189 / 505
第9章 ミネルシルバ
おるど計画
しおりを挟む
強い者はS(サド)だと思われるだろうが、実際にはM(マゾ)である。これは嘘では無く、外や他人にはSの人は、心が休まる場所ではMに傾向している。力を誇示する反動がそうさせているのが現状だ。SはSだと信じる人でも年を重ねると分かって来るだろう。それに、一度でもM的な事を受けると、従う傾向も論文にされている。
強い者はSではない、根本はMなのだ。(SとMは各自で調べてくれ。)
篤郎にSやMだと聞いたら、『分からない』と答えるだろう。何故か?本人は最強でも最弱でもなく、普通だと思い信じている。
では、SからMになるのは?と云えば、最強モンスターの称号を受けている馬鹿な者だけになる。
勿論、篤郎は嫌いだ。嫌悪感を持った嫌いと言える。
で、仕事場に戻れると思った篤郎が居る場所は、花の庭園である。
そして、篤郎から距離を取って居るが、女達が居る。ドレスに包まれて、控え目な化粧がか弱さを引き立てている。
篤郎が男のままで産まれ生きていたら、本当に目がハートになる程の素敵な女性達と呼べる。
が、しかし、篤郎は長く女が勝っているのだ。だから、匂いに惑わせられずに真実を見てしまった。
女達の肉食の目の輝きを・・・・
ルナの声が、スピーカーから流れた。
『では、魔王様のお見合いパーティーを始めたいと思います。』
「へっ?続き?」
『では、一番からお願いします。』
「あうっ?!」
椅子に座るのは良いが、篤郎の服装は正装ではない。ノースリーブのニッカポッカ姿だ。顔の泥を洗い、『クリーニング』でさっぱりしてから挑んだ。
振られる為の見合いを。
「初めまして、魔王様。私は元ラサール王家第三姫ユミエール・ドア・ルミエール・ラサールです。」
スカートの両端を持って、貴族らしい礼をされる。好感が持てるかと云われれば、かなり微妙なのだ。なんたって、貴族を潰した張本人だからだ。だから、相反するお見合いは嫌いなんですが?
『マスターの格に合わせて見ました。』
うん、要らない。
と、思っても、直球では言えない。多分では無くて、人身御供だからだ。王公貴族の上等手段だからだ。人を道具にするのは、昔からだ。だから、許せないのだ。
「16歳です。」
笑顔で交代する。
過去の栄光が、年を経た者のすがる物になる。忘れ難き過去なのは仕方がない。一人で思い出す程度なら問題は無いが、子供に押し付けた時点で屑親になる。言い訳しても屑な事なのだが、理解している親は少ない。何故なら、それが当たり前の世界で生きているからだ。
問題は王公貴族だけでは無い。金持ちに憧れる馬鹿な一般人や姉妹や母親と姉や赤ちゃんなど多種多様な相手がいた。
紹介だけで1日が過ぎる結果となった。
『1組の紹介は以上です。明日は2組の紹介になります。』
「はっ?」
一体どうしてなのかをルナに聞く事にした。
「で、今回の見合いは何?教えてくれる、ルナ。」
「はい。世継ぎ必要だと結論に至りました。」
「俺まだ10代だよ?」
「知ってます。」
「何で世継ぎが?」
「それは!」
この時、俺はルナ達を甘く見ていた。自分の事を心配してとか、結婚させて元の世界に戻らせない!なんて、可愛い事を言うのだとさえ思っていた。しかし、
「マスターの子が見たいからです!」
「ん?」
「マスターの小さい時の顔写真、成長過程が私達に足りないのです!」
「んんっ?」
「赤ちゃんの匂い、過程と記録!マスターに対して出来なかった事がしたいのです!」
「結婚よりも俺の子ですか・・・」
「そうです!レディもアイも賛同してます!今回は世継ぎの男の子が産まれる確率が高い者を集めました!」
「・・・・・・・・・」
色々とおかしいよね!の言葉も出なかった。まさか、記録の為に俺の子(しかも男の子)を望むとか、ないよね!?ありがたいの前に迷惑なんですが?と言うべきなんだろう。
「明日の組は、実験の為の要員があります。異世界人との生殖行為が可能か?又は授精はかのう・・・」
「待て!」
「何でしょうか?」
篤郎の頬から冷や汗が流れる。あってはならない事態だからだ。
「その相手とは?」
「マスターのご懸念の地球人ではありませんよ?彼女達は番の雄がいます。」
うん、心配してた事は違うよね。ごくりっと唾を飲み込む。
「じ、じゃあ、誰だい?」
「とりあえず、龍からはチャーミー、赤龍、白龍と多数、アバンガルドからも来ます。」
「く、クリーチャーだと!」
「はい!実験にはうってつけです!マスターで実験しますので、被害も少ないです!」
「絶対にやだあぁぁぁぁー!」
「大丈夫です!」
「嫌だ!俺にも好みも好きになる事も自由ではないかね!」
「確かに。でもエレリーナとアバンガルドの未来の為に、実験は必要だと進言します。それに、人の胚及び女性器の仕組みは、実験体にも情報を与えています。私達もサポートしますので、存分に楽しんで下さい!」
「お、おかしいよね!それって選ぶ事が決まっている流れてだよね!」
泣きそうな篤郎に、ルナは困った顔を少しするが、
「実験ですので、最低でも一体はお願いします。」
軽くお辞儀をする。
「のおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
涙を流す篤郎だった。
「それに、マスター。触手系の男性板ですよ。知識的に女性板は見ても、男性板は知らないのでわ?きっと楽しいと思われますよ?」
「うあぁぁぁぁぁぁぁあ!」
こうして、娘に性を心配される父親の苦悩を与えられたのだ。
次の日、篤郎の力ずくの行動で、お見合いを中断にした。
と篤郎は思っていたが、一時的な中断だとは知らない。
強い者はSではない、根本はMなのだ。(SとMは各自で調べてくれ。)
篤郎にSやMだと聞いたら、『分からない』と答えるだろう。何故か?本人は最強でも最弱でもなく、普通だと思い信じている。
では、SからMになるのは?と云えば、最強モンスターの称号を受けている馬鹿な者だけになる。
勿論、篤郎は嫌いだ。嫌悪感を持った嫌いと言える。
で、仕事場に戻れると思った篤郎が居る場所は、花の庭園である。
そして、篤郎から距離を取って居るが、女達が居る。ドレスに包まれて、控え目な化粧がか弱さを引き立てている。
篤郎が男のままで産まれ生きていたら、本当に目がハートになる程の素敵な女性達と呼べる。
が、しかし、篤郎は長く女が勝っているのだ。だから、匂いに惑わせられずに真実を見てしまった。
女達の肉食の目の輝きを・・・・
ルナの声が、スピーカーから流れた。
『では、魔王様のお見合いパーティーを始めたいと思います。』
「へっ?続き?」
『では、一番からお願いします。』
「あうっ?!」
椅子に座るのは良いが、篤郎の服装は正装ではない。ノースリーブのニッカポッカ姿だ。顔の泥を洗い、『クリーニング』でさっぱりしてから挑んだ。
振られる為の見合いを。
「初めまして、魔王様。私は元ラサール王家第三姫ユミエール・ドア・ルミエール・ラサールです。」
スカートの両端を持って、貴族らしい礼をされる。好感が持てるかと云われれば、かなり微妙なのだ。なんたって、貴族を潰した張本人だからだ。だから、相反するお見合いは嫌いなんですが?
『マスターの格に合わせて見ました。』
うん、要らない。
と、思っても、直球では言えない。多分では無くて、人身御供だからだ。王公貴族の上等手段だからだ。人を道具にするのは、昔からだ。だから、許せないのだ。
「16歳です。」
笑顔で交代する。
過去の栄光が、年を経た者のすがる物になる。忘れ難き過去なのは仕方がない。一人で思い出す程度なら問題は無いが、子供に押し付けた時点で屑親になる。言い訳しても屑な事なのだが、理解している親は少ない。何故なら、それが当たり前の世界で生きているからだ。
問題は王公貴族だけでは無い。金持ちに憧れる馬鹿な一般人や姉妹や母親と姉や赤ちゃんなど多種多様な相手がいた。
紹介だけで1日が過ぎる結果となった。
『1組の紹介は以上です。明日は2組の紹介になります。』
「はっ?」
一体どうしてなのかをルナに聞く事にした。
「で、今回の見合いは何?教えてくれる、ルナ。」
「はい。世継ぎ必要だと結論に至りました。」
「俺まだ10代だよ?」
「知ってます。」
「何で世継ぎが?」
「それは!」
この時、俺はルナ達を甘く見ていた。自分の事を心配してとか、結婚させて元の世界に戻らせない!なんて、可愛い事を言うのだとさえ思っていた。しかし、
「マスターの子が見たいからです!」
「ん?」
「マスターの小さい時の顔写真、成長過程が私達に足りないのです!」
「んんっ?」
「赤ちゃんの匂い、過程と記録!マスターに対して出来なかった事がしたいのです!」
「結婚よりも俺の子ですか・・・」
「そうです!レディもアイも賛同してます!今回は世継ぎの男の子が産まれる確率が高い者を集めました!」
「・・・・・・・・・」
色々とおかしいよね!の言葉も出なかった。まさか、記録の為に俺の子(しかも男の子)を望むとか、ないよね!?ありがたいの前に迷惑なんですが?と言うべきなんだろう。
「明日の組は、実験の為の要員があります。異世界人との生殖行為が可能か?又は授精はかのう・・・」
「待て!」
「何でしょうか?」
篤郎の頬から冷や汗が流れる。あってはならない事態だからだ。
「その相手とは?」
「マスターのご懸念の地球人ではありませんよ?彼女達は番の雄がいます。」
うん、心配してた事は違うよね。ごくりっと唾を飲み込む。
「じ、じゃあ、誰だい?」
「とりあえず、龍からはチャーミー、赤龍、白龍と多数、アバンガルドからも来ます。」
「く、クリーチャーだと!」
「はい!実験にはうってつけです!マスターで実験しますので、被害も少ないです!」
「絶対にやだあぁぁぁぁー!」
「大丈夫です!」
「嫌だ!俺にも好みも好きになる事も自由ではないかね!」
「確かに。でもエレリーナとアバンガルドの未来の為に、実験は必要だと進言します。それに、人の胚及び女性器の仕組みは、実験体にも情報を与えています。私達もサポートしますので、存分に楽しんで下さい!」
「お、おかしいよね!それって選ぶ事が決まっている流れてだよね!」
泣きそうな篤郎に、ルナは困った顔を少しするが、
「実験ですので、最低でも一体はお願いします。」
軽くお辞儀をする。
「のおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
涙を流す篤郎だった。
「それに、マスター。触手系の男性板ですよ。知識的に女性板は見ても、男性板は知らないのでわ?きっと楽しいと思われますよ?」
「うあぁぁぁぁぁぁぁあ!」
こうして、娘に性を心配される父親の苦悩を与えられたのだ。
次の日、篤郎の力ずくの行動で、お見合いを中断にした。
と篤郎は思っていたが、一時的な中断だとは知らない。
0
お気に入りに追加
120
あなたにおすすめの小説
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
ご期待に沿えず、誠に申し訳ございません
野村にれ
恋愛
人としての限界に達していたヨルレアンは、
婚約者であるエルドール第二王子殿下に理不尽とも思える注意を受け、
話の流れから婚約を解消という話にまでなった。
ヨルレアンは自分の立場のために頑張っていたが、
絶対に婚約を解消しようと拳を上げる。
【完結】転生少女は異世界でお店を始めたい
