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第11章 モンスター
聖女のひかり?
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馬車を走らせて四日目に防衛戦の町に着いた。
そこは悲惨な状況で、死者を倒す事で一杯になっていた。
「私が出ます!」
聖女エメリアは、そう言い馬車から外に出た。
そして、
『太初に道とあり、道は神と供にあり、道は即ち神なり。この道は太初に神とともに在き。萬物これに由て造らる造られたる者に一として之に由らで造られしは無。』
と、福音を唱えてから、
「『ターンアンデット』!」
と、どや顔でかました。
篤郎は、ポカーンとしながらも、その状況を見ていた。
結果は、アンデットが一体が、もがき苦しみながら昇天しただけになる。
エメリアは更に、どや顔を篤郎に向けると、
「どう!私の力わ!」
と、大量の汗を流しながら話していた。
アンデットの数は、数百以上。
その一体に掛かる時間は数分だが、インターバルの時間が長いようだ。
なに?この効率の悪さわ。馬鹿でしょう、馬鹿ですね。
と、篤郎は思っていた。
即座に、聖魔法より強力な範囲魔法を発動させたのだ。それは『エクソシズム(Exorcism)』と呼ばれる中級魔法であり範囲も知れているのだが、篤郎が使うとなると尋常な事が起こってしまった。
一瞬、眩い光がフラッシュの様に光る。
誰もが、眩しくて目を瞑り、死を覚悟したのだ。
「あれ?」
誰もが、痛く無いし意識もあったので目を開いた。
先ほど迄の戦いが嘘の様に、アンデットが消えていたのだ。
動きだしながらも、何が何だか分からなかった。
もちろん、エメリアも眩しさに目を瞑っていた。そして、目の前の光景に対して、
「勇者が居たから力が倍増したのかな。」
そんな事を、ボソッと言ったのだが、それを聞いている者が居た。
ラクムミである。
「そうですか!勇者が居たので、聖女様の力が倍増されたのですね!」
と、声高々と言ったのだ。
当然、脈絡もないのだが、訳も分からない状況を納得する為に、誰もがその言葉を信じた。
「聖女様の光なのか?」
「そうだ!聖女様が助けてくれた!」
「ありがとうございます、聖女様!」
と、エメリアを讃える声と歓声が大きく響いた。
当然だが、この結果に驚き慌てるエメリアなのだが、歓声が大きくなると良い気分になって、調子に乗っていた。
「私が、しました!皆を助けたのです!」
と。
ここまで調子に乗るのはどうかと思うが、14歳の少女にはこの称賛に有頂天になっても可笑しくはない。
いや、老若男女に関わらず、この称賛の雨に調子に乗ってしまうものだ。
ただ、この状況を冷静に見ていたのは、篤郎一人だけだった。
「あーあ、俺は知らないっと。ま、目立たなくなったから良しとするか。」
程度に止めた。
篤郎が冷静になれたのは、彼が魔国で悲惨な目に合った事を付け加えておく。
「聖女様ー!」
「やったわよ!」
そこは悲惨な状況で、死者を倒す事で一杯になっていた。
「私が出ます!」
聖女エメリアは、そう言い馬車から外に出た。
そして、
『太初に道とあり、道は神と供にあり、道は即ち神なり。この道は太初に神とともに在き。萬物これに由て造らる造られたる者に一として之に由らで造られしは無。』
と、福音を唱えてから、
「『ターンアンデット』!」
と、どや顔でかました。
篤郎は、ポカーンとしながらも、その状況を見ていた。
結果は、アンデットが一体が、もがき苦しみながら昇天しただけになる。
エメリアは更に、どや顔を篤郎に向けると、
「どう!私の力わ!」
と、大量の汗を流しながら話していた。
アンデットの数は、数百以上。
その一体に掛かる時間は数分だが、インターバルの時間が長いようだ。
なに?この効率の悪さわ。馬鹿でしょう、馬鹿ですね。
と、篤郎は思っていた。
即座に、聖魔法より強力な範囲魔法を発動させたのだ。それは『エクソシズム(Exorcism)』と呼ばれる中級魔法であり範囲も知れているのだが、篤郎が使うとなると尋常な事が起こってしまった。
一瞬、眩い光がフラッシュの様に光る。
誰もが、眩しくて目を瞑り、死を覚悟したのだ。
「あれ?」
誰もが、痛く無いし意識もあったので目を開いた。
先ほど迄の戦いが嘘の様に、アンデットが消えていたのだ。
動きだしながらも、何が何だか分からなかった。
もちろん、エメリアも眩しさに目を瞑っていた。そして、目の前の光景に対して、
「勇者が居たから力が倍増したのかな。」
そんな事を、ボソッと言ったのだが、それを聞いている者が居た。
ラクムミである。
「そうですか!勇者が居たので、聖女様の力が倍増されたのですね!」
と、声高々と言ったのだ。
当然、脈絡もないのだが、訳も分からない状況を納得する為に、誰もがその言葉を信じた。
「聖女様の光なのか?」
「そうだ!聖女様が助けてくれた!」
「ありがとうございます、聖女様!」
と、エメリアを讃える声と歓声が大きく響いた。
当然だが、この結果に驚き慌てるエメリアなのだが、歓声が大きくなると良い気分になって、調子に乗っていた。
「私が、しました!皆を助けたのです!」
と。
ここまで調子に乗るのはどうかと思うが、14歳の少女にはこの称賛に有頂天になっても可笑しくはない。
いや、老若男女に関わらず、この称賛の雨に調子に乗ってしまうものだ。
ただ、この状況を冷静に見ていたのは、篤郎一人だけだった。
「あーあ、俺は知らないっと。ま、目立たなくなったから良しとするか。」
程度に止めた。
篤郎が冷静になれたのは、彼が魔国で悲惨な目に合った事を付け加えておく。
「聖女様ー!」
「やったわよ!」
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