってすごく怒られている。

「アオ、俺たちもぬぐんだから、いいよな!」

「……わかったよ」

 そうして俺は服をぬいでいった。
 パンツだけの姿になった俺に、はるちゃんは言い募った。

「パンツも!!」

 いやいや、うそだよな?

「……はるちゃんが先にぬげよ」

「おう」

 さすがに冗談だよな、と思っていたら、はるちゃんは迷いなく服をぬいでいった。
 たまらず律に話しかけた。

「なぁ律。はるちゃん本当にぬいだんだけど、どうしたらいいと思う?」

「蒼翔もぬげばいいと思う」

 律も乗り気か!
 思わず天を仰いだ。

「ほらアオ、ぬぎ終わった!」

 そうしてはるちゃんが見せてきたのは、スポーツをして適度に筋肉のついた身体だった。
 その日焼けのあとから、普段ノースリーブのシャツを着ていることがわかった。

「ほれほれ」

 はるちゃんは腰をふって、ブラブラとちんこを揺らしている。
 皮が半分むけているからピンク色の亀頭が露出している。
 恥ずかしくないのか。うん、そういう性格じゃなかったな。

「……春樹は動かないで」

「おう!」

 律がはるちゃんに近づいていく。
 その片手にはメジャーがあった。

 そっと下からすくい上げるようにして、ちんこを測りはじめる。

「……それ、自由研究にも書くのかよ?」

「……そんなわけない、と思う」

「え、二人とも書かないのか?!」

 はるちゃんは常識を一から学び直せばいいと思う。

「……長さが5センチで、周りが6.5センチ」

 律はそう口にしながら、紙に書いていった。

「じゃあ次」

 そうしてちんこの皮が根元までおろされる。
 先端のふくらみにさしかかると、ペロンとめくれた。

「……皮はむけてる、と」

 好奇心があったのか、まるで「へぇ、他の人のはこんな感じなんだ」という表情をしている。
 俺は律がしていることを黙って眺めていることしかできなかった。

「ふふん」

 律はこれを二度、三度とはるちゃんが勃起するまで続けた。

「10センチ」

「じゃあ次アオの番な!」

「……わかった」

 俺は二人ともやめる気がないのを確認して観念した。
 パンツをぬいだ。

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感想 22

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みんなの感想(22件)

river
2022.07.10 river

コップのコミカライズも読ませて頂いてます。

解除
river
2022.07.10 river

誤字報告 2022/7/10
6話
誤:その知覚に馬車が
正:その近くに馬車が
7話
誤:戸惑いなど尻もせず
正:戸惑いなど知りもせず
11話
誤:マーシュに寄れば
正:マーシュに依れば
誤:タイヤを葉居いて
正:タイヤを履いて
15話
誤:俺の総力
正:俺の走力
誤:叶うわけが無い
正:敵うわけが無い
16話
誤:そこまで攻めるのは
正:そこまで責めるのは
18話
次は美容院で -> 次は美容室で
 *他が美容室なので美容室に統一
21話
誤:魔石を狩ってこれば
正:魔石を獲って(狩って)くれば
22話
誤:文明の息吹を見に感じた
正:文明の息吹をその身に感じた
誤:マーシュという『保証人』に保証して貰う
正:マーシュに『保証人』となって貰う
23話
誤:アンリと読んでくれて構わない
正:アンリと呼んでくれて構わない
28話
誤:俺に焼いている
正:俺に妬いている
誤:失礼じゃ無い(失礼な言い方では無い)
正:失礼じゃない(失礼な言い方しちゃダメ)
31話
誤:同じ米子とがあったら
正:同じような事があったら
32話
誤:静香の森
正:静かの森
誤:残念で成らない
正:残念でならない
33話
誤:ペロリと以外に長い舌
正:ペロリと意外に長い舌
誤:弱い得物をいたぶる
正:弱い獲物をいたぶる

解除
千鶴
2022.06.29 千鶴

おもしろい作品!!
書籍化が待ち遠しい!

あとがき、好きだったので無くなってしまったのが残念です…。
これからの更新も楽しみにしてます!!!

長尾 隆生
2022.07.03 長尾 隆生

ご要望にお応えして28話からあとがきを復活&追記しました。
どうぞよろしくおねがいします!

解除

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