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第10章 アルテウル

攻める方が暗躍するのではない!

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1を言えば百を提示するのがルナである。

それに対して、ワルドの考えには通信機が必要だった。何台かあれば、防衛にも使えるからだ。

で、レディに使いを出したら、ルナの使いが来た。それも、尋常で無い武器と装備に通信機器から様々な道具までを各百機。予備を含めてになるのだろう。

通信兵が出来るには、問題は無いのだ。
しかし、武器を見て、もはや1兵士と言えないのはどうだろうか?

先ず防具だが、ケブラーを使った服に特殊合金が入った部分防具になっている。
軽さは皮鎧なのに、硬さはアダマンタイト級である。

次に武器なのだが、剣は無いのだが、コンバットナイフになる。
硬さはアダマンタイト級で切れ味は鬼だ。それが3本。

手榴弾が各種5本にBー4(グロック17タイプ)一丁に、Aー6(ステアーAUG型アサルトライフルタイプ)を一丁。

それが百もあるのだ。監視や防衛などではない!
もはや、殲滅を主体とした兵器である。
過剰までの装具に、ワルドは汗を流す。

「お、おかしいなー。通信機頼んだのに・・・・お、おかしいなー。」

ワルドの考えを、上回る事態となっていたのだ。
だが、此にはルナ達の言い分がある。

大軍であろうと、国を上げたとしても、篤郎を殺せる軍隊は居るのか?

龍を従えて、神を殴れる男に喧嘩で勝てるとか、夢を見てはいけない。
疫災が動くよりも近代兵器を渡した方がマシなのだ。

そこまでの理由には、ワルドでも気がついて無いのだが、ニュアンスは理解出来た。

「此れは、私達の中から20名を選びますか。予備を含めて、私達しか使ってよい物はありませんから。」

人数のやりくりは簡単である。
レトワトン国からの防衛(?)だけに20名を出すのだ。
篤郎製では無いが、悪魔でさえ引いてしまう威力は変わらない。その威力が普通の銃なら問題だが、グレード級の破壊力がある。

命令としてダクネト国の防衛であるので、使い方を間違わなければ良い。とおもう。

その辺は元悪魔として、どうするのかは分からない。悪魔であっても、今は篤郎の奴隷なのは変わらない。篤郎の命令には遵守するが、以外は自由である。

ただし、自由だからといって何でもしても良いとは思っていない。
篤郎の怒りに触れたら、それこそ終わりなのだから。

「主様に事実が・・・主様の手を煩わせる事も無いですね。部隊を編成して行動を開始させておきましょう。監視は国境よりもレトワトン側で監視させましょう。」

少し、高揚しながらもルンルンであった。

「偵察だけでは無くて、スナイパーもさせよっと!うん!アケルドに隊長にしようっと!」

高性能な装備に武器の隊長にして、黙って連れて来たのをご破算にして、なおかつ手柄を立てるお膳立ても出来たのだ。

完全な勝利も見えている。

レトワトン国が侵略しに、直ぐにでも来る。此れは、前回のレレヒトルを馬鹿にしたから、確実に来る。

戦場場所も決めなくてはならない。

それには、篤郎が作った場所よりは離れている事が重要になる。

「防衛の大将に任命しときましょう!」

ワルドは決して無能では無いのだが、アケルドが絡むと急激なポンコツとなる。

「そして、私の片腕にしよう!」

不遜な考えは無いのだが、ポンコツだから理解は出来ない。

「ゆくゆくは、この地で暮らすのも良いかも!」

ルンルンなワルドであった。



作戦とかは完璧なのに、篤郎には報告してない事を忘れているのだから。
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