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第5章 村を作ろう!

壁を作ります。

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広い場所を何とか確保した村人達は、家を作る行動をしていた。と云っても、見よう見まねなのであったが、作業をしていた。

ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ。

と言う音が鳴り響いた。

「何の音なんだ?」

「さぁ?」

「ま、脅威ではないみたいだし。」

「それより、家を作る地均しが先ですよ。」

「頑張って作ろう!」

「「「おぉ!」」」

と頑張るのだった。
その頃のラッツはと云うと、

「む、無茶苦茶な。」

「アツロウ様の魔力って、無限ですか?」

「あはっあはっ。なんて事を。」

巨大な壁が出来上がっていたのだ。高さ12メートル、幅13メートルで、金属風の壁が出来てきてるのだ。

「ふっはははははははは!」

篤郎の笑い声は天高く、気持ち良く響きながら造り出していたのだ。高い城壁が地面から生えていく。
それも規則正しくダンダンダンと建って逝(誤字)くのだ。

「やはり指定は出来るんだな。地面も上手く変化している。成功だな!」

「は、はぁ。」

「門は後付けで、今日中に完成を目指すぞ!」

「・・・・・・(城壁が1日って。)」

「・・・・・(無理だろ。)」

ラッツは曖昧に返事をしてる。理解が追い付いてないからだ。ラルドとラールは理解はあるが現実を見ていた。一体どれくらいの範囲に城壁を造るのか分からないからだろう。

「良し、次は外の片付けをしているから、家を手伝って来てよ。」

「はぁ。」

「宜しくね~!」

篤郎は走って行った。唐突な事だが、ラッツは慣れていなかったのだ。ラールは、

「ラッツさん、行きますよ?」

「あぁ、行こう。」

三人は村人達が仕事をしている場所に戻った。歩いて50分。戻る為に掛かった時間だ。走ればもっと早く戻れただろう。

「てっ、遠いわ!」

ラッツは気が付いた様に突っ込んでいた。誰に突っ込んだのか分からない村人達は、何がと云う顔になっていた。

「どうしたの?」

「い、いや。何にもないぞ。」

「そうなの?」

「あぁ、さあ手伝うぞ!何でも言いな!」

と働いたのだ。原型を篤郎の店にしたのだが、巧くは出来ない。何度も造り直さないと似たような物が出来ないのだ。
集中して建てたのだろう。休憩に呼ばれる頃になって篤郎が現れた。そして、井戸に落ちた。

「「「えぇぇぇぇ!」」」

一斉に井戸に集まる一同は、当然ながら慌てていた。篤郎のキテレツな行動に対して、理解なんか出来るはずがなかった。

「旦那!」

「「アツロウさん!」」

心配する声があるが、井戸から篤郎が出てきた。

「掃除完了。」

「はい?」

理解出来ないから普通の仕事をしていたのに、また理解不能な場所に戻った気分だったー。

「門の使い方を教えるから集まってくれる。」

馬車にみんなを乗して、五頭の馬を繋いだ。

「旦那、飛ばさないでくだせぇよ?」

「大丈夫!子供がいるしな。」

馬車を走らせてると巨大な山が見えてきた。

「な、あんな山ってあったか?」

「ん、山?山なんて・・・・・あった?」

「無かったよね?」

街道筋を走らせていたが、山で塞がれてるのだ。

「だ、旦那・・・・」

「どうよ。新しい門は!」

常識と云う言葉を忘れた篤郎に、常識を教える事をどう伝えたら理解してくれるか、本気にラッツは悩んでいたのだった。
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