320 / 505
第10章 アルテウル
あっ。
しおりを挟む
「で、どうしてこうなった?」
篤郎はダクネト城の王の間で、関係者を集めて怒っていた。
ルナ、レディ、アイを筆頭に、ワルドアルファ達に見えないアケルドまでを怒っている。
三姉妹は、『棺発射宇宙から地上の旅』の理由を。
ワルド達は、『何処かと戦争?武器の使用した経緯は?』の詳細を聞きたいのだ。
ルナ達の理由は、単純にイタズラである。ただのイタズラでは味気が無いので、篤郎マスターの耐久値も調べようの結果なのだ。もちろん、気絶させた事は駄目なのだが、不幸な要素が複雑に絡んだ結果だったのだから、怒るに怒れ無い。
ワルドの策略は、ルナ達には筒抜けであり、マスターの手を煩わす事は無いとの判断も出ていた。
ワルドの命は、薄い糸で繋がったのだ。
それが、篤郎の介入である。
もし、篤郎の介入もなく戦争終結する前に、ワルドとアケルドはルナ達に消される予定だった。
負けたとしても、消される。
篤郎に報告をしなかった事で、死を言い渡す予定でもある。
と言う事を踏まえて、彼等は必死に弁解したのだ。
ワルドも最愛のアケルドが、主の右腕に逃げた事で反旗を翻す事もしなくなっている。いや、ポンコツ度は変わらないが、アケルドの為に何を優先しなければならないのか。その事だけを考えて、結果を訴えるしかなかった。
「ふーん。言い訳は言えたか?」
ルナ達は、それで理解できた。
結果と詳細が解れば、後は罰を与える。単純な事を篤郎は行いたいのだ。
篤郎にとっては、他人の死に興味は無い。ただ、無駄死にさせるのが許されないのだ。それに、無断で戦争をしたり、強さをひけらかすのも嫌いなのだ。
その為に、奴隷にしているのだ。でも、されているのに法を犯す者は居る。居るなら、罰は当然にしている。
魔国は、篤郎の国であり、篤郎の我儘を具現化した国家になっているのだ。それらを纏めたのは、三姉妹である。
だから、篤郎がしそうな事が予測は出来たのだろう。
『えっ?いや、その・・・・』
と戸惑う咎人達。三姉妹は、落ち着いて黙っている。
「ワルドはビンタの刑で、武器を使った者は背中に紅葉の刑、三姉妹はデコピンな。」
『ホッ。』
軽い刑罰で済んだと思っていた。
「先ずは・・・・」
「我等からお願いします、マスター。」
ルナは率先して言った。もちろん、この罰が本当に恐ろしいモノとは考えてもらわない様にしたいのだ。
「よし!デコを出して。」
ピンッ、バシッ。
と三姉妹の刑罰は終わった。
「済みませんでしたマスター。」
礼も忘れない。
だが、それが罠なのだ。刑の執行は篤郎だという事を忘れ、軽いノリにしただけである。三姉妹はフルに魔法で身体強化を施し、絶対防御のスキルを使い防御をして受けたのだ。それでも、内部の損傷があるので、機体は後に廃棄しなくてはならない。
もちろん、機体なのに痛みも恐怖も感じるのだから、篤郎の軽い攻撃でも本当は嫌なのだ。
それを、彼等が受ける刑罰なのだ。
「次は?」
「はい!」
ワルドが手を挙げた。
「じゃ、ビンタね。」
「お願いします。」
「くいしばってね。」
バシュ!
痛みよりも意識が一瞬にして、奪われた。しかも、顔の半分は潰れてしまっている。
「残りは紅葉だけだな。」
手は赤く濡れており、満面の笑顔で言うものだから、残った者は恐怖に包まれていた。
「服の上から行きますよー。」
グシャ!バキッ!
と言う音がなり、瀕死の状態になった。
数時間後に魔法で治すのだが、その数時間は地獄であった。
軟体生物であっても、損傷させるのだから。
また、この刑罰はルナ達の監修の元に、『魔王様の処罰』の映画として公開し、国内で波紋になっていた。
恐るべし、魔王。
と。
篤郎はダクネト城の王の間で、関係者を集めて怒っていた。
ルナ、レディ、アイを筆頭に、ワルドアルファ達に見えないアケルドまでを怒っている。
三姉妹は、『棺発射宇宙から地上の旅』の理由を。
ワルド達は、『何処かと戦争?武器の使用した経緯は?』の詳細を聞きたいのだ。
ルナ達の理由は、単純にイタズラである。ただのイタズラでは味気が無いので、篤郎マスターの耐久値も調べようの結果なのだ。もちろん、気絶させた事は駄目なのだが、不幸な要素が複雑に絡んだ結果だったのだから、怒るに怒れ無い。
ワルドの策略は、ルナ達には筒抜けであり、マスターの手を煩わす事は無いとの判断も出ていた。
ワルドの命は、薄い糸で繋がったのだ。
それが、篤郎の介入である。
もし、篤郎の介入もなく戦争終結する前に、ワルドとアケルドはルナ達に消される予定だった。
負けたとしても、消される。
篤郎に報告をしなかった事で、死を言い渡す予定でもある。
と言う事を踏まえて、彼等は必死に弁解したのだ。
ワルドも最愛のアケルドが、主の右腕に逃げた事で反旗を翻す事もしなくなっている。いや、ポンコツ度は変わらないが、アケルドの為に何を優先しなければならないのか。その事だけを考えて、結果を訴えるしかなかった。
「ふーん。言い訳は言えたか?」
ルナ達は、それで理解できた。
結果と詳細が解れば、後は罰を与える。単純な事を篤郎は行いたいのだ。
篤郎にとっては、他人の死に興味は無い。ただ、無駄死にさせるのが許されないのだ。それに、無断で戦争をしたり、強さをひけらかすのも嫌いなのだ。
その為に、奴隷にしているのだ。でも、されているのに法を犯す者は居る。居るなら、罰は当然にしている。
魔国は、篤郎の国であり、篤郎の我儘を具現化した国家になっているのだ。それらを纏めたのは、三姉妹である。
だから、篤郎がしそうな事が予測は出来たのだろう。
『えっ?いや、その・・・・』
と戸惑う咎人達。三姉妹は、落ち着いて黙っている。
「ワルドはビンタの刑で、武器を使った者は背中に紅葉の刑、三姉妹はデコピンな。」
『ホッ。』
軽い刑罰で済んだと思っていた。
「先ずは・・・・」
「我等からお願いします、マスター。」
ルナは率先して言った。もちろん、この罰が本当に恐ろしいモノとは考えてもらわない様にしたいのだ。
「よし!デコを出して。」
ピンッ、バシッ。
と三姉妹の刑罰は終わった。
「済みませんでしたマスター。」
礼も忘れない。
だが、それが罠なのだ。刑の執行は篤郎だという事を忘れ、軽いノリにしただけである。三姉妹はフルに魔法で身体強化を施し、絶対防御のスキルを使い防御をして受けたのだ。それでも、内部の損傷があるので、機体は後に廃棄しなくてはならない。
もちろん、機体なのに痛みも恐怖も感じるのだから、篤郎の軽い攻撃でも本当は嫌なのだ。
それを、彼等が受ける刑罰なのだ。
「次は?」
「はい!」
ワルドが手を挙げた。
「じゃ、ビンタね。」
「お願いします。」
「くいしばってね。」
バシュ!
痛みよりも意識が一瞬にして、奪われた。しかも、顔の半分は潰れてしまっている。
「残りは紅葉だけだな。」
手は赤く濡れており、満面の笑顔で言うものだから、残った者は恐怖に包まれていた。
「服の上から行きますよー。」
グシャ!バキッ!
と言う音がなり、瀕死の状態になった。
数時間後に魔法で治すのだが、その数時間は地獄であった。
軟体生物であっても、損傷させるのだから。
また、この刑罰はルナ達の監修の元に、『魔王様の処罰』の映画として公開し、国内で波紋になっていた。
恐るべし、魔王。
と。
0
お気に入りに追加
120
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
別に構いませんよ、離縁するので。
杉本凪咲
恋愛
父親から告げられたのは「出ていけ」という冷たい言葉。
他の家族もそれに賛同しているようで、どうやら私は捨てられてしまうらしい。
まあいいですけどね。私はこっそりと笑顔を浮かべた。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
夫から国外追放を言い渡されました
杉本凪咲
恋愛
夫は冷淡に私を国外追放に処した。
どうやら、私が使用人をいじめたことが原因らしい。
抵抗虚しく兵士によって連れていかれてしまう私。
そんな私に、被害者である使用人は笑いかけていた……
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる