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第8章 魔王討伐
A級訓練
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「これで最後だー!」
文雄の剣がゴブリンリーダーの体を貫いた。10体の各種ゴブリンの撃破を5分で出来たようだ。
「時間は5分丁度ですか、ま、及第点ですね。ご苦労様。」
「やっ、」
「「「「やったー!」」」」
何とか及第点を貰えた。およそ1ヶ月で達成したのだ。普通の人では達成しない事をしたのは、勇者として大きな一歩となったようだ。
「もう少し体力も着けたいですね。」
「えっ?」
「よし、最下層まで行くことにしましょう。ついでにモンスターハウスも経験しときましょう。」
手をポンッと叩いて、笑顔で四人を見ていた。
「「「「・・・・はい。」」」」
対照的に四人の顔は青く暗い。1人10体を倒せるようになったが、モンスターハウスは平均で百体のゴブリンが沸く。小さいので、百体以上もあり得るのだ。
死の訓練は、まだまだ続くようである。
「の、前に休憩をしましょうね。」
「はーい。」
四人はセキちゃんの後に続いて『家』へと入った。
『家』とは、ルナが使用許可を出した、篤郎が作った休憩部屋のレプリカの事だ。ま、元が家に近いので、『家』になっただけである。
冒険者ギルドでも『家』は借りられるのだが、L等級の冒険者からになっていて、誰も貸し出されて居ないのが現状である。
広い元各国にはS級やSS級等の冒険者も居たのだが、魔国に成り再審査を行った所、K等級がやっとであった。元エランテ王国随一の冒険者でSS級を持っていたラユナー・ガベントル元子爵は、再審査の結果はH等級だった。如何に各国の審査がズサンなものだったかと嘆く冒険者が多かった。魔国になって審査が正当に行われるので、冒険者は今なお憧れの職業に輝いてはいる。
だが、安全で仕事が切れない土木等の職人職や、農作業職も人気なのである。逆に人気が無いのが、警察隊や軍隊なのである。
これについては、稼げないのでは無く、ゴーレム隊が存在してる事が大きく関わっている。主な任務も警察隊は相談事や軽犯罪と、何でも屋的な事、軍隊はA級のダンジョンに籠る事になっている。
が、一般職よりも警察隊や軍隊のやる事は最新式の事を行っていた。入った者は辞めない。辞めたい人が居ないのだから。
少しずれたが、寝て起きてになる。
「では、最下層まで頑張って行きましょう!そして、篤郎様に一撃を与えましょう!」
「「「「お、おー?!」」」」
セキちゃんの言葉に困っていた。
(篤郎さんに一撃?)
(無理無理無理無理無理!)
(死ぬって!)
(無理ポッ!)
が四人の心の声だ。セキちゃんは無視している。
ちなみに、理由はある。勇者達が篤郎に一撃でも与えたらセキちゃんは篤郎の右側に居れる権利をルナから貰えるのだ。馬鹿げた話だが、真面目に取りにきてるのがセキちゃんなのである!
だから、四人に日常は甘くて戦闘は厳しい訓練を行っている。
「さあ、取り敢えず1下層移動するのに、1時間を目安に行動して下さい。」
「ええっ!」
「そして、モンスターハウスは30分を目標タイムとします!」
「そんな・・・・」
「篤郎様の驚く顔をさしてあげるのですよ!」
「無茶苦茶ですねー。」
「わー、時間掛かりそうー。」
竹下と厚木は、もう会話らしいコメントは無い。荒木は呆然としているし、文雄は何とか緩くしてもらえる事をお願いする。
しかし、セキちゃんは主たる篤郎に一死与えん事を願っているのだ。四人が死のうともとは、勇者達は知るよしもないのだ。
「さあ、進め!」
「セキさぁーん!」
泣くしか無い勇者達だった。
文雄の剣がゴブリンリーダーの体を貫いた。10体の各種ゴブリンの撃破を5分で出来たようだ。
「時間は5分丁度ですか、ま、及第点ですね。ご苦労様。」
「やっ、」
「「「「やったー!」」」」
何とか及第点を貰えた。およそ1ヶ月で達成したのだ。普通の人では達成しない事をしたのは、勇者として大きな一歩となったようだ。
「もう少し体力も着けたいですね。」
「えっ?」
「よし、最下層まで行くことにしましょう。ついでにモンスターハウスも経験しときましょう。」
手をポンッと叩いて、笑顔で四人を見ていた。
「「「「・・・・はい。」」」」
対照的に四人の顔は青く暗い。1人10体を倒せるようになったが、モンスターハウスは平均で百体のゴブリンが沸く。小さいので、百体以上もあり得るのだ。
死の訓練は、まだまだ続くようである。
「の、前に休憩をしましょうね。」
「はーい。」
四人はセキちゃんの後に続いて『家』へと入った。
『家』とは、ルナが使用許可を出した、篤郎が作った休憩部屋のレプリカの事だ。ま、元が家に近いので、『家』になっただけである。
冒険者ギルドでも『家』は借りられるのだが、L等級の冒険者からになっていて、誰も貸し出されて居ないのが現状である。
広い元各国にはS級やSS級等の冒険者も居たのだが、魔国に成り再審査を行った所、K等級がやっとであった。元エランテ王国随一の冒険者でSS級を持っていたラユナー・ガベントル元子爵は、再審査の結果はH等級だった。如何に各国の審査がズサンなものだったかと嘆く冒険者が多かった。魔国になって審査が正当に行われるので、冒険者は今なお憧れの職業に輝いてはいる。
だが、安全で仕事が切れない土木等の職人職や、農作業職も人気なのである。逆に人気が無いのが、警察隊や軍隊なのである。
これについては、稼げないのでは無く、ゴーレム隊が存在してる事が大きく関わっている。主な任務も警察隊は相談事や軽犯罪と、何でも屋的な事、軍隊はA級のダンジョンに籠る事になっている。
が、一般職よりも警察隊や軍隊のやる事は最新式の事を行っていた。入った者は辞めない。辞めたい人が居ないのだから。
少しずれたが、寝て起きてになる。
「では、最下層まで頑張って行きましょう!そして、篤郎様に一撃を与えましょう!」
「「「「お、おー?!」」」」
セキちゃんの言葉に困っていた。
(篤郎さんに一撃?)
(無理無理無理無理無理!)
(死ぬって!)
(無理ポッ!)
が四人の心の声だ。セキちゃんは無視している。
ちなみに、理由はある。勇者達が篤郎に一撃でも与えたらセキちゃんは篤郎の右側に居れる権利をルナから貰えるのだ。馬鹿げた話だが、真面目に取りにきてるのがセキちゃんなのである!
だから、四人に日常は甘くて戦闘は厳しい訓練を行っている。
「さあ、取り敢えず1下層移動するのに、1時間を目安に行動して下さい。」
「ええっ!」
「そして、モンスターハウスは30分を目標タイムとします!」
「そんな・・・・」
「篤郎様の驚く顔をさしてあげるのですよ!」
「無茶苦茶ですねー。」
「わー、時間掛かりそうー。」
竹下と厚木は、もう会話らしいコメントは無い。荒木は呆然としているし、文雄は何とか緩くしてもらえる事をお願いする。
しかし、セキちゃんは主たる篤郎に一死与えん事を願っているのだ。四人が死のうともとは、勇者達は知るよしもないのだ。
「さあ、進め!」
「セキさぁーん!」
泣くしか無い勇者達だった。
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