15 / 35
第15話 俺、若返ってるぅ!!!
しおりを挟む
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
子爵Side
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「失敗しただと?」
街の中心部から少し離れた場所に建つ立派な屋敷。
そこはこの街と周辺地域を治める執政官、ルブレド子爵の豪邸である。
「はっ。報告によれば突然森の中から現れた男に邪魔をされたそうで」
豪邸の奥に作られたごく一部の者しか入ることが出来ない応接室。
その上座に座った男は部下からの報告を聞き目を見開いた。
男の名はジョイス=ルブレド。
この屋敷の主であるルブレド子爵その人である。
「今回の仕事にはランドを向かわせたはずだが?」
無駄に立派なカイゼル髭を揺らしながら男は部下に問う。
「それが……」
「どうした?」
「ランドも含めて全員がその男一人に倒されたと」
「ランドはこのジモティの街の冒険者でも敵う者のいない猛者。それを倒しただと?」
ルブレドは手にしたグラスをゆっくりと机の上に置く。
そのまま彼が目を閉じるとしばしの沈黙が部屋の中を支配した。
「その男の素性はわかっているのか?」
「いえ。ただ街までランドたちが馬車を曳いてくる間に耳に入ってきた話では、どうやら男は記憶喪失のようでして」
「まて。ランドたちは馬車を曳かされてきたのか?」
「はい。どうやら男に『馬の代わりにお前らが曳け』と命じられたそうで」
部下の言葉にルブレドは思わず大声で笑い声を上げてしまう。
どうやらランドが馬車を曳かされている姿を想像したらしい。
「一応ランドたちは野盗として牢に収監しておりますが、いかがしましょう?」
部下は子爵の笑いが収まるのを待ってから話を再開した。
「いつものように書類上は処分したことにして解放してやれ」
「わかりました。それで男と商人の方は――」
「すでに街に辿り着かれた以上手出しは出来まい。きちんと報酬を払って荷物を受け取るしかないだろう」
ルブレドは少しだけ苛立ちを含んだ声音で応えると、ゆっくりとソファーから立ち上がる。
「それとその男だが、ランドより強いというのは確かなのだな」
「はい。それは間違いなく」
「記憶喪失だというものか?」
「そちらのほうは商人との会話を盗み聞きしただけで裏は取れていません」
部下の言葉にルブレドはしばし考えを巡らせる。
癖なのだろう、立派なカイゼル髭の先を指先で弄ぶ彼を部下は直立不動のまま待つしかない。
「ではその男に会ってみようでは無いか」
「危険では?」
「たしかにランドを倒すほどの男だ、危険はあるだろう。だが」
ルブレドは部下の目を強い瞳で見返し。
「そんな男が我の手足となれば、これほど心強いことはないだろう?」
そう言って口の端をあげて厭らしい笑みを浮かべたのだった。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「まさか若返ってるとはね」
マーシュに案内して貰った立派な宿で部屋を取った俺は、部屋で少しだけ休んでから宿屋の従業員に場所を聞いて服飾店に向かった。
そこで適当な服を買い込んだ俺は、試着室の鏡を見て自分の姿が前世とは全く変わってしまっていることを初めて知ったのである。
「転生してから鏡なんて見ること無かったもんな」
前世での俺は記憶が曖昧だがそれほど若くなかったと思う。
だけど鏡に映っているのはひいき目に見ても十代後半。
しかも銀髪黒目で西洋風の顔立ちをしていた。
ただし顔はイケメンという訳では無く、どちらかというとこの街の人々と何も変わらない平凡フェイスで。
道を歩いていても十人が十人振り返らないくらいの。
「まぁ転生したらオッサンでしたってよりはマシだからいいけどさ」
俺は次なる目的地である酒場に向かって街の中を歩いて行く。
時刻はとっくに昼を過ぎていると思う。
なぜならギルドの前で聞いた鐘の音、あれが正午を告げる鐘だったらしいからだ。
「さて、服屋が言ってたのはあの看板かな?」
大通りから少し中に入ってしばし。
その通りは大通りよりも庶民的な店が並ぶ庶民街といった場所で。
そこに服屋の店員おすすめの酒場があるらしい。
「ドワーフがエールをかっ喰らう絵の看板……ここだな」
店の前に辿り着いた時、まだ火が高いというのに中からは既に出来上がっているっぽい人々の喧噪が漏れ聞こえ。
その雰囲気を俺も目一杯楽しもうと扉に手をかけた。
「初めての異世界料理だからどんなものがあるのか楽しみすぎる」
しかしそんな俺のウキウキした気持ちは、唐突に聞こえてきた女性の叫び声で一気に急降下することとなる。
「ど、泥棒ーっ!!」
とっさに声のした方を見ると身なりの良い金持ちそうな女性が、小さな人影を追いかけている。
どうやら子供にバッグをひったくられたらしい。
あ、コケた。
女性は日頃運動慣れしてないのだろう走り方が祟ってか、何かに躓いて転んでしまった。
おかげで捕まえようとする大人たちの手を華麗にすり抜けて走る子供との距離は一気に離れ。
そして子供はそのまま俺が今まさに入ろうとしていた酒場近くの路地へ逃げ込んでいく。
「見ちゃったからには無視するのも寝覚めが悪いしな」
俺は渋々ながら酒場の前を離れると、子供が駆け込んでいった路地裏に向かうことにした。
通りでは女性が「あの子供を捕まえて!」と叫び続けていたが、俺以外に路地に向かう人はいない。
薄情に思った俺だが、路地裏に入ってなぜ誰も子供を追いかけようとしないのかすぐに理解した。
「確かにこんな所には来たくないよな」
路地裏を子供を追って奥へ進んで行くと、さっきまでとは明らかに空気感が変った様に感じた。
というか実際表通りや酒場のあった所と比べてあからさまに建物の質が数ランク落ちている。
壁には落書きや謎の染み。
適当に板を打ち付けただけの修理跡。
「これってスラム街ってやつかな?」
上を見上げれば狭い空をさらに隠すかのようにつり下がる洗濯物や得体の知れない何か。
割れた窓から時折聞こえてくるのは怒鳴り声と何かが壊れる音。
「おっと」
もちろん狭い路地には異臭を放つゴミが積み上がり、障害物となって俺の進路を邪魔する。
しかしあの森の中を走り回る経験を積んできた俺にはこの程度はアトラクションも同然。
「魔物が襲いかかってこないだけでもマシだけど」
確かにこんな場所にひったくりを捕まえるためとはいえ飛び込むお人好しはそう居やしないだろう。
それが自分の荷物ならまだしも、見ず知らずの他人の荷物だったらなおさらだ。
「ということは俺ってお人好しってことかな」
たぶんそれは俺がこの世界とは違う倫理観の元で育ったせいなんだろうけども。
「おい! 待てよ!」
いくら子供がすばしっこくても大人の、しかも森で鍛え上げた俺の総力に叶うわけが無い。
みるみるうちにその背中に手が届くまで追い詰めると、俺は逃げる子供の襟首に手を伸ばし――
「今だっ!」
子供の思ったより甲高い声と同時。
「くらえっ!」
「おりゃああっ!!」
積み上がった左右のゴミ山の陰から俺の伸ばした腕に向かって何かが振り下ろされたのだった。
子爵Side
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「失敗しただと?」
街の中心部から少し離れた場所に建つ立派な屋敷。
そこはこの街と周辺地域を治める執政官、ルブレド子爵の豪邸である。
「はっ。報告によれば突然森の中から現れた男に邪魔をされたそうで」
豪邸の奥に作られたごく一部の者しか入ることが出来ない応接室。
その上座に座った男は部下からの報告を聞き目を見開いた。
男の名はジョイス=ルブレド。
この屋敷の主であるルブレド子爵その人である。
「今回の仕事にはランドを向かわせたはずだが?」
無駄に立派なカイゼル髭を揺らしながら男は部下に問う。
「それが……」
「どうした?」
「ランドも含めて全員がその男一人に倒されたと」
「ランドはこのジモティの街の冒険者でも敵う者のいない猛者。それを倒しただと?」
ルブレドは手にしたグラスをゆっくりと机の上に置く。
そのまま彼が目を閉じるとしばしの沈黙が部屋の中を支配した。
「その男の素性はわかっているのか?」
「いえ。ただ街までランドたちが馬車を曳いてくる間に耳に入ってきた話では、どうやら男は記憶喪失のようでして」
「まて。ランドたちは馬車を曳かされてきたのか?」
「はい。どうやら男に『馬の代わりにお前らが曳け』と命じられたそうで」
部下の言葉にルブレドは思わず大声で笑い声を上げてしまう。
どうやらランドが馬車を曳かされている姿を想像したらしい。
「一応ランドたちは野盗として牢に収監しておりますが、いかがしましょう?」
部下は子爵の笑いが収まるのを待ってから話を再開した。
「いつものように書類上は処分したことにして解放してやれ」
「わかりました。それで男と商人の方は――」
「すでに街に辿り着かれた以上手出しは出来まい。きちんと報酬を払って荷物を受け取るしかないだろう」
ルブレドは少しだけ苛立ちを含んだ声音で応えると、ゆっくりとソファーから立ち上がる。
「それとその男だが、ランドより強いというのは確かなのだな」
「はい。それは間違いなく」
「記憶喪失だというものか?」
「そちらのほうは商人との会話を盗み聞きしただけで裏は取れていません」
部下の言葉にルブレドはしばし考えを巡らせる。
癖なのだろう、立派なカイゼル髭の先を指先で弄ぶ彼を部下は直立不動のまま待つしかない。
「ではその男に会ってみようでは無いか」
「危険では?」
「たしかにランドを倒すほどの男だ、危険はあるだろう。だが」
ルブレドは部下の目を強い瞳で見返し。
「そんな男が我の手足となれば、これほど心強いことはないだろう?」
そう言って口の端をあげて厭らしい笑みを浮かべたのだった。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「まさか若返ってるとはね」
マーシュに案内して貰った立派な宿で部屋を取った俺は、部屋で少しだけ休んでから宿屋の従業員に場所を聞いて服飾店に向かった。
そこで適当な服を買い込んだ俺は、試着室の鏡を見て自分の姿が前世とは全く変わってしまっていることを初めて知ったのである。
「転生してから鏡なんて見ること無かったもんな」
前世での俺は記憶が曖昧だがそれほど若くなかったと思う。
だけど鏡に映っているのはひいき目に見ても十代後半。
しかも銀髪黒目で西洋風の顔立ちをしていた。
ただし顔はイケメンという訳では無く、どちらかというとこの街の人々と何も変わらない平凡フェイスで。
道を歩いていても十人が十人振り返らないくらいの。
「まぁ転生したらオッサンでしたってよりはマシだからいいけどさ」
俺は次なる目的地である酒場に向かって街の中を歩いて行く。
時刻はとっくに昼を過ぎていると思う。
なぜならギルドの前で聞いた鐘の音、あれが正午を告げる鐘だったらしいからだ。
「さて、服屋が言ってたのはあの看板かな?」
大通りから少し中に入ってしばし。
その通りは大通りよりも庶民的な店が並ぶ庶民街といった場所で。
そこに服屋の店員おすすめの酒場があるらしい。
「ドワーフがエールをかっ喰らう絵の看板……ここだな」
店の前に辿り着いた時、まだ火が高いというのに中からは既に出来上がっているっぽい人々の喧噪が漏れ聞こえ。
その雰囲気を俺も目一杯楽しもうと扉に手をかけた。
「初めての異世界料理だからどんなものがあるのか楽しみすぎる」
しかしそんな俺のウキウキした気持ちは、唐突に聞こえてきた女性の叫び声で一気に急降下することとなる。
「ど、泥棒ーっ!!」
とっさに声のした方を見ると身なりの良い金持ちそうな女性が、小さな人影を追いかけている。
どうやら子供にバッグをひったくられたらしい。
あ、コケた。
女性は日頃運動慣れしてないのだろう走り方が祟ってか、何かに躓いて転んでしまった。
おかげで捕まえようとする大人たちの手を華麗にすり抜けて走る子供との距離は一気に離れ。
そして子供はそのまま俺が今まさに入ろうとしていた酒場近くの路地へ逃げ込んでいく。
「見ちゃったからには無視するのも寝覚めが悪いしな」
俺は渋々ながら酒場の前を離れると、子供が駆け込んでいった路地裏に向かうことにした。
通りでは女性が「あの子供を捕まえて!」と叫び続けていたが、俺以外に路地に向かう人はいない。
薄情に思った俺だが、路地裏に入ってなぜ誰も子供を追いかけようとしないのかすぐに理解した。
「確かにこんな所には来たくないよな」
路地裏を子供を追って奥へ進んで行くと、さっきまでとは明らかに空気感が変った様に感じた。
というか実際表通りや酒場のあった所と比べてあからさまに建物の質が数ランク落ちている。
壁には落書きや謎の染み。
適当に板を打ち付けただけの修理跡。
「これってスラム街ってやつかな?」
上を見上げれば狭い空をさらに隠すかのようにつり下がる洗濯物や得体の知れない何か。
割れた窓から時折聞こえてくるのは怒鳴り声と何かが壊れる音。
「おっと」
もちろん狭い路地には異臭を放つゴミが積み上がり、障害物となって俺の進路を邪魔する。
しかしあの森の中を走り回る経験を積んできた俺にはこの程度はアトラクションも同然。
「魔物が襲いかかってこないだけでもマシだけど」
確かにこんな場所にひったくりを捕まえるためとはいえ飛び込むお人好しはそう居やしないだろう。
それが自分の荷物ならまだしも、見ず知らずの他人の荷物だったらなおさらだ。
「ということは俺ってお人好しってことかな」
たぶんそれは俺がこの世界とは違う倫理観の元で育ったせいなんだろうけども。
「おい! 待てよ!」
いくら子供がすばしっこくても大人の、しかも森で鍛え上げた俺の総力に叶うわけが無い。
みるみるうちにその背中に手が届くまで追い詰めると、俺は逃げる子供の襟首に手を伸ばし――
「今だっ!」
子供の思ったより甲高い声と同時。
「くらえっ!」
「おりゃああっ!!」
積み上がった左右のゴミ山の陰から俺の伸ばした腕に向かって何かが振り下ろされたのだった。
1
お気に入りに追加
2,506
あなたにおすすめの小説

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。

僕のギフトは規格外!?〜大好きなもふもふたちと異世界で品質開拓を始めます〜
犬社護
ファンタジー
5歳の誕生日、アキトは不思議な夢を見た。舞台は日本、自分は小学生6年生の子供、様々なシーンが走馬灯のように進んでいき、突然の交通事故で終幕となり、そこでの経験と知識の一部を引き継いだまま目を覚ます。それが前世の記憶で、自分が異世界へと転生していることに気付かないまま日常生活を送るある日、父親の職場見学のため、街中にある遺跡へと出かけ、そこで出会った貴族の幼女と話し合っている時に誘拐されてしまい、大ピンチ! 目隠しされ不安の中でどうしようかと思案していると、小さなもふもふ精霊-白虎が救いの手を差し伸べて、アキトの秘めたる力が解放される。
この小さき白虎との出会いにより、アキトの運命が思わぬ方向へと動き出す。
これは、アキトと訳ありモフモフたちの起こす品質開拓物語。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる