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第6章 魔王誕生

決別の時

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商会ギルドに向かうと、人相が悪い人が多い様に思えた。賑やかさが無くなった訳でも無いが、欲を欲している人が増えたのだろう。

決別と新しい商会を作る事になろうとは、篤郎は思ったいなかった。薬はブリック商会に売らなくても、今の篤郎なら小売りが可能だ。問題は販路の第一が、リリスに寄らなくてはならないではある。先を確認して、販路のルートを開拓しなければと考えている。

商会ギルドの前にも、面構えが悪い者が多かったが、篤郎は入った。
中も悪いようだ。男の受付が話し掛けてきた。

「おはようございます。ご用件を承りますが?」

「ブリック商会の方はいますか?」

受付は台帳に目を通すと、にこやかにして、

「居られますよ。」

と、錫を鳴らす。すると、男の商人風が現れて、

「此方に。」

と、篤郎を部屋へと誘導した。だが、部屋にしては、商談をするよりは捕まえている感じの部屋に通される。

「お待ち下さい。」

悪い予感は当たるものだ。トラブルから愛されているのか、悪い事の方が寄ってくる。良い事は離れられているようだ。美の女神に嫌われているからな。

篤郎の気配察知に、殺気を持つ者達が近付いて来ていた。

(商会ギルドも敵か。商人ギルドと話をするのが先か?)

扉が開くと、屈強な冒険者達が現れた。金で雇われた者達だろうか。ランクAの実力者なのだろう。

「商人にしては粗暴な服装だな?」

「お前がアツロウか?」

「そうだ。」

六人が入って来た。後ろにまだ10人以上いるようだ。

「貴様の商売権を欲しがっている、旦那がいるんでね。命と引き換えに売って欲しいんだと。」

卑下た笑いを冒険者達はしていた。

「なるほど、死にたがりやが多いんだ。」

「お前の情報は聞いた。外にラスベストさんも控えているが、手を煩わしてもいかんからな。」

「で、命と言ったかな、君達?」

「ま、命も貰うけどな。」

「一つ言いたい。」

「死ぬ前にどうぞ。」

「命を奪うと言う事は、命を取られる覚悟もあるんだよな?」

「はっ、言ってろ。」

冒険者達は剣や魔法の為に杖に手を掛けた。そこで意識は途絶えた。
篤郎は問いの答えが、来る前に動いた。六人に殴り、意識を刈ったのだ。一瞬であった。
篤郎は忘れない内に、倒れた冒険者達に紋章を掛け、部屋の外に出た。

「けっ、ブラームも他愛ないものよ。」

多分、ラスベストだろうか。ま、どうでも良い。
篤郎は動いた。答えも話も無しに、殴り意識を刈った。最初も最後もない。終わると奴隷紋章を施す。

「ふふ、アツロウ様も此処で最後ですな。」

ブリック商会のリデッシ支部のハイザックが二階に現れた。

「本店もしってるのか?」

篤郎の威圧に負けない何かがあるのだろうか?

「知らない。私は新たな魔王様の下に着くために、行動しなければならないのだ!そちの利権を渡し、楽になるのだ!」

異常と異様が同時に現れた様にしていた。篤郎も呑気に構えている状況で無い事を、瞬時に悟り動いた。そう、何もさせずに奴隷紋章をハイザックに施したのだ。施して思ったのは、急変したのは1、記憶の操作 2、暗示 3、欲に溺れた が普通だろう。ただし、4、女神による歴史操作 もあり得るのだ。篤郎は4が臭いと睨んでいた。

確認したいがハイザックは気絶してしまい、動かせなくなった。しかし、篤郎ほ嬉々として新たな敵に向かって行ったのだ。

「奴が懸賞首だ!かかれ~!」

と敵となった冒険者達が、素手の篤郎に圧倒的に倒されて奴隷にされて行ったのだ。
よって、蹂躙された。
まさに的を射た表現かも知れない。その日、リリスの冒険者達の90%が奴隷になり、商会ギルドが壊滅したのだから。
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