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第11章 モンスター
帰還します地球に。
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「用意は出来たか?」
『ありがとうございます!』
「礼はいらん。」
「しかし、篤郎さん。」
「もし、礼を言いたいのなら、帰ってから言え。」
『はい!』
ミネルシルバが6人の前に出ると、
「今から、元の世界に戻します。24時間後に、此処に帰るか、それとも元の世界に残るかの答えを聞きます。悔いの残らぬ様に答えを出しなさい。」
『はい!』
ミネルシルバが手を振ると、6人の後ろに鏡が現れた。
「24時間なのを忘れ無いで下さい。」
と笑顔で言った。
ドゲシッ。
「おい!糞駄目神。」
前のめりに倒れたミネルシルバは、ピクピクしていた。次いでに、気絶もしていた。神なのに・・・
「チッ。使い物にならん!たく、ほれ。」
篤郎は、二本の時計を渡した。
「この鏡を過ぎたらカウントする時計だ。それを軸に、向こうの神が対応してくれる。」
「分かりました。」
「ま、気負わずにな。」
「はい。行ってきます。」
6人は、鏡に消えて行った。
去った後には、篤郎と三姉妹とミネルシルバ達が残る。
「気絶をするなんて、軟弱な神だね。」
「神なんですけど。」
「神なの?」
「神です。」
「じゃぁ、神も鍛え直さないと。」
『げっ!』
「良し、道具を作るとするか!」
神達に止める術はない。
篤郎と言う、特殊な人物に逆らえる事も出来ないのだ。
神の作り出した人なのに、神に逆らえる龍を支配した人で、うっかり予言を与えた人。
その人の命令で、篤郎と違う時空から連れて来た人を帰した。そして、彼等はこの世界に戻ると言った。
今生の別れとなる事だが、それも神の意思で無く彼等の意思で帰るか戻らないのかを委ねた。
普通では出来ない事を、篤郎の意思で行わせたのだ。
今更ながらだが、篤郎に使われるミネルシルバなのである。
かくして、荒木夫婦と田渕夫婦は子供を連れて親に会いに行った。
ーーーーーーーーー
ワンブーヘ国は、王の元で一致団結になる予定だった。
中央主権の国にしたくての行動が、万人に受け入れられなかったのだ。いや、理解されなかったのだ。
そこに住む人は、貴族に依存していた。
貴族の土地に住んでいると長年刷り込まれていれば、そこに住むのは貴族の持ち物となる。
それは、貴族が変わっても、持ち物根性は変わらない。
だから、王に忠誠心は無い。貴族が敬うから敬うだけで、従う気持ちは無い。
民にとって、王とは雲の上の人であって、現実のものとして捉えられないのだ。
それが、ワンブーヘ王とリザリテ宰相の誤算であった。
いや、本当は教育の差である。
考え方が違うと、全てが狂う。良かれと思った行動が、全て逆に取られるからだ。
「やっとですな。」
「まさか、民衆に支持されるのにこんなに掛かるとは・・・・」
ワンブーヘ王は、心底疲れていた。
「まだ、支持されてる訳では無いですぞ。」
「なに?」
「税金を下げても、借金を少し待っても支持はされません。」
「何故だ!」
「師匠が言っていた、『民と貴族の関係』が根深いものだったでしょう。」
「民と貴族ーか。」
「はい。でも、次の一手で変わるでしょう。」
「そちらは、任せる。」
「はい。」
リザリテは理解していた。王の命令で何も変えれなかったのが、一番に堪えた。
ましてや、姑息な手を使ってでも暴動を治めなくてはならなった。民衆を敵にしてしまったら、国が終わるのだから。
三角形の姿が、王と国を表している。王が頂点ならば、下位は民衆だ。民衆が支えているから、王は安泰なのだが、民が離反したら、王は潰れる。
何故なら、王と民の間に居た貴族が消えたからだ。
「治まる為だ、仕方ない。」
「最善を尽くします。」
ワンブーヘの気持ちは、少し黒くなっていた。
それは、良くしたい事に対して民衆が追い付いて無い現実が、黒い気持ちが少し出たのだ。
いや、じわじわと染み込んだ。
この事が、後に大事に変わる。
『ありがとうございます!』
「礼はいらん。」
「しかし、篤郎さん。」
「もし、礼を言いたいのなら、帰ってから言え。」
『はい!』
ミネルシルバが6人の前に出ると、
「今から、元の世界に戻します。24時間後に、此処に帰るか、それとも元の世界に残るかの答えを聞きます。悔いの残らぬ様に答えを出しなさい。」
『はい!』
ミネルシルバが手を振ると、6人の後ろに鏡が現れた。
「24時間なのを忘れ無いで下さい。」
と笑顔で言った。
ドゲシッ。
「おい!糞駄目神。」
前のめりに倒れたミネルシルバは、ピクピクしていた。次いでに、気絶もしていた。神なのに・・・
「チッ。使い物にならん!たく、ほれ。」
篤郎は、二本の時計を渡した。
「この鏡を過ぎたらカウントする時計だ。それを軸に、向こうの神が対応してくれる。」
「分かりました。」
「ま、気負わずにな。」
「はい。行ってきます。」
6人は、鏡に消えて行った。
去った後には、篤郎と三姉妹とミネルシルバ達が残る。
「気絶をするなんて、軟弱な神だね。」
「神なんですけど。」
「神なの?」
「神です。」
「じゃぁ、神も鍛え直さないと。」
『げっ!』
「良し、道具を作るとするか!」
神達に止める術はない。
篤郎と言う、特殊な人物に逆らえる事も出来ないのだ。
神の作り出した人なのに、神に逆らえる龍を支配した人で、うっかり予言を与えた人。
その人の命令で、篤郎と違う時空から連れて来た人を帰した。そして、彼等はこの世界に戻ると言った。
今生の別れとなる事だが、それも神の意思で無く彼等の意思で帰るか戻らないのかを委ねた。
普通では出来ない事を、篤郎の意思で行わせたのだ。
今更ながらだが、篤郎に使われるミネルシルバなのである。
かくして、荒木夫婦と田渕夫婦は子供を連れて親に会いに行った。
ーーーーーーーーー
ワンブーヘ国は、王の元で一致団結になる予定だった。
中央主権の国にしたくての行動が、万人に受け入れられなかったのだ。いや、理解されなかったのだ。
そこに住む人は、貴族に依存していた。
貴族の土地に住んでいると長年刷り込まれていれば、そこに住むのは貴族の持ち物となる。
それは、貴族が変わっても、持ち物根性は変わらない。
だから、王に忠誠心は無い。貴族が敬うから敬うだけで、従う気持ちは無い。
民にとって、王とは雲の上の人であって、現実のものとして捉えられないのだ。
それが、ワンブーヘ王とリザリテ宰相の誤算であった。
いや、本当は教育の差である。
考え方が違うと、全てが狂う。良かれと思った行動が、全て逆に取られるからだ。
「やっとですな。」
「まさか、民衆に支持されるのにこんなに掛かるとは・・・・」
ワンブーヘ王は、心底疲れていた。
「まだ、支持されてる訳では無いですぞ。」
「なに?」
「税金を下げても、借金を少し待っても支持はされません。」
「何故だ!」
「師匠が言っていた、『民と貴族の関係』が根深いものだったでしょう。」
「民と貴族ーか。」
「はい。でも、次の一手で変わるでしょう。」
「そちらは、任せる。」
「はい。」
リザリテは理解していた。王の命令で何も変えれなかったのが、一番に堪えた。
ましてや、姑息な手を使ってでも暴動を治めなくてはならなった。民衆を敵にしてしまったら、国が終わるのだから。
三角形の姿が、王と国を表している。王が頂点ならば、下位は民衆だ。民衆が支えているから、王は安泰なのだが、民が離反したら、王は潰れる。
何故なら、王と民の間に居た貴族が消えたからだ。
「治まる為だ、仕方ない。」
「最善を尽くします。」
ワンブーヘの気持ちは、少し黒くなっていた。
それは、良くしたい事に対して民衆が追い付いて無い現実が、黒い気持ちが少し出たのだ。
いや、じわじわと染み込んだ。
この事が、後に大事に変わる。
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