鴉喰の華 ～日本に転生したのに、異世界に転移させられた！～

第１１章 モンスター

知ってますか？

メイド姿のルナと際どい水着姿のエリザベートが、篤郎の前に居る。

色々と言いたいのだが、このエリザベートの顔が目線が篤郎に熱く突き刺さる。

「ご報告致します。」

「うふーん。」

ルナの礼は、見事なまでに美しい。
それに対して、エリザベートは篤郎に性的アピールをしてる。

頭がおかしい子になった？

「このエリザベートは、人を捨て吸血鬼になっております。」

「吸血鬼？バンパイアね。」

「いえ。違います。」

「えっ？」

「この世界では、バンパイアとは種族名であって、人になります。」

「でも、ダンジョンとかアンデット枠で現れるよね？」

「人ならゾンビかグールになりますが、バンパイア族の牙の力で血を吸うモンスターになります。アンデットはアンデットしか作れません。」

「何か、可哀想な種族名になるな。」

「しかし、彼等は納得された種族。何ら困っておりません。」

「そうなのか？」

「問題は、そうでわ無くて吸血鬼です。エリザベートは血を吸われ体を食われましたが、闇の力で甦ったそうです。」

「おいおい、ヤバい存在か？」

「まだ、特定してませんが、不思議な事が一つ。」

「ん、何が？」

「マスターと同じで、魔核を持たないのです。」

「成る程。・・・・えっ！？」

篤郎は、驚いた顔でルナを見た。

「俺に無いとか、何それ？」

「マスターは、魔核が人にも有ると知ってますか？」

「魔核って魔石だよね？モンスターに有る物だよね？」

「そうです。」

「人間にもあったんだ・・・・でも、何故俺に無いんだ？」

「詳しくは、まだ解りません。ただ、今度の敵とマスターは同じ存在では在りません。」

「良かったー。同じとかあり得ないよね！」

「ただ、吸血鬼と言う存在には、謎が多いです。」

ルナと篤郎は、エリザベートをチラリと見た。
求愛ダンスは雄の仕事なのに、必死に腰や胸を振ってアピールをするなんて。
吸血鬼のはずなのに、サキュバスになって無いかと思う。

肉食系なのは良いのが、行き過ぎた行為は周りをドン引きする。

例え妖艶で美女であろうと、過度のセックスアピールする人は嫌われるもんだ。

特に、性的に何もないと感じていた篤郎には、それは毒でしかない。

「あ、ハーン。」

毒でしかない。

「ウッ、フーン。」

･･････