梅丸
ファンタジー
せっかく40代目前にして夢だった喫茶店オープンに漕ぎ着けたと言うのに事故に遭い呆気なく命を落としてしまった私。女神様が管理する異世界に転生させてもらい夢を実現するために奮闘するのだが、この世界には無いものが多すぎる! 創造魔法と言う女神様から授かった恩寵と前世の料理レシピを駆使して色々作りながら頑張る私だった。
異世界に来たようですが何も分かりません ~【買い物履歴】スキルでぼちぼち生活しています~
ぱつきんすきー
ファンタジー
突然「神」により異世界転移させられたワタシ
以前の記憶と知識をなくし、右も左も分からないワタシ
唯一の武器【買い物履歴】スキルを利用して異世界でぼちぼち生活
かつてオッサンだった少女による、異世界生活のおはなし
親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました
空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが当たり前になった世界。風間は平凡な会社員として日々を暮らしていたが、ある日見に覚えのないミスを犯し会社をクビになってしまう。その上親友だった男も彼女を奪われ婚約破棄までされてしまった。世の中が嫌になった風間は自暴自棄になり山に向かうがそこで誰からも見捨てられた放置ダンジョンを見つけてしまう。どことなく親近感を覚えた風間はダンジョンで暮らしてみることにするが、そこにはとても可愛らしいモンスターが隠れ住んでいた。ひょんなことでモンスターに懐かれた風間は様々なモンスターと暮らしダンジョン内でのスローライフを満喫していくことになるのだった。
神獣に転生!?人を助けて死んだら異世界に転生する事になりました
Miki
ファンタジー
学校が終わりバイトに行く途中、子供を助けて代わりに死んでしまった。
実は、助けた子供は別の世界の神様でお詫びに自分の世界に転生させてくれると言う。
何か欲しい能力があるか聞かれたので希望をいい、いよいよ異世界に転生すると・・・・・・
何故か神獣に転生していた!
始めて書いた小説なので、文章がおかしかったり誤字などあるかもしてませんがよろしくお願いいたします。
更新は、話が思いついたらするので早く更新できる時としばらく更新てきない時があります。ご了承ください。
人との接し方などコミュニケーションが苦手なので感想等は返信できる時とできない時があります。返信できなかった時はごめんなさいm(_ _)m
なるべく返信できるように努力します。
迷宮最深部から始まるグルメ探訪記
愛山雄町
ファンタジー
四十二歳のフリーライター江戸川剛(えどがわつよし)は突然異世界に迷い込む。
そして、最初に見たものは漆黒の巨大な竜。
彼が迷い込んだのは迷宮の最深部、ラスボスである古代竜、エンシェントドラゴンの前だった。
しかし、竜は彼に襲い掛かることなく、静かにこう言った。
「我を倒せ。最大限の支援をする」と。
竜は剛がただの人間だと気づき、あらゆる手段を使って最強の戦士に作り上げていった。
一年の時を経て、剛の魔改造は完了する。
そして、竜は倒され、悲願が達成された。
ラスボスを倒した剛だったが、日本に帰るすべもなく、異世界での生活を余儀なくされる。
地上に出たものの、単調な食生活が一年間も続いたことから、彼は異常なまでに食に執着するようになっていた。その美酒と美食への飽くなき追及心は異世界人を呆れさせる。
魔王ですら土下座で命乞いするほどの力を手に入れた彼は、その力を持て余しながらも異世界生活を満喫する……
■■■
基本的にはほのぼの系です。八話以降で、異世界グルメも出てくる予定ですが、筆者の嗜好により酒関係が多くなる可能性があります。
■■■
本編完結しました。番外編として、ジン・キタヤマの話を書いております。今後、本編の続編も書く予定です。
■■■
アルファポリス様より、書籍化されることとなりました! 2021年3月23日発売です。
■■■
本編第三章の第三十六話につきましては、書籍版第1巻と一部が重複しております。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる